本部

【神月】連動シナリオ

【神月】静謐の杜、愚神刀神無月

形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
10人 / 0~10人
報酬
普通
相談期間
5日
完成日
2016/06/13 20:31

掲示板

オープニング

●召集

「……つまり、それがそこにある、ということなのさ」
 ────『愚神卿』、そう呼ばれる彼の力ある声にトリブヌス級愚神・神無月は頭を垂れた。
「かしこまりました」
 元々そういう質なのだろう。神無月はトリブヌス級以上の愚神に逆らうことはないし、反意を抱くことは無い。それをわかっていながら愚神卿は戯れに声をかけた。
「ああ、存分に励みたまえ」
 ふわり、いつものゆっくりとした動きで神無月はそこを去る。己の役目を果たすために────。



●追い返された来客

 ────H.O.P.E.ロンドン支部。
 五十代前半だろうか、背筋をまっすぐに伸ばした白いジーンズ姿の日本人女性が廊下を大股で颯爽と歩いていく。
「H.O.P.E.に復帰したいのだけれど!」
 奥のブリーフィングルームのドアを開けるなり、彼女は凛とした声で言い放った。
「来るなりなんですか……」
 彼女を待っていた顔なじみのオペレーターは、ドアの風圧に押されたかのように思わず身を仰け反らせた。そんなオペレーターの机に勢いよく手を突くと、彼女は顔を近づけてこう言った。
「言葉のままよ。あたし、もう一度、復帰したいのよ。H.O.P.E.のゾーンブレイカーに」
 元H.O.P.E.のゾーンブレイカー、神代華の言葉に、オペレーターは顔を強張らせた。
「そんな、あれだけ手続きを踏んで辞めたというのにこんな短期間で復帰だなんて!」
「事情が変わったの!」
 大きな鞄を下げた神代華は、その鞄の表面をそっと撫でた。
 その中には、彼女がH.O.P.E.を辞めてまで守ろうとした────彼女の一族に伝わる『家宝』が眠る。



●地下鉄にて

 世界最古で世界で二番目に長い”the Tube”、ロンドン地下鉄。
 丸いトンネルに丸みを帯びた車両。混雑していてもどこからか聞こえるバスカーたちの演奏。カラフルな線の走る路線図、あちこちに張り出されたポスターがメンテナンス工事のスケジュール確認を訴えて来る。

 ここは、そんな場所だったはずだ。

 ロンドンっ子たちは唯々呆然とそれを見た。さわさわと頬を撫でるのは湿気を含んだ風。ホームであるはずのそこはなぜか湿った大地になっていて、灯の消えた丸いトンネルには、その丸みに合わせて歪んだ朱色の門が張り付いていた。
 ────あ……。
 こぉおおおおお、岩場を通る風のような不気味な音。そして、鳥居をくぐって一体の化け物が現れた。



●神無月のドロップゾーン

「愚神・神無月のドロップゾーンが現れました」
 オペレーターの言葉にエージェントたちの顔に緊張が走る。愚神・神無月は香港の大規模作戦で大勢のエージェントたちに怪我を負わせたトリブヌス級愚神である。
「神無月は今、ロンドン地下鉄内に閉鎖されたドロップゾーンを作っています。今はまだ一区間ほどですが、このまま広がると大変なことになるでしょう。それから……」
 オペレーターは一枚の写真を取り出した。そこには五十代くらいの上品な顔立ちの女性が映っている。
「彼女は『神代 華』。H.O.P.E.ロンドン支部に所属していた元ゾーンブレイカーです。半年ほど前に個人的な事情により退職しましたが、本日復帰を望んで故郷の日本からロンドン支部に来たところでした。この彼女が今、このドロップゾーン内に居ることがわかりました」
 神代華は、ドロップゾーンと化した地下鉄トンネル内からメールを送って来たのだと言う。
「トンネル内は神代華が乗っている車両以外は消えてしまったそうです。車両の上には愚神・神無月、外には従魔が六体おり、従魔は駅のホームに向かって移動して行ったそうです。
 どういう状況かはわかりませんが、神代華は────本人曰く『結界』を張っているため神無月に見つからない状況にあるそうですが、ゾーンを破壊するためには、数分間、エージェントたちに神無月の気を反らし、守って欲しいそうです。彼女いわく、ドロップゾーンさえ壊せば神無月を撃退できると────彼女はそう言うのですが……」


●愚神・神無月

 壁のスクリーンに前回の作戦時に撮影された愚神・神無月の姿と数値化された能力値が表示された。


愚神・神無月
ステータス:物攻A 物防B 魔攻C 魔防S 命中A 回避C 移動C 生命A 抵抗S INT C
特殊能力 :《斬星截天》《虚の鎧》《????》《????》

・斬星截天(ザンセイセッテン)
肉眼で捉えるのはほぼ不可能。範囲は前方180度、射程はおよそ半径10m以内に限定。【衝撃】【後退】
・虚の鎧(ソラノヨロイ)
物防を補うバリアのようだ。攻撃を弾くバリアではなく、見えない革鎧に包まれているようにやんわりとダメージを軽減する。


