本部

【絶零】連動シナリオ

【絶零】氷上のワルツ

鳴海

形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
9人 / 0~10人
報酬
普通
相談期間
4日
完成日
2016/12/17 14:22

掲示板

オープニング

● 人々の希望のため、船は走る。
 氷に閉ざされた国、ロシア。広大な回路を有するその国では過酷な冬でも凍ってしまった海を走ることができるように砕氷船を数多く保有している。その中でも特に大型の船。輸送用砕氷船『フルシチョフ』
 ガリガリと例年より分厚い氷を粉砕し、後に続く物資輸送船の航路を切り開く。
 その数二隻。合計三隻の船が、冬のロシアで待つ市民たちに物資を届けるべく進行していた。
「こっちの船旅は順調だよ」
 そうモニターに語りかけるのは『三船 春香』
「ええ、最近ロシアでは従魔や愚神の動きが活発になっているから、不安だったけど。このままだと何事もなくつけそうね」
 そうモニターの向こうで『西大寺 遙華』は足を組み直して春香に告げる。
「これなら新型をつかう必要もなさそうだよね?」
「データを取るチャンスでもあったのだけどね」
 そうため息をつく遙華、苦笑いを浮かべる春香。
「何事もないのが一番だよ。あ、船……そろそろ。あのなんとか諸島に差し掛かるね」
 『セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島』ここまでたどり着けば目的の港は目前、春香を含め船内のエージェントは安堵のため息を漏らす。
 しかし。魔の都と化したこのロシアで、そう物事がうまく進むわけがなかった。
 突如停泊する貨物船。
「何があったの?」
「わからない、ブリッジに行く。遙華もついてくる?」
「お願い」
 小型モニターを抱えて春香はブリッジへと走った。

● 過冷却
「砕氷船が凍って動かない?」
 春香はブリッジに到着するなり信じられない言葉を聞く。
「氷を割って進もうとしたのはいいんですが、不思議なことに船の表面が凍り付いて。しかも我々の船も」
「船、進むだけで氷る、凍らせているのはなに?」
 遙華が顎に手をあてて何やらぶつぶつとつぶやいた。
「海水? まさか、でも海面は揺れてる、けど……、まさか過冷却?」
「過冷却って?」
 春香が問いかける。
「液体が凝固点を越えても凍らずに温度を下げられ続けると、わずかな衝撃で凍ることがあるのよ」
「それで船が動かなくなったの?」
「凍った海に縫いとめられる形ね、船の馬力を考えると進めないこともないと思うけど、かなりエンジンに負荷がかかるんじゃないかしら」
 その時である。
「そして見てください!!」
 観測員が叫び指をさす。その方向へ船員がカメラを向け、モニターにそれを映し出した。
 そこに映っていたのは麗しい少女。水の上を裸足で歩き。
 そして微笑み、カメラに向かって微笑みを向ける少女。
「あれが、原因?」
 その直後、その少女の背後の海から、白く巨大な塊が打ち出された。
 それはぶよぶよと形を変えながら、船の眼前に着水。
 直後、信じられないことが起こった。
 砕ける海面の氷、舞い上がる水柱。それが前衛芸術のように孤を描き、線を描き凍っていく。
 ものすごい勢いで氷に叩きつけられた白い塊は爆ぜ、あたりに散らばり、自立活動を始めた。
 それだけではない、舞い上がる水しぶきは船へと降りかかり、その存在を氷のオブジェに変えてしまう。
「これ、まずいよ!」
「氷の上で戦うことはできる、けど氷が薄すぎて安定しない。遠距離からコオ激されたらさらに厄介、舞い散る海水がそのまま氷の手枷足枷に替わる」
「どうするの?」
「……新型を出すわ」
「え?」
「AALブーツのキーを出しなさい、新技術を惜しみなく使って、あいつを倒す」

● 汎用ALブーツ
 今回皆さんには新型のALブーツを試作運用していただきます。
 この最悪ともいえる足場問題を解決するだけではなく、機動力の強化も見込める優れものです。
 華麗に氷上をかけ、敵を撃破してください。


・三種類のAALブーツ。

《セイレーン・アップデート》
水面を走ることにさらに特化させたALブーツ。水面を矢のようにかけることができる。
 また、高い対氷結機能を有しているので過冷却された水の上を走ることができます。
 蒼く鋭いフォルムのブーツ。海面に霊力で発光する軌跡をきざみながら進軍する。

 これはALブーツ《セイレーン》を装備している場合に選択可能。
 セイレーンの効果に上乗せして移動力が+2 イニシアチブに+3される。さらに陸上でのペナルティーがなくなる。

《ドリアード》
 水を吸収し防壁として展開することが可能になるブーツ。
 緑を基調としたデザインに加えて、霊力が高まると花が咲いたり蔦が伸びたりする。
 両防御力に+100の補正。
 さらにターンの終了時に生命が5回復する。

