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広告塔の少女~君の心の独房~
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質問
最終発言2017/05/17 11:09:22 -
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最終発言2017/05/20 18:06:52 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/05/17 07:29:01
オープニング
● 繋がれた二人。
最近グロリア社では愚神を捕縛するためのAGWを開発している。
リンカーたちからの要望が多く、遙華は「なんで愚神なんか捕まえたいのかしら」そう首を振りながらカンカンAGWを作っているのだが。
なんと今日、その拘束具が完成したのだ。
手錠型のAGWで名前は『ワッパー君一号』
装着するだけで霊力を抑え込み、力の強い愚神は沢山かけることによって動きを封じられるが。
効果時間の割にはコスパが悪いので没になった。
「かなしいわ」
そう遙華は執務室でワッパー君を持て余しながら言葉を吐く。
「自分が開発したものが日の目も拝めずお蔵入りするのは、悲しいわ」
そう遙華は自分の左手にかけてみる。丈夫で壊れにくいし、携帯性もばっちり、追尾性能もあり高性能なのだが、なにがだめだったのか。
「はぁ、何かに使えないかしら」
そうつぶやいている間にかしゃり。
なんと右手にもワッパー君が食らいついてしまった。驚きに固まる遙華。
ただ、驚いたのは、疲れすぎて自分を拘束してしまったせいではない。
いいアイディアが思い浮かんだのだ。
「そうだわ、番組にしましょう。リンカーたちが絆を確かめ合う番組。これよ!」
そう遙華は手でお花の形を作りながら立ち上がる。
「場所は孤島、ミステリーサークル。なぜここに連れてこられたのかも不明なまま、霊力は押さえつけられ、そしてゲームを……」
そのナイスアイディアをさっそくパソコンに打ち込もうとする遙華。
しかしキーボードがうまく叩けない。
「あ。ロクト、ワッパー君の鍵ってどこにいったのかしら」
「え?」
ロクトが奥の小部屋から顔だけ出して言った。髪の毛がこぼれるように揺れる。
「ああ、鍵なんてないわよ」
「え?」
「鍵が作れないから没になったんでしょ? 今の遙華みたいに間違って手を拘束しちゃう人が出そうだから」
「じゃ、じゃあ。私はどうすれば」
「ワッパーくんのエネルギーが尽きるまでそのままね」
「………………仕事は?」
「そのまま頑張るしかないんじゃない?」
「そんなあああああああ」
遙華の悲鳴がグロリア社にこだまする。
● 番組撮影をします。
題して『あなたの絆はどれほどの者? ドキドキ一週間孤島生活』
である。
番組の趣旨はこうだ。一週間手錠で繋がれた能力者と英雄。異常な状況下で運命を共にしなければならない二人の前に、理不尽な難題がつきつけられる。
この難題をクリアすることによって脱出できるが、その脱出成功まで二人の絆は持つのか。それとも、困難を乗り越える度に絆は深まるのか。
感動のリンカードキュメンタリー。らしい。
今回皆さんは半強制的にこの番組に招待されることになる。
この施設孤島にあり、外は大雨。断崖絶壁、ミステリーも真っ青クローズドサークルですが。
ここに手錠をした状態で放り込まれます。どの部分が繋がれているかは皆さんお任せですが、基本的には腕です。
実は地下から脱出できます。
その扉にたどり着くためには繋がれた二人で困難を乗り越えないといけません。
最初に、皆さんが目を覚ますのは冷たい石の部屋です。そこにはほかの参加者もいるかもしれませんし、あなた達二人だけかもしれません。
ここは選択してください。
二人で目覚める小部屋。
四人で目覚める中部屋。
不特定多数が押し込められた大部屋。
どの部屋にもシャワーとトイレ完備、冷蔵庫、中には水と缶詰と乾パンです。
ここで状況を把握したり、情報を交換したりしながら試練をこなしていくことになるでしょう。
試練の数は三つ。
1 ○○しないと出られない部屋
お題は複数あり。繋がれた一に一枚ずつ渡されます。(PLが選択してください)
ペアのお題が重なることはありません。それぞれのお題をこなせれば次の試練である死体部屋へ行くことができます。
1 ずっと感謝していることを、エピソード付きで語る。
2 ずっと秘密にしていることを語る。
