本部
- 形態
- イベント
- 難易度
- 易しい
- 参加費
- 500
- 参加人数
-
- 能力者
- 25人 / 1~25人
- 英雄
- 25人 / 0~25人
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 4日
- 締切
- 2018/03/15 19:00
- 完成予定
- 2018/03/29 19:00
このシナリオは5日間納期が延長されています。
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/03/15 18:25:20
オープニング
●狼を吊るせ
「ふざけるなッ!」
H.O.P.E.廊下に怒号が響いた。
一人のエージェントが共鳴状態で、剣を片手に走り出す。
怒り猛る彼の目の先には、H.O.P.E.会長ジャスティン・バートレット。
「ジャスティン! この老害がァああああああッ!」
突き出される刃――は、第一英雄アマデウスと共鳴したジャスティンが自らの盾で受け止めた。
「くそ! くそ! くそ!! なにが愚神との共存だ! ふざけるな! ふざけるな! 俺達の戦いはなんだったんだ殺された皆はなんだったんだ畜生おおおおおおッッ!!!」
何度も何度も、何度も何度も何度も何度も、彼は刃を会長へ振り下ろす。納得がいかなかった。愚神との共存。古龍幇にしたって何を考えている。情報を得る為? 馬鹿だろ。愚神は敵だろうが。怒りが無限に込み上げる。その怒りを刃に乗せる。だがそれは、ことごとくが壁のような盾に阻まれる。
「くそ……くそぉおお……!」
やがて――彼は剣を振り下ろす力も痺れ果て、泣きながらその場に崩れ落ちた。だが、会長を見上げるその目は……まるで仇敵“愚神”に向ける憎悪のそれで。
「……私は君を責めはしないよ」
共鳴によって若き頃の姿になっている老紳士は、静かに首を振った。
間もなくして、警備のエージェント――ジャスティンの命令で、固唾を飲んで控えていた――が、彼を取り押さえて連行していく。情状酌量の余地、彼を重く罰する必要はないと、共鳴を解いたジャスティンは部下に告げた。
「ジャスティン、……」
アマデウスが眉根を寄せて相棒を見る。紳士は溜息を噛み殺した。
「……、 いや なんでもないよ」
本当は私だって愚神が大嫌いさ。
愚神が、どれだけ、私の友人を、大切な部下を、殺めたと、――……。
そんな言葉は飲み込んだ。立場という責務、この状況でその言葉は許されまい。
H.O.P.E.はジャスティンによる独裁組織ではない。組織員の声を聴かねばならぬ。
だが、組織を形成する者の数が増えれば、それだけ多様な意見があり――あちらを立てればこちらが立たぬ、そういった事態もまた、どうしても起きてしまう。
尤も、どちらも納得のできる中立点を見出すことが一番いいし、そのための努力はしなければならないし、そのことについて「何をやっている」と謗られれば「善処する」としか答えようがないのだが……。
(ふう、しっかりせねば……)
憎まれ、謗られ、敵意を向けられ。されどその明日に希望があるというのなら。幾度目かの深呼吸をして、ジャスティンは眉間を揉んだ。
と、そこへ。
「おい、オメーらッ!」
やって来たのは第二英雄のヴィルヘルムだった。走ってきたのだろう、肩を弾ませている。
「殴りかかられたってマジか!? 怪我は!? 誰にやらたんだ!?」
「ああ、ヴィルヘルム。心配いらないよ。大丈夫だ」
ジャスティンは穏やかに笑んだ。H.O.P.E.エージェントに斬りかかられた――なんて正直に話すと、「そいつぶっ飛ばしてくる!」と怒髪天になるのが目に見えていたので、うまく濁しながら。
「……、」
そのことをヴィルヘルムもなんとなく察したらしい。この英雄、馬鹿ではあるが、カンは鋭い。「まあ怪我してねーならいいけどさ」と口を尖らせ呟いて、握り締めていた紙をジャスティンに差し出した。
