本部

私の代わりは

布川

形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 6~10人
英雄
10人 / 0~10人
報酬
普通
相談期間
5日
完成日
2016/12/30 14:43

掲示板

オープニング

●ある老人の回顧録、そして罪
 それは、今から随分前のことになる。

 昔々。
『クリエイティヴイヤー』と呼ばれる、20年が始まるよりもずっと前のこと。
 とある画商が、敵国に有名画家の絵を売ったことで非難を浴びた。
 美術品はその国の宝だ。自分の国の魂を売り渡したのだというのが問題の所在である。

 かくして、避難の嵐の中、法廷に召喚された”彼”は、完成しかけの絵を取り出した。
 問題の有名画家の絵の、『描きかけ』の絵。
 あるはずのない一枚。画商、いや画家は筆を入れていく。
――絵は偽物だった。驚くべきことに。

 画家は無罪放免となり、今度は逆に称賛を浴びた。敵国をたばかった英雄となった。

 この件で一躍有名になった画家は、それ以来表舞台から姿を消し、絵画の修復にその一生を充てることになる。
 画家の作品は精緻な『模倣品』だった。

●遺した物
「故人の家から、微弱なライヴスが観測されています」
 H.O.P.E.所属のプリセンサーは歯切れ悪く言った。
「この個人というのが、最近亡くなった方なんですが……。絵画なんかの修復を請け負っていたオーガン・L・Tという方で、随分前には有名な画家だったようですね。
以前から、貸主や出入りの施行業者さんなんかが体調不良を訴えていたりしたのですが、それ以上に異変はなく。また、その故人もまあ、怪しい死に方ではなかったということで、そんなに具体的に何かあったわけじゃなかったので、調査が入れられなかったんです。
調査して、何事もなければ遺品を片付けてもらって……という感じでしょうか。……もしかしたら。何か、あるんじゃないかと思うんですよね……」
 H.O.P.E.の職員は手元の資料に目を落とした。
「オーガンは、『コピーキャット』というヴィランの師でもあったことがあるそうです。この件に関しては、あまり関係ないと思いますが」

●ヴィラン「コピーキャット」の証言
「そりゃ、頑固な爺さんだよ」
 大英博物館の一件で捕らえられたヴィラン――怪盗コピーキャットは、獄中で作品に取り掛かっていた。彼が作っているのは、オーパーツ『メリオンテ』……の偽物である。その陶器の破片は恐ろしく緻密で、しかし、何の効果ももたらさない。
 H.O.P.E.は万全の注意を払いながら、刑務作業の空いた時間で彼に創作活動を認めている。コピーキャットの方も悪さを企む様子はないようである。
「彼はね、若いころにすごく有名になったけど、そのせいで、オリジナルは全く作れなくなった。……僕たちには、もう本物は作れないような気がするな」

●アトリエ
 果たして、彼の家に踏み込んだエージェントたちは、アトリエに残された、1枚の絵画を目にすることになるだろう。
 その絵に描かれていたのは、少年とも少女とも、青年とも、また、年老いた人間つかない紫の髪の人物。
 彼、もしくは彼女の顔は、黒く塗りつぶされ、ペイントナイフで切り裂かれていた。
 奇妙な眩暈がした。
 どうしたことかとパートナーに話しかけようとしたその時。
「――!」
 パートナーの名を呼ぶ声が聞こえた。
 自分の声ではなく、別の誰かの。

●絵画の世界
 ここはどこだろう?
 そこにあったのは、いつもの日常に見える世界だ。
 わざとらしくぼやけた日常。この異変には自分だけが気が付いている。
 パートナーは別の人間――紫の髪の人物といる。笑いかけたり、あるいは呆れたり。その振る舞いは、まるで自分に対するそれだ。

 あなただけに、あざ笑うような声が聞こえる。

(誰かの代わりで埋まる場所なら、――それは私でもいいんでしょう?)
(あなたじゃなくても、いいんでしょう?)

解説

●目標
絵画に憑りついた従魔の撃破。
(ヴィラン「コピーキャット」は『【神月】ツアー大英博物館・防衛戦』に登場した敵キャラクターですが、参照しなくても問題ありません。)

●状況
エージェントたちは、ペアごとにそれぞれ別の空間に、従魔が作り上げたドロップゾーンに囚われている。
能力者か英雄、どちらか片方が従魔に成り代わられている。
従魔は紫の髪の色以外はそっくりな風貌をしている。
(※従魔は元の人物と同じように振る舞う場合もあれば、正反対に振る舞うこともあるだろう)

ドロップゾーン内の幻影では、能力者か英雄のいずれかが『紫の髪の人物』に成り代わられ、もう片方と日常を送っている。
囚われた側のパートナーは、始めはこの状態をきわめて日常的なものだと認識しており、依頼のことや、本来のパートナーのこと、仲間たちのことも覚えていない。
自身がエージェントであるという記憶も曖昧である。
しかし、いつもと違うなにかに、心にどこか引っ掛かりを覚えるかもしれない。

