本部
【白刃】鋼索線上のアリア
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 7人 / 4~8人
- 英雄
- 0人 / 0~0人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/10/19 22:00
- 完成予定
- 2015/10/28 22:00
掲示板
-
調査隊出動!
最終発言2015/10/19 19:07:02 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/10/15 22:56:48
オープニング
●H.O.P.E.
「……老害共が、好き放題に言ってくれる」
H.O.P.E.会長ジャスティン・バートレットが会議室から出た瞬間、幻想蝶より現れた彼の英雄アマデウス・ヴィシャスが忌々しげに言い放った。
「こらこらアマデウス、あまり人を悪く言うものではないよ」
老紳士は苦笑を浮かべて相棒を諌める。「高官のお怒りも尤もだ」と。
愚神『アンゼルム』、通称『白銀の騎士(シルバーナイト)』。
H.O.P.E.指定要注意愚神の一人。
広大なドロップゾーンを支配しており、既に数万人単位の被害を出している。
H.O.P.E.は過去三度に渡る討伐作戦を行ったが、いずれも失敗――
つい先ほど、その件について政府高官達から「ありがたいお言葉」を頂いたところだ。
「過度な出撃はいたずらに不安を煽る故と戦力を小出しにさせられてこそいたものの、我々が成果を出せなかったのは事実だからね」
廊下を歩きながらH.O.P.E.会長は言う。「けれど」と続けた。英雄が見やるその横顔は、眼差しは、凛と前を見据えていて。
「ようやく委任を貰えた。本格的に動ける。――直ちにエージェント召集を」
傍らの部下に指示を出し、それから、ジャスティンは小さく息を吐いた。窓から見やる、空。
「……既に手遅れでなければいいんだけどね」
その呟きは、増してゆく慌しさに掻き消される。
●ドロップゾーン深部
アンゼルムは退屈していた。
この山を制圧して数か月――周辺のライヴス吸収は一通り終わり、次なる土地に動く時期がやって来たのだが、どうも興が乗らない。
かつての世界では、ほんの数ヶ月もあれば全域を支配できたものだが、この世界では――正確には時期を同じくして複数の世界でも――イレギュラーが現れた。能力者だ。
ようやっと本格的な戦いができる。そんな期待も束の間、奴らときたら勝機があるとは思えない戦力を小出しにしてくるのみで。弱者をいたぶるのも飽き飽きだ。
「つまらない」
「ならば一つ、提案して差し上げましょう」
それは、突如としてアンゼルムの前に現れた。異形の男。アンゼルムは眉根を寄せる。
「愚神商人か。そのいけ好かない名前は控えたらどうなんだ?」
アンゼルムは『それ』の存在を知っていた。とは言え、その名前と、それが愚神であることしか知らないのであるが。
「商売とは心のやり取り。尊い行為なのですよ、アンゼルムさん」
「……どうでもいい。それよりも『提案』だ」
わざわざこんな所にまで来て何の用か、美貌の騎士の眼差しは問う。
「手っ取り早い、それでいて素敵な方法ですよ。貴方が望むモノも、あるいは得られるかもしれません」
愚神商人の表情は読めない。立てられた人差し指。その名の通り、まるでセールストークの如く並べられる言葉。
「へぇ」
それを聞き終えたアンゼルムは、その口元を醜く歪める。
流石は商人を名乗るだけある。彼の『提案』は、アンゼルムには実に魅力的に思えた――。
●ケーブルカー始発駅
能力者たちはリンクを保ったまま、生きている者の気配が絶えて久しい駅に踏み込む。
そこに並ぶ可愛らしく飾られた車両は、かつて多くの人々を運んでいた。しかし、今はただ世界の無情さを見る者に訴えかける、悲しいオブジェと化している。
「じゃ、この辺の調査は任せたぜ。守るにしろ攻めるにしろ、やっこさんたちの鼻っ柱を叩き折るためには、この直通ルートは重要なんだ」
自部隊の移動を兼ねて送迎を受け持った別働隊のリーダーは、はるか頂上を見上げながらぶっきらぼうにそう告げた。
過去の討伐作戦に参加したことのある彼には、少なからず思うところがあるのだろう――そう能力者たちは考えながら、駅からゆるやかに広がる路地を進み、調査を開始した。
解説
●目的
生駒山山頂に向かう「直通ケーブルカー」の周辺に、どれだけの敵戦力が配備されているか調査する。
●詳細
・PCたちは、OP開始時点で別働隊の助けを借り、リンク状態で麓のケーブルカー始発駅にいます。ドロップゾーンの影響で放棄されていたにも関わらずケーブル部分の整備がされているのが駅からでもわかるため、従魔や愚神の手が入っていることは容易に推察可能です。
・非常用電源を使ってケーブルカーを動かすことは可能ですが、現在は危険が多いためPCたちが動かすことは禁じられています。
・調査できる高さは、始発駅とその次の駅の中間までです。
(そこからはライヴス濃度・敵の強さ共に調査の範囲を超えると、PCたちは感じます)
●調査範囲内で出現する従魔
《哨戒百足》体長100~150cm前後のムカデ型従魔。ミーレス級。
顎での噛み付きしか攻撃手段を持ちませんが、素早い上に頑丈な外殻を持っています。また、常に3~5匹の群れで行動し、戦闘中に1匹が離脱してより強い従魔(《禍々鹿》と《禍々烏》)を呼びに行こうとします。
《禍々鹿》
鹿の頭部を持つ、体高200cm程度の二足歩行型従魔。デクリオ級。
一撃が強力だが動きは鈍い。しかし、そのことを自身で理解しているようです。
《禍々烏》
巨大な烏型の従魔。デクリオ級。
常に飛行しており、急降下攻撃で防御を崩すヒット&アウェイが得意。急斜面で戦っていると現れやすいとの報告があります。
マスターより
こんにちは、若草幸路です。
生駒山は山頂から歩いて降りることも気軽にできるハイキング向きの山でもあるのですが、現在はドロップゾーンの影響でサバイバルな状態に。
調べられる範囲は多くはありませんが、ここの情報を多く得ることができれば、直通ルートのひとつに光明が見えてくるかもしれません。ムカデに気をつけて、がんばってくださいね。
リプレイ公開中 納品日時 2015/10/26 01:57
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調査隊出動!
最終発言2015/10/19 19:07:02 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/10/15 22:56:48