本部

キッズハロウィン・オートマータ

形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
8人 / 4~8人
英雄
8人 / 0~8人
報酬
普通
相談期間
5日
完成日
2017/11/14 19:45

掲示板

オープニング

●子どもたちのハロウィン
 十月の終わりのある夜のこと。
 エージェントたちはパラダイム・クロウ社に依頼されて子供たちのハロウィンの引率と警備に駆り出された。彼らは思い思いのハロウィンに相応しい、もしくは場に馴染む服装を心掛けて参加した。
 ところが、待ち合わせの公園に行ったエージェントを待っていたのは一人の母親だった。
「すみません。学校で水疱瘡が流行ってしまって今日は全員お休みです。楽しみにしていたのに残念です」
 どうやらその日の午前中に芋づる式に感染が発覚したらしい。予防接種をしっかりとしていたため子供たちは皆すこぶる元気だが外出はできないらしい。
 何度も頭を下げて去って行った母親を見送ると、公園の入り口に立っていた一人の子どもがエージェントたちに駆け寄って来た。
『はろうぃん、デキナイノヤダ』
 それはカボチャのマスクを被り紫色のマントを着けた吊りズボン姿の子供だった。
 四歳くらいだろうか。まだ言葉遣いが少し怪しい。
『はろうぃん、Halloween、ヤリタイ!』
 その瞬間、異変が起きた。
 突然、エージェントたちの視界が下がった。
 光も音も痛みなく──エージェントたちは子供の姿に変わっていたのである。
『イッショニはろうぃんヲ、マワッテ欲シイノ』
 カボチャの仮面を着けたそれは言った。
『わたしハ、オートマータ・トリート。はろうぃんノ夜ダケ動ク自動人形……オ願イヲキイテホシイノ』
 トリートがそう言った時にスーツ姿の男が公園へ走り込んで来た。
「トリート! 単独行動はするな!」
 険しい顔でトリートを叱ったのはパラダイム・クロウ社の灰墨信義である。彼は子供になったエージェントたちに気付くと、慌てて笑顔を浮かべた。
「おっと、すまない。この子はおじさんの知り合いの子なんだ。今回のハロウィンに参加させて欲しい」
 後から信義の英雄であるライラとミュシャ、彼女の英雄のエルナー・ノヴァがやって来た。
「灰墨さん、お子さんの手はちゃんと繋いでもらわないと困ります!」
「ごめんなさい、ミュシャちゃん。信義に代わってアタシが気を付けるわね」
「元気でいいんじゃないかな」
 三人のやりとりに信義は一瞬ムッとしたがすぐにいつもの笑顔を浮かべた。
「すまないね。気を付けるよ。だが、何度も言うがこの子はうちの子じゃなくて会社の同僚から預かった子なんでね。いい加減、覚えてくれないかな。──君の能力者はどうしたんだい?」
「そうだね、ミュシャはちょっと最近ちょっとぼんやりしているみたいだね」
 エルナーは苦笑した。
「そんな状態で……まあいい、それにしても、H.O.P.E.のエージェントは遅くないか」
 眉を顰めた信義のスーツの裾をトリートが引っ張った。
『えーじぇんとサンタチハ、すまーとふぉん?トオ話シテテ、アワテテ出テイッタヨ。ごめんッテ言ワレテ、トリートガ大丈夫言ッタ!』
 一瞬、離れていてもわかるくらい信義の機嫌が悪くなったが、すぐにまた笑顔を浮かべてトリートに聞き返した。
「お前がそれでいいのならいいが──ゆっくりはできないぞ」
『ウン』
 信義は子供たちから離れて、ミュシャたちと引率の振り分けについて話し出した。
 しばらくそれを見ていたトリートはくるっと振り返った。
 ジャックオーランタンの三角にくりぬいた目が楽しそうなのが何故かわかった。
『ソウダ、モシ、オ菓子ヲクレナイオ家ガアッタトキヨウノ、trickドウグ、ココニアルカラ』
 トリートは背負った紫のリュックの中からアイテムを出して説明してゆく。
 トイレットペーパーは相手や庭の飾りをぐるぐる巻きにするために使うらしい。
『包帯男ニスルノ』
 生卵は本物ではなくスライムやスクイーズだった。他にも水鉄砲(洗濯で落ちる色水入り)、パーティースプレー(甘い味)などなど……。
『タノシミネ』
 トリートは両手で頬を抑えて楽し気にくるくると回った。
 ……お菓子を貰いに行くのではないのだろうか。



●それぞれの家で
 住宅地のスギモト家では、ヒーローの恰好をした子供たちがきゃあきゃあ騒ぎながらたくさんのお菓子をリビング中にバラまいていた。悲鳴を上げた母親は慌ててそれを袋に詰める。
 あまりに慌てたものだから、その袋の中に父親のつまみのサキイカやハバネロのドライソーセージなどが混ざったことに気付かなかった。

