リンクブレイブ

嘗ては墓守という概念の具現。或る世界の戦没者のみが葬られた広大な墓地にて無数とも言える生涯と死の「記録」を内包して発生し、無限にも等しい時間を費やしてその場所を守り続けた寝ずの番。現在はナイチンゲールの守護者にして剣。彼女が墓碑銘に足る功を成し遂げ命を全うする日迄、それは続く。／　沈着冷静で感情の起伏が少ない。物静かだが口を開けば弁も立つ。他者への干渉は控えめながら、親しい者に対しては少し意地悪く振る舞うことも。／　戦闘技術、特に剣の扱いに長ける他、騎乗、野営、野趣に傾いだ料理が得意。大抵のことは「記録」の断片で補いそつなくこなす。所詮は借り物に過ぎないが。／　2017年秋、クレープに開眼。公言はしないが、密かに人類の叡智だとすら思っている。／　エージェント「ナイチンゲール」の登録名は彼女に因み、両者が共鳴の末に意識の統合を果たした時、その意味は全うされる。だが、そのことを些か寂しく思う。

ナイチンゲール（グィネヴィア）にとって墓場鳥は命の恩人であり憧れの対象、そして姉であり自身に等しい。／　墓場鳥もまた自らをナイチンゲールの姉であり親友と認める一方、自分自身は主義主張を持たない力に過ぎず、ナイチンゲールという自我を以て初めて意味を持つと考えている。恰もデュナミス（能）とセーメイオン（徴）の如く。誓約は“成し遂げる”こと。そして“優しさを諦めない”こと。

体温が死人のようにうそ寒い。常に冷静で感情の起伏はレアケース。稀に笑みは見せる。案外確信犯。能力者のことは本名で呼ぶ。もしもの時、致命傷は自分が引き受ける所存。ひとつの身にふたつの意思は些か窮屈故。