本部
【白刃】踊れ生者よ、朽ち果てるまで
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/11/07 22:00
- 完成予定
- 2015/11/16 22:00
掲示板
-
【相談卓】
最終発言2015/11/07 20:29:31 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/11/07 13:19:45
オープニング
●白き刃へ抗う為に
「総員、準備はよろしいですか?」
映像で、音声で、出撃し往くエージェント達にオペレーター綾羽璃歌が声をかける。
「H.O.P.E.東京海上支部としては初の大規模作戦。それに伴い、今回皆様には別働隊として動いて頂きます」
展開されたドロップゾーン。
そこから溢れ出す従魔、呼び寄せられる愚神。
別働隊はそれらを叩き、これ以上のゾーン拡大を防がねばならない。
「大規模作戦の成功……アンゼルム撃破の為にも、皆様の任務遂行が必須となります。
——どうか皆様、御武運を!」
●朽ち晒せ、その浅ましき屍を
怒号、悲鳴、絶叫。叫び声と名の付くものが、その空間を支配していた。
「増援はまだか?!」
「まだです!! もう暫く持ち堪えてください!!」
「クソがっ!!」
戦線を守る戦士達が叫ぶ。叫ぶ男も、喚く女も皆血塗れだ。自らの血なのか、切り捨てた従魔の血なのか、庇った仲間の血なのか、それすらももうわからない。
足掻く人間を嘲笑うかのように従魔は湧き出す。揺らぐ空間の向こう側には、只人の手には負えぬ異界———ドロップゾーンが広がっている。残念ながら未だその中に押し入る事すらできていない。後手後手に回る人間ができる事はと言えば、これ以上従魔の被害が増えぬよう、湧き出す従魔を狩る事だけだ。
『———朽ち晒せ』
「あん? 何か言ったか?」
「いえ、何も」
「そうかよっ!」
湧き出す従魔に決まった姿は見られない。ただ不思議と、羽を持つモノも空を飛びはしなかった。上空からの攻撃がないのは不幸中の幸いであっただろう。
「クソッ、キリがねぇ!! いつまで続くんだよこれは!!」
「ドロップゾーンが消滅するまでですよっ!」
「マジレスは要らなかったかな!」
妙に統率の取れた従魔達の相手をするのは、言葉通り骨が折れた。だが、頭を潰そうにも指揮官の姿が見えない。誘き出す為に何体もの従魔を切り捨てた戦士達は限界に近かった。
その時。異界に繋がる空間がゆらりと揺らいだ。
『———朽ち晒せ』
嗄れた音がする。現界を苛む異界の音が。
『———朽ち晒せ』
声にも成らない音がする。それは、朽ち果てた髑髏(されこうべ)が謳う呪い唄。
『朽ち晒せ、その浅ましき屍を』
飛べもしない翼を広げ、口のない頭で歪に嗤う。
異界の果てより現れしそれは、この世を呪いし現界の鬼、それに取り憑いた浅ましき獣。
「っ、愚神かっ!?」
「違う、愚神はヒト型だ! あれは、あの化け物は、従魔だ!」
「チィッ、なんつープレッシャーだ。だが、あれが指揮官か。やっと引きずり出せたぜ……!!」
現れた新手の姿に、満身創痍の戦士達が意気込む。だが、味方の負傷具合と反比例するように、従魔達の士気は上がっているようですらあった。
戦線が押される。このままでは徒らに死傷者が増えるのみ。
一旦引いてこの場を放棄するか。エージェント達の脳裏に「撤退」の2文字が飛来する。
「———増援です!! 味方の、味方の増援が来ました!!」
その時、戦場に似つかわしくない明るい声が響いた。その報せを聞いた戦士達の瞳に気力が戻る。
「今まで戦っていた方々は退いてください! 後方で治療します! 動けない方はいませんか!? 救援に向かいます!」