 オペレーターは真剣な面持ちでエージェントたちを見渡す。
「こちらは大規模作戦【東嵐】に参加したエージェント達が命がけで持ち帰った情報です。どうかご活用ください」

解説

目的:ドロップゾーンの破壊、神代華の救出 ※神無月撃破の必要はない

ステージ:地下鉄のトンネルに作られたドロップゾーン
改札口→ホーム(従魔×1)→歪んだ鳥居→トンネル内等間隔に吊り下げられた5体の従魔→電車車両(車両上に神無月)、行き止まり。
地下鉄トンネル内だが、闇の濃い洞窟のような世界に変えられている。
無音だが、足元には玉砂利が敷き詰められており、踏むと足音がする。
壁は土壁、線路は消えている。

その他:電車(一両)
中には神代華しかいない。他の車両や乗客はどうなったのだろう。

登場:
愚神・神無月:強力なトリブヌス級愚神。ある程度ダメージを与えると撤退する。
 しばらくは電車の上で監察しているが、やがて降りてくる。
 今回依頼に参加するエージェントだけで倒すことは難しい。
従魔・木偶×6:天井から吊り下げられた2mほどの彫りかけのでく人形。
 それほど強くはないが、音に反応すると鋭い刃物を周囲にまき散らす。
神代 華:引退したゾーンブレイカー。
 彼女を助ける数分時間を稼げばドロップゾーンを破壊できる。
 ドロップゾーンを破壊すれば、即神無月は撤退する。

以下の情報はPCもオペレーターから伝えられています。
神代華は白い布でくるまれた命より大切に思う包みを持っています。
一時的にエージェントに預けることは可能で中身は銅製の日本刀(殺傷能力無し)。
神代華の周りには何かのカケラで書かれた印(結界)があり、その印を崩さない限り神無月はその印内に入ることはない。
ただし、車内には入れますし、神無月の技の戦闘の余波が印内に影響を及ぼすことはあります。
ゾーンを破壊するには数分の時間がかかりますが、そのためには彼女は包みを預け、印から出る必要があります。
印は一人分しかありませんが、神代華以外の人間でも入ることは可能です。

リプレイ

●地下へ

 ────厭らしく覗く目玉のような巨大な月の光の下で佇む、市松人形のような少女。切り揃えられた髪を揺らし、浮かべるにんまりとした笑いは無邪気で傲慢な残虐さを現していた────。
 …………それは、神無月の夜の悪夢。まだ男が今より力を持たなかった頃の思い出。
「ハァ……またこいつか……」
「……また、剣……狙ってる」
 ツラナミ(aa1426)の言葉に38(aa1426hero001)はあまり表情を表さないその赤い瞳を揺らした。
 ツラナミは神無月と初めて出会った依頼を思い出す。そして、亡霊武者を率いた神無月と戦った先の大規模作戦を。
 またか、と思った。
 静かなドロップゾーンの中で、幼さを残す姿の愚神から銅剣を抱えた救助者を連れて逃げる────いや。違う。今度は自分たちが奴の根城を叩き壊して神無月を追い出す番なのだ。
 あの時の借りは、まだ返し終わっていない。

 地下鉄の入り口で風の変化を感じた木霊・C・リュカ(aa0068)は白杖を止める。
「ロンドンの地下鉄に鳥居かぁ、異文化交流だね」
「……違う気しかしない」
「敵さんもフィッシュ&チップス食べて待ってるかもしれないよ?」
 半歩前を歩いていたオリヴィエ・オドラン(aa0068hero001)のツッコミに構わず、リュカはのほほんと続ける。地下鉄でフィッシュ&チップスをつまみながらエージェントを待っている神無月など見たくは無いが……。一行の後ろを歩いていたノエル メイフィールド(aa0584hero001)が思わず笑う。すると、ヴァイオレット ケンドリック(aa0584)はぽつりとつぶやいた。
「おぬし、中々面白いことを言うんじゃのう」
「そうか、神無月も空腹────」
「無いからな?」
 リュカの斜め後ろを歩いていたガルー・A・A(aa0076hero001)が思わず声を上げ、短く息を吐いて警告する。
「奴さんが何を考えてるかは知らねぇが、心してかかれよ」
「勿論なのです。全ての人の明日を、守る為に!」
 金の瞳の幼い少女────紫 征四郎(aa0076)は相棒の言葉に力強く頷く。

