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コメディ

特殊AGW実戦試験 ~遠征ver.~

一 一

形態
ショート
難易度
易しい
参加費
1,000
参加人数
能力者
4人 / 4~10人
英雄
4人 / 0~10人
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2019/02/25 22:00
完成予定
2019/03/06 22:00

掲示板

オープニング

●珍しくおでかけ中
 バァン!
「目標従魔の消失を確認。残弾5、操作性良好、暴走の兆候なし」
「――うむ。弱小とはいえ敵性存在の排除が可能ならば、ほぼ成功と評価してもよかろう」
 関東のとある山の中、改造エアガンを構えた男の背後にいたグラサンが頷く。
「ついに、ついに我々の開発したAGWが人の役に立つ時代がきたのですね!?」
「長かった……! 本当に長い道のりだった!!」
「うそだ、しんじられない……わたしたちのAGWがばくはつしないなんて!!」
 さらに背後には、大量の荷物を背負った大勢の男女が口々に歓喜の声を上げている。
 その様子を振り返ったグラサンもまた、感慨深げな微笑を浮かべる。
『特殊状況下を想定した特化型AGW開発部(略称『特開部』)』はこの日、試作機の運用試験で遠出中。
 今まではH.O.P.E.に依頼するのが常であったが、今回は予算をケチって職員だけで行っている。
 まあ、H.O.P.E.からこれまでの試験内容にさんざん苦言を寄せられたり。
 上司から『お前らの解体が世界の平和だ!』と言われた意地もあったり。
 最近研究室にこもりきりで職員の運動不足が深刻だったりしたことも、要因ではあるのだが。
「安心しろ、これは現実だ。とはいえ、諸君らの信じられない気持ちもわかる」
 職員たちが感動に打ち振るえていると、グラサン主任が腕を組んで頷く。
「AGW開発は、失敗と爆発を繰り返す危険な仕事だ。『正常』に動くことこそ、我々の『異常』ともいえる」
 本当に残して大丈夫か、ここの部署?
「故に、まだ安心するのは早い……この『エアショット』が爆発しない原因を探るまではな」
 グラサンを押し上げキメ顔の主任に、職員たちははっと表情を改めた。
「『正常』に稼働するなどという『異常』を見逃すのは、開発者としては二流だぞ」
『主任……』
「十分なデータは取れたが、帰った後も仕事は山積みだ……検査・解析で爆発することを祈ろう」
『――はいっ!!』
 この人たちの『正常』と『異常』は狂いすぎじゃなかろうか?
「――ん?」
 ともあれ、全員が帰り支度を始めたその時。
 1人の職員が『異常』に気づく。
「どうした?」
「主任、何か、聞こえませんか?」
 耳をすませると、確かに周囲の木々からざわめく音が――どんどん大きくなっている。
「……なっ!?」
 直後、茂みから大量の『何か』が主任たちの前に現れた。

●人望という敵
「みなさーん! SOSの連絡が入りましたー!!」
 H.O.P.E.東京海上支部にいた職員・小雪の大声で、その場にいたエージェントが一斉に反応する。
「場所はここからも近い山の中なんですけど、依頼者たちは大量の敵に襲われて絶賛逃走中だそうです!」
 現在進行形の事件と言うこともあり、詳細を確かめようとした何人かが立ち上がり――
「なお、襲われているのはグロリア社の『特開部』さんだそうです!」
 ――名前を聞いたとたんほとんどのエージェントが座り直した。
「話によれば、試作したAGWの運用試験を名目に職員全員でハイキングに出かけたところ、従魔やイントルージョナーらしき大量の小動物型の敵と遭遇したそうです! 種類はネズミ・ムカデ・クモを確認済みで、とにかくうじゃうじゃいるのだとか! 現在試作品で迎撃しながら逃げてる最中で……あれ? どうしました?」
 情報をほぼ伝え終えたところで、小雪はエージェントの『こっち見んな』という雰囲気に気づく。
『特開部』の悪名はかなり広がっており、関わりたくない者が大半のようだ。
 後は……話を持ってきたのが自称・ドジっ子職員だったことも一因かもしれない。
「あのー! お仕事でーす! 内容は簡単な害獣駆除と一般人の保護ですよー! もしもーし!!」
 が、小雪がしぶとく粘ったおかげで、渋々ながらエージェントが集まってきた。
 この状況はほぼ自業自得なのだが、見殺しにするわけにもいかない。
「はーい、じゃあコレが現場の状況です! それじゃあ、行ってらっしゃい!!」
 そうして、エージェントたちは軽い調子の小雪に促されて現場に向かった。

