本部

メイドさんとコックさん

高庭ぺん銀

形態
ショート
難易度
易しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
10人 / 0~10人
報酬
普通
相談期間
5日
完成日
2017/02/11 18:43

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-

掲示板

オープニング

●バレンタインのご予定は?
「まこと、お前バレンタイン暇だろ?」
「その質問、怒る人は怒るからね」
 赤須 まこと(az0065)は相棒の無礼な問いかけに半眼になる。それ以上言い返さなかったのは、自ら「暇だ」と言った覚えがあるからだ。呉 亮次(az0065hero001)は続ける。
「俺のダチの店が、短期のスタッフ募集してるんだよ。空いてるなら来ねえかって」
「私、バイトとかしたことないけど大丈夫?」
 案の定まことは興味津々と言った表情で見上げてきた。新しいおもちゃをもらった仔犬のようである。
「人並みの体力と愛想があれば大丈夫、だってよ。まぁ、せいぜい頑張ってくれ」
「え、亮次さんは来ないの?」
 亮次は「ああ、そうだった」と呟き、その店の名を告げた。
「『メイド喫茶・命ドキッ☆(めいどき)』?」
「俺が行ったら確実につまみ出される」
 亮次はオペレーターの友人やらそのまた友人やらを通じて、他の者にも声をかけているらしい。
「それなら安心かも。お母さんに相談してくるねっ!」
「おう」
 亮次は警戒心のかけらもない相棒に苦笑する。今回に関しては悪巧みなどしていないが、少し心配にならないこともない。ともあれ、これでしばらく依頼は休みだろう。彼は楽しい休日を過ごすべく、友人たちに声をかけ始めた。

●ロンリーウルフにぬくもりを!
「め、命ドキでーす! よろしくお願いしまーす!」
 まことはメイド服の上にAラインのコートを羽織り、駅前でチラシを配っていた。
「ご主人様のご帰宅お待ちしてまーす!」
 2月。男女が期待と不安でそわそわし始める季節。そんな中、命ドキが掲げたテーマが『ロンリーウルフにぬくもりを!』だった。つまり「どうせ俺なんてチョコもらえねーし……」などとやさぐれている人々をターゲットにするという作戦である。バレンタインとその前日、前々日に、メイドさんからチョコレートを渡すというサービスを行う予定だ。一口サイズの市販品を詰め合わせたささやかなものだが、その価値は絶大である。――はずなのだが。
(うーん……なかなか受け取ってもらえないなぁ)
 笑顔がぎこちないのだろうか。相手となかなか目が合わないのも原因な気がする。
(私が、誰もが振り返るような美人だったらなぁ……。それが無理なら何か芸とかで気を惹けないかな?)
 サラリーマン風の男性に差し出したチラシは、やはり無視されてしまった。
(そろそろみんなが来る時間かな? 来たら作戦会議だね)
 まことは深呼吸すると、また元気よくチラシを配り始めた。

チラシの内容
 2/12~14『メイド喫茶・命ドキッ☆』のドキドキバレンタイン!
  1、メイドさんからチョコレートプレゼント!
  2、バレンタインにしか会えないメイドさんもいるかも……?
  3、バレンタイン限定メニュー登場!

●胸きゅんメニューをヨロシク!
「それじゃー始めるよー?」
 命ドキでは別のアルバイトも募集されていた。厨房では、燕尾服の男性が彼らたちに説明を行っている最中だ。
「君たちにはバレンタインの期間限定メニューをつくってもらいま~す!」
 きちんとした服を着ていてもどこかチャラついて見えるのは焼けた肌のせいか、口調のせいか。彼の名は夏木。これでも一応、店長兼社長である。普段はバイトたちに任せて色々な店舗を飛び回っているらしい。
「バレンタインを狙ってたくさんの『ご帰宅』を狙ってる俺たちなんだけど、その分効率よくお仕事しないといけない訳よ。つーわけでね」
 夏木が出した条件は2つ。
1、調理の手間はなるべく少なく!
2、見た目は華やかに!
 とのことである。

 夏木はレギュラーメニューのコピーを取り出す。期間中はレギュラーメニューを中止して、キャンペーンメニューでの営業となるらしい。期間中も残留するメニューには丸がついていた。
「じゃ、今日は思う存分試作しちゃってね。ヨロシク!」

☆フード☆
ずっきゅんオムライス(略:オム)
 メイドさんがハートの絵を描いてくれるオムライス。絵が上手なメイドさんに頼むともっと難しい絵を描いてくれることも。
  作り方:1冷凍チキンライスをレンジでチン☆
      2卵を薄く焼く
      3チキンライスを型に入れて成型→皿に盛る→卵を載せる
      4ご主人様の前に運んで、お絵かきタイム♪

♪デザート♪
ほろにがガトーは恋の味(略:ガトー)
 普通のガトーショコラ。粉糖がハート型にまぶしてある
  作り方:1冷凍ガトーをレンジでチン☆
      2ガトーの上にハート形の型紙を置いて、粉砂糖を振るう
      3皿の端に生クリームを盛る

☆ドリンク☆
コーラ
紅茶(レモン・ミルク/アイス・ホット)
コーヒー(アイス・ホット)
※ミルク・レモンポーション・砂糖はメイドさんが心を込めて注ぎ、まぜまぜすること!