共鳴状態ではないためにスキルは使用できないが、行動やRPにより、記憶を取り戻すことができる。
囚われた側の人物が「本物のパートナーはこちらだ」と確信するまで、共鳴はできない。

記憶を取り戻してやれば世界は崩壊し、アトリエに戻っているだろう。

●登場
『スワンプ』
 絵画に憑りつき、能力者か英雄のいずれかに成り代わりライヴスを食らわんとする。戦闘能力は皆無。明確な敵意を持っている。

リプレイ

●灰色と紫
 見慣れた通学路。
 どこにでもいる少女は、世間ではお嬢様学校と呼ばれるような女子高に通い――。
 九十九 サヤ(aa0057)は、ふと立ち止まった。いつもの日常のはずなのに、なぜか胸がざわざわする。
「どうしたの? 具合でも悪いの?」
 七津(aa0057hero002)の言葉に、九十九は首を横に振る。
 何か大切なことを忘れているような。
 涼し気な風が吹いていく。首筋に手をやる。
 不意に、九十九は足を止めた。目の前には七津とそっくりな人物。灰色の髪の人物は、九十九に呼びかける。
「サーヤちゃん、さっさと現実に帰るわよ?」
「え……」
「何を言ってるの? ここが現実よ。惑わされないで」
(これはなに、どっちが本物なの?)
 九十九は制服の裾を握った。七津が二人いる。どちらが本物なのか自信がない。
「あーらあら、困ったわね……」
 灰色の髪の七津の台詞は、棒読みに近かった。
 ガツン。
「……! 危ない!」
 AGWが使えないのを見て取ると、七津はトランクを振りかざした。容赦なく二撃、三撃と繰り出される攻撃に、紫の髪の七津も一瞬動きを止める。
「ちょっと、何考えてるの!」
 紫の髪の七津が、九十九の間に立ちふさがる。
(さすがに彼女に攻撃はかわいそうだけど、偽物が守ってくれるようだしなんとかなるでしょ。偽物に対しては……遠慮なし!)
 相手の行動方針を読み切ると、七津の攻撃は苛烈さを増していく。
「……っ!」
 七津の攻撃は容赦がない。紫の髪の七津は、攻撃に追い立てられながらも背に九十九をかばう。
(怖い)
 九十九は怯える。
(紫さんが庇ってくれるから怪我は少ないけれど、このまま殺されるの? 何もできずに?)
「いいのよ、ワタシがあなたを守るわ」
 ニセモノは、九十九から見えないように邪悪な笑みを浮かべた。
 ずきんと心が痛む。違う、そんなことがしたいわけじゃない。守られたいわけじゃない。
(なぜだろう、私達を攻撃してるのに、灰色さんが気になる。私を倒そうとしてるんじゃないの?)
「それで? サヤちゃんはどうするの?」
「……え……?」
 攻撃の合間に、”灰色さん”が九十九に語り掛けた。
「「あの時」のようにただ震えているだけ?」
「!」
 彼女が能力を得る切掛けとなった事件は、七津も話に聞いて知っている。
 あの時の光景が、ほんのわずか脳裏によみがえる。
(……違う)
 守られたいわけじゃない。こうしているのが望みではない。
(それが嫌で、強くなりたいと思った。そして彼女と共鳴したんだ……)
 敵かどうか?
(違う、迎えに来てくれたんだ。一緒に守ろうって。私は能力をもらったんだ。ちっぽけだけど、今度は守るって決めたから)
 九十九は、ニセモノをかばうように七津の攻撃の前に立つ。
「え!?」
 不意を突かれた七津は思わず攻撃を逸らす。ガツン。振りかざした一撃が、僅かに九十九をかすめた。
「サヤちゃんのバカバカバカ! 未共鳴なのにいきなり攻撃の前に立ったら危ないでしょう!!」
 九十九は、少し気恥しそうに笑う。七津を見返す九十九の目には決意が宿っていた。
「サヤちゃんを倒したいんじゃないわよ。一緒に守りたいだけよ。……おかえり、サヤちゃん」
「……ただいま、ナツさん」
 一呼吸置いて、七津はがっしりと九十九に抱き着き、慌てて腕を確かめる。
「サヤちゃああああんっ!!」
「わっ」
「ごめんねっ、跡に残るような攻撃はしてないはずだけど」
『……どうして、どうしてよ! どうして……』
 紫の髪の七津は、もはやその姿を保てていない。
「サヤちゃんを甘く見てるんじゃないわよ。大人しくて恐がりだけど、逃げたりなんかしない子よ」
 二人は共鳴を果たし、現実へと戻ってゆく。

