本部
変態紳士☆ロシュツマー
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/05/16 22:00
- 完成予定
- 2017/05/25 22:00
掲示板
-
相談卓だよ
最終発言2017/05/15 23:11:07 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/05/14 00:35:12
オープニング
●夜道は注意
コツ コツ コツ コツ――。
街灯や人気が少ない夜の路地を、1人の若い女性が歩いていた。真新しいスーツと鞄を身につけ、ヒールで歩く姿はどこかぎこちない。
「はぁ。今日も疲れたなぁ」
コツ コツ コツ コツ――。
今年度から新社会人となった彼女は、新しい環境に馴染もうと努力していた。現在は目の前のことで精一杯。新人研修を経て先輩社員から教えられる仕事を覚えていき、一人暮らし生活の自己管理も気を配っている。
とはいえ、彼女が慣れてきたのは会社への通勤と、帰路でのしかかる1日の疲労感でこぼれるため息、後は靴擦れの痛みくらいである。
「……まぁ、ゆっくりやっていけばいいよ、うん」
慰めの台詞を自身に言い聞かせ、彼女は肩にかけた鞄を抱え直す。帰りのコンビニで購入したお弁当入りのビニール袋も揺れ、自炊って難しいなぁ、と小さく嘆息した。
その時。
コツ コツ コツ コツ――。
ひた ひた ひた ひた――。
(……え?)
女性は気づく。
自分のものとは違う足音が混じっていることを。
「……だれ?」
おそるおそる背後を振り返るが、人の姿はない。
「気のせい、かな……?」
背筋が薄ら寒い思いをしつつ、女性は再び前を向いて歩き出す。
と。
コツ――。
ひた――。
「っ!?」
今度こそ確実に『自分以外の足音』を聞き、急いで振り返る。
やはり誰もいない。
だが、『誰か』はいる――!
「ひ、っ!」
女性は恐怖と悲鳴を押し殺し、歩く速度を少しずつ上げた。
コツ コツ コツ コツ――。
ひた ひた ひた――。
ついてきている。
何で私に?
でも姿は見えない。
もしかして、ストーカー?
ひた。
「っ!?」
混乱でまとまらない思考の中、必死に足を動かしていた女性だが、いきなり『背後』に迫った足音に思わず立ち止まり、振り向いてしまった。
「ぁ……」
視線の先には、女性を上から見下ろす不気味な男。ツバの広い帽子の下には黒いサングラスと白いマスク、首から下はロング丈のトレンチコートを羽織っており、シルエットからかなり筋肉質であることが一目でわかる。
もはや絵に描いたような不審者に絶句した女性が一歩後ずさると、男は突如コートを手にかけ前を大きく広げた。
「……きゃあああっ!?」
瞬間、女性は絶叫を上げて一目散に逃げ出す。
彼女が目撃したもの。
それは、男性らしいムッキムキな灰色の肉体と、だいぶ攻めたフリフリレースで鮮烈な赤が印象的な女性用のブラとショーツ。
――以上。
弁解の余地などない。
奴は文句なしの変態だった。
「はぁ! は、っ!? きゃああああっ!?」
必死で逃げた女性は街灯が灯る十字路の中心に立ち、逃げ道を探して視線を巡らして、再び悲鳴を上げる。
右も、左も、正面も、後ろから追いかけてくる変態と同じような変態が、すでに待ち構えていたからだ。
コートをコウモリのように広げ、それぞれ別の色とデザインの女性用下着を惜しげもなく披露し、何故かカニのようながに股で走り寄る巨漢の変態×4。めちゃくちゃな走り方なのに妙に素早いのも、女性の恐怖をさらに増長させていた。
「だ、だれか、っ!!」
ここでようやく助けを呼ぼうとした女性だったが、ふと自分に影が差したのを感じ、反射的に頭上を見上げる。
「きゃあああああっ!?!?」
その先には、5人目のがに股の変態が、コートのすそをはためかせながら『飛んで』いた。
人生でもっとも大きな悲鳴を上げた女性は、逃げることもできずに変態と衝突し、意識を完全に手放した。
――彼女に残る最後の記憶は、視界いっぱいを埋めつくした誰かの女性用下着(スケスケな白)だけだった。
●変態は敵ではない! 敵が変態なのだ!!
