本部
投げキッスを打ち破れ!
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 6人 / 4~6人
- 英雄
- 6人 / 0~6人
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/05/07 19:00
- 完成予定
- 2018/05/16 19:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/05/06 13:39:58 -
たいほ しちゃうよ!?
最終発言2018/05/06 20:54:18
オープニング
●悩殺、投げキッス!
とある博物館の一室。そこにはショーケースが平行に三つ、通路を作るように並べられていた。縦長いショーケース内に、煌びやかな装飾品の数々が展示されている。
どの装飾品も金銭的だけでなく、歴史的にも価値のあるものだ。それを示すように、ショーケースが並ぶ部屋へと繋がる通路には、厳重な警備がしかれていた。本来なら虫の一匹でさえ、その部屋に侵入することはできないだろう。
「貴様ら、なにをしている? 持ち場へ戻れ!」
部屋に通じる扉の前で、二人の門衛の内一人が怒鳴った。彼ら――あるいは扉――に向かって、通路を担当しているはずの警備員たちが、ゆっくりと歩み寄って来ているのである。深夜であるため、警備員たちの表情はうかがえない。だがその緩慢な足取りからは、どこか狂気が感じ取れた。
「聞こえないのか!? そこで止まれ! ……おい、準備をしておこう」
二度にわたる警告をするも、警備員たちの歩みは止まらない。門衛二人は示し合わせ、腰にかかっていた警棒を抜き取り構えた。警備員たちの足音が鳴るたび、風船が膨らんでいくように緊張が高まる。
警備員たちが立ち止まる。門衛との距離はおよそ三メートルほどだ。ごくりと生唾を飲み込んだのは、門衛のどちらか、もしくは両方だったのか、はっきりとはわからない。
「うふふ、そう怖がらないでいいのよ」
張りつめた空気に似つかわしくない、色っぽい声だった。
突如、警備員たちが機敏に動き、左右に分かれて列をなす。そして一斉に、その中央に向かってお辞儀をした。さながら、ヴィップ待遇の人物をもてなすかのように。
「あなたたちも、私に協力……してくれるわよね?」
お辞儀のそえられた道の先には、妖艶な雰囲気をまとった女性がいた。
女性は深い胸の谷間が強調された赤いボンテージをまとい、同色の背の高いブーツを履いていた。ボンテージの上から黒色のマント・コートを羽織り、露出されているだろう両肩を隠している。艶やかな黒色の髪の毛は首元で揃えられており、内側に向かってゆるやかにカールしていた。
女性の顔は髪型のせいもあってか、元々小さなものがより小さく見える。その顔に納まるのは切れ長い目と細く伸びたまつ毛、筋の通った高い鼻に、小ぶりで厚みのある真っ赤な唇。彼女を構成するパーツは、異性の思考をかき乱すことに特化していた。
「なにが協力だ。怪しい女め……おとなしくしろ!」
異常な状況の中、門衛二人は痺れを切らして女性にくってかかる。構えていた警棒を振りかぶり、異常の原因であろう彼女に向かって駆け出した。
屈強な男性二人が迫ろうという最中、女性は楽しそうに目を細め、ほんの少しだけ口角を上げる。
女性は右手を口元まで持ち上げると、二本指を立てて指先を自分の唇に押し当てた。口紅が塗ってあるのか、光沢のある唇を二本の指が覆い隠す。そして短く、チュッと吸着音が鳴り響く。赤く柔らかな唇がみずみずしく震え、指腹にほんのりと口紅のうつった二本指が、門衛二人に向けて差し出された。
「『飛吻』」
門衛二人が女性の行動を認識する。その瞬間、彼らの脳内は桃色のもやで覆いつくされ――。
●怪盗現る!