解説

【お仕事】
A班:チラシ配り・キャンペーンの宣伝
・宣伝のターゲットは男性客です。
・服装自由。店の制服もお貸しできます。
(制服は黒ワンピ+フリフリ白エプロン+フリルカチューシャ。自分流にアレンジしたり、自前のメイド服を用意したりするメイドさんもいます)
・場所は店の前と駅前の広場の2か所です。駅までの距離は徒歩5分くらい。
・広場は使用許可を取ってあるので、ある程度広く使ってパフォーマンス可能。
・バレンタインの宣伝はもちろん、本日のご来店をお勧めしてくださっても助かります。
・終了後、B班の試食会に合流します。

B班:新メニューの開発
・フリフリエプロンがあります。ご自由にお使いください。
・既存のメニューの改造案があっても構いません。
・フード3種類、デザート3種類ほどを考えていただけると助かります。
・ドリンクメニューの提案もOK。
・優秀な作品が多かった場合、採用数は増える可能性があります。
・試食はB班と合流して行います。

【注意点】
・キャンペーンは12・13・14日となります。今回のお話はキャンペーン前のある日の出来事です。
・能力者と英雄でA班とB班に別れても構いません。
・A、B両方に参加しても構いませんが、描写はそれなりの薄さになります。
・必要な機材や食材は、お店で用意します。パソコン、プリンター、ラミネーターなどもあります。
・既存の歌詞および替え歌のご使用はお控えください。
・ハートマークは機種依存文字のためリプレイには使えません。ご注意ください。

【NPC】
夏木:店長。料理に関しては素人。バイトのアイディアは積極採用。気前が良くおおらかな男。亮次の呑み友。
まこと:A班。アルバイトは初めてで、いまいちコツがつかめない様子。手伝えることがあれば喜んで協力します。
亮次:お休み。今頃どこにいるのやら。