《スカジ》
 水面を氷結させる機能があり、この機能のおかげで高速機動が約束される。
 さらに雪上をかけることを想定して作られており、今回一番安定した走行機能を発揮できるのではないかと思われる。
 銀を基調とした小型のAALブーツ。足にブレードがありスケート靴のような感覚。小回りが利き、敵を翻弄する動きが可能
 回避+400の補正。

● 疑念
「それにしても」
 投げ捨てられたタブレットの中で遙華は告げる。
「この広大な海をマイナス10°以下にするって、どれだけ強力な敵なの? ルサールカ自体はそれほど強力な従魔に見えないけど」
 遙華はAALブーツの資料を机の上に投げ捨てると、通話ボタンに手をかけた。
「一体、あの冬の地になにがいるというの?」

解説

目標 ルサールカの撃破

●エネミーデータ
・ルサールカ (デクリオ級従魔)
ステータス:物攻? 物防D 魔攻? 魔防C 命中? 回避D 移動? 抵抗C INT D 生命?
 水辺に出現する幽霊系の従魔。デクリオ級。
 白い服に真白な長い髪をたらし、膝まである長い腕を持つ、鬼女のような姿をしている。顔は長い髪に隠れており、はっきりと見ることはできない。
 美しい歌声で魅了して水辺の妖精などを装ったり。毒のある爪で対象を攻撃、水をまとわりつかせて水中に引きずりこもうとする。

・フローズンジェル × ?
全長:約0.5~4.0m(不定形)
ステータス:物攻E 物防C 魔攻F 魔防E 命中D 回避F 移動F 抵抗F INT E 生命C
解説:
 寒冷地の雪原に潜むミーレス級スライムの一種。
 半透明でシャーベット状の身体をしており、注意深く確認しなければ雪や氷と見間違うことも多い。
 雪に紛れて敵を待ち伏せる戦い方を好む。知能は細菌レベルでしかなくおよそ知性と呼べるものは無いが、本能レベルで連携する事が可能で、集団で隠れ潜む際は、群れの中央に獲物が迷い込むまで辛抱強く待って一斉に襲い掛かるという。
 獲物に取り付くと身体を凍らせて相手の動きを封じ、群れで襲い掛かってゆっくりと捕食する。
 今回は水の中や砕かれた氷の上に生息している。

●戦場について。
 皆さんは凍った貨物船からスタートです。
 『フルシチョフ』は約全長150M、幅30Mで。貨物船はその半分程度の大きさです。
 ルサールカは凍った海の中心にいて。貨物船からは大体100M先にいます。
 わりかし近いですね。
 周囲の海は、今は凍っています、しかしちょっとした衝撃で割れるので注意です。
 ルサールカは通常行動に加え、フローズンジェルを投げてくるので、水しぶきなどに注意です。
 フローズンジェルは自発的には移動しないようです。

リプレイ


プロローグ

「うふ~~~! 寒いぃ」
 そう普通の女子高生『御童 紗希(aa0339)』は無謀にもスカートから足をさらしつつも、ロシアの海を見下ろしていた。
と言ってもタイツははいているのだが。
「これがロシア~~~ピロシキ~~ボルシチ~…………」
 だが、それでももちろん寒いらしく温かい食べ物を思い浮かべながら耐えつつ目を瞬かせていた、そして停止した船をじっと凝視している。
「本当に寒いね」
 その隣で春香が苦笑いを見せた。そんな春香も紗希とおんなじような恰好をしている
「あっちについたら温かいご飯を食べよう、遙華の財布で」
「あんたら、正気か…………」
 そうあきれ果てる『カイ アルブレヒツベルガー(aa0339hero001)』
 その視線の先には、美しい少女ルサールカが佇んでいる。
「うわー……何アレ。また厄介なことになりそうだな」
 そのカイの視界に割りこんでくる少女の影。
「足……あったか なる、AALブーツ……ない?」
 温もりを求めてさまよえる少女『依雅 志錬(aa4364)』が全身をシバリングさせながら甲板に上がってきたのだ。
 戦闘準備が完了したのだろう。志錬に続いて続々と甲板に上がってくるリンカーたち。
「さむ、ぃ…………」
「エーミーヤーねーえ~っ、しっかりしてってばー!」
『S(aa4364hero002)』が志錬にブランケットを羽織らせる。
「さっさと共鳴しちまえばいいのに」
 カイが告げると、Sは困ったように微笑む。
「いえ。エミヤ姉ぇは共鳴してても寒がるんですよ…………」
「ふーん、いろんなリンカーがいるんだな」
 そうつぶやいてカイは『狒村 緋十郎(aa3678)』のもとへ歩み寄る。
「打ち合わせだ、ついてこいよ」
 緋十郎はその言葉に重たく頷いた。そして『レミア・ヴォルクシュタイン(aa3678hero001)』もついていく。
「この前も泣き声を歌にして洗脳するバンシーを倒したばかりだし」
「あ、イリスちゃん」
『イリス・レイバルド(aa0124)』が欄干に飛び乗り春香の隣に立った。
「ガデンツァを筆頭に歌を武器にする敵の多い事だよ」
 さらに『アイリス(aa0124hero001)』も翼で軌道修正しながら欄干の上に降り立つ。そしてイリスは二人に言った。
「なんだかんだでこっちも歌で対応できてたわけだけど」
「当然今回も試す。今後の対策の為に情報は一つでも増やしておきたいからね」
 アイリスは頷くと春香を見据える。
「そうだね、音を攻撃につかってくる、従魔とか、多くないから。きっとなにか新しい発見があるんじゃないかな」
 その直後戦場で動きがあった、ルサールカがどこからともなくジェルを取り出し大きく振りかぶったのだ。
「待ち伏せですか……それだけのロシアを隔離しておきたいのでしょうか?」
 そうスコープを覗くのは『構築の魔女(aa0281hero001)』すでに彼女は『辺是 落児(aa0281)』と共鳴済みで、愛銃を取り出し、ルサールカの腕を撃つと、ルサールカはジェルを頭からかぶった。
「ナイスショット」
『志賀谷 京子(aa0150)』が指を鳴らしつつそう告げる。
 そして手をインカムに添え、三隻の船すべてに停止命令と警戒を呼び掛ける。
「安全確認が済むまでうかつなことはしないでね。あ、なんなら応援してくれてもいいよ」
「調子に乗りすぎです!」
 アリッサに怒られる京子であった。
「砕氷船は京子さんが向かいますから私はもう一隻の貨物船に行きましょうか」
 そんな京子へ視線をうつし魔女は告げた。
「うん、今回のミッションもよろしくね」
「ええ、よろしくお願いしますね」

