本部
- 形態
- イベント
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
- 500
- 参加人数
-
- 能力者
- 25人 / 1~25人
- 英雄
- 25人 / 0~25人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/05/05 12:00
- 完成予定
- 2016/05/15 12:00
このシナリオは1日間納期が延長されています。
掲示板
-
【相談】嵐の過ぎ去った後は…
最終発言2016/05/05 09:37:41 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/05/03 12:23:54
オープニング
●蒼く白む香港
香港の戦いは終わった。
エージェントを中心とするH.O.P.E.は、古龍幇との衝突を回避し、愚神の策謀を打ち破った。
香港の周囲をぐるりと取り囲む結界――本来ならば目に見えぬ、時折ライヴスの燐光きらめくそれは、勝利の象徴でもあった。香港は今や、世界でも有数の安全な都市となったのである。
香港の市街地を散策していたエージェントたちが街角を曲がったとき、ガラの悪い集団とばったり出くわした。
「あ……」
「……ふん」
男たちはぷいとそっぽを向いて脇をすり抜けていく。小さな英雄は舌を出してあっかんべえまで見せているが、そこに一触即発という様子は無い。エージェントたちは思わず苦笑いを浮かべた。
H.O.P.E.と古龍幇はこの地において英雄同士が争う危険を悟り、国際会議での妥結発表に向けて交渉を本格化させつつあるという噂だった。市街地では一時避難者たちの帰宅が始まり、戦闘で損傷を受けた建物やインフラの修理も始まって、建設作業員らの元気な声が飛び交っている。
香港の海へと視線を転じるエージェントたち。
結界の壁にきらりと燐光がきらめいた。香港の街に残った戦いの傷跡も浅くはないが、それも、この輝きが目に入れば無駄ではなかったと感じられた。
●台風の過ぎ去った後
香港、九龍新城。
旧来の無秩序なスラム街と高層ビル街が隣接する、最も混沌とした区画。
愚神や従魔の脅威を退け、一時的に平穏を取り戻しつつある町。
あたりは、復興に向けてにぎわっている。
もともと古龍幇に好意的な住民が多いこの町である。古龍幇との『妥結』の機運を受け、エージェントたちを見る視線も少しずつ変わってきていた。
エージェントたちを歓迎するもの、露骨に嫌な顔をするもの。住民の反応もまた様々である。
H.O.P.E.がここで実施する活動には、様々な思惑が絡んでいる。単なる奉仕活動――それ以上の意味を持つ。
表だってこうした活動をすることで、古龍幇とH.O.P.E.の協調路線を明確にする。さらに、H.O.P.E.の活動がどういう性格のものなのか、広く伝える。
古龍幇だって、住民の支持をないがしろには活動できない。
ここでH.O.P.E.が住民の理解を得ることができれば、古龍幇との妥結はよりよい実を結ぶことだろう。
H.O.P.E.の職員は、外のにぎやかさに負けぬように拡声器を手に声を張り上げる。
『今、この九龍深城付近では、騒ぎからの復興に伴って、ささやかなトラブルが……』
「ひったくりよ! ひったくりよ!」
「そこ、止まりなさい! 止まりなさい!」
ファンファンとサイレンをうならせながら走っていくパトカー。メガホンの音がキンと割れ、職員は慌ててスイッチを一旦切った。
ひったくりの男は、小ばかにするように動き回り、複雑な市街地に消えていく。
『えー、トラブルが……様々なトラブルが発生しています。我々H.O.P.E.は、この事態に対処するために、エージェントの派遣を決めました! 地元の住民のみなさんとともに、九龍深城の町を建て直すことこそが……』
「並んで、並んで!」
炊き出しに並ぶ住民の列。
「ッカー! マズい!」
「貴重な食料だ、文句言うなよ」
ここで出されるのは簡単な握り飯や、携行食品。インスタントのスープなど。栄養としてはマシではあるが、並んでいるうちに冷たくなってしまう。
一言でいえば、おいしくない。
「もうすぐまた食料品が届くはずだからよ! もうちょっと待っててくれや!」
「あんたらの腕じゃ期待できんわな!」
「おい、どうして水道管がこんなところで曲がるんだよ?」
「知らねえよ……! どうなってんだこれ」
スラム街で勝手に発達したインフラは複雑怪奇。図面は必ずしも正しくはない。作業着の男たちはひっきりなし嘆きの声を上げる。
