本部

【異界逼迫】連動シナリオ

戦闘

【界逼】海底の帝国

落花生

形態
イベント
難易度
やや難しい
参加費
500
参加人数
能力者
10人 / 1~25人
英雄
9人 / 0~25人
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2018/10/03 07:30
完成予定
2018/10/12 07:30

掲示板

オープニング

 地中海の海は、美しいブルーを称えていた。
「仕事で来るところではあらへんな」
 正義はそんな感想を漏らす。眼下では、H.O.P.E.の職員が原子力潜水艦に必要な物資を詰め込んでいる。それと平行して潜水艦の整備も行なっていた。
「……あれで、海にもぐることができるのですね」
 恐竜を宥める笛を所持していた女性――ヨイは心配そうに潜水艦を見つめていた。
 彼女の思い出した記憶の一部に、海底に眠る都市のものがあったのだ。普通だったら夢物語だと思うだろうが、彼女には妙な確信があった。自分が守るべきであったガリアナ帝国は、そこにあるのだと。
 ヨイの話を聞いたH.O.P.E.は、無人の潜水艦で地中海の海底を捜索した。そして、数時間に及ぶ捜索の末にようやくソレを発見した。
 
 海底に沈んだ、ガリアナ帝国。

 潜水艦はガリアナ帝国の内部も捜索しようとしたが、それは断念しなければならなかった。なぜならば、ガリアナ帝国の周囲はバリアーのようなもので守られていたからである。無尽の潜水艦では近づくことができず、H.O.P.E.はリンカーの派遣を決定した。
 そこについていくと自ら手を上げたのは、ヨイであった。
 彼女は美貌を曇らせながらも、準備が進められる潜水艦を見つめる。たおやかな手は、取り戻した笛をぎゅっと握っていた。
「道中の心配はなんにもあらへんで。リンカーも乗り込む予定やし、潜水艦の整備も万全や」
 不安げであったヨイを正義は励ました。

●海底のマガツヒ
 H.O.P.E.の面々は誰も知らなかった。
 海中でマガツヒの潜水艦が進んでいたのである。彼らはH.O.P.E.が、海底でなにかを見つけたと聞きつけていた。それがなんであるかを確かめるために、水中に潜ったのである。そして、H.O.P.E.のリンカーたちよりも早く、ドームの全貌を見た。
「……スノードームみたいだな」
 マガツヒの一人が、潜水艦からそんな感想を漏らす。
 ドームに閉じ込められているのはガリアナ帝国の一部であろう。だが、ガラス状のバリアーに阻まれている街の様子は、安っぽいスノードームによく似ているように思われた。
「かなり大きいものだが、都市の規模で考えるならば小さすぎる。このバリアーに守られているのは、帝国の極ごく一部だろう」
「あのバリアーの強度は?」
 マガツヒの一人は考える。
「水圧に耐えるだけのものだから、相当なものだ。だが、一箇所でも傷が入れば、そこから壊れるだろう」
 魚雷の発射のボタンが押される。
 爆音と共に、魚雷はバリアーに命中したのだが……残念ながらバリアーに罅の一つも入っていなかった。
「くそっ! 固すぎる!!」
 マガツヒの一人は、操縦桿を叩いた。
「地上の仲間から、もっと強力なものを持ってきてもらうしかないな。連絡を取ろう」
「それが……H.O.P.E.がそろそろ潜水艦の準備を終えるらしい」
 マガツヒに緊張が走る。
「……我々が囮になろう」
 そんな話しが持ち上がった。
「我々が囮となってH.O.P.E.をひき付ける。そして、地上からやってくる仲間にはもっと強力な魚雷を持ってきてもらってバリアーを攻撃してもらう。幸いにして、ここには酸素ボンベもある。リンカーとの戦いにも備えられるだろう」
 マガツヒたちは、そんな決意を固めた。

●海底のH.O.P.E.
 リンカーたちは、潜水艦で海にもぐった。
 広がる美しい光景に、一同は息を呑む。どこまでも青い海、自由に泳ぐ魚たち。青い楽園が目の前に広がっていた。
『綺麗ですぅ……』
 小鳥も思わず呟く。
 だが、ヨイの表情は晴れなかった。自分の目で、自分の帝国を見なければ不安で仕方がないのであろう。
「あ……」
 ヨイは思わず、声を漏らす。
「ガリアナ帝国……」
 リンカーたちの前に、海底には似つかわしくない光景がひろがった。それは街であった。透明なバリアーに覆われた巨大な都市が、海底にひっそりと息づいていた。
「ようやく……ここに」
 ヨイは、震えていた。
 恐らくは、様々な感情が彼女のなかで渦巻いているのであろう。
「皆、気をつけるんや! マガツヒの構成員らしいのが、外にいるで!!」
 正義が叫ぶ。
 海のなかには、武器を構えたマガツヒの酸素ボンベを担いで泳いでいた。

