本部
雪に舞う白装束
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/12/07 19:00
- 完成予定
- 2017/12/16 19:00
掲示板
-
雪女を退治せよ
最終発言2017/12/07 18:20:25 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/12/06 13:31:34
オープニング
●救助隊の三人
深い雪に足を取られながら三人のエージェントが山奥の集落に向かっていた。
重そうに雪を乗せた木々が頭を垂れている。時折その雪が落ちる音とエージェント達の足音がなければ無音が良いアクセントになる雪景色が広がっていた。
「山奥の集落から出た救難信号に応じて向かうは三人の凄腕エージェント……。このエージェント達の前に立ち塞がった従魔は片っ端からバンッ! バンッ! となぎ倒されて他の従魔に危険を伝える道しるべとなるのみ……」
「おい、うるさいぞ。そろそろ集落が見える位置に入る。緊張感を持て」
調子の良いことを一人で呟いていた短い赤毛の男にフードを被り双眸が鋭い男がたしなめる。それでも赤毛の男の軽口は止まらない。
「そんなこと言われましてもねえ。もうかれこれ二時間近く歩いていれば妄想も捗るってもんですよ。それも積もった雪がそのまんま残る山道をですよ。もう白色は見飽きました」
「集落の周囲を安全確保出来れば帰りはヘリだ。我慢しろ」
「行きもヘリが良かったですよ。せめて除雪車」
「今通ってきた道を考えれば両方却下だということがわかるだろ」
「むー……」
「見えました」
不貞腐れる赤毛の男をまったく気にせずにサングラスの男が青く晴れた空の下で集落を発見する。
今、三人が居るのは集落を一望できる高台の上である。フードの男が双眼鏡で、赤毛の男とサングラスの男は身を伏せて狙撃銃型のAGWを構えながら集落の様子を観察する。
「人っ子ひとりいないですね……。その前に家屋の玄関が雪に埋もれているからしばらく誰も外には出ていないみたいですよ」
「うむ、煙突からの煙も見えないことから人が生活している様子はなさそうだ」
「降りますか?」
「俺とお前が直接調べに降りよう。お前はここでサポートを頼む」
サングラスの男は集落から目を離さず無言で頷いた。赤毛の男が立ち上がるとフードの男と一緒に集落の中へ向かう。
集落の入口すぐの家屋の前に行き、人の背丈ほど積もっている雪をなんとか除けると入口の引き戸を開けて中の様子を確認する。窓も雪で埋もれているので家の中は薄暗く、そして人の気配はなかった。それを五軒ほど繰り返したがどこも結果は同じであった。
集落に降りた二人は上から見ていた時から気になっていた広場に足を踏み入れた。そこには雪が不自然に盛り上がっている箇所が何十とあったのだ。
「あと怪しいのはこれですね。さて、掘りますか」
「おい、これは慎重に――」
その時、ひときわ大きい盛り上がった雪が動いたかと思うと、雪を吹き飛ばして中から二メートル以上の背丈があり、横幅もそれなりにある白い長毛で全身を覆った何かが二人に襲いかかってきた。
二人は慌ててAGWを構えたが大きな手が二人に届くのが先であった。
しかし、二人に向かって来ていた大きな何かは二人に届く前に力なく倒れる。二人が様子を窺うとそれ以上動くことはなさそうであった。
赤毛の男が高台に向かって親指を立てると、高台に居るサングラスの男も親指を立てた。
「……従魔、ですね。この雪の塊は全部こいつなんですかね?」
「その割には動かんな……。俺が試しに掘ってみるからお前はAGWを構えてろ」
フードの男が人の背丈ほどの雪の盛り上がりを慎重に掘り始めると、赤毛の男は周りを警戒しつつそれを見守る。しかし、そう時間がかかることなくフードの男が何かに気づいた。
「中に氷の塊が入っている……、人間付きでな。おそらくここの住人だろう」
雪を少し除けると氷の塊が姿を現し、その中には生きているのか死んでいるのかはわからないが目を瞑った女性の姿が見える。
「ここにあるほとんどがこんな状態の人なんですかね……?」
「わからん。とにかく早く応援を呼んだ方が良いだろう――」
気づけば先ほどまで見えていた青空は白い厚い雲に覆われて、辺りに吹雪をもたらし始めた。それはすぐに数メートル先も見えないほどの吹雪となる。高台で待機させていたサングラスの男の姿はとても見えそうにない。
「きゅ、急に……! どうしましょう!」
「これではどうにもならんな……。そこの家に入るぞ!」
「わかりました! 何だってこんな――」
赤毛の男の言葉が途中で途切れる。フードの男が不思議に思い振り返ったがその姿はなかった。
「おい! どこへ――」
「なんや、三人だけか……。もっと餌を集めるための撒き餌になってもらおか」
か細い女の声が聞こえたかと思うと、氷のような冷たい手が両頬に添えられる。フードの男が飛び退こうと思った時には全身を氷で覆われていた。
●救助の救助
「とまあ、大変な状態なのさ」
髪がボザボサの男性職員はそう言って適当にまとめた。
「通信が途切れる前に従魔が現れた報告は入っていた。そいつは倒したらしいが別の何かにやられたんだろう。そこでお前達には救助に向かった三人のエージェントを含めた雪山の奥にある集落の救助を頼む。わかっていることは少ないが、従魔は雪の中から急に襲ってきたという報告もある。その辺りも十分に気をつけてくれ、以上。……えっ、情報が少ない? ばかやろう、こういう時こそ現場の判断が物を言うんだ。任せたぞ!」
解説
●目的
通信が途絶えたエージェントと集落の救出及び原因となった従魔の討伐
●登場
・デクリオ級愚神。
雪女のような容姿で空中を浮遊している。辺りに吹雪を呼び寄せることが出来、生物を一瞬で氷漬けに出来る息を吐く。吹雪を起こされると周囲四メートル先の視界が見えなくなる。
・ミーレス級従魔×五体
雪男のような容姿で力が強く、生物を愚神に捧げるために動いている。戦闘では単体で攻撃をしてくることもあるが、主に愚神の周りを囲んで盾の役目を果たす。遠距離の場合は、雪を力強く固めて投げつけてきたりする。
●地形
小さな集落で家屋が何軒か建っている他は畑などが主な広い場所である。町が見下ろせる高台があり、そこからスタートする。集落の奥にある広場には犠牲となった人々が氷漬けにされて立っているので破壊しないように。
マスターより
三色もちゃです。よろしくお願い致します。
今回のシナリオでは冬ということで雪女との戦闘です。愚神である雪女に氷漬けにされて従魔に破壊された……、なんてことがないように気をつけてください。
愚神達は最初隠れているので奇襲攻撃に気をつけましょう。
リプレイ公開中 納品日時 2017/12/12 11:00
参加者
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雪女を退治せよ
最終発言2017/12/07 18:20:25 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/12/06 13:31:34