「同じ轍は踏まないようにはしたいところだが……DZには気をつけるよ」

『繰耶 一(aa2162)』はそうつぶやき、AALブーツのつま先で甲板を叩いて具合を確かめる
 そしてブーツのブレードを展開、その刃が触れたところから甲板に霜が降りる。
 スカジの能力だ。
 それに合わせて全員がブーツを展開した。
「この程度で氷の女王を気取ったつもりか?愚かなことを……」
『黛香月(aa0790)』は冷たい殺意をぎらつかせ、海を凝視する。
「さぁ……初陣だ。猛れ、豪炎槍……!」
 緋十郎が幻想蝶から槍を抜き出すと、陰炎が立ちそうなほどの熱波が周囲を襲い、そのなぎで欄干を溶かした。
「さぁ。ルサールカを倒し、この海域を抜けるぞ」
 戦いの火ぶたが切って落とされる。

第一章 接近
 一斉に海に飛び出したリンカーたち、陣を敷くその中央には緋十郎。
「おお! 業火に抱かれ消えるがいい!」
 氷の上をホバリングするように駆け、眼前のフローズンジェルを焼き尽くし緋十郎は進んでいく。
「なるほど、確かにこれであれば雪にも海水にも足を取られずにすむ、さすがグロリア社だ、いい仕事をする」
 その隣を弾丸の速度で駆け抜ける『Arcard Flawless(aa1024)』
「ちょ、おま! 空気よめよ!」
 カイが叫ぶと、その言葉を背に受けてArcardはひらりと手を振った。
「やれやれ……子守りで終わると思ったボクは馬鹿だったらしい」
『木目 隼(aa1024hero002)』はその言葉にため息を返した。
「まぁ、空気なんて読んでられるかって感じだけど、作戦内容には納得してるからしたがってあげるけどね?」
 そうArcardは不敵な笑みを漏らしてさらに加速した。
「この莫大な量の海水を冷却させるとかとんでもないな。一番の問題はね」
 京子は接近戦組をスコープで観察しながら『アリッサ ラウティオラ(aa0150hero001)』へと告げる。
「大量の熱がどこにいったのかということ。超巨大な温泉でも温めてるわけ? それなら招待して欲しい!」
――ですが、いまは目前のルサールカのほうが脅威ですよ。
 そう京子は改めてルサールカに視線をうつした。
「脅威というか、迷惑だよね。スライム投げつけてくるとかさ!」
 ちょうどその時、麗しき少女が水中から何かを引っ張り出す動作をした。
 ずずっと持ち上がる海面、そしてその手に握られているのは、うすい水色の餅のような。
「……え? まさか過冷却の原因って」
 そしてそれがイリスめがけて投擲される。
 しかし、イリスはそれを一瞥しただけで、気にもしない。その直後乾いた空に銃声がこだまする。
 見ればジェルは大量に中身をぶちまけながら空中で回転し、海に落ちた。水しぶきが上がり、それがまるで氷の樹のような柱に替わった。
「やれやれ、何事もなく終われると思ったんだがな……」
 そうため息をつきながら『麻生 遊夜(aa0452)』スコープから目を離し、再度戦場全体を見渡した。
――……ん、データ取りの、チャンスになった。
 そう告げたのは『ユフォアリーヤ(aa0452hero001)』ドリアードの蔦を最大展開、トーチカ状に蔦をまとめ、その隙間から狙い撃っているのだ。
「厄介な奴だ……だが、俺の射程にいる以上逃がしはせん」
 今度は牽制でルサールカに一発お見舞いする。彼女は身を振ってそれを避け、じっと遊夜をスコープ越しに見つめた。
――……ん、アルパカの出番……もふもふ。
 そう機嫌よさげに告げるユフォアリーヤ。そしてそんな彼女らのトーチカに依雅が転がり込んでくる。
――すみません、遅れました。
「ユーヤセンセ、よろしくお願いしまーす」
「さて、それじゃ実戦教習と行こうか」