3 実は嫌だった相手の癖やしぐさやエピソード
4 キス。
5 いつ好きになったのか語る。
6 もし自分が死んだらこうしてほしいなど遺言。
7 であって初めて抱いた、相手の印象。
8 将来の夢。
9 相手を殴る。
他のも細かい試練はありますよ。
男女で繋がれた場合トイレはどうするのか。
寝る時どうするのか。
もし足と腕を繋がれた人がいた場合どうするのか。
ここが一番文字数多くなるかもしれませんね。
2 死体部屋
死体安置所です、ロッカーも複数ありますが目を引くのは部屋の真ん中に安置されている死体(のようなもの)
ここまでは複数ペアで入ることができます。
でしょう。特にここで何をしろという指示はありませんが奥の扉の鍵が死体の胃の中に入っています。
レントゲンや金属探知機が放置されているので、これを使えばわかると思います。鍵を取るには血がだくだく出る死体をメスで切り開いて胃の中に手をつっこまないといけないのですが。
これをどちらがやるか。協力するのかなどなど話し合うべきことはたくさんあります。
ここでハプニングが起きます。
死体は人形なんですが、いろんな技術の結晶で人間にしか見えません。
その死体が叫びます。『痛い痛い!』って叫びます。突如、心音が止まった時のぴーっという音が鳴り響き。人形が死んだことになります(それまで心電図の音とか聞こえてなかったのに)
はっきり言うとドッキリ枠ですが。こういう場所での気遣いに二人の絆が見え隠れするのではないでしょうか。
3 手斧のある部屋
死体のある部屋の奥にはだだっ広い空間が広がります。ここがラストダンジョンです。
先ずこの部屋は手錠で繋がれた一カップルしか入れません。入った後扉はロックされます。
扉が中央にあり、左右のレバーを同時に引かないとこの扉は開かないのですが。レバーは壁の端と端にあり、どうやっても手が届きません。
さてどうしよう、そう参加者が周囲を見渡すと、そこには斧がかかっています。
斧です。つまり。腕、もしくは足を切り落とせばこの拘束を逃れることができるんですね。
ここで葛藤があると思います。例えばどちらの腕を切り飛ばすのか。ちなみに触れればわかりますが刃はAGWで英雄も傷つけられます。
ただしこの斧で何かを切ろうとすると、柄が飴なので。砕けてその中から鍵が出てきます。
そのカギを使っても扉は開きます。
そうして脱出すると、何とスタジオに通されてすべてのネタバラシをされるというのが今回の番組の流れです。
解説
目標 謎の城から脱出する。
今回は心情描写多めのプレイイングになるかと思いますが。
内容が、脱出ゲームチックなので、コメディー要素多めにするか。
シリアスで通すのかはお任せしますね。
正直試練はそこまで難しくありません、脱出できる人は一日で脱出できるのではないでしょうか。
さらに今回、能力者と英雄と書いていますが。能力者と能力者。英雄と英雄など、別の家の方と繋がれてもいいです。
ひょっとすると能力者や英雄の片方はこの内容について知っているかもしれないし、知らないかもしれなです。
そこはお任せします。
遙華とロクトは基本的に解説実況役でありますが。
彼女たちと代わる形で能力者、英雄を差し出せば、遙華やロクトと繋がれることも可能です。
リプレイ
第一章
冷たい石畳、鉄格子のはめられた窓。
天井は灰色で、明らかに自室の天上とは異なることに気が付くまで、『麻生 遊夜(aa0452)』はわずかな時間を要した。
「知らない天井だ、ってか?」
そう手錠をプラプラさせると鎖が揺れて、その先には『ユフォアリーヤ(aa0452hero001)』がつながっている。
彼女は遊夜より先に目覚めたようで、小さく背を丸めながらしくしくと泣いていた。
「……やぁ……触られたぁ」
「あ~、そりゃ、攫われてるから触られてるよな、仕方ない。ほら見せて見ろ」
そう遊夜はユフォアリーヤのボディチェックを進めていく。
「……嘆いちゃいるがリーヤの服装に問題なく、異常もないようで一安心……か」
「……ほんと?」
「ああ、けど本当はお前さんが一番わかってないとダメなんだぞ」
同時に遊夜は自分の装備を確認した。武器もスマホも幻想蝶もない。これでは文字通り手も足も出せないわけだが。
「これまた見事に誘拐されたもんだな」
そうユフォアリーヤの頭を撫でて落ち着かせる遊夜。
そんな遊夜の胸に抱かれリラックスしたのか、目を細めるユフォアリーヤである。
「……ん、外れない……ふふ、ずっと一緒」
そしてユフォのご機嫌が治るまで抱き合っていた二人だったが、ずっとこうしているわけにはいくまいとあたりを捜索し始める。