リプレイ

●戦闘服に着替えましょ♪
「ん、メイドさんで、客引きをすれば、良いらしい」
 それがエミル・ハイドレンジア(aa0425)の受けてきた仕事らしい。ギール・ガングリフ(aa0425hero001)は訝し気に眉をひそめた。
「これは、態々エージェントに依頼する必要があるのだろうか」
「ん、何でも屋扱い……?」
「うむ……。だが正式に受託されているのだ、手を抜く訳にはいかんだろう」
 人づてに話が伝わるうち、HOPEからの依頼だという誤解が生まれてしまったようだ。ギールは手ずからお店の制服をエミル用に改造する。モチーフは小悪魔。パタパタと動く小さな羽と槍形の尻尾がキュートである。
「うむ、会心の出来と言えるだろう。折角の機会、存分に楽しんで来るといい」
 頁をめくるかすかな音。その日も水無月 彼方(aa4940)は両親の遺した家でのんびり過ごしていた。
「カナタ!」
 突然、長い金の髪を持つ美しい男が駆け込んでくる。英雄のディナス・アリア(aa4940hero001)だ。
「こんなバイトを見つけました! きっとこれが出来ればカナタの人見知りも直って、皆がカナタの魅力を分かってくれると思うんです!」
「いや、魅力はどうでもいいが。だが、人との接点となるのなら……」
 透き通った蒼の瞳に宿る情熱。気圧されつつも彼方は誘いに乗ろうとする。
「ああ、でもカナタ一人では……! 僕もついていきます!!」
「本気(マジ)か」
「普通の女装ではばれてしまうかも知れません。ここは慎重かつ大胆にいきましょう」
「具体的にはどうするんだ?」
「メイドらしく、ナチュラルメイクを装った化粧。僕は男性らしさを隠すた為心なし厚めで。脚の処理もしなくては。胸はもちろんパッドとタオルとヌーブラです。見破られないようにDかEは欲しいですね」
 立て板に水。この知識をどこでどうやって仕入れたのかは謎である。しかしその甲斐あって、命ドキにはタイプの違う2名の美女が現れた。一人は彼方、もう一人は病的なまでに根を詰めた女装を施したディナスである。それぞれ黒のビクトリアン調メイド服と店の制服に着替えることにする。
「あ、カナタはそのままで大丈夫ですよっ。『鉄板』も『断崖絶壁』も、一部の方には大人気なんです!」
「あまり言いたくないが……死にたいようだな」
 戻ってきた二人に店長が鼻の下を伸ばしていると、彼方が漫画に出て来るようなビン底メガネをかけた。彼方の顔立ちは凛々しく中性的。「きつい眼元は客引きに向かない」と考えた結果、ある作戦に至ったらしい。
「ねぇ、何で僕もお化粧するの?」
「いいから」
 控室。メイド服姿の九動 レン(aa0174)はユーリヤ・メギストス(aa0174hero001)に化粧を施されていた。求人を発見したのも、「女子2名」と店へ応募したのも彼女である。レンの許可は取っていない。彼が状況を理解できていなくて当然である。
「バイトは初めてだけど、お金を稼ぐって大変なんだね…………」
 鏡に映ったメイド――他でもない自分――が女の子と言っても十分に通用する完成度なのは、喜ぶべきなのか悲しむべきなのか。
「……寒いから私は中」
 絶賛戸惑い中のレンは、そう言い張るユーリヤと店の入り口で別れた。
「メイド喫茶、ですか。世の中には色々なものがあるのですね。しかし、尽くすことは変わりませんし、なんとでもなりましょう」
「あう!」
 ヴィクトア・ローゼ(aa4769)は柔らかな低音で言うと、矮(aa4769hero001)へ向けてにこりと微笑む。入ってきた瞬間こそ、現実のお屋敷とは違うメルヘンチックな内装に面食らったようだがそこはプロ。すでに気持ちを切り替えたようだ。
「ちー、今日は頑張りましょう」
「おー!!」
 ぴょんと飛び跳ねて同意を示す矮。やる気十分だ。
「会う方には笑顔で、にっこりと笑ってチラシを配ってくださいね」
「うー!」
 ヴィクトアは黒いシンプルなエプロンを身に着けると、矮の着替えを手伝う。
「儂らは見た目子供じゃし、容姿も整っておるからの、化粧は必要あるまい。しかし身嗜みはきちんとせねばのぅ」
 アーニャ ヴァイス(aa4916hero001)は控室に置いてある雑貨を手に取りながら言う。
「子供っぽいアクセサリやネームプレートで良いかの?」
「かわいい! ミーニャ、これがいいなぁ」
 ミーニャ シュヴァルツ(aa4916)が無邪気に言った。猫モチーフのバッジやキラキラのヘアピンは彼女に良く似合いそうだ。
「そうじゃ、儂愛用の桃のコロンを貸してやろうぞ♪」
「うんっ!」
 控室からはちっちゃなメイドさんたちが続々と旅立っていった。
「美味しい物を創作して試食する――素晴らしいです」
 セーラー服の上にエプロンを装着した酒又 織歌(aa4300)が、ぐっと拳を握る。
「そなたはまた……まぁ、良い。では、余は宣伝役を務めるとしよう」
 ため息交じりに相棒をたしなめるのはペンギン皇帝(aa4300hero001)だ。この手のバイトで大事なのは人の注意を引くこと。HOPEに所属していると忘れがちだが、その点では彼の右に出る者はめったにいない。
「海の家の時はありがとね。今回も期待してるよ」
 店長は織歌と鴉守 暁(aa0306)、キャス・ライジングサン(aa0306hero001)に声をかけて去って行く。
「店長が戦力にならないことだけはよくわかりましたね」
 織歌があっけらかんと毒を吐く。暁は「ふむー」と顎に手を当てた。
「シンプルさを追求したほうがよさそうだと思うがどうだろうキャス?」
「テキトーでいいと思うヨー」
「うむ、適当だな。間違いない」
 ちょうどよくふさわしく要領よく。それが彼女の言う「適当」だ。
「うふふ、素敵な一日になりそうですわね」
 エレナ(aa0996hero002)はくすりと蠱惑的な笑みを浮かべる。バレンタイン――2月14日は愛する炉威(aa0996)の誕生日なのだ。
「素敵でなくて構わんよ。極普通の日だ」
「あら、炉威様のお誕生日ですもの。素敵ですわ」
 くるりと優雅に一回転。つれない炉威の態度には慣れっこのようだ。あるいはそんな性格もまた愛しいのかもしれない。
「お前さんなら、呼び込みや何かでもやった方が良かったんじゃないか?」
「あら、炉威様とご一緒でなければつまりませんもの。わたくしは何時でも炉威様と共に在りますわ」
 炉威は興味なさげに彼女から眼を逸らすと、気のない声で言う。
「メイド服、似合ったかもしれないがね」
「うふふ、それでしたら炉威様の為に何時でも着ますわ」

