本部
【秋食】夕飯食べられないと思ってね
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 4人 / 4~6人
- 英雄
- 4人 / 0~6人
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/10/24 15:00
- 完成予定
- 2016/11/02 15:00
掲示板
-
相談用
最終発言2016/10/24 14:26:23 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/10/24 14:19:26
オープニング
●
そろそろ樹木の葉が赤や黄に色づきだす。多くの土地で野山が秋色に染まるにはもうしばらくの月日が必要だ。だがそれよりも早く、秋を感じさせるものがいくつかある。夏の日射しをたっぷりと浴びた植物がたわわな実をつけていた。厳しい冬に備える野生動物達がそれらを食べて肥え太っていく。豊富な穀物と果実、そして脂がのったジビエ。それらを黙って見過ごせるほど人の食欲は軽いものではない。秋のある日に収穫したばかりの食材が調理されて食卓に並べられる。家族や友人知人で囲み、舌鼓を打って心を潤すひとときもあるに違いない。穀物や果実はときに酒となる。肉も長い冬に耐えるためのハムやソーセージ、燻製肉、塩漬け肉に加工されることもあるだろう。 人の営みに欠かせないのが自然の恵みだが、一年を通じて秋の季節は特別といえた。
「せっかくですし、一般の方に迷惑がかからない範囲であれば許しましょうか。但し、強力すぎるのはダメですからね」
大英図書館の館長室。H.O.P.E.ロンドン支部長、キュリス・F・アルトリルゼインは目を通したばかりの書類に判を押す。それは支部が所有しているオーパーツの貸し出し要望書だった。
「ほ、本当によろしいのですか?」
「もちろんですよ」
駄目元で要望をだしたH.O.P.E.女性職員はキュリスの前で大きく両目を見開いた。余程信じられなかったらしく、何もない絨毯の上で転げそうになりながら退室していく。
期間限定なものの、こうしてリンカー主催の宴やピクニック等のプライベートな催しにオーパーツが持ち出せるようになった。
●今その話題必要?
「オーパーツが盗まれた!?」
HOPE職員は思わず大声を出した。報告に来た部下は沈痛な顔でうなずいた。
「早速トラブルというわけです。北ヨークシャーの北海沿いの町で催し物をやっている最中に6枚やられました。幸い、10枚のものなので問題なく開催されましたが」
「北ヨークシャー……貸し出したのは確か」
「”デメテルの瞳”です」
「デメテルって豊穣の女神だっけ? 10個も目があるんだな」
「……例えとか表現とかって知ってる?」
●盗んだものくらい把握してくれ
「レター・インレットだな」
もう確実に面倒ごとへと誘う気満々な台詞である。ナイト・アーマーを着て片手に短剣を持っていればなおさら。ここが町なら大騒ぎだが、2人がいるのは人気のないヨークシャー平原。当人たち以外騒ぐ者はいない。もっとも、騒ぎたい、というか喚きたいのはレターだけだが。
(よりによってなんだって休暇中に!)