自分たちが突っ込まれたのはホテルほどの小さい部屋。
冷蔵庫と、バスルームは整備されており生活に問題はなさそうだ。
「パッと調べた限り飲食物にトイレとシャワー、完備で至れり尽くせりだな……出口は開かんが」
「……ん、やっぱりこれ?」
そうユフォアリーヤがつまみあげたのは一枚の紙、目覚めたらポケットに入っていた。
その紙をみて遊夜の表情が少し引きつる。
「なんだろうな、この漂う胡散臭さは」
「……ん、あのね。ユーヤ。これね……」
そう、ゆらりとユフォアリーヤは姿勢を低くして遊夜の前に躍り出る。
「油断させるつもりか、ドッキリか……むぐ!?」
「……ちゅー」
直後唇を奪うユフォアリーヤ。
「リーヤ!」
その時牢屋に硬い石を殴るような鈍い音が響いたという。
「……痛い」
涙目で蹲るユフォアリーヤ。直後かちゃりと鍵の開く音。
「……この非常時に。と思ったんだが、そう言うことだったか」
「……計画通り」
そう胸を張るユフォアリーヤ。そして部屋を後にする二人、そんなカップルを画面越しに見つめていたのは『斉加 理夢琉(aa0783)』と『レオンハルト(aa0405hero001)』
「さぁさっそく一人、第一の試練を突破しましたね」
マイクは話さずレオンハルトに問いかける理夢琉。
「すごくスピード感がありましたね、スムーズなのはいいことだ」
そうレオンハルトは言葉を返した。
* *
「うぅん……16分音符が……16分音符がいっぱい……」
『九重 陸(aa0422)』の寝言にて『フィー(aa4205)』はぱちりと目を覚ました。
眼球だけを回して周囲を確認、明らかに異常な湿っぽい空気を感じて、彼女はすべてを察した。
「ああ、これは……やべーですな」
その手には手錠、繋がれた先には。『フィリア(aa4205hero002) 』がのんきに寝息を立てている。それどころか目覚めている人物の方が少なそうだ。
「……あれ、次元転移の儀式が完成した? お供えが安酒でも意外と何とかなるもんだ……ってどこだここ! おい陸、起きろ!」
『(HN)井合 アイ(aa0422hero002)』 はそう乱暴に陸を揺する。
「あ~、ロクトさんまでいやがりますよ。これはいったいどうしたことでしょーね」
そのロクトと繋がれているのはどういうわけか『アリュー(aa0783hero001)』
彼は起きるなりロクトにこう告げた。
「ロクト……理夢琉は、理夢琉はどこにいったんだ?」
「……私が知ってたらたぶん苦労はないわよ」
全員が目覚め、部屋の探索を始める一行。
周囲の状況を観察しフィーは思考する。
(さて、現状は共鳴不可。んでこんなんがある以上どっかから見られてっと考えるべきでしょーな)
その時フィーはポケットの中の紙を見つける、それを読み、そして動きを止めた。
「あ、皆さんエージェントの……」
そんな一同に目覚めた陸が語りかける。
「俺たちはともかく四人とも相当な手練れなのに、有無を言わさず連れてくるなんて犯人はいったい……。狙いは何だ? やっぱ金か? しかしこれ動きづらいな……」
アイがそう右手をじゃらじゃらさせて告げる。
「じゃあ、俺の腕落とします? 機械だから痛くないっすよ」
そんな陸の言葉にすこし引いたように答えるアイ。
「怖いこと言うなよ……」
そんなアイのリアクションを楽しみつつ何か使えるものはないかと懐を探る陸。
「……あ、ポケットに何か入ってる」
「俺もだ……犯人の要求か?」
同時に紙を開いた二人は再び顔を見合わせる。しれっとした空気が場を包んだ。
(こんなんなり相手の嫌だった所を言うなんてもんならこっちの不和を狙うっつー事でわかんなくもねえんですが)
何とも言えない表情を浮かべて、ロクトとアリューを眺めているフィー。
(少なくともあのバカがこんなんを見て喜ぶとは思えねえですしな、っつー事は有力候補からは消えうせる)
バカとはガデンツァの事である。
(食料も水もある、トイレどころかシャワーもある。食料が罠とも言い切れねえですが……。っつー事は次に浮上すんのがこの状況自体が安全であるっつー説)
二人ののんきなやり取りを眺めながらもフィーは思考する。
(安全かつ見られているっつー事はなんらかの撮影に利用されているっつー事。少なくともこう考えりゃ紙の件と合わせてある程度は辻褄が合うんですよなー)
その眼前でアリューがいきなりロクトを抱き留めた。
会場では悲鳴に似た理夢琉の悲鳴と、単純に驚いたレオンハルトの声が響く。
「何が起きたのかな?」
「ああ、これは」
理夢琉の顔面温度が上がっていく。
「あああ……私が落ち込んだ時してくれた事が他の人にも通じると思ってる」