――……ん、狙いをつける所から……こう。
 そうして二人は、近接組の邪魔をするものをことごとく葬っていく。
――感じないかしらクルヤ? 雄鹿の愚神と会った時みたいな感覚。
目の間で爆ぜ行くスライムを見つめながら『ヴラド・アルハーティ(aa2162hero002)』が告げると一は重々しく言葉を返した。
「いつの間にかDZ化してた時のアレだろう?」
「え? でも。この過冷却って、たぶん水の中にいつの間にかいる御饅頭のせいじゃ」
 氷上を走る一を含めた近接戦メンバーに、京子がインカム越しでそう声をかけた。
「いや、違うんだ。確かにそれもある、だが」
 一はうまく言葉にできない自分を歯がゆく思った、だが確かに感じている、そしてその感覚は正しいと直感的に解っている。
 この海、雄鹿の愚神。ユキワタリ。すべては繋がっている。そしてその答えがロシアの地の中心にある。
 そんな気がしていた。
――くるぞ!!
 直後、カイが叫んだ。氷塊に擬態していた、フローズンジェル、そして水中でもがいたジェルの上げる水しぶき、それが全方位から、緋十郎、イリス、一、紗希そして香月を襲う、これだけの同時攻撃、援護射撃だけではさばききれない。
「数はざっと14!!」
 一が叫ぶ。 
 直後反応したのは香月である、半ば破壊神と化した彼女は、触れれば凍てつく水へと大きく足を踏み出して、上げた水しぶきでジェルの行く手を阻む。
 波は壁のかたちで凍てつきそれを蹴り上げて香月は氷から足を引き抜いた、反動で宙返り、そして抜刀、神すら斬る刃を水平に振るうとジェルを一体切り裂いた。
 そのまま水面に着水。クラウン状に広がる水しぶきはそのまま氷結、そしてその氷を踏み砕いて香月はさらに加速した。
「あいつを、斬る」
 そう刃を水平に保ちそのまま突貫。愚神への憎しみをその瞳に宿して、目の前の眷属を叩き斬ることを心に誓う。スカジの刃すら香月の霊力で研ぎ澄まされていくようだった。
 次いで香月の視界に映ったのは、鮮やかな紅。
 戦場の真ん中で炎の花が開いた。緋十郎の豪炎槍が冷え切った空気ともどもジェルを焼き吹き飛ばしていく。
 その隣で紗希も16式60mm携行型速射砲にて、ジェルたちをこまごまとしたサイズにへ変えていた。
 一にはあんなパワープレイはできないので技術で勝負する必要がありそうだ。
 そう意を決して加速する一。前方から迫るジェルを傘を開いて弾き、荷重を右へ、ぎりっと氷を削って素早くターン。
 紗希がばらまく弾丸の隙間を縫って前身。
 ジェルの追撃を避けて前へ。
 さらに右から襲ってきたジェルを蹴りではじくと、スカジの効果で固形化したそれをスカーレットレインで撃ち砕く。だが。
「しま!」
 背後から襲うジェルに胴をからめ捕られた。それは瞬時に一を捕縛し、海の中へ引きずり込もうとする。
 だが、そのジェルだけを的確に打ち抜く魔弾。
 構築の魔女の支援射撃だ。
「まずは、進路の確認と補助を……この後はもう一隻の貨物船に向かいましょう」
 そう告げ銃を収める構築の魔女。
「恐ろしい腕だな」
 感心しつつも、ジェルの潜む一帯を抜けた緋十郎たち。
―― 一度寝たら、お互い……寝覚めが悪いことになりそうね。
 ヴラドのその言葉に緋十郎は苦笑いで返すと後ろを振り返る、するとイリスと香月がまだ遥か後方にいた。
――まぁ、戦場が広ければしょうがないね。
 アイリスがそうため息をついた。イリスは霜の降りた盾を振るって告げる。
「ライヴスラスターが懐かしいよ」
――だが戦場の変化を見極めるにはいい位置だ。
 その布陣を保ったまま直進する一行、その眼前ではいよいよArcardがルサールカと接敵しようとしていた。

