本部
愛し子のためのスナイパー
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/07/05 19:00
- 完成予定
- 2016/07/14 19:00
掲示板
-
作戦草案まとめ卓
最終発言2016/07/01 14:09:29 -
プレ表明卓
最終発言2016/07/04 21:12:17 -
相談卓だよ
最終発言2016/07/05 00:16:51 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/07/04 12:34:38
オープニング
●遊園地の狙撃手(現在)
男は、ライフルをのぞいていた。
男の視線の向こう側には、遊園地では太陽の下で休日を楽しむ親子の姿がある。ただの親子ではなくて、有名なミュージシャンとその息子だ。サングラスをしていても、キラキラと煌めいているのはスターであるからなのか。
「すまないな。これも有名税だと思ってあきらめてくれ」
男は、かつてはヴィランであった。
だが、今では改心してかつての仕事からは足を洗っている。
そんな彼が、再び銃を握ったわけは――。
『お父さん!』
彼の耳元のイヤホンからは、娘の声が聞こえていた。
その声だけが、自分の娘が安全であるという証拠だとは思いたくはないというのに。
男は、引き金を引いた。
発砲音が響くが、狙っていた親子には当たらずに無意味なモニュメントに弾はあたる。それによって観客がパニックになり、男は思ったよりも鈍っている銃の腕に舌うちをした。このまま撃ち続ければ、いずれは榊親子か別の客に当たってしまう。だが、撃ち続けなければ自分の居場所をアピールすることもできない。遊園地の職員が客に避難を呼びかけるが、焼け石に水である。
「HOPE……はやく、俺を止めろ」
黒幕の正体も、現在の居場所も、すでに分かっている。
後は、この情報をHOPEのリンカーたちに渡すだけなのだ。
真犯人にだけは、悟られないように。
●人質の娘(少し前)
「お父さん、あのね。今は、オジサンと一緒に遊園地にいるの」
娘から電話が着たときに、幼い娘が誘拐されたのだと男は悟った。できるだけ娘に動揺を悟られないように「オジサンと変わってくれないか、アヤカ」と伝えた。娘の代わりに電話に出た男は、機械で声を変えていた。
「ムスメのイノチがオシケレバ。本日、シテイするユウエンチにアラワレル榊親子をコロセ」
「理由は……」
問いながらも、男はミュージシャンの榊は国際的なスポーツ大会で国家を斉唱する役目を担うはずだったと思いだす。最も警護を弱いとことから、大会を壊したい組織がいるのか。そういえば、最近はそういう過激な組織が事件を起こしているとテレビで見た記憶があった。だとすれば、犯人は大規模な犯罪グループの一員――ではあるまい。
この手の犯罪者は、成功したときの手柄の大きさをまず一番に考える。最も弱いところを責める奴らは堅実さがあるか、それぐらいの実力しかないかのどちらかだ。一度足を洗った自分を頼ったことを思うに、おそらくは後者であろう。
考えた末に、男はHOPEに連絡をとった。
「津野アヤシというのだ。分かるものに伝えてくれ、数年ぶりに俺は人を殺すぞ」
取引までして無罪になった男を、HOPEは捕まえたいんだろう。
「今日の午前十時。俺は、遊園地で狙撃をおこなう。ターゲットは明かせないが……くれば分かるだろう」
これでいい。
榊ほどの男ならば、遊園地にいるだけで目標であると分かるはずだ。
そうなれば、自分とHOPEは一騎打ちとなり自分は負けるであろう。死んだふりなどするつもりはない。最後の力を振り絞って、接近してきたHOPEの奴ら黒幕の存在を明かしてやる。そうなれば、正義の味方であるHOPEは娘のために動かなければならなくなる。
HOPEが動けば、娘は助けられる。
自分は依頼された仕事をすればいい。
勝つか負けるかまでは、依頼の範囲外だ。
男は、数年ぶりに銃を取った。
●狙撃手の見下ろす男(現在)
「うわぁ! オジサン、この部屋すっごいね。最上階なんだよね」
幼い少女は、遊園地を一望できるホテルの部屋に興奮していた。はしゃぐ子供の隣には、この騒動の真犯人の中年男が一人。彼の望みはただ一つ、国際スポーツ大会を中止に追い込むこと。それだけであった。そのために、優れた暗殺者であった元ヴィランを利用する術を考えた。遊園地に建てられている唯一のホテルでは、園内の混乱ぶりがよく分かる。きっと元ヴィランは、ターゲットを逃がしはしないだろう。
「それでいい。それで……」