つまりはロクトが不安を感じていると思い、抱きしめて頭を撫でる行為でその恐怖を和らげようとしている……らしい。
「何か抱えてる感じがする……大丈夫か?」
「それは今回の事とは関係ないから。大丈夫」
それでもなすがままのロクトである。
「どー思いますかいね、この状況」
そんな二人を眺めながらフィーはフィリアに耳打ちする。
「え? これが浮気に当たるかってことですか?」
「ちげーですね」
フィーは冷静に告げる。その言葉に笑みを浮かべてフィリアは答える。
「恐らく貴女と同じ結論に行きついたかと」
「初めからわかってたんじゃねーですか」
緊張感のないことだ。そう首を振るフィー。
そして同じ結論に至ったであろう陸と視線を合わせる。
「これ、どうする?」
「とりあえず、真面目にやりそうな人たちからやってもらいましょーか」
そう告げて、四人はアリューとロクトを見守る。
「不安を抱えているのはあなたの方に見えるわ、アリュー」
今度はロクトがアリューの頭を撫でる番だった。
「俺は自分の存在がまだよくわかってない」
そうアリューは語り出す。
「誰かの激しい憎悪が渦まく異空間で強大な魔力の傍に在った事、その誰かは俺ではない事だ」
己が愚神か近しい者かもしれない、その恐怖がこの世界に来てからずっとある。
「英雄の記憶は曖昧だからなロクトは何を憶えているか聞いていいか」
「わたしは……そうね。ずっと人を欺いて生きてきたわ」
ロクトは小さく噛みしめるように告げる。
「人を信じることをしなかった。だけどあの子はね。面白いことにどれだけ傷つけられても人を信じようとするの。それが私とは正反対で尊いと思ったわ」
「それは。遙華の事か?」
その言葉にロクトは静かに頷いた。
「あー、フィリア?」
その時である、フィーがトントンと、フィリアの肩を叩いた。その直後である。
「どうしたんで……」
さく裂する右ストレート。
それを腹部に受け地面に転がるフィリア。
「な……全く、手加減と言うものを知らないのですか」
「基準がわからねえ以上手加減なんてしてらんねえでしょーに」
それがフィーに課せられたお題。殴るである。
そんなフィーの行いに対して、お返しとばかりにフィリアは睨みを利かせ、そした立ち上がる。
一瞬身構えるフィーだったが。
「では私からは……そうですね」
その口から出たのは意外な言葉で。
「例え先が閉じていようとも、それが見えていようとも今を幸せに生きなさい」
「……ったく、りょーかいで」
「あれを見た後で、このお題は辛いな」
そう陸は茫然と手元の紙を見つめる。
「そうだな」
さらに茫然自失とした表情で手元の紙を眺めるアイ。
「……この体制じゃちょっときついな。アイさん」
そう距離を取る陸。
「殴るのか? ああ、いいぜ」
アイは両手を広げ目を瞑る。そんな彼めがけ陸は左拳を握った。
「せいっ!」
「ぐ……思いのほか痛いな……」
鈍い音をたてたが、呻く程度で済んだことに感謝しつつ、次はアイがお題をこなす番である。
「秘密か……この際言っちまうか。俺、精神科なんだ」
「え……診てもらうほうじゃなくて?」
「そう言われるからわざわざ顔隠して偽名で活動してるんだ。この部分は後でオフレコにしてもらおう」
「オフレコ?」
「こっちの話」
その時大部屋の扉がかちゃりと、音をたてて開いた。
* *
そんな大部屋からぞろぞろと人が出ていくのを見送り、次の部屋へとクローズアップするカメラ。
レオンハルトはその画面を見てため息をついた。
そこには『卸 蘿蔔(aa0405)』と遙華がいて。
「これは噂のちゅーしないと出られない部屋!?」
そう告げる蘿蔔の頭を遙華がはたいた。
「あああ、仕事が山積みなのに、遊んでる暇はないのに」
「うう、遙華ひどいです、私の心配より仕事の心配ばかり」
その時蘿蔔は何か思いついたのか遙華の目を見つめて告げる。
「遙華は私と仕事どっちが大事なんですか?」
「友達ね」
なんだか釈然といかない答えを返されて首をひねる蘿蔔である。
そんな二人もお題に直面していた。
遙華のお題は実は嫌だった相手のしぐさやエピソード。
遙華は他人を嫌悪することが少ない。だがそれでも蘿蔔に対しては一つあった。
「私は、あの悪夢の中の教室で、無様な姿をさらしてしまった。それをどうか、忘れてほしいの。
あれは私の罪なのよ。あの時蘿蔔は私に大好きと言ってくれたけど、それはとてもうれしいのだけど。
私はまだあなたのその言葉を受け入れられずにいるの。私はなんでもないただの人で、あなたのように誰かを助けることなんてできないから。
だからは私はいつか、おいて行かれるって。まだ思ってしまうのよ」
