本部
- 形態
- イベント
- 難易度
- 難しい
- 参加費
- 500
- 参加人数
-
- 能力者
- 25人 / 1~25人
- 英雄
- 24人 / 0~25人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/04/07 15:00
- 完成予定
- 2016/04/16 15:00
掲示板
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深淵薄氷
最終発言2016/04/07 16:38:52 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/04/06 23:10:57
オープニング
●広州市都心
「ゲームは中々楽しいんだけどさぁ……ちょーっとシゲキが足りないんだよね」
再開発で脚光を浴びる珠江新城――地上400メートルを超えるそのビルのホテルの一室で、愚神は少し考える素振りをした。悪魔染みた爪の長い指が、結った黒髪を弄ぶ。腰掛ける椅子の足元に横たわるのは、この部屋の住人の変わり果てた姿。
「そろそろ、顔出しちゃおうか? ああ~楽しみだなぁ、」
怒り? 憎しみ? 彼らはボクにどんな表情を見せてくれるだろう! そうと決まれば、相応の舞台を用意しなくては。ネタ探しだ。愚神は立ち上がり、周囲を見渡した。そして足元に落ちたリモートコントローラを拾い上げ、血塗れのボタンを押してみる。惨殺現場に他愛無いバラエティ番組が流れ出した。
『即将推出是愚人節這一天――』
「ん~……エイプリルフールかぁ。そういえば、そんなお祭りもあったよねぇ」
それは確か、人間どもが嘘を吐いて吃驚させあって遊ぶ日だ。愚神はしばし沈黙ののち、名案に思い及び肩を震わせてけたけたと笑い声をあげた。
「じゃあボクが、とっっておきのサプライズでお祝いしてあげるよ!
ふふ、ふふふふふ……間違いに気づいた瞬間の君たちのカオ、早く見てみたいなぁっ」
●
「トリブヌス級、反応出ました!」
「来たか! どこにいる?!」
「珠江新城西南……103階建て超高層ビルです!」
「よし、すぐエージェント招集だ! ……!! こいつか――道理で、手口が小汚い」
広州市を襲った愚神・従魔の襲撃。それらを主導したと思われる高位愚神の足取りがようやく掴めた。時刻は午後7時、込み合う香港の街路に緊急対策チームの乗った専用車両のサイレンが響く。両脇へ退避する自動車の群れを駆け抜け、あなたたちは現場へ急いだ。
「敵、トリブヌス級愚神。識別名『幻月』(ファンユエ)」
アラビア半島で消息を絶っていたこの愚神の活動が、ここ広州で観測されたという。
「殺人ショークラブの惨劇は知る方も多いと思いますが、それも幻月の仕業と言われています。
人間の絶望を至上の悦びとし、ゲームと称しては事件を引き起こす危険な愚神です。
特筆すべきは、その異常なまでの生命力……倒しきるのは難しいかもしれません。
撃退し、生還を。情報を今後に活かすことが、最終的に私たちの勝利を導きます」
そして今回のゲームの舞台に選ばれたのは、透明な水晶をコンセプトに作られたタワービルディング。この建物は筒状の耐震構造体を軸としてスーパーストラクチャーによって建造され、巨大な開口部を有する。強化ガラスで覆われた外見は正にクリスタル・パレス。
「このビルは70階から100階まで吹き抜け構造で、高級ホテルが入っています。
一般人の方々は従魔から逃げて、今は70階ホテルロビーを目指しています。
幻月は100階付近にいるでしょう。そこで何をする積りか分かりませんが……
今ならまだ、ゲームが始まる前に到着できるかもしれません」
急げば間に合う、その想いでエージェントたちはビルに駆け入った。幻月の従魔は一階から入って暴れながら上へ一般人を追い立てており、低層階は無残に破壊されている。直通エレベーターを使う方が早いのは確実だが、全員で一つの移動手段を利用すべきではないとも考えられた。そこで一行は二手に分かれ、一方が階段で、一方がエレベーターで上層を目指すことにする。
そしてエレベーターで上層へ向かった面々を、爆音が襲った。
振り返ると、二重の窓の向こうで建設中の高層ビルが黒煙を噴き上げている。階段を選択したメンバーにもその気配は感じられた。直後、支部より通信が入る。
『幻月は、ツインタワーとして建設中の隣のビルにも手を差し向けていたようです……!