 老夫婦が住むヒビキ家では毎年恒例ハロウィンの子どもたちがやってくるのを心から楽しみにしていた。リビングで子供たちの仮装についてあれこれと想像しては話している。おやつは婦人が作ったとびきり美味しいジャムクッキーとバターキャンディーだ。
 ただし、耳の遠い夫妻のために特別に作られた呼び鈴の電池が切れていることに夫妻は気付いてなかった。ドアとリビングの掃きだし窓は防犯上しっかりと鍵が閉められている。

 ずっと空き家だった家の玄関にはハロウィンの参加を示すカボチャのランプが点いている。
 サトー家と登録された家は、実はセラエノのヴィランたちが住人として潜んでいた。
 大人の男性三人、女性三人。皆、二十代になったばかりリンカーにもなったばかりの日本人の若者たちで、ミイラ男、ドラキュラ伯爵、狼男の仮装をした男性と、セクシーな魔女・小悪魔・女海賊の仮装をした女性組たちがオーパーツ・トリートが訪れるのを待っていた。
「今、集合場所の公園に行ったんだが、リンカーらしき大人が四人も居たぞ」
 外に出ていた狼男が慌てた顔で駆け戻って来た。
「四人ということは共鳴して二人ね」
 魔女が赤いリップを直しながら、鏡を見て微笑んだ。
「こちらは共鳴して六人だ、なんとかなるんじゃないの」
 女海賊が腰に下げた本物のサーベルを引き抜いた。
「いや……それが、パラダイム・クロウの灰墨が一緒だ」
 狼男の一言に小悪魔が顔を歪めた。
「うわあ、いやだ。あのエグイ魔術師でしょ?」
「私は知らないがどんな奴だ」
 ドラキュラの疑問にミイラ男が頷く。
「俺とこいつはあの男からオーパーツを奪い損ねたことがあるんで知ってるが、あいつが居るなら他の一人は強い奴に違いない。何食わぬ顔をして不意を付いてトリートを奪うか、子供を人質にして逃げた方がいいな」
「お菓子をあげるふりをして家の中に呼んで、オートマータを奪って裏口から逃げましょう」
「庭の茂みに潜んでこっそりと後ろから捕まえるのもいいな」
 悪人どもはハロウィンのお菓子を食べながらひそひそと話し合った。

 H.O.P.E.技術開発研究紫峰翁センターの研究者のジョン・スミスはつくば市内の別宅でくつろいでいた。
「今日はハロウィンのイベントがある日ですね。たくさん用意したので、早く来てくれませんかねー?」
 玄関には彼が丹精込めて作った野菜がリボンをかけて積み上げられていた。
 これを渡された時、恐らくトリートが悪戯を敢行するであろうことを彼は知らない。

解説

●目的
オーパーツ「オートマータ・トリート」をセラエノから守る
ハロウィンを楽しむ

●子供化:未就学児~中学二年生まで

●ステージ:住宅街
住宅街をかぼちゃランタンのある家を周ってお菓子をもらうか悪戯をする
1.公園(固定)
2.双子の幼児がいるスギモト家、老夫婦ヒビキ家
3.セラエノが潜むサトー家
4.ジョン・スミス家
5.公園(固定・戦闘)
上記の家は必ず全員が訪問しなくてはなりません(はぐれたことによる時差OK)
描写は基本的にありませんが他にも家はも訪問しています
悪戯が可能な家はセラエノのサトウ家とジョン・スミス家のみ
セラエノの家を訪れた後、セラエノたちはこっそりとハロウィンの一行を追って来る
ゴールの公園で戦闘 ※PCたちは子供の姿のまま戦う
元の姿に戻るのは次の日の朝
悪戯は悪戯の範囲内で済ませること


●グループ
引率者を先頭に、A~B~Cの3グループが基本的に一列に並んで行く
途中のトラブルによってそれぞれのグループが列から一時的にはぐれることはある
はぐれても必ず引率者一名を含めたグループ単位の行動になる
はぐれても次のポイントでまた隊に戻る(他のグループが待っている)
子供になったエージェントたちが正体を告白しても引率者は信じない

引率者性格
・A:信義…口うるさい
・B:ミュシャ…色々あってボケと天然気味
・C:ライラ&エルナー…酷く無ければ放任主義

●登場
・オートマータ・トリート
セラエノに狙われているオーパーツ(ミュシャペアは子供だと思っている)
ジャックオーランタンのマスクを被っている


・敵:セラエノ 大人の男女3名ずつ6名 (PL情報)強さは不明だがあまり強くはない
子どもたちからオーパーツ『オートマータ・トリート』を取り上げるつもりで来た下っ端
お菓子を大分食べてしまったので、くれるお菓子は飴玉一個とかチョコ一個とか
公園に着くまでは平和的に?子供を攫おうとする(お菓子で誘ったり「お母さんが呼んでるよ」等)