そううつむいて、吐き出すように言葉を並べる遙華を見て。蘿蔔は驚き微笑んだ。
「だから、私はあなたに申し訳ないって、いつも思ってしまう、それがあなたに対して失礼なことなのはわかってる、けど私は」
そんな震える遙華の手を取り、蘿蔔は首を振った。
「私は、遙華がどれだけ嫌でも、あの時の事は忘れてあげません」
蘿蔔は告げる。
「あの時遙華は私が助けたと思ってるけど、逆です。遙華が私を助けてくれました」
それは彼方へ銃口を向けた時、その銃を撃てないように押さえつけた時のこと。
「あの時止めてくれなかったら、今頃私は自分の事許せず…………いえ。今でも許せません。でももっと苦しんだと思う」
「蘿蔔……」
「ありがとう……遙華」
蘿蔔はそう告げると『ずっと感謝していることを』そう書かれた紙を見せた。
第二章
『八朔 カゲリ(aa0098)』は紙を開くと、つまらない文章がそこに刻まれているのを見つけた。対して『ナラカ(aa0098hero001)』は困り果てた表情を浮かべていた。
「――将来の夢……? ……正直ぴんと来ぬが……そうさなあ、覚者や皆の行末を見届けるが望みと言えば望みだが」
「老人のようなことを言うな……」
対してカゲリの紙に書かれていたのは遺言を残せの文字。
「……俺が死んだら、か。俺が先に死んだなら、俺の存在を喰らって新生でもすれば良いさ」
そうカゲリはナラカを真っ向から見据えて告げる。
カゲリが妹が目覚められる世界をと臨み殉ずるように。
お前にも、望む事があるのだからと。
「であれば、おそらく多くの者に嫌われることになるだろう」
その言葉の意味を噛みしめてカゲリは笑う。
「構わないさ」
その結果として試練となろうと、それは課せられた者達が超えるべきものであると思うから。
ほどなくして鍵が開き、二人は問題の第二の試練へと向かう。
* *
第二の試練とは端的に言えばびっくりホラーである。
遙華と蘿蔔はその部屋に踏み込むなり、二人して手を合わせ縮み上がってしまった。
「見て蘿蔔、メスよ」
そんな中、持ち前の好奇心を発揮して物を漁る遙華。血みどろのそれをつきつけられると。蘿蔔は弱々しくその場に膝をつく。
「ごめんなさ…………わ、私。遙華の為に何もできない。頼って、欲しいのに」
その肩を遙華は支えると蘿蔔は目を白黒させながら声を絞り出す。
「あの、わたし。ずっと謝らないとと思ってた。
知ってましたから。遙華が妬いてたのも、寂しい思いさせたのも」
遙華は一瞬で理解する、それはお花見の時のお話だ。
「でも何もしないで、知らないふりして、むしろそれが嬉しいとすら思ってた。こんな私でも遙華に必要としてもらえるんだって。でも結局あんなこと言わせて……。
変な事いってごめん…………出来たら、嫌いにならないで」
「私もあなたも同じなのね……。この話は帰ってからゆっくりとしましょう」
そう告げると遙華は蘿蔔を支えて診察代まで歩く、だが、その上に横たわっている人形を見ると。
「やっぱ無理ぃ」
そう告げて、蘿蔔は意識を失った。
「あー、やっぱり」
そんな光景を見つめてレオンハルトは額に手をつく。
「きっと大部屋の人たちは攻略してくれますよ」
理夢琉が告げると、六人組を画面が写す。
入るなりさっそく遺体に手を付けたのはアイだった。
「ちょっとどいて、脈取るから。……うん、無いな」
「これ、何かつかえないか?」
アリューが指さす方には謎の機会が。
「死体とレントゲンに金属探知機……まあ、『そういうこと』だろうな」
アイにはその機械の使い方がわかったのだろう。すぐさま準備を整える。
「アイさんって手術は」
陸が単純な興味からそう尋ねた。すると。
「しない。加えて利き手がこの有様」
アイはそう答える。
「じゃあ、俺両利きだから、やりますよ」
* *
時を同じくして遊夜たちの探索も佳境を迎えようとしていた。
死体の手を取り同じように脈を謀る遊夜。
「脈、心音無し……仕掛けや情報もない」
「……ん、鍵もお題もない……機械だけ」
「……使ってくださいと言わんばかりだな」
レントゲンの機器で撮影するとやはり腹部に鍵が入っている。
「……ん、お腹に反応」
ユフォアリーヤはそう小さく頷いた。
「予想通りだな」
そうメスでサパッと切り開いた直後
上がる悲鳴と動く死体。思わず声を上げる遊夜と。しっぽをビンッと硬くするユフォアリーヤ。
「手が込んでんなぁ……」
「……うわぁ、真っ赤っか」
その後二人は探索の疲れをいやすためにシャワーを浴びてひと眠りし。
死体安置所の奥の扉に鍵を差し込む。
そして開いた部屋には何もない。斧とレバーと扉。ただそれだけ。