「……で、さ。コレ」
握り締めすぎてクシャクシャになっている。会長が受け取って広げれば、依頼要項が書かれた紙である。
内容は――ささやかな慰安だ。梅見に行こう、というモノである。
「ちょっと息抜きしねえ? いや、忙しーなら別にいーけどぉ……」
ヴィルヘルムが視線を揺らす。彼なりの気遣いだった。ここ数日の気を張り詰めたジャスティンを見ていると、なんだか心配だったのだ。
「馬鹿者。ジャスティンは多忙の身で」――いつもならアマデウスが眉間のシワをぐっと深くしてこう言うのだが。そんな第一英雄は、相棒達にこう言った。
「ふむ、たまには気が利くではないか。ジャスティン、我は賛成だ」
こちらを見やる二人の英雄。気を遣わせてしまっているな――ジャスティンは内心で苦笑をして。それから、深く頷いた。
「梅の花言葉の一つは“不屈の精神”だったかな。……ああ、そうだね、皆で行こうか」
――……同刻。
「ウメ?」
ヴァルヴァラはパチクリと瞬きをした。
「花を見に行くの? 楽しそう! 私も行きたい!」
●優雅
猛威を振るった大寒波は過ぎ去って、寒いと言えば寒いのだが、ちょっとはマシになった気温。
時折温かい日もあったりして、特に今日の澄んだ空は春めいている。
さて。
君達の視界に広がっているのは、郊外の山間にある自然公園。そこは梅の名所である。
細い道を見上げれば、枝一杯に梅の花。山の斜面も色とりどりの梅の花が、気品ある色で煌いていた。山を見下ろせば、遥か緑の合間を川が流れる。耳を澄ませばウグイスも歌う。地面には春の花が可憐な姿で風に揺れる。
まことに、風流であった。
――愚神共宴。
胡乱にして疑わしい事態ではあり。
誰もの心に揺らぎは生じれど。
花々は、ウグイスは、そして空は、そんな人間のことなど露知らず。彼等は素知らぬ顔で、穏やかな春の陽気に包まれていた。
解説
●目標
梅見をしよう。
●状況
郊外の山間にある自然公園、梅の名所。様々な品種の梅が咲いている。
天気は晴れ。ちょっと暖かい。
時間帯は午後~夕方まで。
本日はH.O.P.E.一行のために貸し切り状態。(一般人などはいない)
細い道がいくつもあり、ぐるっと回って梅を見ることができる。一番奥に、永い樹齢を誇る古木の梅があり、花を咲かせている。願い事をすると叶うなんて迷信のあるパワースポット。
途中にはいくつか広場などもある。お弁当を食べたり、お昼寝したり、ご自由に。
お弁当持ち込みは自由。
山火事の危険性があるので火気厳禁、バーベキューやその場での調理などはNG。
梅の枝を折るなどはおやめ下さい。
●登場
ジャスティン・バートレットと英雄二人
H.O.P.E.会長&アマデウス&ヴィルヘルム。
基本的に三人でのんびり梅を見ている。
ヴァルヴァラ
梅に興味津々。その辺をチョロチョロしている。
※注意※
「他の人と絡む」という一文のみ、名前だけを記載して「この人と絡む」という一文のみのプレイングは採用困難です。
『具体的』に『誰とどう絡むか』を『お互いに』描写して下さいますようお願い申し上げます。
相互の描写に矛盾などがあった場合はマスタリング対象となります。(事前打ち合わせしておくことをオススメします)
リプレイの文字数の都合上、やることや絡む人を増やして登場シーンを増やしても描写文字数は増えません。
一つのシーン・特定の相手に行動を絞ったプレイングですと、描写の濃度が上がります。ショットガンよりもスナイパーライフル。
マスターより
こんにちはガンマです。
ありとあらゆる想いを乗せて。
よろしくお願い申し上げます。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2018/03/23 19:18
参加者
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/03/15 18:25:20