リプレイ


●出発
「私、も折角だから楽しい悪戯出来るといい、なー」
 妖精リャナンシーに扮したフィアナ(aa4210)が微笑む。清楚な彼女は──幼くキュートになっていた。それも未就学児くらいに。もちろん、三角帽子を被ったルー(aa4210hero001)も中学生だ。
「わ、これはすごいね」
 感心する志賀谷 京子(aa0150)は魔女の仮装をした少し大人びた小学校四年生くらいの少女で、アリッサ ラウティオラ(aa0150hero001)は、なんとおとぎ話のようなプリンセスドレスを着た五歳児となっていた。
「え、え」
 動揺するアリッサの前へヴァンパイアの仮装をした中学二年生くらいの少年が膝をつく。中世の夜会服にロングマントを羽織った辺是 落児(aa0281)だ。
「ローーロ……」
「可憐な貴女と共にある権利をいただけませんかって言ってるわ……意訳だけど」
「……!?」
 彼の言葉をボソっと意訳したのは京子と同じ年に変じた構築の魔女(aa0281hero001)だ。
 予想外の訳に落児は動揺した一方、アリッサは安堵した。
「なんと魔女どの……! 辺是さん、よろしくお願い致します……!」
 ちびっ子プリンセスをエスコートする少年。
「ふふっ、微笑ましいわ……」
 そんな構築の魔女も京子と色違いの魔女の仮装で、妖艶さすら備えていたはずの衣装はすっかり微笑ましい双子コーデと化していた。
「ワカバ、ちっちゃくなった?」
「ピピはおっきくなったね」
 ピピ・ストレッロ(aa0778hero002)を見上げる皆月 若葉(aa0778)。お揃いのとんがり帽子を被った魔法使いの扮装だが、なぜかピピが十二歳ほどに成長しているのに対して若葉が五歳くらいに縮んでいた。
 すでにストゥルトゥス(aa1428hero001)と共鳴していたニウェウス・アーラ(aa1428)もスカートを摘まみ上げた。
 「ねこ娘」をテーマに猫耳・猫尻尾・猫の手グローブ着けたゴシックロリータ系の服で決めたのだが、着用者が小学校低学年の少女だ。
『んー、うん。子供の姿になっちゃったかー』
「ど、どうしよう、ストゥル……」
 不安がるニウェウスにストゥルトゥスはいつもの調子で答えた。
『ふむ、これはこれで面白いんじゃね?』
「ゑ」
『だーいじょうぶだって、何とかなるなる!』
 そこへ信義たちが戻って来た。
「今日は私達が引率するから言う事をよく聞くように。あまりに酷いと中止するぞ」
 すぐに白いもふもふの被り物を被った十二歳くらいの少年が走り出た。
「灰墨殿、俺でござるよ。白虎丸でござる」
 ギョッとする信義に畳みかける白虎丸(aa0123hero001)。
「嘘では無いでござるよ。はるいーんというので姿を変えられてしまったのでござる」
 被り物も心なしか若い虎へと変わっていたが服装はいつもの白虎丸のものだ。何度も会っている信義ならば気付く。
 事実、信義は眉を顰めた。
「白虎丸君か」
 八歳くらいの白い布を被った幽霊の少女がいつもより一回り縮んだエージェント登録証を掲げる。リシア(aa5415hero001)だ。声が出せない彼女は登録証と共にメモを並べる。
『私はエージェントです!』
 今だとばかりに若葉もピピを引っ張りながら訴えた。
「リンカーなんだ!」
 すると、信義は白虎丸とリシアと若葉の頭を軽く撫でてライラへ顔を向けた。
「驚いたな……H.O.P.E.のエージェントも仮装されるほど有名になったのか」
「可愛い白虎丸君、良く出来てるわ」
 そのやりとりに上半身裸の狼男の仮装の少年が悪い笑みを浮かべた。
「ちゅかれたー! おじちゃんだっこー」
 最年少の四歳児になった虎噛 千颯(aa0123)である。
 彼を見た信義は顔をしかめた。
「なんて親だ。この寒いのに」
 ライラのマフラーを自分に巻くと、信義は自分の上着を少年に着せようとした。
「疲れたらおぶってやるが最初は自分で歩かないとダメだ」
「……お、おおかみはふくきなーい!」
「ちゃんと暖かくしないとお菓子もらえないんだぞ?」
 自分を悪童の親玉呼ばわりする信義を困らせてやろうと悪戯心を起こした千颯だったが、意外とまともな子供扱いをされて内心ドン引きである。
 ──いや、今、俺ちゃんは幼児だからな……キモチワルイとか思っちゃいけないんだぜ。
「とりーとノふくヲかス。とりーとハ、サムクナイシ」
「そうだな。せっかくの仮装が見えなくなるしな」
 トリートの子供用上着をライラに着せられて信義の後ろに並ばせられる千颯。
 一方、憤慨するリシアはシュエン(aa5415)に筆談で訴えていた。
『トリートは信義さんの所の子でしょう! 何故分からないのです!?』
「オレはこのままの方がいいな。いたずらできてお菓子ももらえる!」
『シュエン、トリック・オア・トリート(いたずらかお菓子か)ですよ?』
 八歳の黒服の狼男少年になったシュエンは仔犬のように目を輝かせていた。
 これは駄目だと悟るリシア。
 荒木 拓海(aa1049)も少しはしゃいだ気分になっていた。彼の骸骨風メイクのフック船長の仮装は元の姿だと怖いくらいの凛々しさだったが、今は可愛いばかりである。
「気分は某子供探偵、見た目は子供! 頭脳は!」
「……子供よね?」
 呆れるメリッサ インガルズ(aa1049hero001)。こちらはふんわりとしたかぼちゃスカートを履き、ちょっと大人な猫耳・猫メイク。元の姿ならセクシーさもあったろうが、今やすっかり七歳くらいのおしゃまな少女だ。
「ずっとこのままならどうするの?」
「年一夜だけなら、日が変れば戻る気がする」
 意外に冷静な拓海の答え。ふたりの視線は自然と元凶へと移る。トリートはエージェントたちとじゃれて笑い声を上げていた。
「そうね、とても楽しそうだし、今は子供で居ましょう」
 そう言ったメリッサの顔は優しかった。