●彼女の強さ
『その様子だと、テストはよくできていたようですね』
「まあね」
 志賀谷 京子(aa0150)は、難なく期末テストを終えたところだ。志賀谷と一緒にいるアリッサ ラウティオラ(aa0150hero001)は、この世界ではただの年上の友人。
 そんなはずはない。声をかけようとして、アリッサは思ってしまう。
 京子は、ニセモノのアリッサと穏やかな日常を送っているように見える。能力者としての戦いの日々は忘れてしまったかのように。
 強いようでいて、ありたい姿のためには危険を顧みず、自らをあっさり賭けてしまうような、そんないまにも壊れてしまいそうな危なさを度々感じさせる京子。彼女が日常に埋没したなら、心配で胸を痛めることもないのかもしれない。
 ぐっと唇を噛む。
『今度、新しい焼き型を試そうと思っていて……』
「味見させてくれるの?」
 幸せそうだけれど、これはまやかしだ。それは何より京子の誇りを傷つけるだろう。アリッサ自身も京子が縛られているさまを見ることは悲しい。
 アリッサは、一歩前に踏み出した。
「あなたは、誰?」
 姿を見せたアリッサに、京子は問う。
『わたしはアリッサ。あなたのパートナーです』
「アリッサ? でも、アリッサは……」
『京子、あなたはそれで満足なのですか』
 訝しげな様子の京子に、アリッサは言葉を重ねる。
『全ての軛から解き放たれたいのだと言ったあなたの姿はとても眩しく映った。そして同時に危なさを感じもした。だから、どんなときも生き抜くことを誓いとして、あなたに力を貸したのです』
「……何の話?」
『行きましょう』
 意思に反して、足は動かない。ニセモノの言葉に構わずアリッサは続けた。
『そんなあなたが従魔にとらわれていることが、何よりも我慢ならない。あなたはこんな偽りの安寧で満足するのですか』
「わたしに喧嘩を売ってるの?」
『そう捉えてもらっても構いません。あなたはいつだって人を食ったようなことばかり言うけれど、常に生きることに真摯だった』
「だから、何!」
『いい加減、目を覚ましなさい!』
 ぱちん。高い音が響き渡った。
 アリッサが、京子の顔をはたいたのだ。
『わたしの誇り高きパートナーが、こんな欺瞞にいつまでも騙されていているわけがないでしょう!』
 志賀谷はそっと頬に手をやった。じわりとする痛みは、間違いなく本物で。
 京子は人に対して弱みを見せようとしない。記憶を取り戻したとき、一瞬バツの悪そうな表情をみせても、すぐに不敵に微笑む。
 ようやく目の前の彼女が、現実の彼女と一致する。アリッサへの感謝と従魔への怒りを込めて、強い意志の宿った瞳が見返してくる。
『くっ……』
 ニセモノは舌打ちをすると壊れかけた非現実から逃げるようにして背を向ける。
『……はぁ』
「何、どうしたの?」
『いえ、つくづく手のかかるパートナーだなと思いまして』
「あはは、ごめんね。でもアリッサがいるから、わたしは無茶が出来る。ほんとうに感謝しているんだよ?」
 瞳は青、髪の色は金目と髪の色はアリッサと――ホンモノのアリッサと同じもの。髪の長さは腰までに伸び、惜しみないきらめきを放つ。
 志賀谷は従魔を追うようにして、武器を振りかざし、元の世界へと舞い戻る。

●ほっとけない
(普段と同じ、従魔の討伐だった筈なのに……どうしてこうなったんだろう)
 ティーナ フォーゲル(aa1352hero001)は、目の前の光景をただ茫然と眺めていた。
 彼女自身の目の前にいたのは……「私」だった。そしてその傍らには、普段にも増して緩んだ顔の彼。
(年上の美人さんと、ダラダラこうして過ごせるって、いいよな~)
 藍澤 健二(aa1352)には、H.O.P.E.のエージェントとしての記憶はない。自宅でのんびりと日常を過ごしていた。
 自分のワガママにも、ちょっと困った顔をしながらも容認してくれる「彼女」の存在。それは、藍澤にとっては抵抗し難い物だった。
(……ん? 何故抵抗する必要があるんだ??)
 ふと疑問に思って、口を突いて出た。
「いいじゃないか。別に」
「?」
 紫の髪のティーナは、きょとんと首を傾げた。
 同世代からの流れから外れてしまった。このままダラダラ過ごした所で、誰に迷惑かけているワケでもあるまい。このままで……。
(本当にやりたい事なら……自分で見い出さなきゃ意味がないじゃない!)
 ティーナは心の内で叫ぶ。
 だから、ティーナは彼の行動に対し、あまり異を挟まなかった。例えそれが、共鳴する事で自らの身をも危険に晒す事になっていたとしても、だ。それ
『君がやりたい事って……そのまま安易な道を辿りたい事なの?』
「何か言った?」
「? いいえ?」
『それを望んでいるとしたら……もう私に出来る事は何もない』
 契約は破棄され、このまま自分も消えてしまうだけ。
『でも、そんな結末を迎えさせたくない!』
 自分の存在が抹消されるという不安よりも、彼が従魔の手に落ちてしまう悔しさが勝っていた。このまま彼が従魔に取り込まれる事だけは避けたい。
『最期のお願いになるかもしれないけど……自分の未来を、自ら放棄はしないで!』
(誰かが、悲しんでいる……気のせいだろう。でも何故だ? 人間誰しも楽なのがいいだろうに? それに「最期」って……?)
 藍澤の耳を、ニセモノがそっと塞ぐ。
『思い出さなくて、いいの。何もしなくていいの』
『契約に従うなら、遅かれ早かれ私は消える事になるのは覚悟している。でも、こんな形で終わりたくない! 君に終わって欲しくない!!』
「……」
 藍澤はそっと、ニセモノのティーナの両手をはずした。
『分かってくれた?』
「ああ」
 藍澤は言う。
「何でも受け入れてくれる相手の存在は、有難い。でもそれって……お互いの意志があって初めて意味を成すんじゃないか?」
『……! 何を言っているの?』
「行かないと」
『どこへ行くの』
「ほっとけないだろ」
 藍澤は立ち上がる。
「どこだ?」
『ちょっと――待って!』
 ピシリ。世界にひびが入る。ピシリ。ドアノブに手をかける。ピシリ――。誰かが、藍澤の手を取った。
 思い出す、英雄の存在を。思い出す、非日常を――。
 ティーナが目の前に現れる。
(「ほっとけない」から英雄と契約したが……俺自身もまた「ほっとけない」存在なんじゃないか?)
 藍澤はふと思った。