 特徴的な半円形の空間の中、エスカレーターで地下へ降りていくと、クレア・マクミラン(aa1631)には顔をしかめた。リンカーである彼女には馴染んだ地下鉄の空気に妙な気配が交じっているのがわかった気がしたからだ。
「……珍しい。クレアちゃん、イライラしてる?」
 パートナーのリリアン・レッドフォード(aa1631hero001)にクレアは答えた。
「私が嫌いなものは3つ。不味い食事と不味い酒、そして、この国に土足で踏み入る輩だ」
 スコットランド人としての誇りを大切にしているクレアにはTUBEを蹂躙した今回の神無月の行いは許せるものではなかった。
「しかし、神無月……今回も唐突じゃの。状況を鑑みると銅の刀とやらが狙いかの?」
 椋(aa0034hero001)の言葉に秋津 隼人(aa0034)はロンドン支部で説明された銅剣について思いを馳せる。
「最近話題のオーパーツ、の可能性は充分あり、か」
「愚神が狙うとなると結構なモノということになるのかの……」
「かもね。それなら尚の事渡すわけにはいかないかな。それに何より……人の命がかかってる、そこだけは譲れない」
 情に厚く、他者を護り支えるためならば自らの命すら軽視する。そんな相棒の性質をよく知る椋は片方だけの瞳で彼を見る。
「まあ、おぬしならばそうじゃろな。往こうか、護り、退ける為に!」
 ────そう、自分の命は二の次三の次、自分がどうなろうと刀と神代さんは無事なままに。
 自分とH.O.P.E.の仲間たちの力ならば。
 秋津の隣を黙って歩く真壁 久朗(aa0032)が何事か考えていることを察したセラフィナ(aa0032hero001)は、彼の思考を邪魔しないように様子を見守った。
 ────消えた乗客たち。彼らが神代華の能力で避難している可能性はあるだろうか。
 その可能性を真壁は考えていた。ならば、なおのこと神代を命に代えても守らなければならない。
「如何せん読めない相手だな……」
 真壁の言葉に、彼の考えを察したセラフィナは頷く。
「神代さんの無事もですが、他の方の安否も心配ですね」
「ああ、手早く確実に、だ」


 ────ロンドン支部を出る前。真壁がより詳しい情報をオペレーターに求めた際に、他のエージェントたちからの希望もあって神代のメールアドレスを聞くことができた。
 そこで、彼らは地下鉄へ向かう車の中で彼女と連絡を取っていた。
 ツラナミや秋津、征四郎の希望により、真っ先に神代の正確な位置の確認と取る。
 それから、ツラナミは事前にこちらの予定する動きを神代に伝えた。だが、続いて尋ねた他の乗客については、何度尋ねても彼女はわからない、とだけ繰り返した。
 神代がゾーンブレイカーとして動く間、『包み』を護る役を任された秋津は結界についても尋ねたが、「愚神以外ならば誰でも入れる」とだけ答えが返って来た。
 神無月とも初めて対峙する訳では無いのだろう。敵に狙われる事も分かっていたのではないか、そんな真壁の問いには、神代は「神無月をしっかりと見たのは先の大規模作戦の映像資料が初めてで、狙われるのはわかっていた」と不思議な回答を返した。だが、彼女のスマートフォンの充電が少なくなり、充電を残すため、それ以上の話を聞くことはできなかった。

 そして、最後にヴァイオレットが神代へとメールを送った。
 ────怪我は無いですか。
 返信メールが届き、スマートフォンが震える。

『怪我は、あたしには、無い』

 最後に届いたそのメールは、なぜか酷く嫌な予感がした。



●従魔

 駅のホームを覗くと、一体の従魔が天井から垂れた糸に吊り下げられていた。
「ふむ、随分な趣味の愚神と見た」
 ぶら下がる、二メートルほどの巨大な彫りかけの木偶人形を見て、白銀の髪の美しい少女、火乃元 篝(aa0437)は深紅の瞳を煌めかせた。
「趣味の悪さなら主も相当なものですよ~」
 篝の言葉にいつものようにツッコミを入れる英雄ディオ=カマル(aa0437hero001)。ディオの道化の仮面の下に、この先に居るであろう愚神への憎悪が隠れていることを、篝は気付いているのかいないのか。二人はどちらともなく幻想蝶に触れる。蝶が舞い、ディオの姿が消えると篝の背後にプロミネンスが立ち上る。皆既日食の際に見える紅炎のような輪を背に白銀の髪が黄金に染まり、共鳴が完了した。
「設置型でしょうか」
 すでに共鳴した灰堂 焦一郎(aa0212)が深紅の単眼で『的』を見定める。全身を覆った金属のような装甲はロボットのような容姿の彼の英雄ストレイド(aa0212hero001)の特徴であり、共鳴した二メートルを優に超える巨体で、雇用主かつ、自分の所属する斬曉楼導組合長である『篝様』を護るべく警戒を強める。
『ふふ、趣味が悪いね────この人形と刃が消えた乗客と車両……なんて。嘘、嘘。ぞっとしないね、止めとこ』
 共鳴したリュカは、オリヴィエの視覚を借りた視界に映る不気味な姿に不快な想像をしてしまって頭を振る。今、こんな物語は求めていない。
「薄気味悪い従魔だな」
『何をしてくるかわからない怖さがありますね』
 共鳴したセラフィナが真壁に応える。見張りかと警戒したが、ただぶら下がっているそれがそうなのかは判断がつかなかった。
 ────音に反応する従魔であるのは神代からの報告で解っている。
 真壁が振り返るとヴァイオレットが頷き、自分のスマートフォンを操作した。プリセットされた機械音がやけに静かなホームに小さく流れる……。