・灰墨
千颯(未就、狼男)
トリート(未就、ジャック)
シュエン(中、狼男)
リシア(中、幽霊)
白虎丸(高、白虎丸)

・ミュシャ
若葉(未就、魔法使)
ピピ(高、魔法使)
フィアナ(未就、妖精)
ルー(中学生、魔法使)
メリッサ(低、かぼちゃ猫)
拓海(中、骸骨船長)

・エルナー・ライラ
アリッサ(未就、姫)
落児(中学生、吸血鬼)
ニウェウス(低、猫娘)
京子(中、魔女)
構築の魔女(中、魔女)


「本名である必要は無い、が」
 名簿に書き込みながら信義は複雑な顔をした。
「アリッサ君は落児君と、京子君は別でも大丈夫かな?」
 エルナーの問いに大人ぶって答える京子。
「大丈夫だよ、きょうこ、お姉さんだもの。ほら、アリッサ、落児お兄ちゃんのお手々を離しちゃ駄目だよ」
「いや、こんな姿ですが面倒を見てもらう必要は……」
 素のアリッサ。
「でもさ、小さな子がはぐれないかって、皆心配になるじゃない」
「ロロ」
「落児もこう言ってますし」
 こうなると納得するしかないアリッサ。
 信義はエルナーに声をかけた。
「子供だけだと不安だ。最後尾は頼む」
「レディに対して子供だなんて失礼だわ!」
 反射的に抗議する構築の魔女。
「ナイトはレディを守る役目だからな」
 信義のおざなりな返答に、砲台とすら呼ばれるジャックポットは少女の姿でむくれた。
「あの、若葉さんとフィアナさんは」
「兄さんとお手々繋いでいくのよ」
「そうだね、僕たちのことは気にしなくて大丈夫だよ」
 慣れないミュシャに対して、ルーは落ち着いて頼もしかった。
「ワカバ、迷子になるから手を繋ぐよ」
 ルーに倣って保護者として振る舞うピピは嬉しそう。対していつもと逆の状況に納得のいかない若葉。
「ミュシャお姉ちゃん、大人よね? しっかりして欲しいわ」
 メリッサに背中を押されてミュシャはなんとか整列を終えた。
「行くぞー!」
 水鉄砲を掲げた元気な海賊、拓海の号令でハロウィンは始まった。