●忘れないで
「このお洋服、どうでしょうか?」
『とっても似合ってるわ!』
 北里芽衣(aa1416)と紫の髪の謎の少女は、二人で縫い物をしていた。
「お名前、思い出せなくてごめんなさい……」
『いいの、――は、あなたのこと、よく知ってるから』
 わかっているのは、彼女が自分の英雄であるということ。
 優しく、芽衣の事を気遣う彼女。物を勝手に壊さず、他人や物を大切にするその少女は、――かけがえのない。
『めーい、その子新しいお友達ね!』
 アリス・ドリームイーター(aa1416hero001)が、ひょっこりと二人の間に顔を出す。アリスには、聞こえた声と眼前の光景を結ぶ想像力はない。少女を芽衣の友達と認識にしているのだ。
「え?」
『えじゃなくてー! だれちゃんなのよーその子!』
「あ、その、私の、英雄ですけど、あなたは……?」
 場が凍り付いた。
『……めいー? ね、またアリスちゃんのこと、忘れてるの? そういうお遊びなの?』
 アリスの言葉は、険を増していく。
「え、え?」
『忘れちゃったの、へぇ』
 あはは、と、誰かが。彼女の代わりにいる誰かが笑った。
『ぷーだわ、アリスじゃなきゃダメなんだから!』
 亡霊であるアリスは、芽衣が自分やおともだちを忘れることを嫌悪している。忘れられるくらいなら――芽衣を殺してしまいたい。
『しんじゃえ、アリスを忘れるならしんじゃえっ!』
「……っ!」
 アリスは、思い切り北里を突き飛ばす。のしかかるように細い首に手をかける。急に過激さを増す彼女の行動に、芽衣は助けを求めて紫の髪の少女を見る。
 しかし、少女は見ているだけだ。
『……ね? 友達はそんなことしない。私なら、あなたにそんなことはしない』
 ぽたり。
 どうしてだろうか。頬に、涙が降りかかったような気がした。芽衣は首を絞められながら、目の前の子が泣いていると直感した。
 銀の眼の少女は明らかな殺意を持って、けれど泣いている。
(あ……)
 わがままで、身勝手で、迷惑で、どうしようもないその子は、自分を殺そうとしながら一人になることを嘆いて泣いている。
 これしか、彼女は感情を表現する術がない。……本当は、彼女は、自分の嫌がることはしないのだ。
 忘れていた記憶が、うっすらと戻る。それは辛い記憶だった。
 大事なことも思い出した。大切なものが欠けたその子は、生きる意思が欠けていた自分と一緒にいてくれた、自分の半身。
(泣かないでアリス、私とあなたは、友達なんだから)
 薄れゆく意識の中、芽衣は、アリスに両手を差し出した。
 二つの影が重なる。

 共鳴した北里は、黒い衣服に身を包む。思い出した。崩れゆく世界で、目の前の影に名前を問うた。
『私、ワタシ……ウウウ、私は……』
 影は頭を振る。
『ワタシ、ワタシは……』
 害のない、最後の願いだとするならば叶えてやりたかった。――それは、無理ではあったのだけれど。