ターゲットを殺したところで、捕まるのはアヤシ一人である。
おそらくはアヤシは自分の居場所に気がついているだろうが、単騎で決してここに責め入らないだろう。なぜならば、アヤシ自信が一番自分の衰えに気がついているのだから。彼は、組織という敵と戦うには歳を取り過ぎていた。
だが、男は知らなかった。
アヤシが捨て身の覚悟で、HOPEの助けを呼んだことを。
そして、HOPEのリンカーたちがすでに遊園地にまぎれていたことを。
そう、彼らはアヤシの最初の発砲からすでに遊園地のなかにいたのだ。
●過去の電話(少し前)
「先輩……あの津野アヤシという方をご存じですか?」
受付嬢は、支部で一番歳嵩の職員に訪ねた。そう名乗った電話がぶつりと切られてから、ずっと気になっていたのだ。電話口の声に若さは感じず、先輩の年代ならば知っているだろうかと思って声をかけたのである。
「ああ、今の若い子はしらないか……。どっかの組織に雇われてたスナイパーだよ。HOPEのリンカーと何度か戦ったこともあったが、最後はたしか警察と取引して無罪になったはずだ。職人気質で……嫌な奴だったよ」
「そのアヤシから、人を殺すと電話が」
先輩職員は、思わず立ち上った。
「職人気質のアヤシが、殺す前に予告だと……そんなことはありえない。すぐにリンカーを現場に向かわせろ! 絶対に、裏があると言い含めろ!!」
「そんな……単に仕事に復帰しただけかもしれませんか」
受付嬢の言葉に、先輩職員は大声を出す。
「そんなはずはない。津野アヤシは、不起訴が確定した日にHOPEに電話をかけてきたんだ!」
『――親戚の子を引き取ることになったよ。この子に誓って、俺は悪党を止めよう。俺に何かがあったときには、俺を殺してでもこの子を守って欲しい。図々しいとは思うが頼むよ。俺はもう、正義の味方になるチャンスはないんだ』
解説
・犯人の逮捕。
・アヤカの保護。
※●過去の電話以外はPL情報となります。
・遊園地……巨大な敷地面積を誇る遊園地。狙撃された場所はお化け屋敷のアトラクションがり、人気エリア。親子客で賑わっているが、現在はパニックが起きているため収拾がつかない。不気味なモニュメントが多く並ぶが、土産物屋など身を隠す場所は数多い。モニュメントはアヤシの手によって、次々壊されている。
・ホテル……遊園地内にある唯一ホテル。五階建・親子連れで賑わっている。各フロアに繋がる非常階段が、外に設置されている。狙撃があった場所から離れておらず、狙撃されたエリアを一望することはできるが、アヤシの姿を確認することはできない。
・アヤシ……不起訴になった元ヴィラン。娘を人質に取られたことによって遊園地を狙撃。狙撃はかつては百発百中であったが、引退していた時期が長いため腕が比較的錆ついている。攻撃を受けると、反撃してくる。狙撃が最も得意だが、接近戦になればナイフも使う。現在は狙撃スポットを見渡せる、お化け屋敷の屋根の上にいる。なお、屋根の上は足場が非常に悪い。交戦後に、娘や黒幕の存在を明かす。狙撃されているエリアには一般客にまぎれて真犯人の部下が三名まぎれているが、見つけ出すことは非常に困難である。
・アヤカ……アヤシの6歳の娘。自分が誘拐されたことにも気がついていない。父親が元ヴィランだとは知らず、自分をさらった男のことを父親の友人だと思っている。ホテルの最上階の部屋にいる。
・真犯人の男(ボス)……園内にあるホテルの最上階にいる。アヤカと共におり、何者かがホテルの部屋に侵入にするとアヤカを人質に取る。
・手下……真犯人の男の手下。全員がヴィランであり、武器はナイフ。最上階のフロアでホテルマンの制服を着て立っている。
配置場所は、エレベーターの前――二名。
廊下――五名。
部屋の前――二名。
室内――五名。
マスターより
こんにちは、落花生です。
今回は、娘を溺愛しちゃってる元ヴィランの話になります。
個人的に、ちっちゃい子は首筋が綺麗だなーと思ったりします。
若いって、いいですよね。
リプレイ公開中 納品日時 2016/07/11 18:26
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作戦草案まとめ卓
最終発言2016/07/01 14:09:29 -
プレ表明卓
最終発言2016/07/04 21:12:17 -
相談卓だよ
最終発言2016/07/05 00:16:51 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/07/04 12:34:38