本部
過去の傷痕
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 5人 / 4~8人
- 英雄
- 4人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/07/12 15:00
- 完成予定
- 2018/07/21 15:00
掲示板
-
【相談卓】偶然?必然?
最終発言2018/07/12 11:15:51 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/07/12 02:43:15
オープニング
●
あの日、ギアナ支部の実験場ではAGWをより強力にするための高エネルギー体を生み出す実験が行われていた。
指揮を執ったのは研究の中心人物でもあった科学技術者のデイモン・ダイアー。
科学分野のみならず医学薬学や物理工学にも才能を発揮する人物だったが、その才能と技術に比例してプライドが高く傲慢な言動が目立ち敵を作りやすい人物でもあった。
それでも実験に数多くの研究員や技師が協力したのはその技術知識を認めていたからに他ならない。
しかし、実験は失敗に終わった。
実験場は大爆発によって崩壊。何とか掘り出したものの散らばっているのが何かの破片なのか人体の一部なのかすら判別し難い状態だった。
その中には現ギアナ支部職員のタオ・リーツェンの父親もいたが、彼の遺体は他の犠牲者同様ごく一部しか見つからなかった。
生き残ったのはデイモン・ダイアーただ一人。
「高エネルギー体を生成する段階での爆発事故。デイモン・ダイアーの証言を否定する物は発見できなかった」
鍛え上げられた褐色のマッチョボディと豊かで色鮮やかな胸毛を惜しげもなく晒し、M・Aは揺るぎない大木のごとく立ってた。
対面にいるのはタオ・リーツェン。部屋に入ってきた時にどんな話をするか予想していたのだろう。普段は閉じて糸目になっている瞼は開かれ、義眼には赤い光が浮かんでいる。
その目を正面から受け止めるM・Aの頭に色鮮やかなマスクはなく、かつてギアナ支部の黎明期を共に歩んできた仲間の忘れ形見を見詰めていた。
事件当時タオはまだ子供。唯一の肉親である父親を亡くし呆然自失の少年に、悲惨な死の実情を伝えるのは躊躇われた。
M・Aはその事故を阻止できなかった事を、タオに伝えるのを躊躇った事を後悔している。
少年は自暴自棄になって失踪し、M・Aが失踪していた子供と再び出会った時、子供は青年となり四肢と両目を失いアイアンパンクとなっていた。
そんな彼がエージェントとして元気に活動する様はM・Aを始め当時を知る古参職員を安堵させたが、よりにもよって事故の当事者であるデイモンが残した資料を見て尊敬の念を抱くのは予想外だった。
彼の心情を慮って詳しい情報を与えまいとしたのは人情としては仕方のない事だろう。
だがラグナロクの研究所、リオ・ベルデ国内で起きた一連の騒動を経て『D.D.』の存在を知ったタオは独自に事故の詳しい情報を調べ上げてしまった。そしてD.D.がデイモン・ダイアーである事、父親が死んだ過去の事故を引き起こした張本人である事を知った。
『私を殴っても構わない。君にはその権利がある』
事実を知ったタオが自分の元に飛び込んで来た時、そう言ったM・Aをタオは全力で殴り飛ばした。
それで多少気が晴れたのか、パートナーであるケッツァー・カヴァーリを筆頭に周囲が寄って集って沈静化を図り、同行した依頼に参加したエージェント達の声掛けもあった。今のタオは至って静かな様子でM・Aの話を聞いている。
「デイモン・ダイアーがD.D.として為した事は非道の一言に尽きる。今や彼の過去の証言、実験そのものの真偽も怪しまれる」
実験は本当にAGWの強化のために行われていたのか。高エネルギー体とは実際にはどういった物だったのか。
当時の研究資料は事故現場に持ち込まれていたらしく殆ど残っておらず、研究を詳しく知る人間も事故で亡くなったか失踪してしまった。
「そこでもう一度事故現場を調査する事になった。当時よりも優れた機器、調査方法が確立された今なら新たな発見があるかも知れない」
やってくれるか?