「ですから、家が道路にはみ出すという構造は我々といたしましても認可することは……」
「ずっとこうだった。前からこうだった。よそ者に言われる筋合いはない。元通りに戻してくれ!」
地元住民の家を建て直そうとするが、なかなかうまくいかない。押し問答が続く。そうしているうちに日が暮れそうだ。
「往診に来ました。H.O.P.E.のものです。お加減悪くありませんか」
「どこも悪くね」
「……」
「悪くねえっつってんだろ、帰れ帰れ!」
救急キットをもって訪問するH.O.P.E.の医療部隊を、すげなく追い返す頑固な老人ら。杖を振り回しながら、威嚇して職員を追い返す。
「そういうわけにもいかないでしょ」
「だーれーが貴様らなんぞの治療を受けるか! 寝てりゃなおるわい!」
そうだそうだ、と後ろでは似たような意地を張っているものたちが唱和する。そういわれては無理強いはできない。また、と言って扉を閉める。
「待って、待ってよー」
小さな子どもが、人込みにはぐれた父を追い、男服の袖をつかんだ。しかし振り返った男は強面の男。はだけた襟もとには刺青が入っている。十中八九、古龍幇の構成員だ。
「ああん?」
「う、うわああああんん!!!」
「な、なんだってんだよ」
子どもはそれにともなって、火が付いたように泣き出した。古龍幇の男は怪訝な顔をしたが、急いでいたのか、慌てて去って行く。
「商業区にて迷子、一名……」
「ああああああん!!!」
避難所の住民たちの顔には、ありありと疲労が浮かんでいる。暇そうにトランプやさいころを転がす連中もいたが、どんよりとした空気が満ちている。
「ちょっと、押さないでよ」
「わざとやったんじゃないでしょ! アンタもねえ!」
「おお、ケンカか? ケンカか?」
「姐さん、やっちまいな!」
ひとたびなにかが起こるかと思うと、住民は輪になってはやし立てる。そうなると、引っ込みがつかなくなったように殴り合いの様相を呈する。HOPEの職員が慌てて止めるが、また近いうちに2度3度と起こることだろう。
彼らは、退屈。――なのだ。
香港、九龍深城。さまざまな思惑を胸にしつつ、エージェントたちはそれぞれにできることを探る。
解説
●目標
香港の住民と交流し、H.O.P.E.の活動の理解を得る。
●場所
九龍深城とその付近
※詳しくは【東嵐】関連情報の「九龍深城」をご参照ください。
●トラブル、要望ご相談
・炊き出し募集中!
炊き出し班の人数が足りていない。
・復興部隊募集中!
騒動で被害を受けた一般の家屋や店、壊れた通路などを建て直す。清掃など。
・治療部隊募集中!
騒動により、体調を崩したものたちを治療する。
・スリ、ひったくり
この機会に生じた犯罪が多数報告されている。
・迷子
あちこちに親とはぐれた子がいる模様。
・退屈
避難住民は退屈しているようだ。なにか催しがあるといいかもしれない。
・違法操業の屋台の摘発
許可を受けていない移動屋台の操業が報告されている。厳重注意の上、本部で営業を申告するように求めること。
・酔っ払い&ケンカ
避難生活により、あちこちで住民同士がトラブルを起こしている模様。
・一時避難者の帰宅の付き添い
安全に家まで送り届けるのが任務。
・その他、独自の活動
●施設
・臨時警察本部
警察官と派遣されてきたH.O.P.E.の職員が詰めている。
インフォメーションや迷子センター、救護班の詰め所があり、職員は交通整理などを行っている。
・演芸広場
中央にある広場。周りには野営している人たちがいる。
設備は騒動で半壊状態にあるが、使えないことはない。
・自然公園
豊かな自然のある公園。ここで炊き出しが行われる。テントに避難している人たちも多い。
・表通り
屋台や個人店舗がずらりと立ち並ぶ。活気にあふれているが、その分犯罪も多い。
・裏通り
複雑に入り組んだ市街地。作戦により、あちこち崩れている。
●NPC
アーヴィン&シフタ。
手伝いに駆り出され、迷子センターにつめている。
マスターより
大規模作戦、お疲れ様でした!
MSの布川です。
騒動の終焉に伴い、日常に移行するにつれ、さまざまなトラブルが生じている模様。
香港、九龍深城の住民と交流を深め、H.O.P.E.活動の理解を得るのが目的のイベントシナリオです。
ぜひぜひ、楽しんでいってくださいね。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2016/05/15 13:32
参加者
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