相手はどう考えてもリンク済みの能力者。どうやら行く先々で事件に巻き込まれるのはパートナーのジェンナ・ユキ・タカネのせいばかりではないらしい。
「あのねえ。話しかけながら短剣ちらつかせるってマナー的にどうかと思うのよ」
レターはさりげなくポケットに手を入れて言う。携帯電話なら指先だけで操作できる。かける先はもちろんHOPE。
「この顔忘れたとは言わせないぞ」
「いや、誰」
「足を 踏まれた方は覚えているが、踏んだ方は覚えていないということか」
今度は自分に酔いだした。最近、面倒なのに狙われるなと思った。
「わが名はビタス! 2年前、お前たちに牢獄へと送り込まれたビタス!! 思い出しただろう!?」
「あんたみたいな大袈裟な馬鹿者覚えがないんだけど。何で捕まったの」
「置き引き」
「……?? ああ! 思い出した。子供の鞄盗ろうとした。えーっとビスタさんだっけ? リンカーになったの? おめでとー。けど、共鳴する時、話し方の主導権英雄に握らせない方がいいんじゃない? バカっぽいわよ」
「バカとはなんだ!! 後、俺の名前はビタス!! 貴様を恨んでいく年月。ついにその時が来た! 与えられし力でお前を倒す!」
「いやあ、 子供のもん盗って足元にゴミ箱ころがされて転んで捕まったやつにそんな大仰に喋られても。ギャグにしか見えないんだけど」
「ギャグで済むかな? 早くパートナーを呼ばないと死ぬことになる」
「自信あるわね。何かスーパーアイテムでも持っているのかしら」
「オーパーツ。手に入れるのに苦労した」
ビタスはにやりと笑った。懐に手を突っ込む。反射的にレターは一歩下がった。そして気付いた。
電話切っちゃった。
●実は大袈裟なんです
「通信はここで切れました」
HOPE職員はエージェントたちを見回した。
「1人のヴィランにこの人数では大袈裟と思うかもしれません。確かにビタス自身は強敵ではありません。しかし、どんなオーパーツをもっているかわからない以上、事態を重く見る必要があります。油断しないようお願いします」
通信が切れてなかったらそのオーパーツがその食物が食べごろだと教えてくれる”デメテルの瞳”なのも、派遣するのは2人ぐらいで充分なのもわかったのだが……。間の悪いことは重なるのである。
解説
●依頼内容
・ヴィランの拘束
・オーパーツ(後述)の奪還
*その後はクロスさん(後述)の家に招待されます(こちらが本題)
●場所
北イングランド、ヨークシャーの荒れ野。数キロ先に海町、別の道の数キロ先にに大きな市場を抱えた町がある。
●登場人物
ビタス ヴィラン
・武器はバトルアックスとミセリコルデ。武器の扱いが劇的に下手で思わぬところに被害をもたらす。
昔、置き引きでレター(後述)に捕まったチンピラ。出所後、リンカーとなり復讐するべくオーパーツ(後述)を盗み、レターへと近づく。現在はレターと対峙しているが、エージェント達が来るとレターを人質にする。英雄の影響で言葉遣いが大仰。
レター・インレット(レティ)
・ロンドン警視庁の刑事でユキ(後述)と契約を結んだ英雄。ヨークシャーにて休暇中だが、ビタスに絡まれる。後に、ビタスの人質に(抵抗が面倒だった為)事件が終わった後、滞在している家にエージェントたちを招待する。
ジェンナ・ユキ・タカネ(ジェニィ)
・休暇中のロンドン警視庁の刑事。リンカー。ヨークシャーの叔父の農場にレターと共に滞在。レターが事件に巻き込まれているとは知らず、田舎生活を満喫中。料理は上手い。
クロスさん
・ユキの伯父さん。羊農場主。羊の毛で作った小物が結構な収入源になっている。無口で優しい。
クロス夫人
・ユキの伯母さん。家事全般得意。おおらか。
●オーパーツ
”デメテルの瞳”×6
片眼鏡。食物をのぞくと光り、そので食べ頃かがわかる。ビタスが用途もわからず盗んだ。奪還後、貸出の許可が下りる。
●事件解決後(こちらが本番)
クロスさんの家へ昼食に招待されます。ただし、準備に時間がかかるので来るのは2時間後。その間は自由行動です。市場に行ってもいいし、クロスさんの家に行って手伝ってもOK。”デメテルの瞳”の貸出許可も出ます。使い方はお任せ。車はレターとユキが回してくれます。
マスターより
こんにちは。落合陽子です。
ヨークシャーと言えばイギリスの典型的田園風景を持つ場所。パイとプディングが美味しいのどかなところだそうです。よだれが出そう。
さて、今回は「仕事をさくっと終わらせて後は遊ぼう」なお話。料理を作るは「メシマズそれどこの話?」な夫人と刑事さんなのでご安心を。嫌いなもの・食べられないものがあれば教えてください。その他、買い物・手伝い・農業体験等など、やりたいことも書いていただければ幸いです。昼食はたっぷり出ますので夕食は食べられないものと覚悟してください。
では、よい休暇を!
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2016/10/31 16:57
参加者
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相談用
最終発言2016/10/24 14:26:23 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/10/24 14:19:26