鬨が上がる。押されていた戦線が持ち返す。まだやれる、まだ戦える。負傷していない者などいない、疲れていない者などいない、尽きかけた気力を振り絞って、それでもまだ戦場に立っている。ここが破られれば背後は市街だ。避難勧告が出ているため住民はいないだろうが、それでも、市街に従魔を放つ訳にはいかない。
退けぬ戦いがある。それが今だ。
『———朽ち晒せ』
「てめえがなっ!!」
「あいつさえ倒せば!!」
「はいはい、それは後続に任せましょうね」
腕が、足が、使えぬままに武器を振るっていた戦士の襟首を掴んで無理矢理前線から遠ざけているのは、同じく今まで前線を守ってきた者達だ。彼らは増援———『あなた』達を一瞥し、勝利を確信し煌めく瞳で言葉なきエールを送る。『あとは頼んだ』と、唇だけで言葉を紡ぐ。
そうしてぽっかりと穴が空いた場所に殺到する従魔を捩じ伏せて、『あなた』達は最前線に飛び込んだ。
「この世界は、俺達のもんだ! てめぇらなんざに渡さねえ!!」
引きずられていく戦士の発した、鬨の声を背に受けて。
解説
ドロップゾーンから湧き出る有象無象の従魔を押し留めてほしい。
指揮するモノ———『朽ち果てた髑髏』を撃破すれば、従魔は統率を失って簡単に追い込めるだろう。
●情報
・従魔『有象無象の従魔軍』
様々な種類が入り乱れた従魔軍。イマーゴ級からミーレス級まで幅広く存在する。
姿に一定の法則は見られないが、アンデット系が多い。正確な数は不明。
頭を潰さないといつまでも襲いかかってくるようだ。体高は最大でも2メートル程度で、攻撃が届かない等の心配はない。
「組み付き」
エージェントに組み付いて行動を阻害してくる。殺傷力は無いが、食らうと拘束状態になる。
「噛みつき、切り裂き」
体の一部を用いて攻撃してダメージを与えてくる。
・従魔『朽ち果てた髑髏』
推定ケントゥリオ級従魔。ケントゥリオ級でも上位の強さを持っていると思われる。
朽ちた人骨に角が生え、山伏装束に似た服を纏い、歪に曲がった羽を持つ異形の鬼。その姿からアンデット系の従魔であると推察される。
周辺の従魔を掌握し、命令を出している様子。言葉のようなものを発しているが、言語を理解している様子はなく、意思疎通は不可能である。
体高は3メートル弱。従魔軍の中にいると頭幾つか飛び抜けておりかなり目立つ。武器だろう薙刀は持ち手より大きく無骨であるが、朽ちてボロボロなので斬撃よりも打撃力の方が高そうである。
「薙ぎ払い」
薙刀による薙ぎ払い。周囲の前衛を無差別に1D6人巻き込んで吹き飛ばす。
吹き飛ばされると自動的に戦線から離脱する。復帰する為に1ラウンド消費する。
「乱れ突き」
薙刀による多段突き攻撃。周囲のエージェントに1D6回攻撃を与える。
・戦場
生駒山の山裾にある扇状地。市街地まではそれなりに距離があるが、そう遠くはない。
戦場は開けているが左右は鬱蒼とした竹藪となっており、見通しも足場も悪く戦場にはならない。
マスターより
どうもでっす。
どうでもいいですが自分は退けない戦いってのにココロオドル性質の人間です。護るモノがあるからこそ強くなれる系のシチュ、大好物です。あわやという時の切り札とか滾りますね。現実にそんなもんありませんから尚の事憧れますね!!
余談ですが、今回出てきた従魔についてる羽は鶏の羽だったりします。だから飛べないんですねぇ。
それでは、宜しくお願いします。
リプレイ公開中 納品日時 2015/11/13 23:15
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【相談卓】
最終発言2015/11/07 20:29:31 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/11/07 13:19:45