本部
私の代わりは
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 6~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/12/21 22:00
- 完成予定
- 2016/12/30 22:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/12/20 21:23:25
オープニング
●ある老人の回顧録、そして罪
それは、今から随分前のことになる。
昔々。
『クリエイティヴイヤー』と呼ばれる、20年が始まるよりもずっと前のこと。
とある画商が、敵国に有名画家の絵を売ったことで非難を浴びた。
美術品はその国の宝だ。自分の国の魂を売り渡したのだというのが問題の所在である。
かくして、避難の嵐の中、法廷に召喚された”彼”は、完成しかけの絵を取り出した。
問題の有名画家の絵の、『描きかけ』の絵。
あるはずのない一枚。画商、いや画家は筆を入れていく。
――絵は偽物だった。驚くべきことに。
画家は無罪放免となり、今度は逆に称賛を浴びた。敵国をたばかった英雄となった。
この件で一躍有名になった画家は、それ以来表舞台から姿を消し、絵画の修復にその一生を充てることになる。
画家の作品は精緻な『模倣品』だった。
●遺した物
「故人の家から、微弱なライヴスが観測されています」
H.O.P.E.所属のプリセンサーは歯切れ悪く言った。
「この個人というのが、最近亡くなった方なんですが……。絵画なんかの修復を請け負っていたオーガン・L・Tという方で、随分前には有名な画家だったようですね。
以前から、貸主や出入りの施行業者さんなんかが体調不良を訴えていたりしたのですが、それ以上に異変はなく。また、その故人もまあ、怪しい死に方ではなかったということで、そんなに具体的に何かあったわけじゃなかったので、調査が入れられなかったんです。
調査して、何事もなければ遺品を片付けてもらって……という感じでしょうか。……もしかしたら。何か、あるんじゃないかと思うんですよね……」
H.O.P.E.の職員は手元の資料に目を落とした。
「オーガンは、『コピーキャット』というヴィランの師でもあったことがあるそうです。この件に関しては、あまり関係ないと思いますが」
●ヴィラン「コピーキャット」の証言
「そりゃ、頑固な爺さんだよ」
大英博物館の一件で捕らえられたヴィラン――怪盗コピーキャットは、獄中で作品に取り掛かっていた。彼が作っているのは、オーパーツ『メリオンテ』……の偽物である。その陶器の破片は恐ろしく緻密で、しかし、何の効果ももたらさない。
H.O.P.E.は万全の注意を払いながら、刑務作業の空いた時間で彼に創作活動を認めている。コピーキャットの方も悪さを企む様子はないようである。
「彼はね、若いころにすごく有名になったけど、そのせいで、オリジナルは全く作れなくなった。……僕たちには、もう本物は作れないような気がするな」
●アトリエ
果たして、彼の家に踏み込んだエージェントたちは、アトリエに残された、1枚の絵画を目にすることになるだろう。
その絵に描かれていたのは、少年とも少女とも、青年とも、また、年老いた人間つかない紫の髪の人物。
彼、もしくは彼女の顔は、黒く塗りつぶされ、ペイントナイフで切り裂かれていた。
奇妙な眩暈がした。
どうしたことかとパートナーに話しかけようとしたその時。
「――!」
パートナーの名を呼ぶ声が聞こえた。
自分の声ではなく、別の誰かの。
●絵画の世界
ここはどこだろう?
そこにあったのは、いつもの日常に見える世界だ。
わざとらしくぼやけた日常。この異変には自分だけが気が付いている。
パートナーは別の人間――紫の髪の人物といる。笑いかけたり、あるいは呆れたり。その振る舞いは、まるで自分に対するそれだ。
あなただけに、あざ笑うような声が聞こえる。
(誰かの代わりで埋まる場所なら、――それは私でもいいんでしょう?)
(あなたじゃなくても、いいんでしょう?)
解説
●目標
絵画に憑りついた従魔の撃破。
(ヴィラン「コピーキャット」は『【神月】ツアー大英博物館・防衛戦』に登場した敵キャラクターですが、参照しなくても問題ありません。)
●状況
エージェントたちは、ペアごとにそれぞれ別の空間に、従魔が作り上げたドロップゾーンに囚われている。
能力者か英雄、どちらか片方が従魔に成り代わられている。
従魔は紫の髪の色以外はそっくりな風貌をしている。
(※従魔は元の人物と同じように振る舞う場合もあれば、正反対に振る舞うこともあるだろう)
ドロップゾーン内の幻影では、能力者か英雄のいずれかが『紫の髪の人物』に成り代わられ、もう片方と日常を送っている。
囚われた側のパートナーは、始めはこの状態をきわめて日常的なものだと認識しており、依頼のことや、本来のパートナーのこと、仲間たちのことも覚えていない。
自身がエージェントであるという記憶も曖昧である。
しかし、いつもと違うなにかに、心にどこか引っ掛かりを覚えるかもしれない。
共鳴状態ではないためにスキルは使用できないが、行動やRPにより、記憶を取り戻すことができる。
囚われた側の人物が「本物のパートナーはこちらだ」と確信するまで、共鳴はできない。
記憶を取り戻してやれば世界は崩壊し、アトリエに戻っているだろう。
●登場
『スワンプ』
絵画に憑りつき、能力者か英雄のいずれかに成り代わりライヴスを食らわんとする。戦闘能力は皆無。明確な敵意を持っている。
マスターより
こんにちは、MSの布川です。
いかにして自分は自分たりえるのか、いかにしてパートナーはパートナーたりえるのか。
唯一無二の、皆様の絆が見たいんです……!!!
熱いロールプレイをお待ちしています。
リプレイ公開中 納品日時 2016/12/30 14:43
参加者
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/12/20 21:23:25