●悪戦苦闘の白エプロン
「陛下、本当に一羽で大丈夫ですか」
「伊達に何度も宣伝役をこなしておらぬ。もう慣れたものよ」
 看板で自慢のボディを挟んだサンドイッチペンギン、出動である。
「さて、行こうかの。その前に、ミーニャ?」
「お菓子あげるっ言われても、知らない人に付いていかない、でしょ? わかってるよー、アーにゃん♪」
 ちょっぴり背伸びしていうミーニャだが、逆に危なっかしい。
「やっぱり誰かとお話するのって楽しいよねっ♪ いっぱいお話して、いっぱい来てくれるといいなっ♪ 頑張るぞー!」
「こやつを一人にすると、逆に騙くらかされて連れていかれかねん。儂が目付になってやるわい」
 アーニャがふふんと笑う。
「メイドか……さて、演技を始めるとするかの。くっくっ」
 可愛らしい顔に人の悪い笑みが浮かんだ。
「まことさん、イギリス以来ですね。元気でしたか?」
「お陰様で!」
 大門寺 杏奈(aa4314)とレミ=ウィンズ(aa4314hero002)が様々な依頼で活躍していることは、まことも噂に聞いていた。
「わたくしたちはひたすら鍛錬を重ねているのですわ!」
「……鍛錬って言っても戦闘関係ばっかりだから。こういうのは全然だし」
 杏奈の言葉を受けて、レミはまことに尋ねる。
「お客さんをたくさん呼ぶにはどんな要素が必要なんですの?」
「男の人に注目して欲しいから美人は有利だよね。あとは派手な芸で気を惹くとか」
「……それですわっ!」
 レミは瞳を輝かせて杏奈の両手を取る。
「え?」
「杏奈は自覚ないかもしれませんが、共鳴した時の杏奈って相当な美人ですのよ?」
「共鳴した時はレミの意識もちゃんとあるから私だけってことじゃないけど……」
「細かいことは気にせずに! ここはまことさん達を助けるために、共鳴しますわよ」
「……そういうことなら」
 共鳴した杏奈が着用するのは背中を開けたアレンジメイド服。純白のフリルをふんだんにあしらった、ドレスのような一着だ。
「よし、これで大丈夫ね」
 『ジャンヌ』の翼を優雅に広げ、金色の光を放つ。まるで本物の天使だ。
「よろしくね、みーちゃん」
「ん、あーちゃん……。よろしく……、よろしく……」
 エミルも共鳴状態で例の小悪魔メイド服を着用する。身の内からは非常事態に備えてギールが目を光らせている。彼女らに駅前を任せ、まことは気分転換がてら店近くに移動することにした。
「あぅー、うぅー」
 矮は笑顔を振りまいて、チラシを配る。ヴィクトアのような執事ではないが、矮もアニマルセラピーで主人を癒すという立派な仕事を持っている。これくらいは朝飯前――のはずなのだが。
「ごめんね、急ぐから!」
 大人たちは矮に気づかず通り過ぎたり、ぶつかってきたり。それでも、滲んできた涙を拭いめげずに配布を続ける。
「う!」
 のんびり歩く男性を見つけて近付こうとするが、歩幅の違いが矮と彼の距離を広げていく。そして行き交う人の流れに飲まれる。
「あぅぅう~!?」
「大丈夫?」
 彼女をキャッチしたのはレンだった。矮は助けてくれたことを感謝し、頭を下げる。
「大したことじゃないよ。今こんな格好だけど僕も一応男の子だから!」
「ええっ、男の子!?」
 そこへやってきたまことに驚かれ、レンは苦笑する。彼女もバレンタイン限定のバイトと知ったレンは励ましの言葉を掛ける。
「ぼっちには厳しい季節だけど」
 ざくっ。
「カップルとか見てると自分の寂しさが際立って辛いけど」
 ざくっ。
「バイトだから仕方ないって言い訳も立つから、辛くても皆で頑張ろうね!」
 改めて現実を突きつけられたロンリーウルフな女子高生。矮が不思議そうに彼女を見る。
「……矮ちゃんももうちょっと大きくなったらわかるかも」
 一方、まったく悪気のないレンは考えていた。
(僕も一応女性言葉が良いのかな…………)
 例えばこう。
「ご主人様のお帰りをお待ちしておりますわ!」
「お、可愛い嬢ちゃんだね。寒いけど頑張れよ」
「あれ? 意外と簡単かも」
 まことと矮の顔に驚愕の表情が浮かんだ。
「そなた、良いところに」
 迷える仔犬の前に堂々たる歩みで現れたのはペンギン皇帝だった。
「紐がゆるくなってしまってな。結び直してはくれぬか?」
 まことは手を動かしながら、自分が苦戦していることを漏らした。皇帝が「ふむ」と頷いて提案する。
「余が目を引いて声を掛け店の宣伝をする。そなたは笑顔でチラシを渡す。役割分担であるな」
 話し合いの結果、レンが矮の壁役となってコンビで配布をすることにした。
「よろしくお願い致します!」
 男の娘メイドは思いがけず回ってきたナイト役として善戦する。
「うーう!」
 小さなメイドも奮闘する。試食会の席でヴィクトアに褒めてもらうために。
「皇帝さん、よろしくお願いします。笑顔とかまだ下手ですけど、頑張りますから」
「笑顔の作り方がわからぬなら、その者が店に来て笑顔になる様を想像するが良い。自然、そなたも笑顔になっておろうよ」
 その姿は溢れるカリスマ――本来はペンギン向け――のせいか、後光を背負っているようにすら見えた。
「私、やってみます!」
「うむ、その意気よ。――何と申したか、標語を掲げていたな」
「『ロンリーウルフにぬくもりを!』?」
 彼は鷹揚に頷く。
「世の愛に飢えた若人の為、店の宣伝をしてまわるのだ」
 俯きかけた顔を上げた少女と、常に気高く胸を張る皇帝が並び立つ。
「皆の者、傾注せよ。メイド喫茶・命ドキッ☆の宣伝である」