 H.O.P.E.とマガツヒが接触した――その反対の方向。
 そこではマガツヒの別働隊が、より強力な魚雷を運んできていた。

解説

・マガツヒの確保
・魚雷攻撃の妨害

場所(日中)――地中海の深い水域。海の透明度は高いが、日光が届きにくいために視界は悪い。さらに深くもぐると、大きな岩が大量にある海底に行き着く。サメが多くすむエリアであり、血の匂いを嗅ぎつけてやってくる。サメのなかにはオーパーツを呑みこんだ固体もおり、弱った固体から攻撃してくる。

マガツヒ(囮)……巨大な潜水艦を中心とした戦闘部隊。全員が水中で使用できる銃を持ち、するどいナイフを携帯している。泳ぎが堪能なものが多いが、酸素ボンベを背負っているためにさほど早くは動けない。最初に姿を現しているのは10人だけだが、岩場などに爆弾を仕掛けている者が5名いる。リンカーたちをそこにおびき寄せて、爆発の餌食にする作戦をたてている。

マガツヒ(別働隊)……潜水艦のみ出現。囮とは反対方向に出現し、破壊力のある魚雷を2発保持している。囮と同じ装備の戦闘員が5人で潜水艦を護衛している。劣勢になると仲間を巻き込むことになっても、魚雷で攻撃を行なう。

スキューバダイビングセット……水着と酸素ボンベ。H.O.P.E.より、貸し出している。ボンベは一人一本であり、活動時間は三十分が限界。かなり重量があるため、身に着けると素早く動くことができなくなる。身に着けない場合は、海中での戦闘はできない。なお、H.O.P.E.の潜水艦は魚雷を積んでいない。(リンク中一時的ならば無酸素状態で活動可能だが今回は深海での戦闘であり、緊急時にすぐに海上に浮上できないため酸素ボンベの着用が事務付けられている)

正義……ヨイの警護役および潜水艦の操縦役。

ヨイ……取り戻した笛を持って潜水艦に同乗。ガリアナ帝国の様子に不安を感じている。

マスターより

こんにちは、落花生です。
前回は二回連続イベントシナリオという無茶をしました。今回も無茶をやります。
今回は海底戦闘編です。地上より動きにくくなっているので、お気をつけください。

関連NPC

  • エージェント
    良田正義az0013
    人間|29才|男性|防御適性

リプレイ公開中 納品日時 2018/10/08 18:16

参加者

  • 薄明を共に歩いて
    木陰 黎夜aa0061
    人間|16才|?|回避
  • 薄明を共に歩いて
    アーテル・V・ノクスaa0061hero001
    英雄|23才|男性|ソフィ
  • まだまだ踊りは終わらない
    餅 望月aa0843
    人間|19才|女性|生命
  • さすらいのグルメ旅行者
    百薬aa0843hero001
    英雄|18才|女性|バト
  • 苦悩と覚悟に寄り添い前へ
    荒木 拓海aa1049
    人間|28才|男性|防御
  • 未来を導き得る者
    メリッサ インガルズaa1049hero001
    英雄|18才|女性|ドレ
  • 素戔嗚尊
    迫間 央aa1445
    人間|25才|男性|回避
  • 奇稲田姫
    マイヤ 迫間 サーアaa1445hero001
    英雄|26才|女性|シャド
  • 終極に挑む
    橘 由香里aa1855
    人間|18才|女性|攻撃
  • 狐は見守る、その行く先を
    飯綱比売命aa1855hero001
    英雄|27才|女性|バト
  • 危急存亡を断つ女神
    ファリンaa3137
    獣人|18才|女性|回避



  • その背に【暁】を刻みて
    藤咲 仁菜aa3237
    獣人|14才|女性|生命
  • 私はあなたの翼
    九重 依aa3237hero002
    英雄|17才|男性|シャド
  • お魚ガブガブ噛みまくり
    ピピ・浦島・インベイドaa3862
    獣人|6才|女性|攻撃
  • エージェント
    龍寓(近衛師団長)の塚井さんaa3862hero002
    英雄|37才|女性|ソフィ
  • 心に翼宿し
    雨宮 葵aa4783
    獣人|16才|女性|攻撃
  • 桜色の鬼姫
    aa4783hero002
    英雄|21才|女性|ブラ
  • 絶対零度の氷雪華
    氷鏡 六花aa4969
    獣人|11才|女性|攻撃
  • 南氷洋の白鯨王
    オールギン・マルケスaa4969hero002
    英雄|72才|男性|バト

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