●スギモト家とヒビキ家
 信義が千颯を抱えてベルを押させると、ドアが開いて双子のヒーローたちが飛び出す。
「とりっくあーとりーと!」
 続いて出て来た母親に四歳児の可愛さを前面に出す千颯。
「あのね、お菓子はね、何貰っても嬉しいの、いくつでもね、とってもとっても嬉しいの!」とフィアナ。
「Yes,sir! 可愛いわね!」
 ママは相好を崩してラッピングした袋を渡す。
 フィアナへは両手に持っていた籠に──入った途端ぽんと姿を消す。それもそのはず、それは「強欲」の名を冠するお菓子籠「グリード」である。
「? お兄ちゃんのぶんも入れておくね?」
「ありがとう」
 双子のヒーローたちもせっせとお菓子を配る。
「サラミだ!」
 早速袋を開けた肉好きのシュエンが歓声を上げる。
「ありがとう!」
 すっかり子供になって喜ぶ拓海を見ながらメリッサも自分の袋に手を突っ込む。掴んだのは……サキイカだ。
「もっと良いお菓子の仕度出来なかったのかしら……ン○△ギ×○ーッ!!!」
 なんとハバネロ味。メリッサが涙目で周囲を見渡せば、シュエンも庭先で撃沈している。
 それを見た千颯の目がキラリと光って自分の袋から数個引き抜いて信義のポケットに詰めた。
「ん、ありがとう」
 愛らしく笑う千颯になぜか悪寒を感じた信義は首を捻りながらマフラーを巻き直した。
「ハッピーハロウィン!」
 最後に双子のヒーローとハイタッチをしてスギモト家を後にする……そのはずが。
 自主的に残って最終チェックしていたニウェウスは庭木の影にトリートを見つけた。
「あ……だめ、だよ。そっちにいったら、はぐれちゃうから……!」
 赤いサラミを飾ったトイレットペーパーツリーを作成していたトリートを引っ張り出す。
『とりっくノオカエシ』
「だ、だめ……」
 振り向くとすでに列は出発しており、ニウェウスは慌ててライヴス通信機で拓海へと連絡する。
『こうして、委員長系キャラの苦労を思い知るマスターであった』
 ストゥルトゥスが何故かしたり顔で締めた。


「君みたいなしっかりした子ばかりだといいんだが」
 トリートを連れて合流したニウェウスに礼を言う信義。
 ──引率は頼りに、ならないね……。
 伝言を伝えてくれた拓海に礼を言い、ニウェウスは覚悟を決めた。
「次は若葉さんです」
 若葉を抱えてベルを押させるミュシャ。抱えあげられてびっくりした若葉だったが言われた通りに呼び鈴を押す。
「がんばれ、ワカバ!」
「押したよ、ピピ! 家にはいるみたい……気づいてない?」
 構築の魔女が玄関前で耳を澄ます。
「チャイム鳴ってないわ……お邪魔していい……のよね?」
「甘い匂いがしますから、きっと準備してくださっているかと」
 ドアの前で悩む構築の魔女とアリッサ。
「うーん、破りますか」
 今日は妙にボケているミュシャがとんでもないことを言いだし、慌てたふたりは咄嗟に庭を指さした。
 庭には大きな掃き出し窓があったがあいにく薄いカーテンが下りていた。
「美味しそうな匂いだ……頑張るぞー!」
「仕方ないわね、手伝ってあげる」
 拓海とそれに付き合うメリッサが窓枠を軽く揺するが、反応は無い。
 次にリシアがカーテンの隙間に悪戯用に用意したスプレーで『トリック・オア・トリート?』と書いた。
「向こうから見たら反対だよな」
 突っ込むシュエンへリシアは『それは難しいです』とメモに書いて眉尻を下げた。
 少し考えた若葉はサバイバルランタンを取り出す。
「どうかな?」
「影絵が平和でベストですよね」
 共鳴してガンライトを使うつもりだった構築の魔女も若葉のランタンに案に乗る。
 いや、魔女の上に京子が乗って、若葉とピピが両手を拓海とメリッサが足を作ってブレーメンの音楽隊よろしく「スゴそうななにか」の影絵を作った。
『とりっく!』
 嬉しそうにトリートが他の子供たちを引っ張り、腕をうねらせて触手を演出した。
 遠慮がちにコツコツと窓を叩くアリッサ。返事は無い。
「きづいてもらわないとなー!」
 白虎丸と共鳴して耳を生やした千颯が空へと向けてソニッククラッカーの紐を引く。
 クラッカーの音と共に衝撃波の余波が家を揺らした。あと、「うわあ!」という悲鳴が室内から響いた。
「トリック オア トリート!」
 老夫婦が驚いて顔を出すと、子供たちは声を揃えて元気に挨拶した。
「待たせてごめんなさい。ふふ、悪戯されちゃったわ」
 おばあさんが笑顔でお菓子を配る。
 千颯はあざとさを目一杯盛り込んだ笑顔を、リシアは筆談でお礼を、若葉とピピは「ハッピーハロウィン!」と元気よく挨拶した。
「今年はいい子ばかりだねえ」
 老夫婦は微笑んだが、果たして。


『とりっくタノシーヨ』
 少し休んでいたフィアナとルーの前にひょいと顔を出したのは他の班のはずのトリートだ。
「楽しいね。私、拓海の悪戯のお手伝いする約束したのよ。そう、だ。お花出す手品にし、よー」
 顔をほころばせるフィアナ。ルーは『それって悪戯なのかなぁ……』と思いつつも穏やかに見守る。
 若葉がトリートの隣に腰を下ろす。
「君は一体何者なの……?」
『とりーと。はろうぃんのヨルニこどもタチトアソブ、おーとまーた』
 トリートは街を練り歩けない立場の子供がハロウィンの真似をするために作られたそうだ。昔はたくさん居て一緒に城内を練り歩いたのだと言う。だから、トリートはハロウィンの晩しか起動しない。
『今ハとりーとシカイナイケド、今ノはろうぃん、楽シクテ好キ』
「私も、ハロウィン大好き」
「うん、俺も。一緒に楽しもう!」
 フィアナと若葉が頷くと、拓海も顔を出した。
「トリィ、今晩はみんなで一緒に遊ぼうか」
 気が付くと、子供になったエージェントたちがトリートを囲んでいた。
 彼らの受けた仕事はハロウィンの引率と警護、それは。
『アリガト、今年ハ特ニ楽シーヨ』
 トリートの声が弾む。