そちらにも、作業員が取り残されていると連絡がありました。
とても見捨てられません……どうか、彼らも助けて頂けませんか!』
止めねばならぬ惨劇はふたつ――あなたは、どう戦う?
●幻月の夜
「アハハハハ、アハッ、アハ、アハハハハハハハっっ!!」
幻月は100階、吹き抜けの頂上部で。女性とも男性とも、大人とも子供ともつかぬ声で狂ったように笑っていた。すべてを卑下したように細められた目が、今は遥か下界に居るあなたたちの方を見る。
「どう?! ボクのサプライズ、気に入ってくれたかな?!!
実はさっきあっちにも行ったんだけど、出来上がってないからつまんなくって。
嗚呼でも――畜生の君たちには“面白い”かもしれないね?
さあ……カードは2枚」
このビルと、隣のビル。その中の人間、どちらを見捨てるか?
君たちにはそういうルールのゲームだということにしておこう。
「選べないもんねぇぇ、君たちはさぁぁぁ?
どうせ、どっちも助ける! とか言っちゃうんだろ???
アハハハハハ、君たちはどっちも助けられないんだよ!」
適当に遊んだところで隣のビルを倒壊させて、畜生もろともこの塔は串刺しだ。
かくして、幻月直々の遊戲(ゲーム)は始まる。
「ボクはね、不死身なんだ……だからいつも暇で、面白いこと探してるの。
さあ、見せて! その苦悶、悔恨っ、絶望をおおおおォォっ!! アッハハハハハハハハ!!!」
その言葉の本当の意味を、エージェントたちはまだ知らない。
解説
概要
超高層ビル(以下、水晶塔)の解放を目指します。一般人は70階へ集合し、皆さんは上へ向かっていました。しかし隣の建設中ビルも襲われたと連絡が入りました。
行動選択肢
この依頼では離地に主戦場が3つあり、最初期の動向A~Cによって対応戦場が変動します。
A、直通エレベーターを選択し、70階もしくは100階で降ります。70階では大勢の一般人が広いロビーにひしめく中、階段から上がってくる『凶水怪物』を倒します。なお、避難が現実的な状況ではありません。100階では『幻月』と対峙します。
B、階段を選択し、通報を受けたあと建設中ビル50階へ急行します。『寿華徒』『凶水怪物』を倒し、逃げ惑う作業員を救出してください。広く明るく、建設資材が散乱した戦場です。
C、それ以外の行動をとります。
敵構成
トリブヌス級愚神『幻月』(ファンユエ)
特殊攻撃
・絶死界(ジュエスージエ)
床や壁から死者の手が伸び、纏わりつく。範囲5(射程1~10)
命中対象へ【拘束】【狼狽】付与。(魔法防御と特殊抵抗による判定有)
・啼苦悦(ティークユエ)
直線の重力波を放つ。(射程5、貫通)
命中対象へ【劣化5】(命中、回避)付与。
更に対象を転倒させる。(特殊抵抗による判定有、転倒からの復帰は次ラウンド)
・その他、未判明の能力が2つある。
ケントゥリオ級愚神『寿華徒』(ショウハアト)
外見は獣のような巨人で、無口。攻撃と命中が高い。
特殊攻撃
・チャージ
パッシブ。攻撃が上昇するが、2ラウンドに一回しか攻撃宣言できない。
・エンチャントファイア
パッシブ。攻撃が命中したとき、対象に1d6の追加ダメージを与える。
デクリオ級従魔『凶水怪物』(スンセグァイウ)
水晶塔70階、建設中ビル50階にそれぞれ最大20体ずつ出現。
外見は多頭の巨大両生類。
特殊攻撃
・魔法ブレス(射程1~2)
・幻月の合図で、一斉に自爆する。
マスターより
情報量多いのでOPも併せてお読み下さい。
それではご武運を。
※以下の情報はPL情報(未判明の事実)です。
・オープニング本文 ●広州市都心章
・ 〃 ●幻月の夜章
・オープニング解説 敵構成項
リプレイ公開中 納品日時 2016/04/16 00:51
参加者
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深淵薄氷
最終発言2016/04/07 16:38:52 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/04/06 23:10:57