本部
(新)山田の伝説♯1 夏のスーパー強行軍
- 形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/08/13 09:00
- 完成予定
- 2016/08/22 09:00
掲示板
-
強行突破作戦会議
最終発言2016/08/11 14:44:03 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/08/09 08:32:21
オープニング
●きかくかいぎー!
都内某所、とある者たちが、長机に資料とおぼしき紙を広げて議論を戦わせていた。
「いやぁ、これじゃ足りないと思うんですよねぇパンチが……」
「そうっすねー、ヒキが弱い感じっすよねー」
「でもそう言ってばっかで、全然話が進まないんですけど……」
「しょうがないでしょ。面白い案が出ないんだから」
あーだこーだ、わーぎゃーぺちゃくちゃ。言葉が錯綜し、状況はカオスってる。
彼らが話し合っていたのは、夏から始まる『新番組』のTVプログラムについてだった。そろそろ何かしら決めなければいけないタイミングではあるのだが、彼らの琴線に触れる企画案がまったく上がっていないのだ。
いや、正確には“彼ら”ではなく、1人の何か偉い爺さんが「うん」と言ってくれないのだ。そのせいで会議の進行は全然進んでいかない。
「……なんか、違うよNE。マインドがノーレスポンスって感じで……」
徹頭徹尾それしか言わない正直邪魔者な偉い爺さん。“齢七十を超えてるんだからまともに喋ってくれ”と思いながらも、周りの者は「そうですよねー」と返すのみ。
「えーっと……山田は? 何か案ある?」
「俺すかー? 一応あるっちゃあるっすけど、話すの面倒くせぇーんすよねぇー」
「殺されたくなかったら言えやこの野郎」
先輩風の男に強要される形で、しぶしぶ立ち上がって話しはじめるのは山田・フレンドリーという若い男である。何かよくわからん経歴で何かよくわからんうちに入社していた、何かよくわからんハーフっぽい奴だ。ゆえに誰も期待してない。だから周りの者たちも小休止モードに入った。
「あー、ほら今リンカーって増えてるでしょ。芸能人も多いし。だからこう……あの人たち使って、何かこう超人的な企画をやる的な……伝説作る系? とか良くね? って思うんすけど」
「アバウトすぎんだよなぁ……。とりあえず何かアイディアはあんの? 初回とかは?」
「リンカーって身体能力とか普通の何倍もあるわけじゃないすか。だからー、何すかね……海とかBBQとか夏祭りとか、全部1日で満喫しようぜ的なやつ?」
「ショボっっっ!!!」
「いやいけるっしょ! この強行軍やれんのかー! って興味湧くっしょ!!」
「ないわー。そりゃさすがにないわー」
「いけるって信じろって! だよなジジイ!?」
「さらっとタメ口入れやがってこの野郎が。しかもおめー何言ってんだマジで何言ってんだ馬鹿か?」
急に偉い爺さんに失礼にも話を振った山田を、必死の形相で押さえつけて場を取り繕おうとする先輩風。その目はちらちらと爺さんの表情をうかがっていたが、唸って考えこんでいた爺さんはやがて誰も予想していなかった答えを出した。
「……いいよNE。何かね、クるよね、マインドに……」
「えっ!!?」
オッケーサイン。周りの者たちが一斉にざわつきはじめた。この場では爺さんが絶対正義、爺さんがイエスと言えばイエス。ノーならノーなのだ。爺さんが黒と言えば白い物も黒ってわけですよ。
そんな偉い爺さんがオッケーしたなら、もう他の者たちも手の平を返しはじめるのです。
「……あるわー。普通にあるわー。やっぱ目のつけどころが違うわー山田はー」
「机の上のゴミ(他企画の資料)全部片付けときますねー」
「何人かオッケーそうな人を見繕っておくわ!」
会議時間がクッソ長引いていたことも相まって、話はとんとん拍子で進んだ。そしてそれを企画した当人である山田は、偉くもないくせに椅子にふんぞり返って高見の見物を決めこんでいた。馬鹿野郎が。
「……クる気がするYO、新番組。山田クン、キミ伝説作っちゃいなYO……」
「うーっす頑張るっすー」
爺さんの激励、山田の気のない返事。
軌道に乗った会議にもう自分はいらない、と言って偉い爺さんはその場を去っていった。セリフがしょうもない上に、ご老体が向かった先がキャバクラだということは皆わかっているので、完全総スルーだったけど。
●オファーが来たわよ!
