本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 5~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/07/27 19:00
- 完成予定
- 2016/08/05 19:00
※※※舞台を共有しているため、同一PCの同関連シナリオへの重複参加はお控えください※※※
掲示板
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【相談】冥府の軍勢を掃滅せよ
最終発言2016/07/27 08:45:09 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/07/24 14:58:06
オープニング
※※※舞台を共有しているため、同一PCの同関連シナリオへの重複参加はお控えください※※※
――英雄?
美しい乳白色の柱に囲まれた廊下で、その男は問い掛けに対して怪訝な表情で応えた。
それから小さく鼻を鳴らすと、荒々しい乱杭歯を見せてカラカラと快活に笑う。
――この天下に英雄と呼ばれるべくはただ一人のみ。即ち我が王よ。あのお方程に雄々しくも賢く、また美しい心を持つ者などおらぬ。我が身、我が剣、我が武勇は全て! あのお方の為にあるものだ!
そう答えた男は、己の言葉を噛み締めるように、うむ、うむ、と幾度も頷く。
その全身に刻まれた数多の生傷は潜り抜けた死線の数。語る言葉は一切の偽りのない、勇壮たる生き様の証。
男は忠臣であり、猛将であり、或いは紛う事なき英雄だった。
――故に私は、我が王と共に生き、我が王と共に死のう。
そして王は死んだ。
宿敵アレクサンドロスに敗戦を喫した彼方、王は敵兵ではなく臣下の手によって無念の最期を遂げた。この瞬間、男の心は漆黒の感情に塗り潰され、王の後を追い自害した。
それは遠い過去に埋没し、もはや未来永劫語られる機会などないだろう、ある男の生涯の断片。
◆
ドロップゾーンと化したバグダードは、白い建造物の立ち並ぶ、あたかも嘗てのペルシアが甦ったかの如き光景へと様変わりしていた。
八方より火の手が回っているが、それらは不可解な事に純白の炎であり、古代ペルシアと化した景色も相まって凡そヒトの暮らす国とは思えない程に、何処か神々しささえたたえていた。
そのような街中で迫り来る敵と決死の覚悟で争うバグダード支部のエージェント達は、屡々自分達こそがこの荘厳な空間に紛れ込んだ場違いな悪賊であるかのような錯覚に陥った。
事実、そうなのだろう。少なくともこの都市にドロップゾーンを敷いた者達にとって、人々は己の領土を荒らす不埒なる敵国の民に他ならない。
『オオオオオオオオオオオオオオオォォォォッ!!』
エージェント達の背後に、地の果てまで届かんばかりの咆哮が轟いた。
見れば白炎の向こうより、蹄が床を叩く独特の音を伴い、異様な姿かたちの一団が迫っている。
その多くは“骨”だ。黄色く濁った人骨がまるで生者の如く自在に身体を動かし、腐臭さえ渇き果てた木乃伊の戦馬を駆る。皆一様に石黄をくり抜いて作ったと思しき面で頭蓋の前面を覆っており、得体の知れぬ儀式とも、異郷の不気味な部族とも知れぬその様相は彼らの異質さをより際立たせた。
だが、そのような人骨の騎兵達をも圧倒する存在感が、先頭を猛々しく駆けている。
『オオオオオッ! 我ラガ王ノ名ッ、今コソ轟カセル時ゾ! 進メ! 進メ――!』
それは恐ろしい形相をした武人を象る、黒曜石の彫像だった。“彫像が巨大な馬を自在に駆り、吠えている”のだ。
彫像の雄叫びに反応し、人骨騎兵達が一斉に矢を放った。エージェント達は放物線を描いて降り注ぐ矢の雨をどうにか凌ぐが、乱れた足並みを元々交戦していた敵群に突かれ、急激に劣勢に立たされる……。
彼らの役割は“遊撃”だった。
騎馬に由来する圧倒的な機動力を以て各地を駆け回り、敵を攪乱しながら、“脅威足り得るような戦力と遭遇したなら全霊を以てこれを撃破する”。それが王より賜った使命である。
果たして彼らはこれを、嵐の如く遂行していた。圧倒的劣勢のエージェント達は彼らの攪乱に為す術がなく、また高速の騎馬には徒歩のままではまるで対抗できずにいた。