●あまーい誘惑?
「しかし、こういう所……メイド喫茶ってやつはオムライスが鉄板なのかねぇ」
 文字を書いて貰えるのがミソなのだろうと炉威は推察する。
「じゃあ、始めるが……お前さんは如何するね?」
「勿論、お手伝い致しますわ」
 炉威を見つめて可愛らしく微笑んだかと思うと、エレナはふと目を逸らす。
「でも、炉威様の作ったモノが他人に食べられると思うと……うふふ」
 大きな紅の目にほんのすこし狂気が宿ったのは、気のせいでは無いだろう。
「馬鹿言ってないで、手伝うのなら確り手伝って貰うとするよ」
 エレナは依然楽しそうに笑っている。炉威は構わず手を動かす。
「ここにタルト生地はあるか?」
 見学と称してサボっている店長に声をかけるが、持ってきてくれたのはキャスだった。
「普段はチェリーパイに使ってるデスヨ」
 もはやどちらが常勤だかわかった物ではない。
 バレンタインらしくタルトの中身はチョコレートだ。オーブンに入れると甘い香りが漂ってきた。
「ワタシ、ビンワン助手ヨー」
「よしよし。この調子で手伝いを頼むよ」
「了解ネ。グッドなモノ作りまショウ」
 暁はレギュラーメニューを分析し、ある程度の既製品を使うのをよしとして思案する。現行スタッフだけで完成できる料理にすれば、キャンペーンからレギュラーに昇格もありうるだろう。
「キャス、まずは玉ねぎ持ってこい!」
「イエスマム!」
 玉ねぎと鶏もも肉を食べやすい大きさに切るとフライパンで焼いていく。
「キノコって、これデスカ?」
「カット野菜か。手間が減るに越したことないなー」
 トマトソースを入れ、沸騰したら弱火で灰汁を取る。実はお嬢様育ちの暁だが、料理もまた彼女の好奇心と知識欲の対象となったことがあるのだろう。見事な手際で調理を進める。
「ンー! 良い香りね」
「まだ完成には早いぞー」
 ハート型にライスを盛り、その周りにトマト煮を流し込む。パセリで彩りを加えればさらに華やかに。
「何なら旗をつけてもいいだろう」
「ワオ! お子様ランチネ?」
「それだ」
 キャスはコーンスープの鍋をかき回す。コーンホール缶とコーンクリーム缶、牛乳を混ぜたものだ。コンソメと胡椒で味付けし、仕上げにクルトンとパセリも入れれば完成だ。
 鶏冠井 玉子(aa0798)は「バレンタインの限定メニュー」という点に注目し、脳内にあるレシピを手繰る。
「普通のチョコはメイドが渡すようだし、店舗で食べるチョコ料理と言ったところか」
 オーロックス(aa0798hero001)は片眉を上げる。従魔すら調理してきた歴戦の料理人にしては、ストレートな発想と言えたかもしれない。玉子曰く――甘味好きの男子にとってバレンタイン時期は、チョコレートを買い辛く、また店でも頼み辛いという魔のシーズン。
「メイドカフェで誰に気兼ねすることなく、チョコに浸ってもらえたら幸いだ。皆にとって良いバレンタインデーとなるよう全力を尽くそうじゃあないか」
 相棒は深く頷いた。玉子は店長の言った条件を加味して更に候補を絞る。
「チョコレートチャンクピザはどうだろうか」
 ユーリヤは耳慣れないメニューに興味を惹かれ、玉子の調理を見学する。
「チョコレートのピザ?」
「ああ。まずは生地の上にチョコレートを塗って……」
 すかさず冷凍のピザ生地を差し出したのは寡黙な仕事人、オーロックス。彼はマシュマロの袋を作業台に置くと去って行った。次のメニューの準備をしているようだ。
「このマシュマロをどっさり散らして焼けば完成だ」
「もう?」
 ユーリヤがあまりの早さに目を瞬かせる。
「調理の手間はなるべく少なく、だからね。後は焼き上がってのお楽しみさ」
 玉子は焼き上がりを想像しながら、オーブンのスイッチをいれる。
「オプションでフルーツソースをかけるのもいいかもね。オムライス同様、簡単な絵を描くのもアリか」
 こと料理に関しては、彼女の想像力は無限大だ。次はフードメニューの制作に取り掛かるらしく、冷蔵庫前の相棒の元へと向かった。
(喜んでもらえるといいのですが……)
 ヴィクトアはクリーム色の液体を小気味よくかき混ぜていた。正体は卵、砂糖、そして牛乳だ。
(よし)
  確認するように頷くと、茶こしを通して器に入れ、沸騰させて火を止めたお湯の中に入れる。
「プリンかい?」
 近くを通りかかった玉子が尋ねた。
「はい。今から蒸すところです」
 蓋をして弱火10分。火を止めたら10分放置。そして冷蔵庫で冷やす。冷蔵できるものなので、作り置きも可能だろう。
「カラメルも作っておいて保存でしょうか」
「それなら確か、出来合いのものがあったはずだよ」
「では可愛らしい容器に移し替えましょうか。メイドさんがお好みに合わせてかけてあげるという形式が良いと思うので」
「奇遇だね。ぼくも似たようなことを考えてたんだ」
 食器の整理をしていたキャスに尋ねると、玉子にはディップ用のココット、ヴィクトアには普段パンケーキのメープルシロップを入れているガラス容器が渡された。

