本部
【いつか】Multiverse
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2019/03/13 22:00
- 完成予定
- 2019/03/27 22:00
このシナリオは5日間納期が延長されています。
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言
オープニング
●多元宇宙時代の幕開け
戦いから10年。かつては王による侵略の道筋でしかなかった異界への門の鍵を、ついに人類が手にする時が来た。H.O.P.E.、グロリア社、アルター社……世界の名だたる企業が群れ集まり、頭脳を結集して一つのワープゲートを完成させたのだ。
新たなる時代の幕開け。かつて王が独りで漕ぎ出で、その広く深すぎる深淵の中へと沈んだ時代の幕開けだ。
王とは違う、新たなる航路を探し当てる。それが人類に課せられた使命であった。
●記憶を頼りに
「これが……異世界探索用のワープゲートか」
純白の毛並みを持つ狼、ヴォルクは目の前に聳える仰々しい設備を見上げて呟く。隣に立つ仁科 恭佳(az0091)は、得意げな顔で頷いた。
「ええ。今までは音声や映像の交信……しかもごくごく限られた時間での交信しか出来ませんでしたが……これからは直接異世界に足を踏み入れることが可能になります。……まあ、どの異世界にも、というわけではありませんが」
世界の狭間を通じて現れた、愚神に英雄。彼らのルーツに規則性がなかったように、到達予定となる座標を定めるための方法論がほとんど確立されていないのだ。それを実現するには、未だ10年ほどが必要になるというのが、研究チームの弁であった。
「ワープゲートの座標を固定するための手がかりが、現時点では我々の記憶以外にない……という話であったな」
「ええ。ライヴスに英雄の記憶を載せ、このゲートを通じて世界の外側に流し込む事で、その記憶に符合する世界を引き寄せる事が可能となります。つまり、現在結び付ける事が出来るのは、この世界にいる英雄と同じ数か、それ以下。世界が無数に存在している事を考えると、まだまだこの機械は不完全と言えますね」
「だが、それで十分だ。私が向かいたいのは、当にその私がいた世界なのだから」
ヴォルクは裾を払い、つかつかとゲートの目の前に立つ。足元に刻まれたライヴス回路が、小さな光を放った。恭佳は周囲の研究者達と目配せし、機材の前に陣取る。
「では、静かに目を閉じてください。嘗ての世界の記憶の中で、もっとも明確に思い出す事の出来る瞬間を、瞼の裏に焼き付けるようなイメージで」
「承知した」
彼は深く息を吸い込む。思い浮かぶのは、炎に包まれた城。愚神に城下まで攻め込まれ、自分一人だけその城に居残り、倒れるまで戦い続けた。その絶望の瞬間が、脳裏に蘇る。
刹那、ワープゲートが鈍い音を発し、空間が少しずつ捩れ始める。異世界の扉が静かに開こうとしていた。
「この先が、私の世界か……」
銀河のような輝きが、一人の狼を誘っていた。
●Le Renard
貴方達は、完全武装した状態でワープゲートをくぐった。渡った先の世界がどうなっているか分からない。故に経験豊富な貴方達が、ヴォルクの随伴者に選ばれたのである。
そこは、深い森の中であった。遠くでは黒い煙が上がっている。激しい喧騒も彼方に聞こえた。貴方達が武器を構えた時、不意にライヴスの矢が森の陰から飛んできた。咄嗟に躱し、矢の飛んできた方角を見遣る。弓を構えた犬頭の獣人が、木の上に屈んで狙いを定めていた。
あちらを見ても、こちらを見ても、獣人が弓を構えて貴方達を睨んでいる。明らかな敵意がそこに在った。
応戦する外ない。そう覚悟を固めかけた。
「待てよ」
しかし刹那、どこからともなく声がした。藪を蹴破り、狐頭の獣人が貴方達の目の前に飛び出す。黒い衣の襟を整えると、狐は不敵な笑みを浮かべて貴方達を見渡す。
「お前らは愚神じゃないだろ? 何かそんな気がするんだよな。……英雄にしちゃあ、少し見てくれがはっきりしすぎな気もするが」
「……ルナール」
彼の姿を見ていたヴォルクは、不意に声を発する。狐はゆらりと振り返った。
「んあ?」
ヴォルクはすぐさま共鳴を解いた。その姿を認めるなり、狐は目を丸くする。
「おいおい。誰かと思えばイザングランじゃないの。あの城と一緒に燃え尽きたと思ってたぜ」
「私にも仔細は分からん。ただ確かなのは、お前とこうして面を付き合わせているという事だ」
狐はふむと唸った。顎を撫でさすりながら、ちらりと白狼を見遣る。
「あー、だが、そうか。そりゃあよかった。お前が帰ってきたら、嬉しい事は山ほどある」
「お前にしては素直だな」
「それだけ今がやべえってこったよ」
言っている間に茂みが揺れ、今度こそ従魔が飛び出してきた。貴方達は咄嗟に武器を構える。狐も剣を抜き放つと、君達の事を見渡した。
「つーことだ! ここであったのも何かの縁って事だろう? そっち側の処理はよろしく頼むわ!」
眼を血走らせた獣が吼える。久方振りに出くわした従魔を前に、君達は戦いへ赴くのであった。
解説
目標 愚神の撃破
ENEMY
☆デクリオ級従魔キメラ×10
様々な獣を寄せ集めてくっつけたような従魔。
●ステータス
物攻B 生命C その他D~E(外見によって前後する)
●スキル
・鉤爪
歪んだ爪による一撃。[命中時、物攻vs物防の対抗判定。敗北すると減退(1)付与]
・咆哮
歪んだライヴスの籠った咆哮。[ドレッドノートスキル「臥謳」と同等]
NPC
☆ヴォルク&真江
H.O.P.E.芸能課の経理&プロデューサー。今回はかつての世界へ戻れるという事で、積極的にワープゲートの試験に協力を申し出てきた。
●クラス
攻撃ブラックボックス(60/40)
●スキル
黄の爪、赤の声、森羅の寵児
☆ライネケ(ルナール)
かつて現れた愚神、ルナールに瓜二つの獣人。この世界では普通に人間をしている。
●ステータス
物攻A 生命B その他C~D
☆フクス傭兵団×10
ライネケの部下。
●ステータス
物攻B 生命C その他D
FIELD
☆深い森
→藪が深く、動きにくい。
→敵は構わず動いてくる。囲まれないように注意
→といっても今まで戦い抜いたPCならどうとでもなる。
TIPS(PL情報)
☆ライネケにルナールであった頃の記憶は無い。
→ただし、ルナール依頼に参加した事のあるPCと出会うと反応が変化する。
☆ライネケの雇い主は○○○○。
マスターより
影絵企我です。
異世界に飛べるようになりました。しかし、異世界に飛ぶと言っても色々ですね。世界はただ横一線に広がってるわけじゃないですから。その事を加味して考えた時、一つの可能性が思い浮かびました。
さあ、最後の実験を始めましょう。
※なお、これも含めて出すシナリオは恐らく残り二つか三つとなるかと思います。よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2019/03/22 10:11
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