●試練
「……っ。今のは気のせい……?」
 頭を押さえながら、エリーゼ・シルヴィーナ(aa1502)は立ち上がる。目に入ったのは、自身が暮らしているはずの教会だった。
 ――様子がおかしい。つんと血の匂いが鼻腔を突く。
「平気? セルフィールド高司祭?」
 ユリス・セルフィールド(aa1502hero001)は頷いた。確かに見た目はユリスとほぼ変わらないが、どこか暗い雰囲気を纏っていた。
「……セルフィールド高司祭、なんかこれ、おかしく……」
『おかしい? 何処がだ、シスター・シルヴィーナ。ここは貴様の知る教会、そのあるがままの姿であろう?』
「え? あ、ああ……そう言えばそうだった、かもね」
 血に塗れ襲撃された教会は、過去を彷彿とさせる。過去?
 エリーゼは、思わず口元を押さえた。
『……やってくれますね』
 本物のユリスは過剰に干渉する事を避け、様子を眺める。エリーゼの信仰と意思の強さを信じて居るが故だ。
『ヒトである事を忘れない。それは即ち、諦めない事でもあるんですよ、シスター・シルヴィーナ』
 ユリスの言葉が、従魔の作り出した空間に吸い込まれていった。
『所でどうしてそう呆けている? ヒトである事を忘れてでも復讐を果たすのではなかったのか?』
「ああ、確かにあたしは復讐をしたくてここに戻ってきた」
 黒い衝動が胸を焼きそうになる。しかし。
(……だけど何だ? ヒトである事を忘れる……? そんな事よりももっと何か大切な事を……)
 思い出せない。
『復讐に身を捧げよ。私と共に来い。私ならば、それが可能だ』
 赤い瞳が、エリーゼを見据える。エリーゼは、一歩下がった。違う。頭を横に振る。
「諦める気は……ない」
『そうか、ならば――』
 ニセモノが言葉をつづけようとした瞬間、ユリスが現れた。
「セルフィールド高司祭が二人? 一体これは……」
『騙されるなよ、シスター・シルヴィーナ。そちらの私は偽物だ』
 ニセモノは悠々と言ってのける。
『……ええ、そうですね。私は偽物かもしれませんね』
「っ……!」
 本物のユリスが自身を偽物だと称する論調に、エリーゼは記憶の片隅にあった本来のユリスとの出会いの時を思い出す。
「違う……あんたは……あんたはセルフィールド高司祭じゃない……!」
 共鳴を果たしたそこにいたのは、清廉な修道女。右目はエリーゼの蒼、左目はユリスの紅。従魔を見据え、だんだんと紅に染まっていく。
『なぜ……』
 振るう武器が、幻を斬り裂いていく。ライヴスフィールドが教会を包み込む。ニセモノは苦しそうにあがいた。

●『先生』
 森多き故郷。深呼吸をすれば、新緑の匂いが肺いっぱいに満たされる。
「今日も、良いお天気で良かったね!」
『ああ、うん、そうだね』
「どうしたの? 変な顔して」
 リッソ(aa3264)はひょっこりと鴉衣(aa3264hero001)の顔を覗き込む。
『なんでもないんだ。昨日、本を読み過ぎてしまってね。今日はもっと森の奥に行ってみないかい?』
「え、いいの?」
 嬉しそうに、リッソの耳がぴんと立つ。
『違う……。それは僕じゃない。気付いてくれ、リッソ』
 異空間に隔絶されながら、鴉衣は拳を握りしめた。鴉衣の声は――届かない。
「ねえ、せん……」
 言おうとして、リッソは目を丸くした。
『?』
「あれ?」
 どうしてだろう。どうして、先生と呼びたくなったんだろう。もはやぼんやりとしか覚えていないが、リッソにとって先生は第二の母であり大切な人物であり、もっと長く共に居たいと願っていた人物だ。
『リッソ。僕はここだ。ここに居る。それは僕じゃない』
 鴉衣は声を張り上げ、木の幹を叩き、してリッソへの干渉を試みる。木々の梢がざわざわと揺れた。違和感は覚えるようではあるのだが、すぐに紛れてしまうようだ。
 鴉衣はは”彼”……リッソの先生であり前の能力者でもある女性が亡くなった事もあり、身近な誰かを喪う事への恐怖を気付かぬ内に抱いていた。
『僕は”彼”と、僕の知らない事を教えてもらうと約束した』
 届かなくとも、鴉衣は、諦めずに呼びかける。
『けど、君とは一緒に知らない事を見つけると約束した。君が持ち掛けた事だ。僕は共に見つけに行く事が出来ると知って嬉しかった』
 リッソが、きょろきょろと辺りを見回す。
「なにか、こっちに……」
『……僕の大事なパートナーだ。奪われてなるものか。”彼”との思い出も奪われてなるものか。僕の前から消させてなるものかっ』
 だん、と拳を握りしめる。
『他の誰かに笑顔を見せてもいい。新しく来た彼にも……。けど、僕に”彼”が死んだ寂しさをもう一度抱かせないでくれっ。僕は君がいれば寂しくはないんだ、リッソ!』
「……クロエ?」
 声が重なる。ようやく、お互いを認め合える。
「クロエッ!」
「リッソ!」
 記憶が戻る。
「ごめんね、クロエ。おいらはもう大丈夫だよっ。さ、あの従魔を倒しちゃおう!」
『倒せるのかな? これは君たちにとって、……大切な人なんだろう?』
 従魔が笑う。
「私達を愚弄した。その対価は私達の糧となる事で支払ってもらおう」
 愚問だった。二人の姿がまじりあうと、彼らの先生のすがたが現れる。
 比べものにならない。
 毒刃が、従魔に飛んでいく。