 ────こぉおおおお……。

 声を出そうと足掻くような虚ろな音が響き、吊り下げられた人形がゆらゆらと揺れ出した。
 それを確認した真壁は後ろで待機していた仲間を見回した。彼らは応えるようにそれぞれ無言で頷く。
 今度は真壁の持つスマートフォンが簡素で単調な音楽を奏でる。彼はそれを大きく振りかぶると遠く離れた線路の中へと投げ込んだ。
 まるでハリネズミのように、ぶわりと木偶人形の身体にいくつもの刀身が現れて四方八方に飛び出す。遠目でもわかる刃を落としたなまくらたちは音も無く湿った大地と化したホームに突き立ち、または投げ出された。そして、糸を引きずったままの木偶人形は真壁のスマートフォンへと駆け寄る。
「追加効果は無さそうだ」と従魔を観察していたヴァイオレットが告げると、
「────引きずり下ろすまでもなかったな」
と、真壁が槍を構えた。
 瞳を開き小麦色の肌と緑の髪に変化したリュカ────から主導権を渡されたオリヴィエは、その瞳にライヴスを集中させて、敵を見定める。
「…………首、関節の継ぎ目────だ」
 スキル『弱点看破』の結果を告げると、オリヴィエはライトブラスターを構える。彫りかけの文楽人形は反物を無造作に巻き付けただけの身体が露な状態だからこそ、弱点も解りやすく狭い範囲とは言えいくらかは狙いやすかった。
 一条の光が走った。修練を積んだジャックポット、オリヴィエの高エネルギーレーザーが敵を打ち抜く。
 どさり。首が落ちた。
 人形の従魔は、手足をぐるりと一回転させて、首を喪った身体をレーザーが放たれた方へと向けた。
『行動データ収集……完了』
 ストレイドのメッセージを確認した灰堂は、背面部に担いだ『CR-WB87LG』と刻印のある16式60mm携行型速射砲で、敵を天井から下げている糸へ狙いを定める。爆発と共に天井から僅かな瓦礫、天井に付いていた糸がふわりと落ちた。糸を切られた従魔はガサガサとスピードを増して四つん這いでホームを走る。
 迎え撃つべく、ホームへ飛び出すエージェント達。仲間たちとタイミングを合わせた真壁の槍が唸り、音も無く敵の後方へ回り込んだツラナミの曲刀がその脚部を斬り飛ばした。
 そして、九陽神弓を構えた凛とした青年────共鳴した征四郎の一撃が従魔の動きを止めた。
 ずるずると崩れていく従魔を見ながら、ヴァイオレットはその特性を記録した。



●鳥居の中

「……御用のないもの通しゃせぬーっと」
 TUBEと呼ばれる丸い地下鉄のトンネルは土壁の洞窟と化していた。まるで黄泉への入り口だとでも言いたげな、丸く歪んだ鳥居の前で蓮華 芙蓉(aa1655)は小さく歌った。共鳴したせいか、苦手な唄もするりと出て来る。
 ────童謡を思い出すねぇ。
『行きはよいよい 帰りはこわい』
 共鳴した牡丹(aa1655hero001)が唄の続きを口遊む。
「この先に神無ちゃんが居るんだねぇ。敵じゃなければお友達に……なーんて、この間会った時も思ったけどね。こればっかりはどうしようもないからね、その分、会った時は遊ぼうか。
 ────戦闘でしか遊べないと言うのも困った話だけどねぇ」
『……全く、一体何に惹かれたのやら』
 呆れたような心配するよな牡丹の言葉に、蓮華は携帯した投擲用ナイフを一本手に取った。
「んー、何か気になるんだよねぇ。……でも大丈夫。どうしようもないなら、やる事は一つだよ」


 鳥居の中は濃い闇だった。
 ライトアイをかけた一行の中、念のために懐中電灯を脇に固定させたオリヴィエ、ランタンを下げたヴァイオレットが先行する。他の一同はヴァイオレットが用意したライトをそれぞれ荷物や装備に固定した。
 秋津はスマートフォンを操作する。真壁がスマートフォンを失ったため、秋津が代表して神代に自分たちの動きを伝えていた。
 事前に聞いた神代の話によれば、従魔は暗闇に居るものの意外にも『光』には反応しないらしかった。

 さっと揺れるランタンの光が何かを映した。上から吊られたまだ粗い人の形をしたそれ。
 ────そうか、とエージェントたちは悟った。作りかけの人形の姿をした従魔は光を把握するための瞳ですら作りかけであった。
 そして。
 玉砂利を鳴らさぬよう気を付けていた篝だったが、そんなことはできるはずもなく、また何人もいるエージェント達の重さがかかった玉砂利が沈黙してくれるはずもなく、ぎゅっと鳴る。覚悟して距離を取ったエージェントの目の前で、ホームのそれと同じように従魔の身体からなまくらが噴き出る。
 じゃらじゃらと、今度は玉砂利の上で鋼が跳ねて音を立てた。
 すると、途端に少し先からじゃらじゃらと同じような音がする。音を吸い込む土壁の中でも、その音ははっきりと響き、どんどんと奥へと続いた。五度、音がして、エージェントたちは悟った。五体の従魔が刃を落として鳴らしたのだと。そして、その先に居る愚神はきっとその音を聞いたのだろうと。
 スナイパーゴーグルをかけた真壁と灰堂は洞窟の先を見る。ちらり、と何かが光った。