●なりきれ、メイドさん!
「メイド喫茶、命ドキなのですっ!」
 ミーニャは特に緊張する様子もなくいつも通りだ。
「お菓子にお料理、ドリンクにお土産のチョコも用意して待ってるのですっ! いっぱい来てくれると嬉しいんだよっ♪」
 足早に去って行く者には声をかけない代わり、遠巻きにこちらの様子を伺う者には積極的に話しかけに行く。
「こんにちは!」
「どっ、ども……フヒ」
「ふふ、面白いお兄ちゃん♪ これどうぞ!」
 男は宝石でも扱うような手つきで、大きなカバンにチラシをしまった。
「よかったのう、ミーニャ。儂もそなたが来るのを、待っておるぞ」
 アーニャは無邪気な笑顔を作る。口調はそのまま、しかし態度は子供らしく。ギャップ萌えを狙った完璧な演技は彼女曰く『昔取った杵柄』だ。
「ばいばーい♪」
 ミーニャが大きく手を振ると彼もぎこちなく振り返す。
「おかしなことはされておらんか?」
「だいじょーぶっ! 優しいお兄さんだったよ!」
 さて、この仕事のために万全の準備をしたのは何も裁縫担当のギールだけではない。
「ん、ワタシには、無い魅力を、あーちゃんが、カバーする……。この客引きは、隙を生じぬ二段構え……」
 得意げにエミルは言う。今彼女の自室を占領するのは、所謂妹系の美少女ゲームや雑誌だ。
「ん、おにいちゃん……こっち……こっち……」
「お、俺!?」
 ウケることなど承知の上でお客様を「おにいちゃん」呼びするあざとい生き物。強い。
「あら、いらっしゃいませ」
 不思議系妹ヒロインにホイホイされたら、優雅なお姉さまヒロインとサンドイッチされました。――なんて、ラノベのタイトルじゃあるまいし。男は混乱するが現実である。
 スカートの端をつまみ、優雅に一礼した美女。現代日本ではなかなか見られない光景に非日常感が増す。
「――私からのチョコレートはいかがかしら、ご主人様?」
 チラシを読むとようやく状況が飲み込めた。
「『メイド喫茶・命ドキッ☆』をよろしくね」
 柔らかい微笑を自分だけに向けられ、抵抗なくチラシを受け取ってしまう。その時。
「あら、ごめんなさい」
 両手の指同士がかすかに触れ合う。男は夢心地のまま帰途に就いた。
「よかった。うまくいったみたい」
(アンナに微笑みかけられて断れる殿方なんていませんわよ!)
「レミの所作が綺麗だったから、本物のメイドさんに見えたんだよ。さすがお姫様だね」
 仲良く健闘をたたえ合っているとエミルが杏奈を手招いた。
「ん、『メイド喫茶・命ドキッ☆(めいどき)』……良かったら、きてね……?」
「キャンペーンか。初めてだから、できればゆっくり楽しみたいんだけど」
「だったら……今日、おすすめ。案内……する?」
 男が勢いよく頷くとエミルは彼の袖を引いて店舗へと向かった。今度の男性は妹系メイドがお好みの様子だ。
「み~ちゃんって実は魔性の存在……?」
 杏奈は、華奢で可憐なのになぜか大きく見える背中を見送る。
(こいつ、あとで処そう)
 ギールが心の中でだけ物騒なことを思うのも無理はなかった。
「バレンタインデーは♪ チョコレートを、あなたのハートにストライク!☆」
 店で借りたラジカセで可愛らしくアップテンポな音楽を流す。ディナスはリズムに乗って足を動かし、踊るようにチラシを配布する
「いらない」
「失礼しましたっ!」
 雑に扱われても折れないメンタリティはこういったバイトには欠かせない。失敗しても次がある。めげずに明るさや元気さをアピールしていく。彼方は相手を驚かせないように斜め前から駆け寄って、丁寧に渡すことを心がける。
「ご主人様っ、チョコレートと一緒にお待ちしております……きゃっ」
 お辞儀をして、チラシを持った両手を差し出した体が傾ぐ。
「うわ、大丈夫ですか?」
 転びそうになった彼方を支えた青年は、眼鏡越しにちらりと見えた美貌にどきまぎする。実はディナス直伝のドジっ子演技である。
「ありがとうございます。よかったらどうぞ」
 考える間もなくチラシを受け取り、青年は去って行った。作戦成功。
「ぐふ、お嬢ちゃんはこんなところで何やってるの?」
 そんな中、ミーニャには魔の手が。
「ちっちゃいのに偉いねぇ。僕の家に来てくれたらお給料をたくさん……ううん、甘ぁいお菓子がいいかな?」
 先ほどからミーニャに格段の興味を示す輩は散見したが、こいつは彼らとは違う。アーニャの纏う空気が途端に冷たくなる。
「下郎め、狼藉は許さんぞ。仕置きしてやろうかの?」
 オタク趣味がある者ならば多くが知る『九尾の狐』。まさかその殺気を浴びることになるとは彼も思わなかっただろう。
「そなたなぞの帰宅は望まん。去ね」
「すみませぇ~ん!」