第二章 微笑む水妖

「じゃひとまず、データ1個作りますかぁ~」
 先頭をひた走るのはArcard。彼女はぽつり木目青年に告げた。
「ボクが足元から襲撃されたら、迷わず榴弾の雨を降らせろ」
――どういうことですか?
 いぶかしむ木目青年。
「そしてこの指示は何よりも優先される。能力者の行動を無視して最優先発動だ」
――だから、なぜそんな物騒な指示をするんですかと聞いているんです。
「う、装備に霊力が食われる……」
――僕の話を聞いてください!
 他の面子とは倍の速度でルサールカと距離を詰めるArcard。そんな彼女らの攻撃を観測し、チーム全体に伝える役割を担った少女が一人。
「接敵まで、あと、少し」
――アバウトだ!
 志錬である。同時に彼女はArcardの進路の確保も担っていた。
 Arcardの速度はすさまじいが、攻撃圏内に入ったジェルの反応速度のすさまじいので遊夜と二人で行く手を阻む敵をあらかじめ排除する必要があったのだ。
 だが、ただむやみやたらにジェルを吹き飛ばしているわけではない、情報収集もかねて、敵の行動パターンや性質、動きなどの動画データをノートPCへと蓄積していく。
 その志錬が再び、ルサールカの投擲攻撃を捉えた、意外と射程の長いそれは、船まで届くことはなくとも、氷の上を滑って船にべちゃりと張り付く。
 それを京子が横から撃ち飛ばした。
 京子と構築の魔女は船の無事を確認後左右に分かれて、戦場の番人を務めている、船に近づく敵を一掃するべく、矢と銃弾を雨のように降らせる。
「魔女さん、あの氷に擬態してる奴、倒してくる」
 そうゴーグルでジェルを発見した京子が氷上をかけた。
 敵を探知しては倒していく作業、一体一体は強くはないが、何せ数が多い、いまだに二人の手はあかなかった。
――海流に潜んでいるジェルにも注意を。
 アリッサが告げると、京子は微笑んだ。
「わかってるって!」
 そう襲いくるスライムの攻撃を京子は身を低くして回避。
「なるべく周囲の敵は排除を……」
 インカム越しに聞こえる銃声、構築の魔女からの通信を聞きながらフローズンジェルが飛びかかってくるのを、京子は円を描くようにスカジで移動、さらに回避する。
「罠ならば弱い部分を狙いそうですしね」
 それに頷き、京子は氷上をかけた。
 その姿はまるで氷の妖精のように船員たちの目に映った。
 そんな風に京子たちの動きに目を奪われているうちにである、ついにArcardがルサールカと接敵した。
「それじゃあ、いくか」
 そう告げるとArcardは直後試作型アクションナビシステムを海に投げ捨てた、これで移動力は下がるが、霊力を無駄に食われることがなくなる。そして二丁拳銃Pride of foolsに換装。
 ルサールカにその銃口を突きつけた。直後口を開いたルサールカめがけて牽制射撃。
 その攻撃を妨害すると共に、左へ体を振る。セイレーンの加速力に見事に対応しながら、円状に動きルサールカ周辺を警戒。
 武装の交換を済ませ、そして。
 再度ルサールカに向けて加速した。
 それを攻撃だと捉えたルサールカは首をひねって歌を歌おうとするが。
 Arcardは急停止。信じられない勢いで水を蹴ったのだ。
 それはセイレーンの浮力と合わさって特大の水しぶきを発生、加速度は零に、そしてセイレーンの歌は氷の壁に阻まれた。
「いや、だからさ」
 そうArcardはインカム越しに囁く。
 その間にルサールカの歌は威力を増し、氷の壁を破砕した、そこにはすでにArcardはいない。
 彼女はルサールカの周囲を回りながら氷の壁を形成し続けている。
「攻撃する意図はないんだって、だるいし」
 まるでドームに彼女を閉じ込めるように。
「それにデータ取りは大事でしょう?」
 ルサールカの歌は出力を増していく。そして最後の氷の壁を破壊すると、そこには、極光の如き輝きを持つ刀剣構えた、緋十郎が立っていた。


第三章 夢の歌声。
 Arcardはインカム越しに単独行動は控えるように訴える仲間たちを黙らせつつ、その姿が近づくと戦場の後ろへと後退した。
 その懐から水筒を取り出す、その中に入っているのはアツアツのコーヒーである。
 それをArcardは氷上にばらまいていく
――飲み物を粗末にしないでください。
「どこが。れっきとした有効活用だろうに」
 なぜか死んだ魚の目でそう語るArcard。
――活用する物に対して、誠意の欠片もないのが問題なんです!
 そんな彼女の行動はジェルに対してひどいストレスを与えるらしい、当然だろう、擬態が意味をなさなくなる。
 だから、水中に潜む巨大な何かが、蠢き、そして。海を割って水色の透明な触手を伸ばした。
「なんだこれ!」
 さすがに驚いたArcard。その正体はわからないが、このままでは凍った海に引きずり込まれて終わるだろう。
 だが、反射的に木目青年は動いた。Arcardから体の主導権を奪い取り、そして。 榴弾をありったけ空に放った。
 飲み込まれるArcard、その上に榴弾が降り注ぎ、そして爆炎の中からArcardは脱出することに成功した。 
――少しは真面目に危機察知してください! やる気あるのですか!?
 命の危険を感じた木目青年、あたふたする彼にArcardはあっけらかんと言葉を返す。
「ない」
――何故に!
「前回大量消費した霊力が回復してない。しかも敵のやり口が迂遠すぎてだるい」
――本音は後者ですね、まったく!!
 そのままArcardはジェル対応を続ける。

