本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/07/05 12:00
- 完成予定
- 2018/07/14 12:00
掲示板
-
【相談卓】
最終発言2018/07/05 09:12:40 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/07/01 14:00:20
オープニング
●共通OP
大英図書館の館長室において、キュリス・F・アルトリルゼイン(az0056)は表の仕事をこなしていた。
(古墳から発見された地図ですか。希少性からいって仕方ない金額ですね)
机に向かい、各部署からあげられた申請書に目を通して可否を決めていく。
英雄のヴォルフガング・ファウスト(az0056hero001)は来客者用のソファで菓子を摘まみながら、ファッション雑誌の記事に目を輝かせている。
もうすぐ昼食の時間といったところで、机の片隅にある固定電話が鳴り響いた。表向きの秘書を介さないH.O.P.E.ロンドン支部との直通回線だ。
「詳細はそちらに出向いてから。それでは」
話し終わって受話器を置いたキュリスに、ファウストが「大急ぎで、どうかしましたの? 世界が滅びそうだったりするのかしら?」と訊ねる。
「そうでなければよいのですが」
キュリスの返答に、からかった風のファウストは真顔になっていた。
キュリスが書架の本を一部入れ替えると、奥に引っ込んでいく。さらに横移動し、エレベータの出入口が現れる。
H.O.P.E.ロンドン支部は大英図書館の地下深くに存在していた。降りたキュリスとファウストは、執務室へ向かわずにブリーフィングルームへ。中央にあるテーブル上にはホログラムイメージが浮かぶ。地中海周辺の地図である。
「早速、本題に入らせて頂きます。ご存じの通り、地中海周辺でテロが起こるというプリセンサーの報告が相次いでいます。これまで曖昧だったのですが、ここ二、三時間ほどで確定的なものに変わっていまして――」
職員の一人が状況を説明した。
「確度の高い前兆ですね。警戒態勢を引きあげましょう。本部にも連絡を……、いや私がしたほうがよさそうですね」
キュリスはテレビ電話を通じて、自ら本部とやり取りする。終わったあとで、職員が戸惑いながら口を開いた。
「あの、支部長。マガツヒの首領『比良坂清十郎』は、本当に『過去機知』が使えるのでしょうか。私もプリセンサーの端くれなのですが、どうしても信じられません」
職員が語った『過去機知』とは非常に稀なプリセンサー能力だ。過去に起こった事実をつぶさに知ることができるといったものである。
「私も完全に信じたわけではありませんが、その想定で動くつもりです。そうでなければ説明しづらい行動が、マガツヒにはありますので」
キュリスはそう答えて廊下を歩きだす。
「キュリスちゃん、そんな恐い顔をしていると、お肌に皺が増えてしまいますの」
「それでこの事態を収束できるのであれば、安いものです」
執務室の扉を閉じたとき、キュリスはファウストに軽く肩を叩かれた。
(やはり比良坂清十郎の真の目的は、古代遺跡の破壊にあるのでしょうか)
テロの発生が疑われる地域の多くには、古代遺跡が存在している。キュリスは共闘することとなったセラエノのリーダー、リヴィアの言葉を思いだしていた。
●レプティス・マグナを守れ
「セラエノからの情報で、マガツヒがテロを起こす遺跡の1カ所が判明しました」
碓氷 静香(az0081)が地中海周辺の地図から示したのは、リビアの都市にある『レプティス・マグナ』という遺跡だった。
「1000年以上もの間ずっと砂の中に埋まっていたため保存状態がよく、古代都市の雰囲気がよくわかる遺跡なのですが、どうやらマガツヒは爆破テロを画策しているようです」
プロジェクターには細かい装飾まで残す古代ローマ都市の建築物の写真がいくつも表示され、文化遺産として保護されるのも頷ける美しさを保っている。
「あちらのプリセンサーが予知したところによると、マガツヒは5人2組――つまり10人で行動しているようです。クラスの内訳は資料にまとめましたので、後で確認をお願いします」
事件発生までさほど時間がなく、これから現場に向かってもらうことになると説明した後、静香は別の懸念を口にした。
「それと、これはテロとの直接的な関係はないと考えられていますが、先日レプティス・マグナにほど近い隣国チュニジアの遺跡付近でも戦闘が起こりました。主導はステラ・マリスと名乗った愚神で、従魔を指揮し地中海と隣接した国の都市を襲撃しています」