H.O.P.E.香港支部のブリーフィングルームに、数人のリンカーが集まっていた。彼らは用意された長机につき、机上にある『怪盗現る!』と題された資料へ目を通している。
「諸君らも知っているだろう。先日、とある博物館で大規模な窃盗被害があった」
苦々しい表情を作った職員が、資料を片手に口を開く。
「その手口というのも、警備員を洗脳状態にして、堂々と館内で盗みを行ったというものだ」
情欲を取っ掛かりにして、相手を強制的に自分の支配下に置く。これは常人には決しておこなえない、能力者の手口である。職員はそこまで語り、この事件の犯人はヴィランである可能性が極めて高い、と推論を続けた。
「このヴィランから、H.O.P.E.に向けて犯行予告が送られてきた。よほどの目立ちたがり屋らしい」
職員が資料の項目を示す。そこには自信に満ち溢れた文章が記された、キスマークと思わしき跡のあるカード。そのコピーが載っていた。
「『下記の日時にH博物館へと参ります。私を一目でも見たい方は、どうぞいらっしゃってください。まかり間違っても、邪魔などできないでしょうから。 怪盗、ソ・ピングオより』我々も舐められたものだ」
吐き捨てるように言って、職員は資料からリンカーたちへと向き直った。
「今回の任務は、この自称怪盗の逮捕および博物館の警備! ヴィランの能力に注意をはらい、万全の状態で迎え撃ちたまえ!」
職員の激励にリンカーたちが頷いた。
●登場
怪盗 ソ・ピングオ
怪盗を自称するヴィラン。セクシーな雰囲気の女性です。身体能力に優れており、身のこなしは非常に軽やかです。
今のところ、契約対象が英雄か愚神かは判明していません。
※以下はプレイヤー情報となります
・飛吻 射程:6メートル
投げキッスをすることで、射程内の対象すべてにバッドステータス『洗脳』を付与します。
無条件で成功するのは一般人の男性に対してのみです。リンカーは抵抗することができます。抵抗する際の判定難易度は普通で、具体的な対策がある場合は簡単となります。
女性の場合はほとんど効果がありません。
・急所攻撃 射程:2メートル
ブーツで急所を蹴り上げ、単体にバッドステータス『気絶』を付与します。
この行動は『洗脳』状態の対象に積極的におこないます。
・盗む 射程:2メートル
自身がショーケースに隣接している場合、装飾品を盗みます。
この行動は戦闘の合間におこなわれます。この行動を一定回数行うと、逃亡を図ります。
不明
ソ・ピングオ以外に女性がいた場合のみ、登場します。
・みんな俺を見ろ! 射程:8メートル
『不明』が雄叫びをあげながら走り回り、射程内の対象すべてにバッドステータス『翻弄』を付与します。
・ワイルド・ダンス 射程:4メートル
『不明』が猛烈なダッシュで体当たりし、単体にダメージを与えます。
解説
目標:ソ・ピングオの逮捕
失敗条件:ソ・ピングオに逃げられる
●警備員 複数
H博物館にいる男性の警備員です。その内の一部が装飾品の展示室を担当しています。戦闘に関する講習は受けていますが、リンカーの脅威にはならないでしょう。
ソ・ピングオが発見されると、少しずつ駆けつけて来ます。
場合によっては敵対することもあります。一般人として丁重にあしらいましょう。
●環境
深夜。空に雲は見当たらない。H博物館にある装飾品類の展示室。
展示室は独立した建物です。玄関と2つの部屋で構成されています。玄関を入ると突き当たりに受付と左右へ別れた道があります。
左右の部屋はシンメトリーになっており、同じ内装です。どちらも戦闘ができる程度には広いです。
部屋の壁一面がガラス張りのショーケースになっており、高価な展示品はそこに並んでいます。部屋の中央にも長方形のショーケースが1つ設置されています。
部屋の天井の一部は天窓となっています。月明かりや星々を見ることができるでしょう。
●注意
ソ・ピングオの飛吻には気を付けましょう。具体的にどう抵抗するか書いてあると成功率が上がります。
『洗脳』状態になった仲間を助けてあげましょう。正気に戻さなければ、気絶させられたり、攻撃させられたりします。
ソ・ピングオはある程度盗みを終えると、逃亡してしまいます。戦闘を長引かせていると、失敗の可能性がでてきます。
マスターより
こんにちわ。石だるまです。
今回の敵は怪盗です! 真面目に仕事をしている警備員をたぶらかすなんて許せませんね!
女性がいた場合のみ登場する敵もいます。全員女性なら楽勝じゃん! なんてことありませんよ。
誘惑にどう抗うか、誘惑された仲間にどんな反応をするか、様々なプレイングを期待しています。
それではみなさま、よろしくお願いします。
リプレイ公開中 納品日時 2018/05/14 13:04
参加者
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/05/06 13:39:58 -
たいほ しちゃうよ!?
最終発言2018/05/06 20:54:18