   *   *

 緋十郎は駆ける、その速度を保ったまま、そして跳躍した。
 歌が敵の攻撃のキーなのはわかっている、だから、その喉笛を凍てつかせ、砕くために、切っ先を研ぎ澄ませて振るう。
 その刃は全くの不意打ち、ルサールカの喉を切り裂いて、大量の霊力を噴出させる。
「氷を操るのは、お前達だけの専売特許だとでも思ったか……?」
 その刃の名は、氷雪剣『雪姫』。緋十郎の思いを汲みあげ昇華した氷結の一振り。それがルサールカの音を凍らせたのだ。氷上へ倒れ込むルサールカ。
 しかし。ルサールカはただ謳うだけの従魔ではない。
 緋十郎はルサールカの姿を確認しようと振り返ってみれば、緋十郎の背後にルサールカが立っていた。
 不気味な笑みを作って、先ほどの可愛らしい表情はどこにもなく、ただただにたりと笑っている。
――あぶねぇ!!
 直後響いたのはカイの怒声。
 そして緋十郎の足元から何かがせりがってくる、それは氷を引き裂き、緋十郎をからめ捕ろうとした。
――設置型のトラップ攻撃。
 Sは静かに告げた、だがそれは緋十郎をからめ捕ることはできず、紗希に庇われ逃れた形になった。
 そして一、支援組の射撃が飛ぶ、緋十郎から距離をあけるルサールカ。
 そして首元を一瞬抑えるしぐさをすると首の傷はすでに塞がっていた。
「おい狒村! 今回はメディック不在なんだから無茶なことすんなよ!」
 銃声にかき消されない大音量でようにカイは叫ぶ。だが緋十郎はその言葉に首を振って見せた。
「確かめたいことがある、あいつの攻撃をやはり一度受けたい」
「なんか嫌な予感がする……」
 紗希は告げた。
――正気かよ。
 カイは頭を抱えるが、その言葉に一応賛同の意思をみせる。
――あっちゃん、援護たのめるか?
 そうインカム越しにスナイパーへ語りかけるカイ。
「やりたいことがあるとの話だしな、邪魔はさせん」
――……ん、敵の情報は大事。
 直後ルサールカの四肢を穿つ弾丸が放たれる。
「ぽんぽんジェルを投げられちゃぁ困るんだよ」
――……ん、どこにいても……当ててあげる。
 その言葉は真実で、どれだけ離れていようと、どんな小細工をしていようと当てられる自身も実力も遊夜にはある。
「ありがたい」
 そう緋十郎は告げ、体勢を立て直してルサールカへと突貫した。
 そのままルサールカを牽制している香月と交代して前へ、
「さぁ、聞かせてみるがいい」
 その歌声を全身で受けた。
 直後感じたのは、無だった。
 何も感じられない、むしろ、全てを零にしてしまいたい、そんな冷え切った意思が感じられて。緋十郎は恐怖した。
 そこにはなんの喜びもない、終りがただあるだけだ。
 そして、緋十郎は何者かもわからぬ咆哮を聞いた気がした。
――呑気に寝てんじゃねぇ!
 直後、緋十郎は戦場で棒立ちになっている自分に気が付く。
「ああ、すまない、あの歌に引き込まれていた」
 味方の支援のおかげで緋十郎は無事だが、もし周りに味方がいなければ氷の海の中に沈んでいただろう。
――で、なにか分かったのか?
「ああ、彼女じゃない」
 緋十郎は彼女の氷に抱かれている時、緋十郎は様々な揺れ動く何かを感じたのだ。それは激情というか、感情というか、確かな彼女の思い。
 だがあの霊力にはそれは宿っていなかった。
「なぁ、カイ」
――どうした? なんか気が付いたのか?
「いや、ちがう、ルサールカはどこだ?」
 その言葉にはじかれたようにカイは周囲を見渡した。
 確かにルサールカが消えていたのだ。
「違います、テレポートです! 敵は頭上」
 構築の魔女が叫び、全員が空を見た、そこにはルサールカがジェルを片手に佇んでおり、そして振りかぶる。
「身体の損傷に依存しない場合もあるが……」
――……ん、狙って損はない。
 だがそんなものは通じない、遊夜が腕を狙い撃つとジェルがポロリと表情に落ちた。
 そのジェルを香月が切り裂いた。その背後へとルサールカは着地。香月に歌声を聞かせようとその殻に絡みつく。
 だが。
「おまたせ!!」
 イリス渾身の盾パンチがさく裂、ルサールカは吹き飛んだ。
――ちょっとジェルに絡まれて遅くなってしまった
 そんなイリスの体には変化があった。まるで手足を装飾のようにからめ捕る黄金の蔦。
「……聞いてたより花や茎の成長がすごいんだけど」
 全員から集まる視線に耐えかねてイリスはそう告げる。
――相性が良いんじゃないかい?
 アイリスがそう答えた。その言葉を聞きながらイリスはルサールカへ切りかかる。
「あと咲いた花が黄金で透き通ってるんだけど、侵食してない?」
――私の妖精卿は植物の育成に適した好い所だよ。
 だが、その攻撃をテレポートでかわす。
 再び消えるルサールカ。
「くる」
 紗希が告げると。海が割れた、それはしぶきをあげつつ巨大な氷の塊となる、次いで中央から引き抜かれたのは超特大ジェル。
 それを予測できていなかったリンカーたちは反応が遅れた。
 投げつけられたそれを撃ち落とそうとするも質量差がすさまじい、全く軌道をそらせない。
「伏せてください!!」
 ジェルは直後船に激突、船を守っていたリンカーたちへと降り注ぐ。
「不味いですね」
 構築の魔女は多数のジェルに囲まれながら歯噛みした。
 自分はよい、対した傷もなく切り抜けられるだろう、だが、甲板に取りついたジェルの対処まではできない。
 そう思っていた矢先、インカム越しから一人の少女の声が聞こえてきた。
「私の出番だね」

