本部
愚神求めし君は何処
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 6~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/09/22 15:00
- 完成予定
- 2015/10/01 15:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/09/18 00:38:38 -
相談卓
最終発言2015/09/22 11:03:57
オープニング
●日常は唐突に崩れ去る
その日、立川由紀乃は幼馴染の少女と一緒にショッピングモールにいた。
「ねえ由紀乃、このシャツかっこよくない? 絶対あたしに似合うと思うんだけど」
「もー、またそんな男っぽいもの気に入ってんの? そんなんだからいつまでも独り身なのよ。こっちにしたら?」
「いやだね、そんなフリフリしたの。かっこよくない」
ぷい、と目をそらして洋服を吟味する幼馴染に、由紀乃はわずかに苦笑した。
遊びに行くからどこかいいところを案内しろ、と由紀乃が幼馴染から電話を受けたのはおとといの深夜だった。どこかいいところと言われてもあいまいすぎる、と由紀乃が言うと「だから由紀乃が決めてって言ってんの。あたし東京に何があるかなんて知らないし」そうそっけなくあしらわれたのだ。
その服装から男子かと見まがう幼馴染は、由紀乃が地元で最も仲が良かった人物だ。こうして二人でいるのは一年ぶり程度なのだが、それでもずいぶん懐かしく思える。
由紀乃が大学進学のために上京してから、地元の友人たちとは久しく疎遠になっていた。慣れない都会生活に辟易していた部分もあったのかもしれない。そうでなければ、由紀乃が幼馴染のために一日のスケジュールを組み立てることはしなかっただろう。
そう由紀乃が思いめぐらせていると、横からちょいちょいと肩をたたかれた。
「なに?」
「ねえ、これはどうかな? さっきの奴と合わせたらもっとかっこよくなりそうでさ」
彼女の手にあったメンズ用ジーンズに、由紀乃はますます苦笑した。
「そうね、アンタがいいと思うんならそれで――」
刹那、背後で悲鳴が沸き起こった。
「――え」
鳴り響く悲鳴と怒号の合唱。おびえたような声色のアナウンス。それに色を添える膨大な量の足音。そのすべてが、由紀乃には感じ取ることができなかった。
彼女の目に映っていたのは、入り口付近でたたずむ三つの影。
一つは男性、もう二つは犬のような動物の影。普通ならば周囲がパニックに陥る理由すらないその存在が、けれど異質だと思えたのは男の脇に侍る犬によるものだろう。
まるで烈火のように異常に生え立ち上る体毛、漆黒に染まった体。そして彼らの足元に倒れる何者か。遠目からでもわかるその威圧と恐怖は、由紀乃の思考を方向付けるには十分すぎた。
「逃げよう! ここにいたら――」
危険だ、という言葉は出なかった。
二匹の犬が、砲弾のようにこちらに向かって疾走してきたのだ。足をすくませた由紀乃を尻目に、猛犬は隣にいた幼馴染を勢いそのままに吹き飛ばした。
暴力が、こちらに牙をむく。
「ひっ……」
考えている暇などなかった。
彼らの血走った目から逃れるようにしゃがみ込むと、さっきまで頭があった場所を何かが恐ろしい速さで通り抜けた。幼馴染にしたように、由紀乃を吹き飛ばそうとしたのだ。
目を上げ、動物の影がいないことを確認すると、由紀乃は幼馴染を背負いあげて走り出した。
逃げなければいけない。
この暴力の嵐から、一刻も早く。
●緊急発進
「――というわけで、三時間前から都内ショッピングモールにて立てこもり事件発生だ。警視庁からの正式な依頼だ、へまはすんなよ」
HOPEの中のブリーフィングルームで、無精ひげを生やした担当官がそう口を開いた。
「犯人はミーレス級と思しき四足歩行の従魔を二体引き連れている愚神だ。従魔がある程度組織的に動いていることから、最低でもデクリオ級。下手をすればもっと上かもな。そして、何かを探しているかのように不規則に動き回っているようだ。今のところ愚神側に目立った動きはないが、これから動きを見せないとも限らん。……ちょっと待て」
規則的な電子音が流れたために言葉を切った担当官は、後ろを向いて何事かをぼそぼそとつぶやきはじめた。
やがて再び向き直った担当官は、先ほどよりやや厳しい面持ちをしていた。
「新たに情報が入った。愚神を中心にドロップゾーンの形成がなされ始めているらしい。つまりケントゥリオ級だ」
わずかにざわめきだす室内を再び正すように、担当官は手をたたいた。
「モールの中にはおよそ三百人の一般人がいる。彼らすべてが人質であり、保護対象だ。一刻も早く愚神と従魔を制圧し、モールを解放しろ。以上!」
解説
●目標
愚神一体と従魔二体の殲滅
●登場
ケントゥリオ級愚神
見た目は一般人と見分けがつかない青年。モール内をさまよっている。
自分から攻撃はしないが、受動的に応戦はする。
武器はなく、素手での格闘戦だが、愚神によって強化がなされている。
・拳
近接(物理)。単体対象。
命中すると激しい衝撃を受け、バッドステータス衝撃[-30]を付与。
ミーレス級従魔『フレイムウルフ』×2
愚神の指揮下にある従魔。極めて速いスピードで動き回るが、それでかく乱するような知能はないので特攻が中心になる。
凶暴。物理攻撃力が高いが、防御力は低い。
バッドステータスは用いない。
一般人×約300
モール中に散らばっている。シナリオ開始時も同様であり、そのままだと戦闘に巻き込まれる可能性が高いので避難誘導が必要になる。
●状況
広いショッピングモール。結構広いが、一般人があちらこちらにいる。
すでにドロップゾーンが展開されているため、能力者以外は進入不可。
ドロップゾーンはモールをすっぽり覆う形になっており、モールから一歩でも外に出ればドロップゾーンからは脱出できる。
マスターより
こんにちは。山川山名です。
誰かを守るために誰かを倒す。それはとても勇気のいることで、軽々しく選択できるものではないのかなあと。
でも、自分の欲のために誰かを傷つける人を、放っておくわけにもいきませんしね。そこを判断できるのは、当事者ではない第三者しかいません。
よろしくお願いします。
リプレイ公開中 納品日時 2015/09/29 14:05
参加者
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最終発言2015/09/18 00:38:38 -
相談卓
最終発言2015/09/22 11:03:57