解説

●目的
 従魔・イントルージョナーの撃退
『特開部』の救出(迷惑行為の阻止)

●登場
・ネズミ型、ムカデ型、クモ型(数不明)
 すべてミーレス級相当
 単体の強さは脅威ではないが、とにかくわらわら~っと襲ってくる
 イントルージョナーの攻撃もライヴスを伴うため、油断はできない

・グロリア社の『特殊状況下を想定した特化型AGW開発部(略称『特開部』)』の主任及び職員
 全員開発プロジェクトに携わっている技術者で優秀
 基本的に研究・開発に没頭しており常識に疎く、頭のネジが外れている

●試作AGW
・汎用自衛型AGW「エアショット」
 以前開発していた空気銃(仮)を実用段階までこぎ着けた試作機
 いまだ上司に成果報告をしていないため、違法改造機に代わりはない

 AGWに新たなライヴス蓄積機能を加え、事前供給でも従来より高密度かつ長時間の独立運用に成功
 使用時は大気中のライヴスも利用するため使用者への負担が少なく、一般人の自衛用として活躍が期待
 課題だった出力系もやや改善されたが、ライヴス蓄積技術が不完全で継戦能力の低さが現状の問題点

 性能
・命中=生命力-3(ダメージ固定)
・総弾数=10発(蓄積ライヴス量の限界)

●状況
 場所は関東某所の山の中
 前回のハロウィンサバゲーから改良を重ねた試作機の実戦試験のため特開部が遠征
 探索中、1体のミーレス級従魔を倒したことをきっかけに敵集団と遭遇し撤退を決断
 救援要請を受けたPCと合流する頃には、あり得ない数を引き連れてくる

(PL情報
 合流後も『特開部』は基本大人しく守られてくれず、好奇心のままに動き回る可能性が高い
 一応護衛対象ではあるが、最悪の場合殴ってもいい)

マスターより

 本シナリオは『特殊AGW運用試験』のシリーズ物? です。
『王』が去った後も彼らは相変わらずトラブルメーカーであることをやめないようです
『特開部』という居場所がある限り、彼らはいつまでもグレードアップしていくのでしょう
 はた迷惑な試作品とともに……

 というわけで、今回は遠足に出たバカどもを救出するシナリオです
 巣穴をつついていろいろ引っ張り出す引きの強さはすごいですね

 なお、主にイントルージョナーの観察と考察などの理由から『特開部』が暴走する可能性があります
 対処法は任せますが、おそらく何しても迷惑はかけると思いますので頑張ってください

リプレイ公開中 納品日時 2019/03/04 20:46

参加者

  • 来世でも誓う“愛”
    麻生 遊夜aa0452
    機械|34才|男性|命中
  • 来世でも誓う“愛”
    ユフォアリーヤaa0452hero001
    英雄|18才|女性|ジャ
  • 苦悩と覚悟に寄り添い前へ
    荒木 拓海aa1049
    人間|28才|男性|防御
  • 未来を導き得る者
    メリッサ インガルズaa1049hero001
    英雄|18才|女性|ドレ
  • 特開部名誉職員
    高野信実aa4655
    人間|14才|男性|攻撃
  • エージェント
    福田 シゲオaa4655hero002
    英雄|48才|男性|カオ
  • 特開部名誉職員
    古明地 利博aa5567
    人間|11才|女性|命中
  • 勇敢なる豪鬼
    兎川 結衣aa5567hero001
    英雄|16才|女性|シャド

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