第四章 掃討作戦

「erisu!!」
――ラララ。
 甲板に張り巡らされるピアノ線、そしてそこから発される音波がことごとくジェルを撃ち砕いていく。
「そうか、三船さんはカオティックブレイドだったか」
 そう遊夜が背後を一瞥する。
「うん、護衛は任せて、そのための温存戦力だし」
「それにしてもこの数は無茶だ。」
 遊夜はフリーガーに持ち替え周囲の敵を殲滅し始める。だがそうなるとルサールカの行動に気を配れるものがいなくなる。
「依雅さん、君が助けるんだ」
 その言葉に志錬は頷いた。
「前衛芸術は見事なんだが、いい加減見飽きたんでな」
――……ん、芸術は、爆発?
「攻撃の方角は私が支持します、迎撃に集中してください」
 構築の魔女もまた船の防衛に当たっている。魔女が周囲を確認。そして。
 京子がその速度と精度でジェルを打ち抜いていく。
「スカジ、いいんじゃない? かつてなく軽快に動けてるよ!
 京子はわざと水しぶきを上げ、空中にレールを作成、その上を滑って追撃を回避しつつ、じぇーるの包囲網を抜ける。
 京子はかなりアクロバティックな戦闘を身に着けようとしていた。
――それでも問題なく当てる人々がこの海域にはひしめいていますけどね……
「ふふふ、怖い人達がいっぱいいるねえ」
 

   *   *

 目的を達成した緋十郎は再び豪炎槍をした、その全力を叩きつけるべく、火焔で氷を溶かしつつルサールカへと歩み寄る。
 しかしルサールカも必死なのだろう、その音量を最大にまで上げ、全方位に歌声をばらまく、まるで意識を抜き取られるかのような感覚に陥るリンカーたち。
 だが奥の手を忍ばせているのは相手だけではない。
――響け、黄金の旋律! 妖精卿に要塞の加護を!
 直後イリスの三重結界が奏でる調、それがルサールカの歌声と一瞬共調した。
「どんな攻撃だろうが打ち砕く!」
 直後信じられないことが起こった、歌声が全員の耳に届かなくなったのである。だがこれは奇跡の序章、に過ぎない。
 さらにルサールカは集中を乱されることになる。

≪仄暗い淵へ沈むは汝
誰をも連ねることなく孤独に
飲まれよ業炎に
枯らせよ醜の身体
還るは根の国へ≫

 そう響く一のその歌に気をとられているのだ。
――歌で誑かそうなんて、甘いわね……それにアタシのメインは、男よッッ!!
「こんな所で何言ってんだコイツー……!?
 ブラドの言葉に飽きれつつ、キャラではないセリフを自分の体から発せられたことにイラつきつつ、歌を続ける。
――信じたまえよ、イリス。君は誰よりもこの歌にこめられた想いに触れているのだから
「うん、歌は力になる。ボクたちはそれを知っている」
 そう震わせる歌声は、ルサールカの歌をかき消していく。
 なぜか、彼女がほほえんでいるように見えた。
「氷上ライブも悪くないけどさ、もっと落ち着いた状況で聞きたいよね」
――相手が目前の相手に集中できないよう、援護できれば十分です。防衛の合間を狙って攻撃し続けましょう。
 その横っ面を、京子の弾丸が射抜く。
「はーい、合いの手ってことだね」
――わかってるでしょうけど、違いますからね。
 その攻撃で我に返ったルサールカ、彼女は奥の手とばかりに、その姿をさらに麗しい少女へと変えていく。
 先ほどとは違う、表情だけではなく、意思の通った声を戦場に響かせる。
『私を攻撃するのはやめて』
 そう緋十郎を見つめるルサールカ。
『助けて』
 そう懇願するルサールカ。だが。
――緋十郎、わかっているわよね。
「ああ、あれは亡霊の姿だ、送ってやらねば」
 その手の炎が勢いを増した。
 そして、ルサールカの背後で気を研ぎ澄ませている香月と視線を合わせる
「幻影か……無駄なことを」
 そして二人は挟み打つようにルサールカへと迫った。 
「死へ。零へ近づけることはやめろ!! ルサールカ、今解放してやる!!」
「どんな手を使おうと、貴様に私を止めることはできん。氷のように砕け散れ!」
 二人の刃がルサールカの体を貫き交錯し、戦場に断末魔が響いた。