前回はたまたまカルタゴ遺跡の付近で衝突したが、ステラ・マリス(az0123)の目的は人が多い都市や観光地の可能性が高い。直接遺跡を狙うとは思えないが、注意するに越したことはない。
「先の戦闘地点と位置的に近いため、遭遇する危険性がないとはいえません。くれぐれも注意してください」
声音も表情も変わらず、されどぬぐえない心配を口にした静香はエージェントたちを送り出した。
●『海の星』は笑う、魔女のように
「……やはり理解に苦しみます。何故人は、朽ちた遺物に集まるのでしょうか?」
リビアのフムス市、レプティス・マグナが遠い彼方に見える海の上にて、ステラは笑みを浮かべたまま小首を傾げていた。傍らにはスディレが数体、不規則な光を発しながら浮遊している。
「あちらにいらっしゃる方々は、私(わたくし)と相対した『希望』を掲げる方々とは異なる活動をされているようですが、一体何をしていらっしゃるのでしょうか?」
まるで実際に見えているかのように、ステラはスディレの光から状況を把握していた。
遺跡に仕掛けを施そうと動き回っている、マガツヒ構成員の姿を。
「蒙昧(もうまい)な私では、答えを導き出せないようですね。ならば――彼の方々に教えを請いましょう」
そして、ステラが笑みを深めた直後にスディレが色を変えた発光を点滅させる。
穏やかな声音と微笑であるはずなのに、海に立つ少女の顔はどこか暗く歪んでいた。
解説
●目標
マガツヒ・従魔の撃退
遺跡保護
●登場
マガツヒ構成員×10…遺跡破壊を目的に現れたが、従魔の襲撃で若干混乱状態。内訳はブレイブナイト4人・ソフィスビショップ4人・バトルメディック2人で、2組に分かれて行動。
チェルボ×4…デクリオ級従魔。体高約1.5m、全長約2.5mの鹿。通常よりやや大きく異様に発達した角が特徴で、積極的に人間を襲うが奇襲が主で行動は慎重。
能力…攻撃・移動↑↑、回避・イニシアチブ↑、防御・生命力↓
スキル
・コルヌ…射程1~2、単体物理、物攻+30、命中+10、刃のような角による斬撃/刺突、命中→対抗判定(物攻vs物防)勝利→BS減退(1)付与
・リープ…単体魔法、回避+60、ライヴスで空中に足場を作り立体機動が可能、5R持続
スディレ×8…ミーレス級従魔。岩のような表皮を持つ1mほどのヒトデ。黄白色の肉体はライヴスで発光し、ステラの指示を伝達する指揮能力を保有。海中行動の他、飛行能力も持つ。
能力…防御↑↑、回避・移動↑、攻撃↓↓
スキル
・クディジデ…カバーリング、移動+2、表皮を硬くし味方をガード、被ダメージ1D10減少
ステラ・マリス…地中海沿岸の国へ攻撃を仕掛ける少女の姿をした高位愚神。
●場所
リビアの都市・フムスにある遺跡レプティス・マグナ
かつてローマ皇帝の出身地となりアフリカ第三の大都市までになった
遺跡の保存状態がよく、劇場やバシリカなど当時の建造物も多く残る
天気は快晴、気温は高く高湿でかなり蒸し暑い
●状況
セラエノの情報提供によりマガツヒの遺跡破壊テロが発覚
PCが遺跡保護のために現場へ訪れたと同時に従魔が出現
テロは従魔に攻撃されて中断するも、マガツヒに撤退する様子はない
戦闘開始は昼頃
主戦場はレプティス・マグナ遺跡の内部で、従魔・マガツヒの行動により損傷の危険が高い
スディレの存在からステラ介入の可能性あり
マスターより
マガツヒのテロを阻止すると同時に、ステラの配下とも遭遇した乱戦シナリオです
タイトル通りマガツヒと従魔も敵同士ですので、撃退/討伐という面では有利に働く可能性があります
逆に双方からの挟撃や遺跡の被害にも注意する必要があり、楽な戦闘ではないでしょう
遺跡に関しては、ちらほらと建造物が点在する形ですので場所を選べば戦闘の窮屈さはありません
ただし、到着直後だと敵は2組とも遺跡を巻き込む位置にいるため引き離す必要があります
結構立派な建物も多いですが、戦闘には耐えられないでしょうから配慮をお願いします
ちなみに、バシリカとは当時の商取引所や裁判所も担っていた公共施設だそうですよ
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2018/07/13 20:41
参加者
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最終発言2018/07/05 09:12:40 -
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最終発言2018/07/01 14:00:20