●白の行方
 天青鉱(aa3943hero001)は、紫の髪の粃 リウ(aa3943)と窓の外を見ていた。その様子を見ていた粃は、じっと大人しく機を待つ。パートナーを信頼するが故に。
 綺麗な青空だ。
 2人で過ごす時間は、ゆっくりと過ぎていく。
 代わり映えのない毎日。
 満ち足りた日常。天青鉱は、ふいに"白"を探してしまう。けれども、"白"が何なのか、何故探してしまうのかがわからない。
 紫の髪の粃がどうしたのかと問いかけるが、粃には分かる。
 彼女が常に"白"を求めていることを理解していれば、彼女の隣は自分でなくても良いことなど最初から知っている。
 隣の代わりが居ないのは自分だ。彼女でなくてはいけない。
――だから彼女は自分の隣にいてくれるのだ。
「……ん?」
 隣のそれは”白”か? いや。
 焦燥感が無い。それに何故か焦りを覚える。
(焦燥感を誤魔化すかのように、破天荒にふるまえば、隣のキミは慌ててくれるだろうか?)
『ねぇ、』
 何か突拍子もないことを言ってやろう。
 そうして慌ててくれれば、狙い通りなはずなのに。違和感は、さらに膨らむ。
(何かがおかしい)
 違和感の正体を探してみよう。心の求めに従って、天青鉱は問う。
『……ねぇ、キミは誰?』
「え?」
 ニセモノには分からなかった。違和感の正体はきっと"求め"。リウは常に天青鉱に天青鉱らしさを求めている。
 名前も何もかもを故郷に置いてきたリウにとって、天青鉱が生きる指針であり、天青鉱の喜びや悲しみはリウの喜びや悲しみでもある。
(これは決して恋や愛ではないけれども、かけがえのない 何か)
「……キミの隣は彼女でなくてもいいんだろう?」
 声の主に、粃はその言葉をそのまま返す。
「それじゃあダメだよ。それじゃあ彼女は、彼女の"白"以外の隣にいてくれない」
 天青鉱は、がらりと窓を開けた。"白"以外のモノを探している。外をきょろきょろと見て、見つからなかったようで、こちらを振り向く。
「ねぇ、助けて。天」
――隣に君がいないと寂しいよ
 粃が"喚ぶ"。あまりに当たり前のように、天青鉱は粃を見つけた。
『ああ、やっと見つけた!』
 世界がいっぱいに広がる。

●それは偶然
 ――あなたじゃなくても、いいんでしょう?
「嘲笑う声」の言葉に対し、ルー(aa4210hero001)は悠然と微笑み返す。
『そうだね』、と。
 絵画の世界から外を見る様は、かつての世界での自分と大差なく、ルーは愉快に、そして僅かに退屈そうに俯瞰する。
 いずれ無関心になるのだろうと頭の片隅で考えながら。

「昨日はね、“兄さん”がね……うん、いつもお話、してる、“兄さん”。夢でね、逢えるの」
 嬉しそうに話していたフィアナ(aa4210)の瞳が、一瞬だけ虚を見た。
「そう、綺麗な、金髪……の……」
 フイアナは強烈な違和感を覚えた。
 果たしていつも側に居てくれる彼は、紫色の髪をしていただろうか?
 目の前のルーは、じっと話を聞いている。初めて会った時悠然と微笑んだ彼を見て、“兄さん”と同じ綺麗な髪だと思った筈だった。
 “兄さん“と同じ綺麗な金糸が視界で揺れていた筈、なのだけれど。
「……ね、初めて会った時の事……憶えて、る?」
『もちろん――』
 光景が、脳裏によみがえる。確かにあの時、金糸の髪を持つ男がエメラルドの瞳を面白気に細めていた。そう、今目の前にある絵画の彼の様に。
「あの時、『自らを創り上げるのは自らが培ったものだ』って、そう、兄さんに……ルーに、言われたの」
『そうだね』
 目の前のルーの笑みが、記憶と一致しない。
「……ねぇ、あなた、とは、何?」
『どうして』
 ルーのすがたは溶けるようにして消え、曖昧な影が移ろう。
『あなたは代わりでもいいの? ――どうして、黙って見ているの? お互いが大事じゃないの?』
 自分達の関係が変わろうと、例え今の様に誰かと立ち位置が代わろうとルーの心は揺るがない。
そもそも自分が興味を持った雛がたまたまフィアナだっただけであり、フィアナもフィアナでたまたま最初に会った英雄が自分だっただけの事だ。
 代わったとしても何の問題もない、所詮偶然が連鎖した結果なのだから。
 フィアナは、目の前の人物にそっと手のひらを添わせる。
「……寂しい、の……?」
『あ、あ、馬鹿にして……!』
「私、の、ルーという兄さんは、ルーしかいないの。だから……あなたは代わりにはなれない。でも、わざわざ代わりにしなきゃいけない理由、ある? 新しく始めたらいいじゃない」
『ワタシ、私は――アアアアア』
「ねぇ、最後にあなたの名前を教えて」
 それは、別人だという宣告。
 世界は終わる。景色が剥がれていく。