そう問いかけるM・Aにタオは頷いた。
●
「事故現場はテーブルマウンテン内部。封鎖されていましたが、現在は復旧作業を行い立ち入りが可能になっています」
タオは集まったエージェントに過去の事件と事故現場を再度調査する旨を伝える。
当時の調査は崩落した現場の処理と遺体の回収に終始し、その後も事故によって人員が減ってしまったために人員の異動調整や研究・仕事の引継ぎ、アマゾン原住民との折衝や密猟グループの対処などで調査は後回しになり、最近では【森蝕】で大打撃を受けてしまった。
「今まで後手に回っていましたが、元警官や芸能人の多いニューヨーク支部は各エージェントの人脈や独自の情報網もあり北米での心強い味方となるでしょう」
D.D.が愚神ディー・ディーと共に北米に渡り、今後はニューヨーク支部を中心にその行方を追う事になる。
この機会にもう一度D.D.の事を彼がデイモン・ダイアーであった頃から調べ直そうと今回事故現場の再調査を行う事になった。
「個人情報等は当時を知っている古参の職員が中心になって洗い出しています。皆さんには現場の調査を……」
『緊急事態! 緊急事態! 従魔の出現を感知!』
タオの説明を突然の警報音とアナウンスが遮った。
反射的に立ち上がったエージェント達を一旦制止し、タオはギアナ支部の立体地図を表示する。
赤く点滅するマーカーはギアナ支部より離れた場所にあるのだが、タオはそれを見ると「よりによって!」と毒づいた。
「従魔が出現した場所は封鎖されていた旧東棟の実験場。これから調査する予定だった事故現場です」
この事態に調査をするつもりで来ていたエージェント達は改めて自分の装備を確かめる。
従魔が出現したとあれば戦闘に適した装備を持ち込まなければならない。
「調査を行おうにも従魔がいる限り不可能です。まずは従魔の討伐を最優先でお願いします」
タオはエージェント達が頷いたのを確認すると、調査用の資料を一旦脇にどかし警備室からカメラの映像をブリーフィングルームに送るように要求するなど慌ただしく各部に連絡を取る。
届けられた現場の映像に映ったのは崩落を防ぐためにいくつもの支柱が建てられた部屋。
その部屋の中にぽつんと佇むのは、長い髪に白い肌を持つ一人の女性。
肌も露わな体の各所には異常な太さの血管のような物が走り、生き物の心臓を思わせる物が幾つも脈打っている。
微笑みをたたえた顔の半分からは何かの結晶のような物が飛び出し煌めいていた。
解説
目的
・従魔の撃破
・事故現場の調査
●状況
・ギアナ支部/午前8時
旧東棟。再調査に向けて復旧済み
照明もあり通路幅は高さ1.5SQ、幅2SQ。室内は縦20SQ、横15SQ、高さ2SQ。崩落を防ぐ支柱が0.5SQ〜1SQ間隔で立てられ、支柱の丁度半分くらいの高さに補強を兼ねて足場が張り巡らされている
非戦闘員の避難はタオや駆け付けた他のエージェント達が担当
従魔は室内の中央付近を徘徊しているが、時間が経つと外に出ようとする
●特記事項
東棟の通路・室内には崩落を防ぐための支柱が多く設置されています
少なくとも半数は残っていなければ現場は崩壊し従魔撃破後の調査ができなくなります
爆弾・砲撃や公範囲に影響を及ぼすスキルの多用は大変危険です
一連の流れは午前中に従魔との戦闘、無事終了すれば休憩を挟み午後から現場の調査開始となります
休憩中は体を休めるもよし、ギアナ支部の食堂で舌鼓を打つもよし、タオや他の職員と話をするもよし。自由に過ごして下さい
●敵
・『女性型従魔』×1
デクリオ級/中型
長い髪と微笑みを浮かべた女性の顔を持つ従魔
血管や臓器を思わせる器官が体の各所に張り付き、顔から結晶体が飛び出ている
知能は高くない。進行方向にある支柱は避けるよりも破壊する確率が高い
予想される攻撃は『血管のような鞭を振り回す』『顔の結晶体からライヴスか結晶体その物を射出する』
●NPC
・『タオ・リーツェン』/『ケッツァー・カヴァーリ』
旧東棟やその近辺にいた非戦闘員を他のエージェントや戦闘技能を持つ面々と共に避難させます
従魔の撃破後は調査に参加。PCからの協力要請や質問には可能な限り答えます
・その他職員など
現場の調査には事故当時もギアナ支部にいた古参の研究員や技師も協力しています
彼等に話を聞けば当時のギアナ支部の様子やD.D.=デイモン・ダイアーの個人的な話を聞けます
マスターより
みなさんこんにちは、茶茸です。非常に暑いです。熱中症には注意してください。
今回はかつてギアナ支部で起きた事故と、その事故現場に残された物の再調査をしましょう!
と言う所で出現した従魔をまず撃破しなければいけません。
避難誘導などはタオと丁度近くにいた他のエージェントに任せて、みなさんはまず従魔の撃破をお願いします。
くれぐれも現場を崩壊させないようにご注意ください。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2018/07/20 11:32
参加者
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最終発言2018/07/12 11:15:51 -
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