●気分はコックさん
(ただ美味しいというよりも、お店での提供しやすさとかが大事な気がしますね)
 織歌はフライパンでベーコンを焼きつつ、スクランブルエッグを作る。味付けはシンプルに塩胡椒だ。あとは炒めた具材を食パンに挟んでとろけるチーズを加え、ホットサンドメーカーで焼けば完成となる。
「メギストスさんは何を作るんですか?」
「まずあんぱんを買ってきて、全体にチョコをかけて冷やして……」
 ユーリヤは冷蔵庫からあんパンを取り出す。勿論、粒餡は譲れない。
「最後にホワイトチョコで白ハートを描くと、完成だよ」
 名づけて「愛パン」。
「お手軽だし、作り置きできるし、何より粒餡だからね」
 ソース、マヨネーズ、マスタード、ケチャップ、チョコレートソースに激辛チリソース。オーロックスが集めてきたものをココット皿に入れていく。にやりと笑った彼が最後に取り出したのは冷凍のフライドポテト。これに好きなソースをディップして食べるのだ。
「あ、思いついた」
 玉子が言う。聞けば、店にはミニゲーム用のサイコロがあるという。転がした結果によって提供するソースを変えれば、パフォーマンスとしても成り立つだろう。3種類くらい提供すれば一つくらいはアタリがあるはずだ。
「店長と仕入れ面の確認を頼む。ぼくはマニュアルの用意を済ませて、スタッフの方々に調理のレクチャーを」
 暁の3品目は、薔薇の花のようにサーモンを飾ったマリネサラダだ。スライスしたタマネギときゅうりと合わせ、橙・白・緑のコントラストが美しい。
「マリネ液は酢・塩・砂糖・胡椒・オリーブオイル。分量はこれなー」
 意外と値の張るドレッシングは手作り。こうすればお財布にも優しい。
「こんなものだろう」
 立派なディナーセットを完成させ、暁は満足げな息を吐く。
「液とかスープとか予め作っておけば時短ネ」
 あとはデザートの完成を待ちつつ、後片付けと食後のコーヒーの準備だ。
「コーヒーいれてくるヨー」
 キャスは張り切って厨房を出て行くが、暁は特に気にせず鼻歌交じりに鍋を洗い出した。

●完成!
 矮はまこととレンに手を引かれて帰ってきた。
「おかえりなさい」
 ヴィクトアが言う。
「矮ちゃんが元気に頑張ってたお陰で、私も勇気づけられましたよ!」
「それならよかったです。頑張りましたね、矮」
 ヴィクトアに頭を撫でられ、矮は上機嫌だ。
「美味しい物はどれも満点つけてしまいそうですが、そこはきちんとお仕事しないといけません」
 織歌が今回重要と思う観点は5つ。味、見た目、手軽さ、コスト、おまけ要素だ。
「オーレックス君によると、コスト面は大丈夫っぽいね」
 店長が上機嫌に言う。「経営者がこんな風で大丈夫なのか」とギールがぼそりと言った。
「チョコパン? 食べてみたいな」
「ダメ、これはカップルが食べるものだから」
「お店で出すものだよね……?」
 ユーリヤの誤解を解いてようやく一口食べたレンだが。
「え? 粒あん?」
「当然!」
「ヴィクトア君のココアケーキと一緒に出すのはどうかな?」
 珍しく真面目に話し合う店長だったが、なぜかメイド姿で給仕するキャスが彼の視線を奪っていく。
「ご主人様、イッパイ食べるネー」
 彼方の視線を独占するのはナイスバディのメイドではなく、隣で世話を焼いてくれる身長178cmの美女。
「何もここまで全力じゃなくても」
 場合によっては彼の美点ともなる部分なので、強くは言えない。
「豪華だし、満腹感もあるね」
 暁のディナーセットに店長が太鼓判を押す。見た目の華やかさに反して暁作のレシピメモはシンプル。客にもスタッフにもおいしいメニューとなりそうだ。
「お疲れ様でした。バイトは慣れましたかー?」
 レンはまことのカップに紅茶を注ぐ。
「ありがとう! なんとかやってけそうだよ」
 感謝しつつも、その気遣いの的確さにふとまことは思う。
「九動君、私よりメイドさんに向いてるんじゃない?」
「いや、それはちょっと……」
 そんな二人を見てユーリヤが言った。
「ふーん……楽しそうだね」
 ただ、彼女も特に否定する気はないらしい。
「名付けて『ひ・み・つ・のホットサンド☆』です」
 織歌は食べやすいサイズに切ったホットサンドを示す。
「提供するときの台詞はこうです……『秘密のメッセージ、貴方に気付いて欲しいな』」
 ないしょ、と言うように唇に人差し指を当て、笑顔で皿を差し出す。
「おー! メイドさんっぽい!」
 まことが目を輝かせる。メニューの名づけに悩んでいたヴィクトアも興味深そうに見ていた。
「あ……わかった」
 エミルが呟く。小さな手でくるりとサンドイッチの向きを変えると。
「なるほど、ハートマークだな。パズルのようで愉快だ」
 ギールが言う。
「ホットサンドを作るときに、ハートの金型を載せて焼き跡をつけたんです」
「織歌……! また食欲優先で依頼を受けたのかと呆れていたが、やればできるではないか」
「失礼ですね。食に関しては、私はいつも本気ですよ。――えーと、次は炉威さんとエレナさんですね」
「ああ、チョコレートのタルトだ」
 そう言った炉威は椅子に座ったまま。
「炉威様、お待たせいたしました」
 甘い声で炉威を呼ぶのはメイド服に着替えたエレナだ。光の加減で漆黒にも見えるチョコレートを恭しく運んで来る。
「ふふ、そして……」
 エレナがホワイトのチョコペンを取り出す。黒いチョコレートに書かれたのは「LOVE」の文字。その大胆さに見る者たちは歓声を上げたり頬を抑えたり。しかし当の炉威は眉一つ動かさない。
「と、こんな感じで席まで持って来たメイドが仕上げるというものだ」
 一口食べたユーリヤは料理漫画のようなコメントをする。
「これは……香り高く濃厚で、それでいてしつこくなく……」
「同時に飲み物も注文して貰える様、味はビターにしてあるんだ」
 玉子作のピザを食べてミーニャがはしゃぐ。
「甘いピザなんて初めて! マシュマロがじゅわ~って」
「冷え込む時期だからこそ、温かいものでホッと一息ついてもらえれば、とね」
「へぇ、面白いな」
 立ち上がってレシピを聞きに行く炉威。エレナは口の両端を三日月形に持ち上げると、意味深な視線を彼の横顔に投げかけた。
 ヴィクトアはプリンとバニラアイスを皿に盛り付ける。
「このアイス、手作りなんですか? すごく美味しいです!」
 織歌が感激する。
「プリンも優しい味で幸せです……! 問題があるとすれば、手順の多さくらいでしょうか?」
 その言葉に、玉子が難しい顔をして同意を示した。
「市販品を使うのもいいけど、味への妥協は辛いね……」
 一同は考えこむ。
「いいえ、待ってください……!」
 杏奈が凛々しい声で言った。
「数量限定にして、プレミア感を出すという作戦はどうですか?」
「なるほど。スイーツ命の杏奈が言うなら間違いありませんわね」
 店長がふんふんと頷く。彼女の甘味愛は、例の海の家でのバイトによって彼も知るところである。
「いやー味も見た目も良かったし、メイドさんの動きまで考えて大助かりだよ! あとは名前だね」
 一同はあれこれと意見を出し合う。
「バレンタイン当日が待ち遠しいですわ」
「俺は気が乗らないねぇ」
「うふふ、わたくしがとっておきの日にして差し上げますわ」
 次々と候補が出る中、炉威とエレナはマイペースに言葉を交わした。