●いずれは
(……冷静になれ)
 日暮仙寿(aa4519)は、自分の姿で不知火あけび(aa4519hero001)に微笑むニセモノの姿を見ていた。ニセモノは、共鳴時の彼ら――不知火の師匠の姿を取っている。
『今日は苺のムースを作ってみたよ!』
【お前の手作りか? それは嬉しいな】
『仙寿様の好物だからね! もっと難しいお菓子にも挑戦するよー!』
(おい何で俺の好物バレてんだよ)
 和やかな様子に、心が波立つ。
【その時は俺も手伝おう。料理はした事が無いが何でも言ってくれ】
『遠慮無く言っちゃうよ?』
【お前と一緒なら退屈しなさそうだ】
 ニセモノは優しく笑い、不知火の頭を撫でる。そのしぐさに、なぜだかひやりとする。
(俺はあけびに冷たくしてしまう。出自に誇りを持つあいつが眩しい。それにあいつが本当に慕っているのは俺じゃなくて師匠だ……)
 ニセモノは、不知火に優しく出来る。
(偽物といる方が幸せなんじゃねぇのか)
 割り入ろうに、割り入れなかった。

 ごちそうさまでした、とテーブルが片づけられたころ。ふと、不知火は日暮を見上げ、尋ねる。
『仙寿様は……仙寿様だよね?』
【それ以外の何に見えると言うんだ?】
『もっと目つきが悪かったような』
(……は?)
 ぴたりと、ニセモノの日暮は一瞬動きを止めた。
『口も悪くて冷たくて……でもさり気なく手を引いてくれる。分かり辛いけど優しい人』
【……俺が優しくしたら不満か?】
『あ、違うよ! 優しいのは勿論大歓迎!』
 でも、と、不知火は腑に落ちない顔をしている。
(俺と師匠を重ねてるんじゃないのか? 俺なんて要らないんじゃないのか?)
 そんなふうに思われているなんて、知らなかった。絆なんてないと思ってた。
――知った以上、遠慮するつもりはない。
 日暮は、不知火に全力で手刀をかました。
『痛っ!? えっ、仙寿様が二人!?』
「俺は微笑んだり出来ねぇよ! 苺好きなのも隠してるし、お前を撫でるとか誰がやるか恥ずかしい! つーか苺好きバレてたのかよふざけんな!」
【乱暴な男だ】
「ああ、お前とは似ても似つかねぇよ。俺は俺だ。だけどな……」
 不知火の簪を抜き敵に見せつける。
『っ返して! それは……!』
「俺を馬鹿にすんのはともかく、こいつの師匠を馬鹿にすんのは許さねぇぞ。あけびは俺の相棒だ」
『……一体何を』
「お前の大事なもんも俺が守ってやるっつってんだよ。誓約を思い出せ!」

 誓った。共に強さを目指し続ける。
(偽物はお前に強さなんて求めてるのか? 俺は、お前と対等な相棒になりたいんだ)
『!』
 真剣な眼差し。目つきの少し悪い――安心して、ふと泣きたくなる。
(師匠より強くなって「仙寿」と呼ばせてみせる!)
(どういうことなの?)
 それでも、十分だった。色々聞きたそうな不知火の手を引き、日暮達は共鳴を果たす。相対する美しい銀髪の男は、目の前のニセモノとそっくりだ。
 一刀が、世界を切り裂いた。

