本部
何でもない平穏な一日
- 形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/11/10 22:00
- 完成予定
- 2017/11/21 22:00
このシナリオは2日間納期が延長されています。
掲示板
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/11/09 12:55:12
オープニング
●休日の過ごし方
「はっ、はっ、はっ、はっ――」
「よーし、がんばってー。意識あるー?」
「ひゅーっ! ひゅーっ! ひゅーっ! ぅ、ゲホッ!?」
とある日の早朝。
すっかり冷え込みが厳しくなってきた薄暗いH.O.P.E.東京海上支部の前に、3人の人物が集まった。
「……ふぅ。いい汗をかきましたね」
1人は、赤色のジャージを着た碓氷 静香(az0081)。幻想蝶からタオルと水筒を取り出し、額に浮かんだ汗を拭うと水筒を傾けのどを潤す。
「はい、落ち着いてー。まずは深呼吸だよー。吸ってー……、吐いてー……」
1人は、紺色のジャージを着たレティ(az0081hero001)。普段、外出中は静香と共鳴状態でいることが大半だが、この日は先ほどまで静香と並びランニングをしていた。こちらは汗一つかかず、運動後とは思えない自然体でもう1人の背中をさすっている。
「はぁ! はぁ! はぁ!」
そして、彼女たちの近くで四つん這いになり、呼吸さえままならない状態な緑色のジャージは佐藤 信一(az0082)。漏れ出る息の荒さなどもはや意識の外にあり、のどの奥からせり上がる血の味と臭い、そして破裂寸前だと錯覚しそうな心臓の鼓動と痛みが、信一の意識を支配する。
「……すぅ~……っ!? ゲホッ!? ゴホッ!?」
「ほら、言った通りでしょ? 信一にはまだ早いって」
「……いえ、しかし、私がレティに勧められて始めた体力づくりの記憶を思い出すと、佐藤さんのトレーニング期間を考慮すれば、妥当な運動メニューだったと思うのですが?」
「リンカーと一般人の身体能力を一緒に考えちゃダメだってば。目線をそらしてないで、無理に付き合って信一が死にかけてる現実を見なさい」
深呼吸ができずにむせた信一の背中を撫でながら、レティは無茶なメニューを強要した静香に白い目を向ける。悪いとは思っているのだろう、静香は無表情で淡々とした声で反論しつつ、目線は完全に明後日へと逃げていた。
さて、どうしてこんな状況に至ったのかは、たまたま静香と信一の休日がかぶったことに端を発する。
お互いのオペレーターの勤務時間に結構なばらつきがあり、それも丸1日の休日が重なることは珍しかったため、信一が「せっかくだから静香と一緒に過ごしたい」と声をかけたのだ。
「そもそも。重りを手足につけてジョギング10kmとか、体力がちょっとついてきたくらいの時期にやらせることじゃないでしょうが」
「…………すみません。まさか、5kgの負荷がそこまで厳しいとは思わず……」
「両手両足で合計20kgね。ずっと着膨れするほど重りつけて運動してたから、普通の感覚狂ってない?」
静香が信一の誘いを断るはずもなく、二つ返事で了承。
次に何をして過ごそうか? という話に移ったところ、静香から「一緒にトレーニングしましょう」という提案があった。
そろそろ交際して1年になる2人。信一はいまだ静香の表情が読めないが、わずかに感情がわかるようになってきている。そのため、期待感でキラキラした(ように見える)瞳を向ける恋人を前にして、信一には「喜んで」以外の選択肢などなかった。
その結果がコレ――夜明け前から始まったシゴキである。
もし信一に計算違いがあったとすれば、静香の言う『トレーニング』は一般人の体力では『地獄の』という枕詞がおまけでついてくることを知らなかったことだろう。
「とりあえず、信一が復活するまで休憩。信一と一緒で嬉しいのはわかるけど、まだやるんならもう少し加減しないとダメだからね?」
「…………はい」
レティは念のために持ってきていた酸素吸入器を信一にあてがいつつ、トレーニングの中断を指示。喜々として様々なごうも――もとい、運動器具を用意していた昨夜とは一転、しゅんと肩身を狭くする静香に嘆息する。
そして、根性だけで自分と静香に食らいついたバカ――信一にも、レティはため息を落とした。
「辛いならすぐに言えばいいのに、変に格好つけるからそうなるのよ」
「ご……め……ガハッ!!」
「はいはい、大人しくする」
息も絶え絶えな信一を近くのベンチに座らせ、レティは呆れを隠さず介抱を続ける。
信一の呼吸が安定した頃には日が昇り、薄闇はすっかり晴れていた。
これから、今日という1日が始まる。
急な事件や召集がかからない、平穏な休日が。
解説
●目標
休日をそれぞれ過ごす
●登場
碓氷 静香…メンタルが弱い代わりにフィジカルが異様に強い女性H.O.P.E.職員。無表情+無感動がデフォだが、生まれつきで悪気はない。休みを口実に恋人である信一の肉体改造(?)を提案。
佐藤 信一…能力者である恋人のフィジカルについていけない男性H.O.P.E.職員。地味でさえない印象通り、鍛え方はまだまだの中肉中背。早朝から行われた重り付きランニングで体力は限界。
レティ…静香の驚異的なフィジカルを育て上げた元凶――もとい、きっかけを作った英雄。活発で社交性も高いが、常時静香と共鳴している関係で私的交友関係はかなり狭い。珍しく共鳴を解除した状態で、2人のトレーニングに付き合っている。
●状況
日付は11月上旬。天気は晴れで、日中は多少暖かくなるが朝晩の冷え込みが厳しくなってきている。
静香・信一を含め、PCたちも偶然スケジュールが空白となり暇を持て余している。
静香・信一たちはそのままデート風トレーニング(本筋はあくまでトレーニング)を続ける予定。主な行動範囲は東京海上支部の周辺で、夕方頃に信一の肉体が限界を迎える予定。
(以下、PL情報
その日はH.O.P.E.オペレーターの数もエージェントの手も足りているため、急な呼び出しなどは発生しない。また、突発的に従魔や愚神に関連する事件とも遭遇せず、ゆっくりとした時間を過ごすことができる)
●プレ作成の注意
行動は基本的に自由だが、PCが『1日』の制限時間内でできる範囲に収めること。
旅行などの遠出や非参加PCとの交流を示唆する内容は基本的にNG。
戦闘では見せないPCたちの日常生活や素顔を映す場としての利用を推奨。
マスターより
本シナリオのイメージは、ぽっかり空いたスケジュール、でしょうか? 基本的にはPC同士の交流の場としてご利用いただければ幸いです。
自由度がかなり高めですが、行動は東京海上支部周辺にある施設をメインが望ましいです。自主訓練に励むもよし、ショッピングなどで気分転換するもよし、カラオケやゲーセンなどの施設で遊ぶもよし、静香'sブートキャンプに参加するもよし、です。
NPCとの絡みも自由ですが、プレに特別記載がない場合はNPCからの接触はないものとお考えください。よくてニアミス程度で、軽い挨拶等もありません。そこはご注意ください。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/11/20 18:31
参加者
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最終発言2017/11/09 12:55:12