本部
地中海の異変を探れ
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/05/09 22:00
- 完成予定
- 2018/05/21 22:00
このシナリオは3日間納期が延長されています。
掲示板
-
【質問板】
最終発言2018/05/08 10:09:35 -
【相談】黒幕を探れ
最終発言2018/05/09 21:11:07 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/05/07 23:26:30
オープニング
●地中海に生ずる氾濫
ザアアァァ――
この日、イタリア北西部の都市ジェノヴァには朝から雨が降っていた。
雨期が過ぎつつある時期なのに降雨量は多く、リグリア海へ何度も突き刺さる。
ザザ ザザザ
ザアアァァ――
雨と同時に風も強く、波は自然と高くなって荒ぶる海。
地面や海から立つ雨音や、海面を何度もひっくり返す波の音がとても激しい。
ザアアァァ――
ザザザ ザザ
それが原因かもしれないし、そうじゃないかもしれない。
何にせよ、ジェノヴァにいた市民は、この日、リグリア海の異変に一切気づけなかった。
ザザザザザザザザザザ
ザアアァァ――
ザザザザザザザザザザ
沖に蠢(うごめ)く、無数の影。
海中に集(つど)う、不穏の群。
規則的に持ち上がる、敵意の波。
ヒトならざるモノが、ヒトの都市を食おうと――
大きな水音に紛れて、密かに確かに差し迫る――
●緊急防衛作戦と特別調査依頼
「現地時間の昼頃、現地支部にいたプリセンサーが従魔の襲撃を予知しました」
急遽、東京海上支部の会議室に集められたエージェントたちを見渡し、碓氷 静香(az0081)は普段通りの無感動な口調で説明する。
「敵はミーレス級従魔が3種。強さや能力はおおよそ予知で判明していますが、問題は数です」
敵の情報をまとめた資料を配布し、静香はプロジェクターを起動して地図を映し出した。
「従魔の予測襲撃目標はイタリア北西部の都市・ジェノヴァ。歴史的に海洋貿易が盛んで、南に広がる地中海の沖から侵攻してくるようです。そして、敵勢力は『予知できなかった』のではなく、『正確に数え切れなかった』ため、現在も『不明』と言う他ありません」
つまりそれくらい大量の従魔が動いており、防衛の難易度は相当高いと予測される。
一部のエージェントはその光景を頭に浮かべ、自然と表情が厳しくなった。
「現在もヨーロッパ各支部が防衛戦力を募っていますが、それでも手が足りないため応援要請が入りました。危険度を考慮して参加は任意ですが、予測される被害が大きいため協力していただけると助かります」
静香の呼びかけに多くの挙手があり、感謝を述べて作戦の準備を促した。
「――すみません、少々お待ちいただけますか?」
が、一部のエージェントは静香に引き留められて会議室に残る。
「実は先ほどの説明では伏せていたのですが、今回の襲撃事件は愚神の指揮下にある可能性が高いと私は考えています」
驚きと疑問を返すエージェントたちへ、静香はさらに口を開く。
「皆さんはご存じかわかりませんが、最近になって地中海で従魔が目撃される事件が増えていました。国はやや離れていますが、スペインではクラゲ従魔が、フランスではマグロ従魔が出現し、討伐依頼が出されました。そして今回……規模こそ違えど、襲撃が『地中海の沿岸地域』という共通点は変わりません」
一度ならまだしも、短期間に似た事件が連続したことを、静香は不審に思っていたらしい。
そして真っ先に疑ったのは、従魔の自然発生ではなく愚神による意図的な攻撃である。
「ただ、現地の職員やプリセンサーに問い合わせたところ、愚神の存在は予知していないそうです。私から警戒を促したものの、従魔の大群への対処に追われ愚神にまで気を配る余裕はないようでした」
そこで、と静香は指名したエージェントたちへ視線を送る。