 ────こぉおお……。

 目の前の従魔がそろそろと降りて来る。首と関節が弱点で、糸を切れば素早く動くことは確認済だ。
「奥からも来ます」
 五体全部の従魔が動き出したことを察知した灰堂の警告に、オリヴィエが走る。その姿に秋津ははっとして叫ぶ。
「神代さんの車両は!」
 神代の警護を担当する秋津、征四郎、ヴァイオレットがオリヴィエに続いて奥へと走る。目の前の従魔の動きを真壁の槍が押さえ、素早く敵の後ろに回り込むツラナミの刃が敵の身体を滑り、痛めつける。灰堂のトリオが発動し、素早い銃撃が三体の従魔を貫く。従魔達が腰から下げた刀を抜く前に、彼らは二体目の従魔を屠ることができた。
 ぎゅっと、砂利をわざと派手に鳴らした征四郎が従魔を引き寄せ仲間を先に進ませる。青年となった征四郎は刃にトリカブトの花が刻まれた美しい剣で従魔の身体を薙ぎ払う。
 目の前に立ちふさがる従魔に向かってヴァイオレットのアーバレスト「ハストゥル」が狙いを定めた。ライヴスの弦につがえられた矢は風をまとってまっすぐに飛ぶ。
「すべてを倒しきる必要はない」
 また別の従魔に行く手を阻まれたオリヴィエが秋津がそれぞれ銃を撃つ。
 闇の中、従魔の生み出した刃を掴み投擲しようとした篝だったが、刃は彼女指先に触れると砂のように砕けた。
「────ふむうむ、突き進むのみ!」
『いやいや、きちんと考えましょうねー』
 さっと切り替えて、目の前の従魔へと向かった篝、軽くツッコミを入れながらも警告をするディオ。
 エージェントの働きでデクリオ級ではあるものの、そう強くない四体の従魔は次々と崩れて行った。



●一両だけの車両

 そして、彼らは次々と神代の居る車両の前へと行き着いた。
 車両にはドアをこじ開けようとする歪な従魔の姿が張り付いている。

「…………」

 それから、その車両の前に赤い着物を着た少女がふわりと降り立っていた。

 三度、神無月と対峙したツラナミは、いつも初動の遅い神無月が、今回はなまくら刀の音に反応していつもより早く降り立ったのではないかと察した。いや、今回はそれ気付いたのが早かっただけで、かの愚神としてはいつも通りの動きなのだろう。
 秋津は愚神に気付かれる前に幻想蝶からそれを取り出した。テントを裂いて作った三つの白い包み。中は彼が用意した刀である。闇の中でぼんやりと白く浮かぶ包みを秋津は玉砂利の上に横たえる。それに気付いた征四郎も幻想蝶から同じような白い包みを取り出し抱えた。

『……強敵のようだな』
「全力を以て向かわねばなりません」
 ストレイドの言葉に灰堂は淡々と答えた。

 素早く神無月の背後にまわったツラナミの15式自動歩槍「小龍」が火を噴く。消音器の付いたそれは静かに神無月の背中貫く────はずだった。ツラナミの放った一撃は、神無月の背中を微かに汚しただけだった。衝撃に微かに仰け反って、神無月は振り返り、その黒い瞳にツラナミを映す。
「こんにちは、神無ちゃん。相変わらず綺麗なお着物だねぇ……それじゃ、遊ぼっか」
 土壁を蹴って神無月の後ろにまわったのは潜伏を使った蓮華だった。かしゃり、玉砂利を鳴らして怯えも無くかけた声と同時に神無月を縫い付けようとライヴスの針が放たれる。しかし、縫止のスキルは神無月を縫いとめることはできなかった。
「……あんたが、車両も、乗客も、全部消したのか?」
 神無月の意識が蓮華に固定される前に、オリヴィエが神無月の顔面へと目がけて銃弾を撃ち込む。それを翳した腕で神無月が受け止めると、神無月の着物の袖にまたうっすらと赤い血が僅かに跳ねる。と、同時に灰堂からの強力な銃弾がもう一撃。
「さて、少しお手合わせ願いましょうか。入国料は高くつきますよ」
 衝撃で身体を揺らした神無月の腹部をクレアのバンカーメイスが抉る。ゆらりゆらりと、神無月が後退した。
『情報が少ない敵よ、あまり無茶はしないでね』
 リリアンが心配そうにクレアに警告する。
 ふらふらと後退する神無月の意識が車両の方へ向かないように注意しながら、右側面へと回り込んだ真壁はディシプリンウィップを神無月の刀を下げた手に巻き付けた。愚神は抵抗も無く、その手から刀を落とす。
「どうにもやりにくい相手だな」
『よほど意志の欠落した相手なのか……もしくは何かスイッチの様なものがあるのかもしれませんね』
 やられるままの神無月に、真壁とセラフィナは逆に警戒を強めた。
 …………大規模作戦で暴れたトリブヌス級愚神・神無月はこんなものではなかったはずだ。
 ふらふらと歩く神無月の視線の先に、ぼんやりと光る白い影があった。