故に、あなた達はこの恐るべき遊撃部隊を何としても撃破しなければならない。
白く燃えるバグダードの夜景を一望しながら、あなた達は宵闇を切り裂いて走行していた。
無論、徒歩ではない。
或いはバイクに跨り、或いは車両に乗り込み、騎馬にも負けぬ速度で駆け抜けていた。
『では、その速度を保って下さい。あなた達から見て右方より敵遊撃部隊が接近中です。三十秒後に前方の十字路で接触しますので、これと合流し、そのまま交戦を開始して下さい。カウントダウンを始めます』
イヤホン型のインカムからオペレーターの声が流れる。敵の進行方向は向かって左、その先にあるものは高速道路だ。車を持つ者は既に避難を終えており、現在逃げ遅れた者は殆どが主要な建造物でバグダード支部のエージェントらに守られていると聞く。
『15――14――13』
吹き付ける向かい風が音の伝達を阻害するが、それでもなお街中から響く音が、微かに耳に届いた気がした。爆発音が響き、破砕音が轟き、倒壊音が震え、銃声が鳴り、怒号がこだまし、
悲鳴が聞こえた。
『10――9――8』
ハンドルを握る手に力が籠もった。エージェント達のライヴスの輝きが発露し、色とりどりの光の残像を描く。得物を顕現し各々の型に構えた。ある者は笑い、ある者は猛り、ある者は欠伸をかみ殺したかも知れない。
これより先は不可逆の死地。熾烈な戦いの舞台となる長大なる闘技場(リング)。
『7――6――5、4、3、2、1、0.――ご武運を』
瞬間、十字路の右より飛び出て来た異形の集団の横っ面を睨み付けるや、あなた達はハンドルを大きく左に振り切った。
解説
○目的
敵遊撃部隊を撃破せよ。
○状況
十字路にて敵と接触。そのまま高速道路へ侵入し走行しながらの戦闘が予想される。
高速道路は随所に乗り捨てられた無人車両などが放置してある。
横幅7SQ、道路の長さは事実上無限。
○車両
この作戦では機動戦闘用に試作された以下の車両を利用できる。
(※当シナリオでのみ使用できます)
・ゴルディアン・ノット
移動力15
ほぼ球体のホイールと重厚な赤いボディが印象的なバイク。
耐久性は高めだが、回避が30%ダウンする。
球体ホイールにより、車体の向きに関わらず多方向への走行が可能。
・ホワイトブレイドNJY カスタム
移動力20
無駄を排除したシャープなデザイン。白銀のボディが特徴的なバイク。
操作性も非常に良好でアクロバティックな動きや「跳躍」も可能だが、耐久性には難あり。
・H.O.P.E.製 装甲バン
移動力15
対愚神用に装甲を施したバン。
左右と上部が開閉し、そこから攻撃が可能。ドアは盾を兼ねるが過信はできない。
○敵
黒の将軍(ケントゥリオ級)
物理攻撃↑↑ 物理防御↑↑↑ 魔法防御↓↓ 回避↓ 生命力↑↑↑
遊撃部隊指揮官。物理特化。木乃伊の馬に騎乗。
他のスキルは持たないが、全ての攻撃にドレッドノートスキル「怒濤乱舞」が乗る。如何なる状況にも平常心を乱されない。
従魔とともに突撃し、進行方向全てに大ダメージを与える事が可能。
黄の軽騎兵×10
ミーレス級。黒の将軍の指揮下にある事が関係しているのか、能力が強化されている。
長槍、短弓で武装しており、木乃伊の馬に騎乗。
馬を含めて重量が軽く、突風や重い一撃の前に脆い。
【パルティアンショット】弓を用いる際、背面などを射るような状況でもペナルティを受ける事がない。
【爆矢】:火薬を括り付けた矢。範囲(1)。直撃すると距離カウンターを一つ失う。
序盤は距離を取り、隙あらば離脱を狙う。
離脱されずに一定時間が経過すると本格的に攻撃を開始する。(PL情報)
マスターより
「ハカーマニシュ再臨」関連シナリオの一本です。
よろしくお願いします!
リプレイ公開中 納品日時 2016/08/05 18:21
参加者
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【相談】冥府の軍勢を掃滅せよ
最終発言2016/07/27 08:45:09 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/07/24 14:58:06