本部
その心、温めるために
- 形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/07/27 15:00
- 完成予定
- 2017/08/05 15:00
掲示板
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/07/24 23:03:41 -
【相談卓】子供達に笑顔を
最終発言2017/07/26 13:55:57
オープニング
●傷跡
ヴァルリア及びその配下の攻撃は、北の大地に深い傷跡を残した。そして、心身に傷を負った住民も数多くいた。
中には両親をはじめ肉親を失った子供たちも少なからずおり、そうした子供たちは各地の支援センターなどに引き取られた。また、施設では手が足りず、一時的にH.O.P.E.で預かっている子供たちも少数いた。彼らの精神的ケアについては、追いついていないと言わざるを得ない。
今回あなたたちが請け負った依頼は、H.O.P.E.サンクトペテルブルグ支部を仮宿とする子供たちへの慰問だった。
●少年の叫び
「つまんない!」
若いH.O.P.E.職員は眉を下げた。可愛らしいその声は、今の彼にとっては小さな悪魔の叫びだった。
「イワン、今日はどうしたの?」
「今日は? 今日も昨日も同じだよ! それが問題さ!」
イワンという少年はよく口が回った。しかし、出てくる言葉は文句ばかり。
「ここにある本はもうぜんぶ読んじゃったよ! ここにはテレビゲームもないし、遊び相手だってこいつらだけ!」
「イワン、やめてよ!」
ソニアが言った。イワンの幼馴染の少女だ。サンクトペテルブルグ支部では現在20名の孤児を預かっているが、一番元気なのがイワンである。二番がすっかりイワンを叱る役となったソニア。あとはみんな一様に元気がない。それは仕方のないことだった。彼らはシベリアでの厳しい戦いの中で親しい者を失った。その上、行く当ても定まらず、ここにとどまっているのだから。
「魂の抜けた人形と遊んで何が楽しいっていうんだい?」
「お友達をそんな風に言うなんてひどい!」
イワンの言葉を諫めるのはソニアだけ。他の者は最初から抵抗を諦めて、イワンとあまり話さないようにしていた。口喧嘩をふっかけられても、あいまいに笑みを浮かべて逃げるだけだ。それが余計にイワンを苛立たせる。
「大変なのはみんな同じでしょ? おもちゃを我慢してるのだって、私たちだけじゃないもの」
優等生然とした表情で言った後、少し寂しそうにソニアは呟く。
「どうしちゃったの、イワン。前はそんな子じゃなかったのに」
イワンはソニアとは目を合わせず、職員の袖を引いた。
「だったら遊びを教えてよ。モノがなくたって、楽しいことはできるだろ? 僕たちの知ってるのは、もうやりつくしちゃったんだ」
職員は子供のころの記憶を辿ろうとして、うまくできずに短い息を吐いた。復興のために働きづめの頭が、柔軟な発想を許してくれない。
「ね! もうすぐ、エージェントたちが訪問してくれるんでしょ?」
ソニアが言った。
「あの悪い愚神たちを倒してくれたヒーローだよね! 私、お話を聞くのが楽しみだな!」
沈んでいた子供たちの眼にわずかな光が宿る。職員は「そうか」と呟いた。
「そうだね、ソニア。皆が知らない遊びも、知ってるかもしれないよ。ね、イワン?」
職員は、エージェントたちに話を通しておくと約束した。
「エージェントね。ちょっとは面白い奴らだといいんだけど」
イワンはわざとらしいほど小憎らしい調子で、フンと鼻を鳴らした。
解説
【目的】
子供たちへの慰問
本やテレビゲームがなくてもできる遊びを紹介してください。また子供たちとおしゃべりなどをしてもOKです。
(※簡単な道具を用意し、持ち込んでも構いません。ただし現地は様々な物資が足りていません。繰り返し遊べないもの、充電が必要なものなどは適切ではありません)
【場所】
修練場
体育館のようなだだっ広い部屋。普段はエージェントの訓練に使われている。遊び道具の類は置いていない。
※必要があれば、以下の部屋を使用可能
会議室:机と椅子とホワイトボードがある殺風景な部屋。
仮眠室:子供達の寝室。二段ベッドが2台ずつ置かれた狭い部屋。
【人物】
子供たち
シベリアでの戦いで親を失った孤児たち。イワンとソニアを含めて、20名(男子:10人、女子10人)。年齢は6歳から12歳。おとなしく、H.O.P.E.職員の言うことをよく守る。全員に共通して、元気のなさが目立つ。H.O.P.E.には感謝の気持ちを持っている。エージェントたちのことは勇ましいヒーローだと思っており、興味を引かれている。
イワン
わがまま放題する少年。12歳。ソニア曰く、「ここに来る前は、頭が良くて優しい子だった」。何かに苛立ち、焦っているように見える。
ソニア
イワンの幼馴染。12歳。真面目な性格。いつもイワンを諫めていて、疲れた表情をしている。自分の感情についてはあまり口に出さない。
H.O.P.E.職員
手の空いたものが交代で様子を見に来る。エージェントたちがいる間は来ない。
マスターより
真心をもって接してあげてください。一緒に遊んで、一緒に笑ってみてください。あなたたちとの触れ合いはきっと彼らの心を温めるでしょう。
リプレイ公開中 納品日時 2017/08/04 19:56
参加者
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/07/24 23:03:41 -
【相談卓】子供達に笑顔を
最終発言2017/07/26 13:55:57