 仲間が神無月の気を引いているうちに、秋津、征四郎、ヴァイオレットは、従魔がこじ開けようとするドアの反対側からそっと車両へと潜入した。
「助けにきました、もう大丈夫です!」
 車内の中心、何やら光る欠片で描いた輪の中、包みを抱えて立っていた女性は征四郎の声で閉じていた目を開いた。
「ごくろうさま」
 神代華はげっそりと疲れた顔にぎこちない笑みを浮かべた。
「神代さんを護ります。その大切な包みも死んでも護り抜きます」
「その剣が大事なものだって、わかります。私達は神代と神代の命より大事なもの、守りにきたのですから」
 秋津と征四郎の言葉に、神代華は崩れ落ちるように膝を突いた。
「神代?」
「────あたしは、もうH.O.P.E.に戻れるわけなかったのよ」
 不穏な神代の呟きを受けて不思議そうに彼女を見た征四郎と秋津へ、神代はすんなりと包みを渡した。包みを抱えた秋津は神代と入れ替わりに円へと入る。
「どの様に成すつもりなんだ。その為の協力を最大限する」
 尋ねられて、神代はヴァイオレットをまじまじと見返した。そして、メールで知った名前を思い出す。
「ああ、隼人君と征四郎ちゃん、ヴァイオレットちゃんよね。……H.O.P.E.の一員として最後の役目を果たしたい。手伝ってもらえる?」
 激しい音がして、従魔がドアを割り始めた。
「────大丈夫。死んでも包みは離さない」
 包みを抱えた秋津は三人に頷く。何か言いかけた征四郎だったが、言葉を飲み込んで神代の手を引いた。


「────バトルメディックなら、今、フットガードは使える?」
 神代の問いに征四郎は首を横に振った。そうか、と答える神代に征四郎はライトアイとライヴスミラーをかけた。
「ああ、ありがとう」
「あとで教えてください、神無月の目的。貴女が狙われている理由」
 征四郎の言葉に、一瞬、神代の顔が曇った。
「────玉砂利ってのはさ、御霊、魂って意味もあるんだって知ってる?」
 征四郎の中で共鳴したガルーが何か言いかけた。
「ここにある玉砂利は────神無月の奪ったライヴスの残滓みたいなものよ。あたしは────あの包みを、『御神体』を優先して他の乗客を守らなかったって言ったらどうする?」
 一瞬、目を見開いた征四郎は、しかし、緩く首を振った。
「それでも、私は。神代の明日も乗客の明日も、守ります!」
「────そうね、それが、それこそがH.O.P.E.のエージェントってもんよね。
 あたしは、そんなあんたたちを守らなきゃいけないわね」
 不思議な文様が刻まれた懐刀を胸元から取り出すと、神代はニヤリと笑った。
「神無月とは因縁があってね。しかも、こんなできたばかりの未熟なドロップゾーンなら、三十分よ。それだけ時間を稼いで」


 どんどん歪んでいくドアを眺めながら、秋津は抱えた包みを結界内の床に置き、ブレイジングソウルを撃つ。その直前に、ライヴスフィールドが発動した。ライヴスの攪乱により従魔の能力が落ちる。
「何が来ようとも対象を連携し、死守でしょ?」
 禁軍装甲を着け弓を構えたヴァイオレットが言い放つ。次いで、従魔がドアの外で大きく仰け反った。ドアに夢中になった従魔の背からツラナミが一撃を加えたのだ。
「ありがとうございます、ヴァイオレットさん、ツラナミさん」
 秋津が礼を述べ終わる前に、ツラナミは姿を消した。秋津の銃口が歪んだドア越しに再び従魔に向けらえる。