●それは、絆
 下っ端のヴィランが、どうと路地裏に倒れ込んだ。
 この日常の世界でも、五々六(aa1568hero001)の性質は変わらない。平時と変わらぬ、口調。態度。やることはいつも通り。従魔がいればこれを殺し、愚神がいればこれを殺す。能力者と共鳴できるから殺すのではない、殺したいから殺すのである。
「……」
 獅子ヶ谷 七海(aa1568)は、黙ってそれについていく。
 強者であるなら、守ってくれるならそれでいい。決して消えぬ復讐心を満たしてくれるなら、それでいい。七海にとっては、それこそが「本物」である。
 だが復讐とは、はたしてなにに対してだったか。この男への感情は、それだけだっただろうか。
 黄色い猫のぬいぐるみを、獅子ヶ谷はぎゅうと抱きしめた。
「なんだあの髪、大阪のオバチャンかよ……そこもうちょっと似せる努力できただろ……」
 ニセモノを眺めながら、五々六は懐に忍ばせているライヴス結晶を確かめた。例え誓約が切れても、ライヴスさえ供給できるなら消滅までの猶予を引き延ばすことができる。ライヴス結晶は、その為に持ち歩いている保険だ。
「ニセモンだのホンモノだのと下らねえ。どうでもいいんだよ、んなこたぁ。権利を行使できるのは、勝った奴だけだ。生きてる奴だけだ」
 五々六は、無造作にニセモノに歩み寄る。
「だから、死ね」
 どちらも、嗤った。
 殺し合いが始まる。
 一撃を食らわせるたびに、相手の立ち姿がかすみ、現実が揺れる。
 この世界は現実ではない。相手からの攻撃は全く意味をなさない。気を付けるべきは『誓約』のみ。
 びしびしと、世界が崩れる。おそらくは、もはやライヴスを保てないのだろう。
『……っへ! なんだってんだ……誰でも、誰でもいいなら、――がその座に!』
「五々六、私……」
 言葉が出てこなかった。
「俺の代わりがいると思ったなら、迷わずそうしろ。俺もそうする」
 五々六は、道具を品定めする眼で七海を見下ろす。やがて興味を失ったように背を向け、そのまま歩み去ろうとする。
「わたっ、私は、あのっ……」
 獅子ヶ谷の言葉に、五々六は一瞬歩みを止める。
「それが嫌なら手ぇ煩わせるんじゃねえよボケ。有用であり続けろ。俺に見限らせるな。……お前は、失うにはそれなりに惜しい」
「……うん」
 かすかな声だった。
 親子ほど歳の離れた男女が、復讐の為に互いを利用し合う。五々六に至っては、必要なら七海を殺すことも厭わない。歪な絆である。しかし絆には違いない。
 受動的で自閉的であった少女が、この男に見合うよう己を磨くべく、決意を新たにする程度には。
 獅子ヶ谷は、彼に続いてこの世界を出る。

●跡
 擬態を解いた従魔は、キャンバスを切り裂かれ、呆気もなく倒れた。これで、騒動は収まるだろう。

 記憶を取り戻した天青鉱は、すでにこちらで"白"と再会していることも思い出した。
『あー! 久しぶりに会いに行きたい!』
「じゃあ、なにか手土産持っていこうか」

 山積みになったスケッチの中から、エリーゼは女性の絵を探し出していた。あの絵とはずいぶん違い、どことなく素朴な笑みを浮かべていた。
 優し気だ。北里は思った。
「……そう、それが“あなた“なのね」
 フィアナは絵に題された名前ををっと撫でる。

『……仙寿様! ごめん、ちょっとボーっとしてたみたい!』
「だろうな」
 アトリエに帰還してみると、一気に恥ずかしさが噴出し、日暮は目を逸らす。
 仲間は全員無事だ。
 鴉衣は、リッソを抱きしめる。
「どうしたの、クロエ?」
『本当に、大丈夫か』
 真剣な調子の鴉衣に、リッソは屈託のない笑みを浮かべた。
「うんっ! 大丈夫! クロエはおいらのトモダチだ!」
『ああ……僕とリッソは、トモダチだ』

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

重体一覧

参加者

  • いつも笑って
    九十九 サヤaa0057
    人間|17才|女性|防御
  • ミステリアスの中に一滴
    七津aa0057hero002
    英雄|23才|男性|ブレ
  • 双頭の鶇
    志賀谷 京子aa0150
    人間|18才|女性|命中
  • アストレア
    アリッサ ラウティオラaa0150hero001
    英雄|21才|女性|ジャ
  • 愛すべきカミカミ兄ちゃん
    藍澤 健二aa1352
    人間|19才|男性|生命
  • エージェント
    ティーナ フォーゲルaa1352hero001
    英雄|26才|女性|ジャ
  • 痛みをぬぐう少女
    北里芽衣aa1416
    人間|11才|女性|命中
  • 遊ぶの大好き
    アリス・ドリームイーターaa1416hero001
    英雄|11才|女性|ソフィ
  • great size
    エリーゼ・シルヴィーナaa1502
    人間|21才|女性|生命
  • エージェント
    ユリス・セルフィールドaa1502hero001
    英雄|24才|女性|バト
  • エージェント
    獅子ヶ谷 七海aa1568
    人間|9才|女性|防御
  • エージェント
    五々六aa1568hero001
    英雄|42才|男性|ドレ
  • エージェント
    リッソaa3264
    獣人|10才|男性|攻撃
  • 味覚音痴?
    鴉衣aa3264hero001
    英雄|20才|女性|シャド
  • エージェント
    粃 リウaa3943
    人間|20才|?|生命
  • エージェント
    天青鉱aa3943hero001
    英雄|20才|女性|ドレ
  • 光旗を掲げて
    フィアナaa4210
    人間|19才|女性|命中
  • 翡翠
    ルーaa4210hero001
    英雄|20才|男性|ブレ
  • かわたれどきから共に居て
    日暮仙寿aa4519
    人間|18才|男性|回避
  • たそがれどきにも離れない
    不知火あけびaa4519hero001
    英雄|20才|女性|シャド
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