本部
リンカー探偵はじめました
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 6人 / 4~6人
- 英雄
- 6人 / 0~6人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/07/08 12:00
- 完成予定
- 2016/07/17 12:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/07/07 19:13:15 -
【相談】リンカー探偵の冒険
最終発言2016/07/07 20:38:50
オープニング
〇名探偵志望の男
「また『ネオ・ルパンズ』か…」
リチャード・ブロックは朝刊を眺めながら言った。ここはイギリス某所。残念ながらロンドンではない。というのも彼の職業は探偵で、職業選択のきっかけとなったのがシャーロック・ホームズだったのだ。残念ながら、というのは彼の思いなのである。この都会とも田舎とも言えないのどかな街を気に入っていることも事実ではあったが。
彼が気にしていたのは、怪盗団『ネオ・ルパンズ』のことだ。正体不明な上に大物ばかりを狙う彼らは、しがない私立探偵であるリチャードにはまるで関係のない相手だった。彼らは怪盗の代名詞である予告状を出さず、現場を去るときに手紙を残すという。
「予告した場所からは盗めないってことだろう? 大した相手じゃないのさ」
負け惜しみを言いながら、記事を読み進める。実物の写真は公開されていないものの、その手紙の内容が掲載されていた。一昨日の夜中に宝石を盗まれた富豪に宛てられたものだ。
ジョン・S・マッケンジー様
黒いセイレーンの涙 推定70万ポンド(※約1億円)
上記正に領収いたしました。
ネオ・ルパンズ
「予告状ならぬ、領収書とはね。……なになに? インクは青。複写用のカーボン紙のものとみられる……っておい、宛名の人物に残すなら、複写したものじゃなくて1枚目の原本が正しいだろうに。セロハンテープでその場に張り付けていくってのもふざけてる」
リチャードは今日も浮気調査のために街を這いずり回る。つまらない仕事だが仕方ない。街中に貼られた求人情報に目を奪われる。安定した生活――今なら間に合う気がしたが、やはりこの仕事を手放す気にはなれなかった。尾行相手の女がブティックから出てくるまで待たなくてはならない。暇つぶしに求人を読むことにした。
『リンカー限定!』の文字にリチャードは、やはり縁がなかったのだと思った。彼は唯一最大の条件を満たしていないらしい。
(仕事内容は……ビジネス書類の清書? 大概の書類がパソコンで作られる時代に珍しいことだ)
何より、リンカーを募集する意味がわからない。
「……あやしい」
彼の探偵としての好奇心が疼き始めていた。
〇リンカー、探偵はじめます
ロンドン支部での研修に来ていたエージェントたちは、突発的な任務に当たることになった。ロンドンから車で数時間のある街で、奇妙な張り紙が発見されたのだ。それはリンカーを募集する広告だった。
「この方はリチャード・ブロックさん。探偵です。この張り紙を不審に思って独自に捜査したそうなのだけど、敵の懐に入り込めず通報してきたの」
金髪の女性職員が淡々と言う。リチャードはその隣に苦い顔で立っている。職員が持っているのは件の求人チラシらしい。末尾には『レッドアイ商会』と募集先の名前が書かれている。
「話を聞くと確かに怪しいのよね。文章を書き写すだけのためにリンカーを雇うなんて。報酬もほら、なかなか高額でしょう?」
チラシには、一般的なアルバイトの10倍はあろうかという時給が書かれていた。
「俺はこのオフィスの前に張り込んで、出てきた奴らに話を聞いてみた。運良く何人かのアルバイトに話を聞けたが、ここにある通りの仕事内容だって口を揃えたよ。書類だの伝票だの名簿だのを清書するだけだというんだ」
「最近、この辺りで『ネオ・ルパンズ』っていう怪盗団がご活躍、っていうのは話したわよね。手口から考えてリンカーなのは明らかということで、私たちの支部もマークしてるの」
確かに休憩時間にそのような噂を聞いた。手口は毎回同じ。魔法――と彼らは証言した――で警備員の体の自由を奪い、標的を盗み、標的のあった位置に『領収書』をセロテープで張る。雑な印象だが、そこに余裕を感じる気もする。壁や天井を走ることもできるらしく、捕獲は容易ではなさそうだ。
「驚くべきことに、俺が話を聞いた男の1人が『ネオ・ルパンズ』として逮捕されたんだ!」
「つまり、この求人は犯罪者の募集広告ということなのよ!」
見慣れない大きな身振りで彼らは言う。
「俺は面接に行ったが、非リンカーということで落とされてしまった。だから、君たちに代わりに調べて欲しいんだ」
オフィスは近々引っ越す予定だという。もし証拠が見つかったら、ネオ・ルパンズのメンバーと思しきレッドアイ商会の社員をその場で取り押さえても良いという。
「ロンドン支部の職員は、パトロールや事件の捜査で相手に顔が割れている可能性が高いのよ。だから、あなたたちにしか頼めないわ。お願い、協力して」
解説
怪しげな商会に潜入しヴィランの逮捕を目指すシナリオです。プレイングには以下の3点を含めて下さい。
・面接「志望動機」と「特技披露」
・仕事中の行動(勤務時間は10時から18時、昼休憩1時間)
・逮捕の方法
【リチャードの報告書より抜粋】
・事務所には10名前後のアルバイトがおり、デスクに向かって作業している。
・面接官はアルバイトが務める。リンカーなら何をしても受かりそうな印象。合格発表は午前10時までには行われ、そのまま勤務となる。
・正社員に会えるのは面接に合格してから。正社員は2名。
・正社員は同階の別室で仕事をしている。1時間に1回、10分程度アルバイトたちの様子を見に来る。見回り時刻は不明。
・アルバイトは1日のみで終了する。
☆HOPEの報告書より抜粋
・予告状の筆跡が複数あることから、『ネオ・ルパンズ』は複数の犯罪者が所属するヴィランズであることが予想されている。
・証言によれば、1つの現場で目撃される実行犯は1名。特徴まで覚えている者はいなかった。ただ、超人的な盗み方をしていることから、共鳴後の姿というのは確実。犯行時は単独行動が推奨されているのか。
・『ネオ・ルパンズ』として逮捕された男は無実を訴えている。逮捕の決め手は筆跡鑑定。彼の筆跡と『領収書』の筆跡が一致した。
【人物】
レッドアイ商会社員×2
詳細は不明。あまり特徴のない成人済みの男女らしい。
(以下、プレイヤー情報。PCとしては知らない情報とする)
社員2名はともに『縄抜け』ができる。リンカーの持つスキルではなく、訓練によるもの。腕を掴まれようといきなり縄で縛られようと、すり抜けることができる。初回のみ自動成功。
マスターより
こんにちは。夏は苦手なぺん銀です。「冷やし中華はじめました」みたいなノリで探偵はじめてみませんか。
試験はザルなので、面接内容は雑で大丈夫です。戦闘になるかもしれませんが、みんなでバレれば怖くない、ですよ。
怪し気な商会が出てくる点はシャーロック・ホームズシリーズのパロディですが、犯人やトリックのネタバレはありませんのでご安心を。
リプレイ公開中 納品日時 2016/07/16 23:31
参加者
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/07/07 19:13:15 -
【相談】リンカー探偵の冒険
最終発言2016/07/07 20:38:50