●サトー家とスミス家
 落児に抱えられてアリッサはサトー家のベルを押す。
 サトー家では強引に家の中へと招き入れられたが、リビングテーブルには食べ散らかしたお菓子の形跡。子供たちへは申し訳程度のキャンディ。
 ……おかしい。
 それがサトー家への感想であった。
「時間もあるから次へ行くね」
 子供たちを連れ出そうとするエルナーを強引に引き留めるサトー家。他の大人たちは玄関から廊下に足止めされている。
「ローー……」
「そうね、紳士ならレディを護らないとね」
 落児にアリッサを任せて、大人たちに怯えるふりをしながらトリートへと近づく構築の魔女。
 ──妙にトリートちゃんばかり見てるわね。
 目くばせすると京子も動いた。
「仮装はしても、お菓子はくれないの……?」
 京子は上目遣いでドラキュラ伯爵に訴えながら相手の装備に目を走らせた。幸い、子供の目線ではマントの中もよく見える。
 ──作り物には見えないよね……って、マントの下に隠しているのシーロキュムラスじゃない!
 慌てて仲間へ身振りで伝える京子。もちろん、全員背の低い子供目線。お陰で一家の装備は丸見えだ。
「お菓子があるの」
「いえ、ですから大丈夫だと」
 まずは小さい子からと思ったのか、アリッサを抱えようとする小悪魔の手を落児が振りほどいた。
 トリートがエージェントたちに尋ねる。
『とりっく?』
 シュエンが動いた。
「そう、今日はこれやっても許される日!」
 ライヴの銀テープよろしくトイレットペーパーを景気よく投げるシュエン。
『昔はじゃれついてロールに絡まってたこともありましたね……』
 感慨深いとばかりにメモを掲げるリシア。
「それ、今いる!?」
 シュエンはペーパーをトリートとリシアと持ってミイラ男をぐるぐる巻きにした。
「ちょっ!」
 慌てるミイラ男。
「えー! 嫌だ、嫌だ、悪戯するんだいっ」
 メリッサの手を掴んで部屋から飛び出す拓海。
 追いかけようとするサトー魔女の前に投擲用クリスマスケーキを手にした共鳴した千颯が立った。
「えっ、ハロウィンにクリ……がぼっ」
 野暮な彼女へすくい取ったクリームを叩き付ける千颯。
「いたじゅらしちゃうぞー」
 べちゃ、べちょ!
 リビングの壁や床にクリーム爆弾。綺麗好きらしい狼男が悲鳴を上げる。
 すると、家の照明がフッと消えた。
「ぎゃあッ!?」
 闇の中、冷たくてねばねばしたものに襲われてドラキュラ伯爵は絶叫をあげた。リシアの投げたピンクスライムだ。他の子供たちも思い思いに悪戯を仕掛ける。
 連続する地響き、暗い室内に白いものが浮遊した。
「ポルターガイスト!?」
「人魂!?」
 ひとしきりケーキを投げた千颯は射的銃「ルフトシュトゥルム」に切り替えて庭への窓を開けた。
 屋根の上では共鳴した拓海と同じく共鳴した若葉がドンドンと跳ねていた。ちなみにブレイカーを落としたのも拓海である。
 子供になったために甲高くなった声で笑う拓海たちの声に勝手に怯えて悲鳴を上げるサトー家。
 庭にトリートと他の子供たちが全員飛び出したのが見えた。
「やった! 脱出成功!」
 ハイタッチするふたりだったが、状況もわからずに出て来た信義がそれを見つけて怒鳴った。
「こら、危ないだろっ!」
「にげろー♪」
 最後に出て来たフィアナは花の手品を披露できてご機嫌だった。人魂と呼ばれてことには気付いていない。