「愚神か従魔と推定される変態をこの世から消滅させてください」
開口一番、無表情でエージェントへ告げたのはオペレーターの碓氷 静香。元々感情表現が不得手な彼女だが、この日は普段以上に無機質な印象もあり、誰もが彼女の怒気をはっきりと認識できた。
「順を追って説明します。約1ヶ月ほど前から、都内で女性の下着が盗まれるという被害が相次いで報告され、警察が窃盗事件として捜査を開始。程なくして、今度は女性が人気のない夜道で露出魔に襲われる被害が複数発生しました」
当初は警察も別件として捜査していたが、後に窃盗の被害者と露出魔の被害者から聞いた『下着』の特徴が一致し、同一犯の可能性が浮上。さらに、露出魔の被害者がいずれもライヴス枯渇状態で病院に搬送されたことから、愚神の関与が濃厚になったためH.O.P.E.に依頼がきたらしい。
「被害女性たちの身体的被害はライヴス枯渇の他は軽傷のみですが、全員にPTSD(心的外傷後ストレス傷害)の症状が見られ精神的被害はとても深刻です」
資料によると、被害者たちは5人の変態に抱きつかれた上、発見時には犯人が使用していたサングラスとマスクを着用させられたまま、路上に放置されていたらしい。目を覚ました被害女性たちは、当時の恐怖を想起させる犯人の特徴などに拒絶反応を示すようになり、程度の差こそあれ全員がPTSDと診断された。
男性や暗闇への恐怖心だけでなく、中には盗まれた物に似た色や形の下着、果てはマスクさえも直視できなくなった者がいるらしい。
「今回は被害が被害ですので、被害女性たちは男性の捜査に難色を示しているそうですが、変態討伐が最優先です。彼女たちの心情も理解できますが、これ以上被害者を出さないことの方がより重要ですから」
説明を終え、静香は資料から視線を上げてエージェントたちを見渡す。
「人であれ愚神であれ、これほど下劣で悪辣な変態を野放しになどしてはおけません。皆さん、全力でチリも残さず完膚なきまでに叩き潰してきてください。お願いします」
被害女性たちの苦しみを知り、日常生活さえ危ぶまれるトラウマを植え付けた犯人をどうしても許せないらしい。最後まで無表情のまますさまじい怒気を窺わせた静香は、そうしてエージェントたちへ頭を下げた。
解説
●目標
露出狂従魔の討伐。
●登場
変態紳士☆ロシュツマー…デクリオ級。長身かつ筋肉質の成人男性で総数5体。人気が少ない場所を好み、常に連携行動を重視。顔は帽子とグラサンとマスクで隠し、ロングコートの中は灰色の肌とそれぞれ赤・青・白・黒・紫色の女性用下着(生地少な目)のみ装着。
能力…魔攻・回避・生命力↑↑、移動・イニシアチブ↑、防御・特殊抵抗↓↓↓
スキル
・紳士の嗜み…射程1~20、単体魔法、命中+200、胸部および股間の布地から射出する謎のビーム(柔軟剤の香り付き)、命中→BS狼狽
・紳士の慰め…射程1、範囲3、範囲魔法、魔攻+300、広げたコートごと1対象を抱擁し謎ビームを四方へ放射、命中→BS拘束(隣接対象のみ)
・紳士の矜持…生命力25%以下で自動発動、攻撃+20%・防御-20%(常時)、下着以外の装備と恥を捨てた強化
●状況
推定出没地域は都内の住宅街近辺。人通りと街灯が少なく、監視カメラ等も未設置である夜の路地にて犯行が頻発。いずれも現場は一本道、丁字路、三叉路、十字路などで、乗用車1台が通れる程度の幅しかない。調査期間中、天候は晴れだが風はやや強い。
4月初旬に女性用下着の窃盗事件が相次ぎ、中旬から夜道を1人で歩く女性を狙った露出魔被害が発生。警察の捜査過程で露出魔の下着と盗品の特徴が一致し、被害者にライヴス枯渇症状が確認されるなどし、H.O.P.E.へ討伐依頼が入る。
従魔は必ず女性を包囲する形で出現し、コートを広げたがに股走りで急接近。直接抱きついてライヴスを奪うと、失神した女性に自身のグラサンとマスクを着けさせて逃亡。すでに複数の女性が被害に遭い、いずれもPTSDを発症して現在も治療中。
窃盗事件の被害者も従魔に襲われた被害者も、男性エージェントの捜査に難色を示しているが、従魔討伐が最優先のため参加制限はない。
マスターより
春は出会いと別れ、そして変態の季節ですね。(偏見)
草花が芽吹き生命が躍動する時期と同時に動き出した変態従魔は、女性の下着を盗み身につけ露出しセクハラをかましてライヴスを得ています。もはや度し難いレベルで女性の敵です。
誘導条件はわかりやすいですが、囮役をするだろう女性PCはかなりの視覚的恐怖を味わうことになりそうなので、その点は注意が必要です。心を強く持ってください。
また被害女性は男性の介入を渋っていますが、変態討伐が最優先ですので参加を禁止していませんし、囮役に立候補できない以外はシナリオに不利に働くこともありません。下着姿のアニキが貴方の参加を待っていますよ。
リプレイ公開中 納品日時 2017/05/24 20:31
参加者
掲示板
-
相談卓だよ
最終発言2017/05/15 23:11:07 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/05/14 00:35:12