「これは……」
遊夜はその斧を手に取ると意を決したように生唾を飲み込む。
「刃が本物なのはビビったが……男は度胸! リーヤを傷つけるよりマシだ!」
そしてその刃を振り上げ、その直後。なぜか映像がスタジオまで戻された。
「さあこの後どうなったのか、CMの後で」
そう告げるレオンハルトの表情は晴れ晴れとしていた。
第三章
「……こう言うの、確か子供の頃に映画で見たな」
カゲリとナラカは蠢く死体の前で立ち尽くしていた。
「おや、そうなのかね?」
二人はこの部屋につくなり、ロッカーや機材を確認していたのだが、めぼしいもの発見できず死体の前に立つことになる。
レントゲンやら金属探知機が放置されている時点で、そもそも状況が茶番めいていると感づいていた二人は、言外にお互いの意思を確かめあい。
その腹をメスで咲いていく。
「絵的に惨いのう」
そう着物で花のあたりを抑えるナラカ。
「生命活動がないのは前もって確認している。蘇る死者など醜悪の一言に尽きる、躊躇う意義がない」
そう言いつつも、死体はじたばたともがいてうめき声を上げる。返り血を浴びてもカゲリは平気そうに作業を続けた。
その後手に入れた鍵で開かれた扉。第三の試練。
そこにある設備は一抹の結末を示している。
そう、この斧で腕を切れば拘束がとけ、そしてレバーを引き脱出できる。
そんな未来。
「ならば私の腕を断とうか。所詮は胡蝶の夢、腕一つ喪った所で大した事では――」
そうナラカが斧を手に取る前にカゲリがひょいと斧を拾い上げてしまう。
「――いや、俺の腕を断とう。お前に何かあれば、他が口煩いだろうしな」
そのあとはナラカが止める暇もなかった。ためらいなく振り下ろされた己はカゲリのお手首を捉えており、次の瞬間。バキリと鮮烈な音が響いた。
直後。転がる鉄の音。
「ああ、そう言うことだったか」
ナラカはその結末に笑いをこらえきれなかった。
* *
「なんじゃここは。……まさか手錠パーティ会場!? 手錠プレイ愛好家に拉致されたか!?」
『風深 櫻子(aa1704)』は遅れて牢で目覚めることになる。『シンシア リリエンソール(aa1704hero001)』も一緒であった。
「…………意味が分からん」
そう言いつつも二人はポケットの中の紙を見つける。
「そーいやアンタ、いい年して○○な柄の下着とか持ってたわよねぇ。ないわー。二十代の年増の分際でないわ…………ぐへっ!?」
そう櫻子が告げた瞬間シンシアが櫻子を殴ったので扉が開いた。
その後第二の試練も突破し、第三の試練を迎える。
その部屋の異様さに櫻子も気が付いたのだろう。息を飲む。
「……何か一気にヤバくなったわね」
「……腕を切れというのか」
そう斧を手に取って眺めるシンシア。
「……あれっ? 英雄も契約者も、バトルメディックの治療を受けたり、幻想蝶に引っ込めば死にはしないんじゃない?」
「おいサクラ、お前さっき何でもすると言ったな?」
「えー? 聞こえなーい。アンタのほうが頑丈でしょ!! 痛いのヤだし!!」
「ふざけるな!! 私も嫌に決まってるだろう!!」
二人は斧の絵を握り奪い合いの形になる。だがその力に負けて柄が折れる。
「…………お? 鍵? 何だこれ??」
折れた柄からこぼれたのは鍵だった。
「はあっ、はあっ。なぜこんなものが……」
荒れた息を整えてシンシアはそれを拾い上げる。
そう、この試練は斧を振りかぶるだけでクリアできるようになっているのだ。参加者たちの勇気を試そうという企画だが、思わぬ解決のされ方されてしまった。
そして二人は扉の先に進む。
次に第三の試練に挑戦するのは陸たちだった。
最初は全員同じ反応をする。斧を見て困惑。その後迷うのだが。
「よし、じゃあ腕を……」
陸にも迷いはなかった。
「お前……それでヴァイオリン弾けなくなったらどうすんだよ」
あわてて止めるアイ。
「……本当だ! どどどうしよう」
ヴァイオリンが弾けない方が怖いと思っている陸に驚きを隠せないアイ。
そんな彼のあわてようを横目にアイは自分の服を引き裂いていく。
「服切って、ロープを作ろう。両利きなんだろ? 手伝って」
そう二人はレバーにロープをかけて引き。無事にスタジオまで帰還する。
「キマシタワー! これ斧じゃないですかぁ?」
次なる挑戦者は蘿蔔、先ほど意識を失って目覚めてからなんだか調子がおかしい。
「あの、蘿蔔……」
「これで? この? 生意気な? 手錠を! ぶっ壊せってことだよねぇ!! え、危ない? じゃぁ扉やる? それともレバー?」
「ああ、蘿蔔がついにおかしく」
ちなみに、斧だが。蘿蔔がバーバリアンのごとく振り回しているうちに柄が折れた。