「――という経緯で、TVのお仕事が来ました」
しょうもねえ! と言いたくなる気持ちを堪えて、エージェントたちはオファーの内容を聞く。
「企画内容は、夏のレジャーを1日で楽しみつくすというものです。山でBBQとか、海遊び、祭りや花火大会を1日で済ませることがリンカーにはできるのか、という検証も込みのようですね」
内容的には、それほど変わったものでもないように思える。そういう類のバラエティ番組など毎日だって見られるのではないだろうか。よくある普通の番組だ。エージェントたちはそう思った。
「あと、ロケ地なんですが……向こうの話によると、山はアフリカの最高峰キリマンジャロ。海はギリシャのクレタ島。夏祭りは都内の川沿いです」
……何言ってんの? 山でBBQってアフリカで? 海で遊ぶためにギリシャまで行くの? それで何で最後だけ都内なのバカなの? 湯水のように金使ってそうだけどバカなの?
「どうやら先ほど話に出てきたお爺さんが、伝説を後押ししたいということでポケットマネーを出してくれたそうですよ。色々他のお仕事もされているようですね」
どうでもいい情報キター。
じゃなくて、明らかに1日とか無理でしょう。エージェントたちは当然の疑問を口にしたが、オペレーターはにっこりと笑ってかぶりを振った。
「ワープゲートありますから、たぶん大丈夫です!」
そこまで力入れるのかよ。バラエティ番組1本を制作するために1日でアフリカとヨーロッパと日本を行き来してこいと。ハードスケジュールが過ぎる話ですよまったく。
ちなみに番組の放送時刻とかどの辺なのだろう。と気になったエージェントは尋ねてみた。
「放送時間帯はだいたい深夜2時頃のようです。まぁよく芸人さんとか売れてないアイドルさんとかが頑張ってたり通販番組やっているところですね! この番組を見て下さった人は『エージェントも頑張っているんだなぁ』と思ってくれること請け合いですよ、ファイトです!」
オペレーターは満面の笑顔で握りこぶしを作っている。すごく断りづらい雰囲気だ。
更に、番組名もどんなものなのか、と最後にエージェントたちは確認。
「えーと……『山田の伝説』……とありますね」
伝説ってお前の伝説になっちゃってんじゃねえかよ!! 山田ぁぁーーーーー!!!
解説
■概要
TVの深夜番組の収録で、夏のレジャーを満喫する依頼が舞いこんだ。
番組の企画内容は、1日で山と海と夏祭りを楽しむというもの。
だがロケ地は、
山→アフリカ・キリマンジャロ(標高5895m)
海→ギリシャ・クレタ島
花火→東京
というトンデモ強行ツアーだった。遊ぶ余裕ねえよ。
■ミッション
開始地点はアフリカ・ヨハネスブルグ支部。そこからびゅーんとキリマンジャロの麓へ。
・キリマンジャロでBBQ。のために登山。食材は番組側で色々用意しています。指定可。
いい感じに食材が焼けてきたところでタイムオーバー。クレタ島へ向かいます。無情。
・クレタ島でスイカ割り。スイカは番組側で用意しています。指定……可。
周囲の人たちから「何やってんだこいつら」という視線を向けられます。羞恥。
スイカを割ったところでタイムオーバー。東京へ向かいます。食べれませんし遊べません。
・都内で夏祭り。
強行軍すぎて花火しか見られません。屋台で何か買おうとするとADから「花火すぐなんで」とお預けを喰らいます。食べれません。地獄。
花火観賞は、その日唯一まともに楽しめるものになります。
■その他色々
・スタッフチーム同行。気を回さなくて良し。
・だいたい何かしら盛り上がったところでディレクターから「取れ高充分」との声が上がり、強制移動となります。楽しめません。
・所要時間云々は特に考えなくて構いません。リンカーは超人なのでたぶん何とか1日で遊びつくせるでしょう。
・キリマンジャロのみ、安全面の問題によりスタッフが同行しません。自分たちで映像も音声も収録おなしゃす。
・基本的にPCは疲れています。強行軍いくない。
マスターより
どうも、星くもゆきです。
今回はバラエティ番組のロケ収録でメイクレジェンドするシナリオとなります。
というか多分完遂できれば普通に伝説なので、皆さんは好き好きに楽しんで下さい。
なお山田は同行しません。面倒だから。
リプレイ公開中 納品日時 2016/08/22 19:15
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強行突破作戦会議
最終発言2016/08/11 14:44:03 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/08/09 08:32:21