「次が最後です、がんばりましょう」
 そう言うミュシャは慣れない子供の引率に疲れを隠せていない。
 ルーに抱えられてベルを押すフィアナ。
「待ちくたびれちゃったよー」
 出迎えたジョン・スミスはラッピングした人参をアリッサの手に乗せた。
「まあ、立派なお野菜ですね」とアリッサ。
「アリッサちゃん、そうじゃなくてこうでしょ。
 こんな日までお野菜食べさせようだなんて、あなたはイタズラがご希望なのね!」
 京子の水鉄砲がピューとスミスのおでこを濡らす。
「……これは、可愛いけど駄目でしょう。野菜は……流石に……」
 リボンをかけたピーマンに思わず素に戻る構築の魔女。
 若葉とピピはトリートとアイコンタクトを交わした。
「これは……」
「お菓子じゃないね?」
 頷き合うエージェントたち。
 仕方ない。
「トリートちゃん、好きにやっちゃって!」
 構築の魔女の合図でトリートが叫んだ。
『Happy Halloween!』
 理解した信義が頭を抱えてミュシャが固まった。エルナーとライラはニコニコと状況を見守っている。
 子供たちが庭木をミイラにしていく。
「参ったなー」
「すまない」
 笑い声で満ちた庭を眺めながらあまり参ってなさそうなスミスと、こめかみをひくつかせながら謝る信義。
 そこへリシアが『トリック』と『トリート』と書いた両手に持って現れた。迷わずトリートを選んだジョンとついでに信義へ、子供用に家から持って来た南瓜餡の饅頭を渡す。
「ん、ありがッ!?」
 ハバネロソーセージ入り饅頭はジョロキア並みのインパクトがあった。
 抗議をしようとした信義へ甘い味のパーティスプレーで反論しリシアは逃亡した。『悪戯しないとは言ってないのです♪』と書いた紙を残して。
 ウッドデッキでは拓海が得意げに水風船を付けた水鉄砲を構えていた。
「お菓子をくれないと、爆発しちゃうぞー!」
 だが、台詞が終る前に膨張しすぎた水風船はバァン! と割れてその役目を果たした。
「ごめんなさーいっ」
 色水でびしょびしょのデッキにさすがに拓海もべそをかく。
「だ、大丈夫、ホースで……きゃあ!」
 ミュシャが手に取ったホースが突然の激しい水圧でうねる。ドヤ顔の千颯。
「いい加減にしろ!」
 水をかぶった信義が千颯を追いかけると、一人残ったスミスの元へニウェウスがやって来た。
 そして、彼の頬を猫の手グローブで挟んで肉球でムニムニする。
「必殺、むにむに地獄ー……」
「癒されるねえ」
『いや、これって悪戯なのかな?』
 ストゥルトゥスの冷静なツッコミ。



●現した正体
 ゴールの公園が見えて来た頃、乱れた列へ掠れた声が囁く。
「お菓子が届いたから取りにおいでよ」
 サトー家の狼男だ。
 礼を言って歩き出そうとするフィアナの手をルーがしっかりと掴む。
 気付いた拓海は声を上げ、ピピが若葉をルーがフィアナを抱える。
「へっ、付き添いは能力者だけだって見当ついてんだ。さあ、人質になれ!」
 現れるサトー、いや、セラエノのヴィランたち。
 駆け付けたミュシャが挑むがAGW以外の武器では共鳴したリンカーには効かない。
 追い詰められたメリッサが叫ぶ。
「大人が子供を追うなんて恥ずかしくないの?」
「我らは真理のために何だって動くのさ」
「あぶない……っ」
 女海賊はメリッサを庇って飛び出してきたニウェウスを逆に摘まみ上げる。
 ニウェウス、棒読みの悲鳴、それと。
「目指せ、一発KO……」
『子供の引率で溜まったストレスをくらえー!』
 ストゥルトゥスの叫びと共に呪力を込めたリーサルダークが女海賊を昏倒させた。
「ガキがリンカーだと!?」
 カシャン、公園のフェンスが音を鳴らした。子供の影が並ぶ……共鳴したエージェントたちだ。
「友達を連れて行くな!」
 叫んだシュエンの足はプロ仕様幽霊ブーツで消えていて誰かヒエッと声を上げた。
「あー……幼児言葉疲れたわ。んじゃま、ボチボチやりますか」
 千颯の周囲に飛ぶのは飛盾「陰陽玉」だ。
 圧倒的な実力差はすぐにヴィランたちを制圧した。子供たちのこの強さはなんだろう。
「今夜はわたしたちの夜だから、大人じゃ勝てないのよ」
 京子の言葉にヴィランたちは恐怖した。
 構築の魔女は捕らえたサトー魔女をアレストチェーンで縛り上げる。
「居たぞ!」
 不利な状況を打破しようとミイラ男がトリートを追いかけるが拓海がそれを妨害する。吹っ飛ばされるミイラ男。
 けれど、茂みに隠れていた狼男が不意打ちでトリートへ飛び掛かった。
「捕まえ──」
 しかし、トリートはみるみるうちに姿を変える。共鳴した若葉がイメージプロジェクターで化けていたのだ。
「ウィル・オ・ウィスプ――なんてね」
 本物のトリートを護るフィアナが蒼炎槍「ノルディックオーデン」を構えて悪戯っぽく笑う。
「悪い子にはお返しだよ!」
 もみ合いながら、若葉はそう言って投擲用チョコ──ダークマターと呼ばれるそれを口の中へ放り込む。
 それを思わず飲み込んだ狼男は。