♪『命ドキッ☆』のバレンタインメニュー♪

フード
 ずっきゅんオムライス
New!↓
 まんぷくディナーセット!
 ひ・み・つ・のホットサンド☆
 どきどきロシアンポテト!?

デザート
 ほろにがガトーは恋の味
New!↓
 チョコタルトと恋の詩(うた)
 愛パン&ココ愛(ここあ)ケーキ
 あつあつ☆チョコレートチャンクピザ
 とろけるハートのアイスプリン※数量限定

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結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

  • 死を否定する者
    エミル・ハイドレンジアaa0425
  • 悪気はない。
    酒又 織歌aa4300
  • おもてなし少女
    ミーニャ シュヴァルツaa4916
  • エージェント
    水無月 彼方aa4940

重体一覧

参加者

  • エージェント
    九動 レンaa0174
    人間|13才|男性|回避
  • エージェント
    ユーリヤ・メギストスaa0174hero001
    英雄|14才|女性|バト
  • ようへいだもの
    鴉守 暁aa0306
    人間|14才|女性|命中
  • 無音の撹乱者
    キャス・ライジングサンaa0306hero001
    英雄|20才|女性|ジャ
  • 死を否定する者
    エミル・ハイドレンジアaa0425
    人間|10才|女性|攻撃
  • 殿軍の雄
    ギール・ガングリフaa0425hero001
    英雄|48才|男性|ドレ
  • 炎の料理人
    鶏冠井 玉子aa0798
    人間|20才|女性|攻撃
  • 食の守護神
    オーロックスaa0798hero001
    英雄|36才|男性|ドレ
  • 解れた絆を断ち切る者
    炉威aa0996
    人間|18才|男性|攻撃
  • 白く染まる世界の中に
    エレナaa0996hero002
    英雄|11才|女性|ジャ
  • 悪気はない。
    酒又 織歌aa4300
    人間|16才|女性|生命
  • 愛しき国は彼方に
    ペンギン皇帝aa4300hero001
    英雄|7才|男性|バト
  • 暗闇引き裂く閃光
    大門寺 杏奈aa4314
    機械|18才|女性|防御
  • 闇を裂く光輝
    レミ=ウィンズaa4314hero002
    英雄|16才|女性|ブレ
  • 誠実執事
    ヴィクトア・ローゼaa4769
    獣人|28才|男性|防御
  • 癒し系子狐
    aa4769hero001
    英雄|6才|女性|ブレ
  • おもてなし少女
    ミーニャ シュヴァルツaa4916
    獣人|10才|女性|攻撃
  • おもてなし少女?
    アーニャ ヴァイスaa4916hero001
    英雄|10才|女性|ドレ
  • エージェント
    水無月 彼方aa4940
    人間|20才|女性|命中
  • 全力すぎる美形
    ディナス・アリアaa4940hero001
    英雄|22才|男性|ドレ
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