エピローグ
 その後一同は大量に沸いたフローズンジェルを退治することに専念した。
 本当はこちらの方が大変で、かなりの時間がかかったのだが、全て退治するころには海の温度も戻っていた。
 念のため、この海域を離脱するまでは周辺警戒に当たることにしたリンカーたち、船を先導するのは今日この役目だった
――海上を走るのは気持ちがいいですね。
 アリッサがそう笑みを浮かべる。
「これで寒くなければ最高なのにね!」
「遙華からお小遣いもらったから、ボルシチ食べられるよ」
 そう紗希へと告げるのは春香。そんな彼女に紗希は憔悴しきった視線を向ける。
「ビーフストロガノフ…………」
「それってロシア料理なの?」
――おい、マリ寒くないのか?
「イマドキJKはロシアでもミニスカ。夜露死苦だよ」
――バカじゃねぇの? 俺知ってるぞ。こないだのバーゲンで腹巻と毛糸のパンツ買ってたの……
 海に何か重たいものが落ちる音が響いた。
 そんな哨戒組とは別に報告組は甲板でタブレット片手に遙華と通信を行っていた。
「データありがとう志錬。解析するわね」
 志錬はコクリとうなづくと、温もりを求めて船内に戻って行った。
「しかし、裏に何が居やがるやらだな」
 遊夜が告げると遙華は一つため息をついた。
「今回は、今までの大きな事件とは規模が違うのが、気になるのよ」
「やはり関連性はあるって思ってるのか?」
「…………まだ断言はできないけど、私は思ってる、にしても……」
 遙華は画面越しに遊夜の後ろでうずくまっている女性に指を刺した。
「どうしたの?」
 一は地面にののじを下記ながらヴラドに励まされていた。
「キズモノになった……しにたい……」
「なぁに落ち込んでるのよ〜イイ男に飢えてるならアタシが探してあげるわよ」
「だぁれのせいで沈んでると思ってんだテメェーッ!」
「騒げる元気があるなら大丈夫ね」
 そう思い切り立ち上がった一の視界に港が移った、無事に荷物は届けられそうだ。そう全員が安堵する。

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

  • 誓約のはらから
    辺是 落児aa0281
  • 来世でも誓う“愛”
    麻生 遊夜aa0452
  • 緋色の猿王
    狒村 緋十郎aa3678

重体一覧

参加者

  • 深森の歌姫
    イリス・レイバルドaa0124
    人間|6才|女性|攻撃
  • 深森の聖霊
    アイリスaa0124hero001
    英雄|8才|女性|ブレ
  • 双頭の鶇
    志賀谷 京子aa0150
    人間|18才|女性|命中
  • アストレア
    アリッサ ラウティオラaa0150hero001
    英雄|21才|女性|ジャ
  • 誓約のはらから
    辺是 落児aa0281
    機械|24才|男性|命中
  • 共鳴する弾丸
    構築の魔女aa0281hero001
    英雄|26才|女性|ジャ
  • 革めゆく少女
    御童 紗希aa0339
    人間|16才|女性|命中
  • アサルト
    カイ アルブレヒツベルガーaa0339hero001
    英雄|35才|男性|ドレ
  • 来世でも誓う“愛”
    麻生 遊夜aa0452
    機械|34才|男性|命中
  • 来世でも誓う“愛”
    ユフォアリーヤaa0452hero001
    英雄|18才|女性|ジャ
  • 絶望へ運ぶ一撃
    黛 香月aa0790
    機械|25才|女性|攻撃



  • 神鳥射落す《狂気》
    Arcard Flawlessaa1024
    機械|22才|女性|防御
  • エージェント
    木目 隼aa1024hero002
    英雄|26才|男性|カオ
  • 魔の単眼を穿つ者
    繰耶 一aa2162
    人間|24才|女性|回避
  • 朝焼けヒーローズ
    ヴラド・アルハーティaa2162hero002
    英雄|40才|男性|ブレ
  • 緋色の猿王
    狒村 緋十郎aa3678
    獣人|37才|男性|防御
  • 血華の吸血姫 
    レミア・ヴォルクシュタインaa3678hero001
    英雄|13才|女性|ドレ
  • もっきゅ、もっきゅ
    依雅 志錬aa4364
    獣人|13才|女性|命中
  • 先生LOVE!
    aa4364hero002
    英雄|11才|女性|ジャ
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