「皆さんの実力を信頼した上でのお願いです。都市防衛任務と並行して、地中海の騒動を指揮する愚神の捜索と調査も行ってもらえませんか? 信一さんも私の懸念に同意してくださいましたが、まだ愚神が黒幕だという証拠はありません。こうして個別で依頼したのも、不用意に不安や混乱を与えないためです」
静香は優秀なH.O.P.E.職員である佐藤 信一(az0082)の後押しを受け、愚神の調査依頼を決めたようだ。
「信一さんは本調査依頼を上司に報告し、成果次第では追加報酬が出るよう交渉してくださいました。私の杞憂であればいいのですが、もし愚神が発見されれば新たな脅威となるでしょう。危険を伴う依頼ではありますが、よろしくお願いします」
深々と頭を下げる静香を前に、エージェントたちはお互いに顔を見合わせた。
解説
●目標
愚神(?)の探索
都市の防衛
●登場
シルロ…ミーレス級従魔。全長2mほどの巨大エイ。丸い体盤(肉体)は焦げ茶色で側面のヒレに鋭利な刃を持ち、筋肉質な尾でゆっくり泳ぐ。海中行動の他、飛行能力も持つ。数不明。
能力…攻撃↑↑、命中↑、回避・移動・イニシアチブ↓
スキル
・コッセレ…射程0、範囲3、範囲魔法、魔攻+50、防御-20(2R)、全身から放つ強力な電撃、命中→BS衝撃付与
スディレ…ミーレス級従魔。岩のような表皮を持つ1mほどのヒトデ。黄白色の肉体はライヴスで発光し、暗闇では目立つが特殊な力はない。海中行動の他、飛行能力も持つ。数不明。
能力…防御↑↑、回避・移動↑、攻撃↓↓
スキル
・クディジデ…カバーリング、移動+2、表皮を硬くし味方をガード、被ダメージ1D10減少
ライジグ…ミーレス級従魔。全長5mほどの巨大ウツボ。体色は黒に近い紺色に黄色の斑点。鈍重だが攻撃時の俊敏性は高い。海中活動の他、短時間(1~2R)なら浮遊可能。数不明。
能力…命中↑↑、生命力・特殊抵抗↑、防御・移動↓↓
スキル
・ウロト…射程1~10、単体物理、命中+30、物攻-20、猛毒のライヴスを宿す肉片を自切し投擲、使用→被ダメージ1D6、特殊抵抗判定勝利→BS減退(2)+気絶(3)付与
●場所
イタリア北西部の都市・ジェノヴァ沖
イタリア最大の貿易港であるジェノヴァ港を有する湾岸都市
かつて地中海での海洋貿易や金融業の中心地として栄えた海洋国家だった
天気は雨、気温は肌寒く水温もやや冷たい、都市側へやや強めに吹く南風を観測
●状況
従魔の大群による都市への侵攻をプリセンサーが感知
大勢のエージェントが召集されるも戦力は不足気味
海岸付近に半数以上の戦力を展開し迎撃予定
到着は日没後、戦闘は夜間
PCは遊撃に加え、従魔を率いる愚神の存在を調査
探索猶予は10R→それ以降は従魔迎撃に専念
マスターより
最近騒がしかった地中海で、ついに大きな動きが起こりました。敵戦力はミーレス級ばかりですが、正確な数がわからないほど大量にいます。H.O.P.E.も多くのエージェントを集めましたが、それでも対処しきれない可能性もあります。
皆さんには従魔の迎撃と並行して、従魔の大群を指揮する存在がいないかを調べてもらいます。単純な従魔の侵攻にしては大規模かつ連携した行動が見られるため、高確率で黒幕に愚神の関与が予想されます。
ただし、迎撃戦力の不足から調査時間には制限があります。愚神発見の成否に関係なく、時間が過ぎれば強制的に調査は終了するので、少しでも手がかりを見つけられるよう迅速に行動しましょう。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2018/05/20 20:43
参加者
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【質問板】
最終発言2018/05/08 10:09:35 -
【相談】黒幕を探れ
最終発言2018/05/09 21:11:07 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/05/07 23:26:30