思わず噴き出すレオンハルトであった。
第四章
さてこの一件、見事にテレビ番組の茶番であることがばれてしまった。
これでは単なる謎解きゲームである。
ただ、手錠とは拘束具だが。相手と自分を離さないという側面を持つ。
この異常な状況下で、異常さに身を任せた投獄劇を、次にお届けしよう
「なぁ、レミア」
「なにかしら?」
「なぜ俺の上に座ってるんだ?」
『狒村 緋十郎(aa3678)』が目覚めると背中に心地よい重みを感じた『レミア・ヴォルクシュタイン(aa3678hero001)』は彼を座布団代わりにして座りあたりを見渡している。
「それは、この手錠のつなぎ方のせいよ」
理解が及ばないのだろう。足をぶらりと揺らすと緋十郎の手首に繋がった手錠が揺れて。緋十郎はすべてを察した。
「これはどういうことだ! なんだが楽しいな」
そんな緋十郎の頭をレミアが叩くと、緋十郎のお腹が鳴る。
何時間こうして眠っていたのだろうか気が付けば緋十郎を空腹が支配している。
「冷蔵庫があるわ」
そうレミアが立ち上がると緋十郎もそれに続こうとする。
ただ緋十郎が立ち上げればレミアは地面に足をつけることはできない。
だからレミアはとてもいい顔で緋十郎にこう告げる。
「立ったら……殺すわよ」
そして緋十郎の顎を掴んで顔を引き寄せ耳元で甘く囁いた。
「はいつくばりなさい、蛆虫みたいに」
次いでレミアは乾パンを冷蔵庫から取り出すと。それを砕いて床にばらまいた。
「レ、レミアこれは」
「はい、消化器官も未発達な蛆虫のために私手ずから砕いてあげたわよ。啜りなさい、そして私に感謝しなさい」
粉状になった乾パンを吸い込む緋十郎だったが、すごく土の味がする。
思わずむせる緋十郎。
その顔にレミアは水を浴びせた。
「ああ、私としたことが、水を与えるのを忘れていたわ。さぁ飲みなさい」
「夫婦は平常運転ですね」
レオンハルトは蘿蔔の目をふさぎながら告げた。
そんな二人もじゃれつかれたのかしばらくすると大人しくなる。
レミアは告げる。
「このまま死ぬのかしら」
その時である緋十郎が口を開いた。
「もし俺が死んだら……」
その口を足の爪で突き刺して縫いとめるレミア。
「わたしは……死ぬ時は緋十郎と一緒と、決めているの
もしあんたが先に死ねば……わたしは、他の誰とも新たな誓約を交わすつもりも、血を吸うつもりも無いわ
きっと、すぐにライヴスを失って……あんたの後を追うことになるでしょうね」
そう告げるレミアの表情は見えないが、優しい表情をしている気がして緋十郎の顔が赤らんだ。
「従魔に斬られて崖から落ちて、血を流して瀕死のあんたを見た時……。
なんて不様で下等な生き物かしらと思ったわ。
餌で玩具、それだけよ。
まさか結婚するなんて……ね」
そう告げてレミアは緋十郎の頭を撫でる。
「だから駄目よ。遺言なんて聞けないわ。わたしのために精一杯生き抜きなさい」
そして扉がかちゃりと開いた。
そして次なる部屋に横たわっていたのは、死体。
「レミアの手を汚させるまでも無い、俺がやろう」
そう緋十郎が告げるも、レミアはその鋭い爪で腹部を切り裂き、悲鳴に表情ゆがめずに。
小さな白い手を突っ込み中の鍵を取り出してしまう。
「さぁ、先にすすみましょう」
そう凛とする少女は美しかった。
そして最後の部屋。
レバーと斧。二つを交互にみてレミアはおもちゃをてに取るような軽い動きでそれを取った。
そして緋十郎を見下ろすと告げる。
「わかっているわよね」
「ああ、レミアの切り落とされるなら、俺の手首も本望だろう」
だが次の瞬間振り下ろされたのは鎖めがけてで。
その勢いに耐え切れず柄が折れて鍵が転がった。
「レミア?」
緋十郎は問いかける。
「勘違いしないで、試せることは全て試そうと思っただけ。わたしの麗しい足と、緋十郎の手首とじゃ……二択にすらならないわ。そうよね、緋十郎」
その言葉に緋十郎はいい笑顔で頷いた。
* *
『暗峠 影明(aa4268)』の目が覚めると、眼前に少女の瞳があった。
ピンク色の唇と大きな瞳。長い髪の毛が無造作に散らばっていて……。
影明は思わずそれを見つめてしまう。
「こういう事態に陥ったのは生まれて初めてだ」
「奇遇ね、私もよ」
遙華はそう告げて体を起こす。
「遙華、冷蔵庫の中に食料があったぞ」
「ありがとう」
「なぁ、遙華には好きな人はいるのか?」
そう影明は遙華に話をふる。
「昔いたわね」
「今は?」
「特にいないわ。しばらく恋愛はできないだろうし」
「俺は遙華が好きだ」
「物好きね」
そう遙華は影明の瞳を見据える。少し笑っていた。