「   」


 絶叫が夜闇を切り裂き、戦いが一旦ストップする。
 泡を吹いて倒れた狼男の姿に恐怖した残りのヴィランは迷わず降伏した。戦いは短時間だった。セラエノと言っても末端、駆け出しのまだ未熟なリンカーであったせいだろう。しかし、何を食べさせた。



●さよならハロウィン
「え~、信義ちゃん本当に気がつかなかったの~」
「千颯、人をからかうのはやめるでござる」
「でも、灰墨さん意外にまじめなのね……妹さんも見せたいわ」
「お前ら……」
「きゃ~、きょーこちゃん! 逃げるわよ!」
「こわーいお兄ちゃん達から逃げなきゃ!」
「ごめんなさい、ごめんなさい……!」
 ニヤニヤする千颯と諫める白虎丸。そして、構築の魔女がトドメを指すと、彼らは京子とアリッサを含めて逃走した。まだ子供の姿だが運動能力は本来のそれだ。
 ミュシャたちの理解を得た若葉はむすっと口を尖らせる。
「だから言ったじゃん! ところでコレいつ戻るの?」
「そうね、トリートが完全に眠る明日の朝かしら?」
「えっ」
 微笑むライラにエージェントたちは凍り付く。
「家族へどう説明……」
「助かったよ。では、私たちはそろそろ戻るかな」
 意地悪く笑う信義だったが、うっかりポケットから出したハバネロサラミを食べて悶絶した。
 少し考えてアリッサは言った。
「トリート! 来年は甘いお菓子を用意しておきますよ。だからイタズラは……」
「わたしはまたイタズラでもいいなあ」
「ぇぇ……」
 京子の言葉に狼狽えるアリッサ。
 構築の魔女は持って来たクッキーをこっそりとトリートへ見せた。
「今回は悪戯されたからこれはあげないわ、来年また会いましょうね」
「ハッピィーハロウィン! 楽しかったわ」とメリッサ。
 ぱちりとウィンクしてフィアナが「また来年遊びましょう」と言うと、若葉も拓海も皆「また来年も遊ぼう!」と手を振った。
 トリートはかくんと頷くとむすっとした信義の車に乗り『マタ、ネ!』と叫んだ。
「こんな騒ぎを起こすのも最後にして欲しいが、その上『約束』か」
 走り出した車の中で信義が言うと、トリートは首を傾げた。
『とりーとハはろうぃんノ夢ヲ見ル。起キタラ次ノはろうぃんハ、スグ……』
 ころん、とカボチャ頭は車の後部座席に転がった。
「おやすみなさい、トリート」
 ライラは停止したオーパーツをベルベッドで包んでスーツケースに仕舞いこんだ。



 翌日。元に戻った拓海とメリッサは昨日の写真を見ながら恥ずかしさに身もだえしていた。
「でも、ずっとあのままでも良かったわね」
「二人でロリ・ショタの道を歩むのか……」
「もう。……また会いたいわね」
 メリッサの呟きに、拓海は「またハロウィンで会えるさ」と笑った。


結果

シナリオ成功度 大成功

MVP一覧

重体一覧

参加者

  • 雄っぱいハンター
    虎噛 千颯aa0123
    人間|24才|男性|生命
  • ゆるキャラ白虎ちゃん
    白虎丸aa0123hero001
    英雄|45才|男性|バト
  • 双頭の鶇
    志賀谷 京子aa0150
    人間|18才|女性|命中
  • アストレア
    アリッサ ラウティオラaa0150hero001
    英雄|21才|女性|ジャ
  • 誓約のはらから
    辺是 落児aa0281
    機械|24才|男性|命中
  • 共鳴する弾丸
    構築の魔女aa0281hero001
    英雄|26才|女性|ジャ
  • 共に歩みだす
    皆月 若葉aa0778
    人間|20才|男性|命中
  • 大切がいっぱい
    ピピ・ストレッロaa0778hero002
    英雄|10才|?|バト
  • 苦悩と覚悟に寄り添い前へ
    荒木 拓海aa1049
    人間|28才|男性|防御
  • 未来を導き得る者
    メリッサ インガルズaa1049hero001
    英雄|18才|女性|ドレ
  • カフカスの『知』
    ニウェウス・アーラaa1428
    人間|16才|女性|攻撃
  • ストゥえもん
    ストゥルトゥスaa1428hero001
    英雄|20才|女性|ソフィ
  • 光旗を掲げて
    フィアナaa4210
    人間|19才|女性|命中
  • 翡翠
    ルーaa4210hero001
    英雄|20才|男性|ブレ
  • 仲間想う狂犬
    シュエンaa5415
    獣人|18才|男性|攻撃
  • 刀と笑う戦闘狂
    リシアaa5415hero001
    英雄|18才|女性|シャド
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