●神無月

 神無月は黙って白い布で包まれたそれを拾い上げた。しかし、包みを僅かに解くと、顔を歪めてそれを玉砂利の上に激しく叩きつけた。玉砂利の上で刃が欠ける音がした。
「……やっぱり、神無ちゃんの目的って華さんの日本刀だったんだねぇ」
 蓮華の投げるハングドマンを素手で弾くと、愚神・神無月はわらい、刀を喪った手を翳す。
「なっ!?」
 神無月の掌にライヴスの光が集まって、それは一振りの刀へと変わる。ふ、と短く息を吐くと、神無月は────武器を構えてエージェント達を見た。闇のような黒い瞳がごろりと全員を映して、赤い唇がにまりと歪んだ。
 はっとしたエージェント達は自分たちと神無月との距離を測る。十メートルを超えて近づいていたクレアと篝に気付いた灰堂が盾を構えて駆け寄ろうとした、その瞬間。玉砂利がまるで砂のように空へと巻き上げられ、雨のように地面へと降り注いだ。
「くっ!!」
 エージェントたちが警戒していた《斬星截天》────玉砂利と共に吹き飛ばされたクレアと篝の身体が土壁へ叩きつけらえる。
「篝様!」
「クレア!」
 ごぼり、と何かを吐き出して、即座に篝が起きようと地面と叩き再び倒れ込む。即座に真壁が距離を詰めてケアレイをかける。
 戦闘開始前にリジェネーションをかけていたクレアは壁に手をついて立ち上がると神無月と距離を取る。
「細長いこんな場所じゃ、あの技は厄介極まりないんだよ」
 脂汗を浮かべ、蓮華がハングドマンを再び投擲する。
 ハングドマンが神無月の身体に傷をつけるが、それで拘束できるようには到底見えなかった。
「これが、戦だとでも?」
 神無月呟いた。にまり、神無月の唇が残酷で傲慢な笑みの形を作る。その雰囲気に押されるようにエージェント達は一歩下がり、神無月は踏み出した。二度目の《斬星截天》、愚神が少し駆けよれば、目の前のエージェントたちをその技で飲み込めた。
「これで終いにしてくれよ……めんどくせぇ」
 再び神無月の側面に現れたツラナミが腰に差した剣を手に神無月へと距離を詰める。猫騙────反射的に半歩下がり構えを護りに変えた神無月を嘲笑うかのような動きで、ツラナミは攻撃せずに距離を取る。大きく出来た隙にオリヴィエがレーザーを叩き込む。彼が何度も撃ち込んだ脇腹に、今度こそぶつりと光は通った。今までの滲んだような血ではなく、着物がレーザーに焼かれ血が少し溢れた。神無月の眉が吊り上がる。
「隙あり!」
 途端に、篝の一気呵成が叩き込まれた。まだ回復しきらない彼女は、けれども、果敢に神無月を攻める。
「倒れる? 危険? 知らん! その程度で諦めるものか!」
 獅子を思わせる黄金の髪が揺れる。
『あっははは! それでこそ、ザグレウス!』
 憎い愚神との戦いに高揚したディオが囃し立てる。
 そして、愚神の前で「いけい!!」と篝は叫んだ。
 ────誤射の危険に躊躇するのは信に悖る無礼。迷いなく引き金を……。
「篝様が身を以て作った隙、組合の……篝様の為に!」
 灰堂は渾身の一撃を愚神の頭蓋へと撃ち込んだ。神無月の《虚の鎧》はその一撃を防いだが、白い肌には僅かに血が流れた。
「これがダメなら次へ。それもダメならさらに次へ。そう簡単には終わらせない」
 バンカーメイスの攻撃を避けられたクレアはブラッドオペレートを発動させた。細い刃が神無月を刺す。ところどころ深く刺さるそれを忌々しそうに舌打ちした神無月は苛立ちを吐息と共に吐き出した。もう一度、《斬星截天》がエージェントたちを襲う。体制を取り直したエージェントたちだが、狭い地下鉄同のTUBEの中、距離を取り切れず、吹き飛ばされ────バトルメディックたちが仲間を回復するのを横目に、神無月はそのまま刀を横に滑らせた。

「散れ」

 神無月の頭上に、いくつもの光が現れた。
 闇に浮かぶしずかな光の線────それは無数の美しい刀であった。従魔のなまくらなどとは比べ物にならないその刃はエージェントたちを狙い豪雨のように降り注いだ。
 雨が止んだ後には、砕かれた玉砂利と、赤、そして、苦痛の声が満ちる。

 だが、その時ようやく神無月は気付いた。自分の築いたドロップゾーンが、ひび割れ、壊れ始めているのを。


「神無月です! 警戒を!」
 神無月の視線がゾーンブレイカーへと向いたのを気付いた秋津が結界の中から叫んだ。ヴァイオレットが神代と征四郎の元へ走ろうとした。
「神代!」
 征四郎は神代の前で九龍城砦を構える。彼女の後ろで神代華は玉のような汗を流しながら必死にドロップゾーンを破壊する術式を組み上げている。
 三十分。神代の提示した時間は過ぎようとしていた────。
 神無月が征四郎の元へ走る。
 真壁が神無月と征四郎の間に滑り込もうとそれを追う。
 追い越すように重い傷を負ったシャドウルーカーのツラナミと蓮華が走る。
 神無月が刀を振りかざす────。

 ガラスの割れるような派手な音がして、湿った空気と闇に満ちた空間に人工的な光が入った。
 ゾーンブレイカーによってドロップゾーンが壊された。



●神無月の刃

 しかし。

 佇む神無月が消えることは無かった。傷ついてはいたが、愚神は撤退を選ぶほどの怪我をしても居なかった。興がそがれたように人工の光に照らされたTUBE内を見回す。

 そこには、神代が居たドアの歪んだ車両と。
 横転したたくさんの車両が転がっていた。
「これは……まだ、みんな、生きています────!」
 横転した車内からの小さな呻き声に気付いた征四郎が、背後の神代を振り返る。神代も驚いたように目を見開く。


