本部
霧の道切り
- 形態
- シリーズ(新規)
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,300
- 参加人数
-
- 能力者
- 6人 / 4~6人
- 英雄
- 6人 / 0~6人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/03/03 22:00
- 完成予定
- 2017/03/12 22:00
掲示板
-
濃霧警報【相談卓】
最終発言2017/03/03 09:51:45 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/03/01 04:36:51
オープニング
「どうしたの恭佳、いきなり研究室に来いなんて」
澪河青藍(az0063)は機材に囲まれ栄養ゼリーを啜る仁科恭佳の背中を眺めて尋ねる。研究に没頭すると不健康な生活を始めるのが彼女であったが、ヴィヴィアンが共にいるお陰で多少は顔色のマシな状態を保っていた。
「どうしたのも何もないでしょ。調査が一段落したの。『天津風』の」
恭佳はカプセルの中に収められた白刃を指差す。薄い燐光を放つその刃は、美しい波紋を描いている。
「結果は?」
「まあ、AGWとして扱う分には優秀な刀と言ってもいいかもね。僅かなライヴスを何倍にも増幅する回路が込められてる。こんなの作れる人は現代でも限られてるのに、四百年も前にどうやってこんな刀作ったのかはわからないけど」
『扱う分には、か。奥歯にものが挟まったような言い方だな。何かあるのか』
エイブラハム・シェリングは訝しげに眉間へしわを寄せる。恭佳は肩を竦めた、
「まあね。回路にライヴスを流した時に、どうしてもノイズが出るんだ。計算上はもっともっと高い数値が出るはずなのに、そのノイズのせいでどれだけのライヴスを流し込んでも一定量に達したら増幅が止まっちゃう。今の状態のままで振るっても、姉さんが使ってる今の刀より少し強いくらいになっちゃうかな」
「それでも少し強くはなるのね」
「まあ。自己修復能力は既存のAGWと比べものにならないし、将臣の兄さんが許してくれたんだから持ってていいんじゃない? ほら」
カプセルから刀を取り出すと、鞘にそれを収めて青藍に放って寄越す。その鞘の色は、彼女の名前と同じだ。握りしめると、青藍は小さく頷く。
「……うん。そうね。強いには越したことないし……」
『そうだ。この先どれほど強い化け物が現れるかもわからないからな』
「これ以上……もう想像もつかなくなってきますね」
相方の淡々とした物言いに、青藍は溜め息をつくしかなかった。
――現れた従魔により市街地で人々がライヴスを吸収されている。至急排除せよ。また、その地は現在霧が発生し視界が悪くなっている。プリセンサーは他にも正体不明の反応を感知しているから、注意は怠らないように――
要請を受けたエージェント達は従魔を討伐するため、夜の市街地を駆ける。その中には、たまたま近隣にいた澪河青藍もいた。受け取ったばかりの天津風を携え、彼女は君達の横を走っている。
「今回はよろしくお願いします」
彼女は君達に向かって軽く頭を下げる。挨拶もそこそこに、君達はぼんやりと漂う霧の中に足を踏み入れた。彼方から、人々の悲鳴が聞こえてくる。今まさに従魔に襲われているのだ。顔を見合わせて、君達はさらにその足を速めた。
「――!」
言葉にならない叫び声。周りの空気をも凍りつかせるような冷たさが篭っている。君達は武器を抜き、その声のする路地へと向かおうとする。青藍もだ。しかし、彼女は天津風を抜いた瞬間に、雷にでも撃たれたかのようにぴたりとその動きを止める。誰かが、そんな彼女の様子に気が付き振り返る。どうしたのか、と彼女に尋ねる。
「……い、いえ。何でもないんです。すみません」
青藍は首を振った。何やら様子がおかしくも見えるが、今は気にしていられない。君達は改めて路地に踏み込む。
「――!」
そこに居たのは、燐光を放つおぼろげな霊体。その目の前では、ライヴスを吸われて昏倒した一人の男がいた。霊体は君達の方に気が付くと、耳を劈くような奇声を上げながら君達に向かって群れを成し襲い掛かってきた。
蛙の鳴き声のような音を鳴らしながら、ボロのドレスを纏った従魔が一人の男に覆い被さっていた。その喉元に鋭く伸びた牙を突き立て、ライヴスを吸い続けるその従魔。彼方此方に悲惨な切り傷が刻み付けられた女の姿を取るその従魔の喉には、何かで切り裂かれた傷痕が、ぱっくりと開いていた。
「……」
ミザリーは喉の傷をひたひたと動かし呻く。自らを傷つけた者への恨みを吐き出すかのように。
それを一匹の猫がビルの上からじっと見つめていた。尻尾をゆらゆらとさせながら、赤い眼を光らせて、その異形に恐れた様子はちらとも見せず、猫はひたすらにミザリーを見つめていた。
解説
メイン:ミザリーの討伐
サブ:ファントムの全滅
エネミーデータ
従魔ミザリー
デクリオ級
〇ステータス
物攻B 物防A 魔攻B 魔防A 命中A 回避D 生命S
〇スキル
・恐怖
おぞましい容姿から洩れるライヴスは、対面するものの心身を縛り付ける。この愚神との戦闘時、移動力とイニシアティブは-2される。
・吸血
物理攻撃。ランダムに一体対象。命中した場合、与えたダメージ分生命力を増加させる。この攻撃は最終ダメージ値に+5される。
・呪いの悲鳴
魔法攻撃。全体対象。回避不可。防御に失敗した場合、減退(2)を付与する。
従魔ファントム×10
ミーレス級
〇ステータス
命中B、魔攻・魔防D、その他E。空中。
〇攻撃
・魂魄吸収
魔法攻撃。自分の前方、半径3sq以内に存在する敵へ攻撃する。必ず命中。敵の魔防に関係なく(20-敵の特殊抵抗)分のダメージを与え、同じ数値分体力を増加させる。障害物など貫通する。
・呪いの声
魔法攻撃。射程1-6sq、ランダムに1体を対象とする。防御、カバーリング不能。障害物など貫通する。
現状解説
主戦場は市街地。ミザリーとファントムは人通りの少ない路地などに潜んで通りがかった人物を襲っていた。基本的に障害物らしい障害物は無し。道路幅も狭くはなく、戦闘するに困らない程度の広さはある。
ファントムについては、現在通行人は一時退去状態にある為、現状屋外で活発に活動しているエージェント達に向かって一直線に『突入』してくる。
ミザリーは次なる獲物を求めて徘徊している。『突入』アクションを取る事で発見できる。
Tips
・澪河青藍は指示がない場合、PCに随行し、そのまま討伐に参加している。
ステータスはブレイブナイトの48/32相当。
指示があればスキルなどはその通りに使用する。
・上記とは異なる愚神ないし従魔の反応も一つ見られる。
・天候:霧 遭遇戦ルール適用、ステータス下降は無し。
マスターより
本州ではそろそろ雪も融けだす頃でしょうか。影絵企我です。
個人シリーズがどんどん打ち出されているのを見て、私も流行に乗ってシリーズシナリオを用意させていただきました。おそらく全五回となる予定です。
今回の任務について、特に苦労するところは無いかと思われます。とはいえ一人がファントムに囲まれてボコボコにされるとそこそこ苦しい戦いとなるので、その辺りの対策だけは怠らないように。
一応のヒントです。フィールドの霧は局所的に発生しており、PCの皆さんはこの霧に対して大なり小なり不可思議な印象を持つことになります……
ではでは。よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/03/08 16:19
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濃霧警報【相談卓】
最終発言2017/03/03 09:51:45 -
依頼前の挨拶スレッド
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