本部
極限限界集落!
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/04/30 12:00
- 完成予定
- 2017/05/09 12:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/04/28 23:10:57 -
相談卓
最終発言2017/04/30 11:06:33
オープニング
●押し寄せる黒波
「今日はあったけぇなぁ」
「そうだなぁ。もう春も大詰めと言ったところだ」
柔らかな日なたの下で二人の老いた男性が世間話に興じている。
人の会話は付き合いが長ければ長いほど共通の話題が少なくなり、最終的に天気の事しか話せなくなるという。
毎朝顔を合わせるこの二人の会話は常に天気の話から始まる。それはある意味二人の付き合いの長さを現していた。
ここはのどか、というには少々簡素過ぎる、山間の集落。
峠の合間の平地にぽつぽつと建物が立っただけの、高齢化に悩まされるいわゆる限界集落だ。
「そういえば佐々木さんの所の子供がよ。色気づいてきたみたいで若い女の子を探して……」
「ん、ちょっと待て」
しばらくして話がようやく天気の話から逸れた頃合いで片方の男が話を中断した。
「どうした?」
「ありゃなんだ?」
そう言って道路の先の方を指差す。
「ああ?」
視線をそちらに送ると、その先には黒い塊が何やらもぞもぞを動いている。
よくは見えない。二人とも年もあってそれほど目の良い方ではない。
しかし……人生経験は豊富だった。
「ありゃあ、従魔ってやつじゃねぇのか」
「でなきゃ熊だ。イノシシにしてはデカすぎる」
「どっちにしても事だ。おい、こうしちゃいられんわ。逃げるぞ」
その黒い塊はまだ活発に動く様子は見えない。今の内であればまだ逃げられるかもしれない。二人の男はそう考え、その塊から離れようとして――
「――!」
思わず息を飲んだ。
黒い塊が現れた道とは逆側。そちらにも同じような黒い塊がいた。
こちらは先ほどのものよりも若干近い。だから、その姿も明確に確認できた。
――蜘蛛だ。人の腰ほどの大きさのある蜘蛛がのたのたと歩いている。
疑いようもない、従魔だ。
2匹の従魔。こんな限界集落の人員で対応できるわけがない。
「いかんわ。こりゃいかん」
否、事はそれで収まらなかった。
男が逃げ場を探して見上げた山の上。
そこには無数の動く黒い塊が見て取れたのだった。
●不審
捨てる神あれば拾う神あり。
不幸にも従魔の群れに襲われた集落であったが、幸運な点が三点あった。
まず一点。偶然近くにH.O.P.E.所属のエージェントが車を走らせていた事。
これにより従魔出現の一報を受けたH.O.P.E.はほんの十数分で現場に一人のエージェントを派遣できた。
二点。限界集落にしては立派な公民館があった事。
その昔、この集落に人とお金がそれなりにあった頃に建てられたもので、古いが大きさ的には避難に最適であった。
そして、三点。これが一番大きかったのだが、従魔達に積極的な攻撃の意志が見られなかった事。
従魔達はゆっくり集落を徘徊したが、積極的に住民たちを襲わなかった。これにより住民たちの大半はこの公民館へと非難することができたのである。
無論被害がなかったわけでもないが。
「ひい、ふう、みい……うーん、パッと見ただけでも十匹以上いるな……」
公民館の二階の窓から外を眺めて初老の男が呟く。
彼の名前は二ノ宮利勝。偶然近くにいて派遣されたH.O.P.E.のエージェントである。
戦闘をこなすエージェントとしては大分高齢でそろそろ引退を考えるような年である。
『見たところミーレス級だ。一か八か打って出てみるか?』
「馬鹿言うな。その間に住民が襲われたら終わりだ」
からかう様な英雄の声に利勝が返す。
ちらりと建物の中のホールに目を移す。
そこにはこの集落の避難してきた人たちが身を寄せ合って座っている。
人数は100人ほど。大体が高齢者で中には若い人間も数人。幼い子供もいるようだ。
彼らを守りながらここを突破するのは難しいだろう。
「H.O.P.E.に連絡はいっているんだ。ほどなく増援が来る。それまでは籠城だ。幸い従魔どもが無理やり押し入ってくる様子はない」
『それがおかしいと思わんのか、爺さん』
「……まあな。しかし、考えても分からん事は後回しだ。今は犠牲者を出さないことが最優先事項」
そう言って再び窓の外を見張る。
地面を蠢く蜘蛛の従魔達。
大人しく徘徊するだけのその行動は、利勝にはどこか不気味に映るのだった。
解説
●目的
公民館に群がる従魔達を殲滅せよ
●敵
・ミーレス級従魔『黒蜘蛛』 ×20
(PC情報)
高さ1mほどの蜘蛛の姿をした従魔。現在は何故か積極的に襲ってこない。
(PL情報)
遠くから【BS:劣化(回避)】を付与する糸を放ち、同時に別の個体が攻撃を仕掛けるという連携を主にして戦う。
また、設置型の巣も張るようで、こちらは非常に見えにくく、触ると【BS:翻弄】を付与されます。
攻撃力は平均的なミーレス級程度はあるが、防御力はかなり低めである。
●味方(PC情報)
・二ノ宮 利勝
&ベンド タグハーツ
この事件でいち早く派遣されたエージェントコンビ。既に共鳴状態で現場で住民を護衛している。
それなりに熟練度の高いシャドウルーカーで、ミーレス級と1対1ならまず負ける事はない。
特に指示がない限りは公民館から外には出ず、住民の護衛に専念する。
こちらからの連絡は可能。二人とも割と口が悪い。
●状況(PC情報)
朝8時。晴天。
公民館の二階のホールに住民たちは全員集まっている。
従魔達は公民館まわりが最も多く十匹強。
その他、数匹単位の塊で集落を動き回っているものがいる。
多くの住民は避難に成功したが全員という訳ではない。
集落の広さはリンカーであれば十分もあれば回り切れる程度である。
※PL情報
公民館から見て集落の反対側、北限の方に巨大な蜘蛛の巣が形成されつつある。
公民館からは遠すぎて現在は誰も気づいていない。
マスターより
雑魚多めの無双推奨シナリオです。
ボスに当たる敵はいないのでどんどこ蹴散らしてください。
NPCに関しては余程の危機に陥れさせないかぎり住民を守り切ってくれます。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/05/08 07:59
参加者
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相談卓
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