「グロリア社のショップで見かけてからだ。気にはなっていたのだが、話しかけて良いものか。迷っていた。」
そう前回ふられたため苦笑いを返す影明。その時鍵が開く音がした。
「さぁ、いきましょう、きっとまだ何かあるわ」
遙華の言葉を証明するように道の先には困難が待ち受けていた。
「死体安置室か」
死体の中に何かある、そう察した影明は遙華に背を向けるように告げるが。
見れば遙華は血まみれのメスで遊んでいる。
意外と大丈夫そうだ。
そう影明は腹を裂いて鍵を入手する。
そして血を落して次の部屋。
その部屋の斧を見るなり影明は告げる。
「ああ、どうすればいいのか。分かった」
「どうしたの?」
「腕を切り落とせってことだな」
さっと遙華の顔から血の気が引いた。
「出口は他にないようだし、ここは俺が」
「なんで! そんなに淡々と受け入れられるの」
遙華が叫ぶ。
「だめよ! 誰かが痛いのはダメ」
「グロリア社の発明は多くの人間を救うための発明でもあることわかってくれ。遙華が手を失ってはいけない」
「それはあなたが手を失っていい理由にはならないわ」
その言葉を聞いて影明は斧を自分の腕に振り下ろす。
だがその斧は腕を切断しなかった。
* *
「ここは……。……手錠!? 鉄治、起きて、起きるのです!!」
「……ううん。ロクト……??」
「……っ!! いつぞやの逢瀬がよっぽどお気に召したようですね」
寝覚めの挨拶はヒールにて。
『柳生 鉄治(aa5176)』はまだ覚醒しきらない頭を抱えて膝のあたりをさすっている。それを見て『ブリタニア(aa5176hero001)』は一瞬申し訳なさそうな顔をするもすぐにそっぽを向いてしまった。
「なぁ、ブリタニア」
「知りません!」
そんな彼女を眺めつつ、手持無沙汰になった鉄治はその手の紙を開く。
その文面を見て鉄治の額を冷や汗が伝った。
「なんだと……っ!!」
何せ鉄治は初対面でプロポーズしているのだから。
「その紙はなんだったんですの?」
「いや、お題が書かれてるみたいなんだ」
「なんて書かれていますの?」
「出会って初めて抱いた、相手の印象を伝える……」
「そういえば、初めて会った時に何か言ってましたけど……??」
ブリタニアがそう唐突に告げる。
「いや、その……。すごく綺麗で……。ブリタニアはなんて書いてあったんだよ!」
そう話をそらす鉄治。その言葉に紙を開封するブリタニア。
「はい…………??」
そこにはシンプルに二文字、キスと書かれていた。
「おい、何だこれ!?」
それを後ろから覗き見る鉄治。それがお気に召さなかったお姫様はかかとで鉄治の足を踏んだ。
悶える鉄治。
「……ここから出るためですからね?」
そう痛がる鉄治をしゃんと立たせて、その頬に手を当て上目づかいに鉄治を見る。
快さ気でないじとめがしばらく鉄治を見つめると。次いで彼女の顔が近くに。
「おい!?」
「……嫌ですか??」
「そういうわけじゃ……っ!?」
そしてキスはなされた、ほっぺに。
柔らかいその感触に呆ける鉄治、その背後で扉が開いた。
「腹ん中かよ。どうなってんだ」
「お腹を切れ、ということでしょうか?」
金属探知機の反応を見て鉄治は唸りを上げる。
「……マジかよ。俺らを閉じ込めた奴はどんなサイコ野郎だ」
ちなみに腹を裂く前段階で死体が動き死ぬほどびっくりする鉄治であった。
そして最後の部屋。
「鉄治。この斧、まさか……」
「……っ!? 斬れってのか!?」
ぎらつく斧の刃。その斧が指し示す結末は一つのように見える。
「……やるしかねえだろ」
鉄治はその斧に手を伸ばす。
だが。
「……その意気やよし。やるのは私です」
そう凛と言い放つブリタニア。
「馬鹿、女の子にそんなことさせられるわけ……!!」
「大丈夫。幻想蝶の中に入れば、そのうち治ります。それに、貴方、包丁が持てなくなったらどうするのです…………っ!!」
ブリタニアのいつもと違う声に思わず鉄治は手を離してしまう。そしてブリタニアは腕に斧を叩きつける。
その時。転がり出てくる鍵。
「……はい?」
「……何でだ?」
混乱しつつも二人は鍵を使って扉を開ける。その向こうには煌びやかなスタジオが広がっていて。
そこでは笑顔のパーソナリティが迎えてくれた。
「……は? スタジオ? そのメガネは確か、グロリア社の……」
「遙華よ」
「……あら、ロクト?」
「かっこよかったわよ、ブリタニア」
そうロクトとブリタニアは駆け寄って手を取り合った。
結果
シナリオ成功度 | 成功 |
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