「────それで」
 線路の上で、着物姿の愚神の少女はエージェント達に尋ねた。
「私の刃はどちらでしょうか」
 奇妙な問い。けれども、誰もがなんとなくわかっていた。傷だらけのエージェント達は黙って神代と車両を守るように広がる。
 そんな彼らを制するように、張りのある厳しい女の声がTUBE内に響いた。
「それを持って帰ったら、あんたは帰ってくれるの?」
 神代華の言葉にエージェント達は驚いて彼女を見た。
 しかし、神代はそんなエージェント達の視線を無視して、歪んだ車両の方へ、包みを持った秋津へと語り掛けた。
「隼人君、ありがとう。ごめんね。それ、返してちょうだい」
 戸惑いと厳しい視線を返す秋津に、神代は話しかけた。
「あなたたち、言ったわよね。命を賭けてもあたしとあたしの大切なものを守るって」
 神代はエージェントたちと、後ろで転がる車両をぐるりと見回した。小さな呻き声があちこちから聞こえる。
「あたしは今日限りH.O.P.E.を引退するけれど、最後までH.O.P.E.の一員で居たいの」
 悔しさに唇を噛むエージェントが居た。醒めた目で神代の決断を見守るエージェントも居た。
 神代は、歪んだ車両のドアの隙間から中に入ると、秋津の周りを囲んだ輪を足で消し、包みに手を掛けた。一瞬、それを掴みかけた秋津は神代の目に見つめられて無言でそれを離した。
「────おい、あんたがなんでそれを持っているんだ」
 解いた包みから取り出されたそれを見て、ツラナミの目が剣呑な光を放つ。
「おや、偶然。もしかして、あんた、『御神体』を守ってくれたエージェントさんなのかしら。本家がお世話になったね。あれからあたしがこれを守ってたの」
「……依頼人は、それはただの家宝の銅剣だと言ったんだ」
「ああ、そう、ただの銅剣だったわ。この愚神が現れるまでは『遥か昔に人食い刀を封じたなんて伝説のある銅剣』────ライヴスを食らう伝説のある刃を封じた銅剣よ」

 神代華が放り投げた刀は神無月の手で砕かれた。その中から出て来た煌めく刃を神無月は愛おしそうに撫でる。
「ああ──、そう。私は定めに従う……」
 その言葉を残して、闇に溶けるように神無月は消えた。


 割り切れない思いを抱いたまま、エージェントたちは神無月の消えた闇を睨んだ。
「……また遊ぼうね、神無ちゃん」
 蓮華の呟きがやけに大きく響いた。





 神代華、そして、大量のライヴスを奪われた乗客たちは、ひとりの死者を出すこと無く助け出された。エージェントたちは彼らの明日を守ることが出来た。
 そして、H.O.P.E.は、トリブヌス級愚神・神無月についてのデータを新たに手に入れた。

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

  • 『硝子の羽』を持つ貴方と
    紫 征四郎aa0076
  • エージェント
    ツラナミaa1426

重体一覧

参加者

  • 此処から"物語"を紡ぐ
    真壁 久朗aa0032
    機械|24才|男性|防御
  • 告解の聴罪者
    セラフィナaa0032hero001
    英雄|14才|?|バト
  • 挑む者
    秋津 隼人aa0034
    人間|20才|男性|防御
  • ブラッドアルティメイタム
    aa0034hero001
    英雄|11才|男性|バト
  • 『赤斑紋』を宿す君の隣で
    木霊・C・リュカaa0068
    人間|31才|男性|攻撃
  • 仄かに咲く『桂花』
    オリヴィエ・オドランaa0068hero001
    英雄|13才|男性|ジャ
  • 『硝子の羽』を持つ貴方と
    紫 征四郎aa0076
    人間|10才|女性|攻撃
  • 優しき『毒』
    ガルー・A・Aaa0076hero001
    英雄|33才|男性|バト
  • 単眼の狙撃手
    灰堂 焦一郎aa0212
    機械|27才|男性|命中
  • 不射の射
    ストレイドaa0212hero001
    英雄|32才|?|ジャ
  • 最脅の囮
    火乃元 篝aa0437
    人間|19才|女性|攻撃
  • エージェント
    ディオ=カマルaa0437hero001
    英雄|24才|男性|ドレ
  • LinkBrave
    ヴァイオレット メタボリックaa0584
    機械|65才|女性|命中
  • 鏡の司祭
    ノエル メタボリックaa0584hero001
    英雄|52才|女性|バト
  • エージェント
    ツラナミaa1426
    機械|47才|男性|攻撃
  • そこに在るのは当たり前
    38aa1426hero001
    英雄|19才|女性|シャド
  • 死を殺す者
    クレア・マクミランaa1631
    人間|28才|女性|生命
  • ドクターノーブル
    リリアン・レッドフォードaa1631hero001
    英雄|29才|女性|バト
  • 花の舞
    蓮華 芙蓉aa1655
    人間|9才|女性|回避
  • 金剛花王
    牡丹aa1655hero001
    英雄|21才|女性|シャド
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