本部
【ドミネーター】人の形
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/10/17 22:00
- 完成予定
- 2016/10/26 22:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/10/16 00:15:21 -
相談卓
最終発言2016/10/17 19:47:33
オープニング
●
次の標的、それは東京。
彼らがドミネーターの挑発はそんな事を言っていた。
それが嘘か真か、坂山は捕らわれのドミネーター隊員達に一人ずつ東京について尋ねてみたが、誰一人として情報を持っている者はいなかった。仕方なくではあるものの彼女は東京を虱潰しに調査する事にしたのだった。
当初は坂山自身が東京へと向かうつもりだった。
「ドミネーターに狙われた事をもう忘れたのか」
立ち上がる坂山を諫めたのはスチャースだった。四足歩行、犬型ロボの彼はお座りをしている。
「でも、時間はないじゃない。早くしないと向こうが準備を終えてしまうかもしれないわ」
「私からしてみれば坂山の命が奪われる方が危惧すべき事だ。リベレーターを立ち上げたばかりだろうに」
最もな理屈だった。ドミネーターの本当の隊長が顔を表に出さないのは安全確保のためだと、前回の調査結果で何となく察しがついた。敵組織の真似事をするのは忍びないが、ここはそのメリットを吸収するしかないだろう。坂山は戦闘力がない。
「なんだかお姫様みたいで嫌なんだけれど。あーいうの苦手なのよね。自分だけ何もしないで、人ばっかり頼るっていう」
「坂山、まず安心してほしいのは私は人ではない。それと姫というのは頭上に剣がぶら下がっているのと同じようなものだ。その緊張に圧迫されるだけでも大きなストレスになる。お姫様も、大変だ」
「ありがとう、そしてごめんね全国のお姫様とそのファンの皆。壮大な勘違いをしていたみたい」
「それでいい。では東京に向かってくる。ノボルも一緒にきてもらいたい」
坂山の隣でアイスキャンディを味わっていたノボルは傍聴していたが、自分の名前が呼ばれると快く頷いた。
「分かった。お散歩っていう自然な形でいけばいいよね」
「うむ。万が一ドミネーターと遭遇した場合の言い訳となる」
念の為スチャースに発信機を取り付けて、調査に出かけた二人を見送った。
一日目の調査が終わり、二日目に進行した。現時点で有力な手掛かりは何もない。怪しい集団はそこかしこにいたが、ドミネーターとは無関係な事が多かった。
三日目になってもヒントは姿を現さない。都会という鉄だらけの森林にはさまざまな善悪が交差して存在が隠されているのだろう。この日も何も見つからなかった。
そこから日にちだけが通り過ぎて言った。四日、五日。坂山は焦り始めた。この調査に時間をかけてしまうとドミネーターの準備が整って、行動してしまう可能性があるからだった。
六日目、それでも尚成果はなかった。この頃になると東京の全域を調査していた。坂山もネット端末を駆使して捜索にあたったが――結論から言うと、東京には何一つ活動予兆の証拠は無かったのだ。
挑発が嘘だという可能性もある。攪乱させるための罠だとしたら、大きな損害だ。
「坂山、十日の調査でひとまず区切ろう。ここまで何も見つからないとなると、あの紙はフランメスの戯言だろう。以前の事件で向こうの戦力は大きく削ったはずだ」
「馬鹿みたいな挑発に乗せられたってわけね。子供騙しの。情けない……」
「リーダーとして?」
「それもあるけど、H.O.P.Eの一員としてもよ。この間にも解決すべき事件はたくさんあったはずなのに」
「悔やむ事はない」
気弱な精神になっているのはなぜだろうか。坂山は自問した。学校の先生という職業をやっていた頃はむしろ強気で、何でもこなせるエリートだったからだ。そんなエリートだったからこそ、一つの失敗を大きく見過ぎていた。
ノボルとスチャースには彼女のその心境をしる由はなかった。
●
十日目の調査になった。
結果はこうだ。――大変だ。
地面に証拠がない訳だった。災厄は空から降り注ぐ物だとは、思いもしなかった。坂山は事件が起きてからすぐにリンカーを呼んだ。
「東京、K区S町に飛行機が墜落したわ。一般的な旅客機ね。羽田空港から出て、外国に向かっている途中だったわ」
現場は消防士や警察が駆けつける大混乱となっている。
災厄は墜落だけではなかった。
「更に墜落した飛行機の中から大量の人形が群れを成して人々を襲っているの。大きさは三十センチくらいだけど、人の体に纏わりついて攻撃するみたい。……これは立派なテロ事件よ」
冷静な口調を保っているが、彼女の心底には澱んで濁った最悪な感情があった。事実があった。なぜこんな日に。S町にはノボルとスチャースが調査に向かっていた場所で、さきほどから二人に連絡が取れないのだ。
今日という悪夢。
解説
●目的
人々の救出。人形達の撃破と、その原因の調査。
●現地の状態
警察や消防士が駆けつけ、火のついた建物の消火活動と人命救助を協力して行っている。警察は墜落した飛行機の破片回収も行っているが、優先順位は救助の方が高い。
だが、機体付近には人形が散らばっているためそちらの方は救助が済んでおらず、近づく事ができない。
既に亡くなった方々含めて、被害にあった人物は百十三人。主要都市ではないため、多くの犠牲者を出さなかった。
建物の下敷きになっていて動けない民間人、骨折や怪我で動けない民間人、意識不明な人々がまだ多く残っている。元々その地帯は有名な電気店やビルが複数個ある半都市街だった。
野次馬と報道陣の数も多く、彼らは人形がいる事を知らない。
●人形について
飛行機が落ちたのは南西方向で、そこから北東へと一直線に向かって大軍が進んでいる。
五百体もある人形は地面を覆いつくし、優れた聴覚と嗅覚、視覚で人間を探し出して襲う。
リンカーに対しての攻撃方法は体に絡みついての束縛と武器による攻撃。人形には二種類あり、百キロの重量人形がリンカーの足に絡みついて束縛させた後、両手に包丁をもったジャンキー人形が一斉に体を登って攻撃する。体力は全員脆いので、ほぼ一撃で沈む。
●人形師
五百体以上の人形を操っていたのはヴィラン。「チェルミー」という愛称がある。彼はドミネーターの一員なのだろうか。
人形一体一体に自身のライヴスを付着させ、軍の後ろから操縦している。隠れている訳ではなく、堂々と表に顔を出している。彼の攻撃手段は専ら人形の操縦だけだが、倒された人形の修復を行う、人形を盾にしてガードする、隠れる等倒されないための動作は機敏。
※リベレーターについて
「ドミネーター」の対抗組織として坂山が立ち上げた組織です。コミュニティが存在します。現在、人員募集中だそうです。
マスターより
※当MSはアドリヴが多めです。
私の飛行機デビューは中学生の頃でした。修学旅行の時がそうだったのですが、徐々に機体が動き始める時はジェットコースターを想像しました。ジェットコースターは本当に苦手でしたが、いざ飛行機が飛び立とうとするときの体全身が浮く感覚は楽しかったなあと思います。それからも飛行機を利用する機会はあり、離陸の時は常にワクワクしています。
ただ、離陸の時はパイロットさん、緊張しなければならないそうで。一歩誤れば墜落してしまうとか。沢山の人命を背負っているのですから、生半可な気持ちで操縦は絶対に厳しいですよね……。尊敬します。
それでは任務の方、よろしくお願いします。
リプレイ公開中 納品日時 2016/10/20 19:25
参加者
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最終発言2016/10/16 00:15:21 -
相談卓
最終発言2016/10/17 19:47:33