本部
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/06/17 19:00
- 完成予定
- 2016/06/26 19:00
掲示板
-
【相談】慟哭の狂刃
最終発言2016/06/16 12:11:26 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/06/14 23:52:33
オープニング
●アレクサンドロス3世と、その随身
H.O.P.E.に存在が明るみになった、エステルとアルメイヤ。
未知の力を振るうアルメイヤの英雄の実態は未だ不明であった。
エステルから未知の英雄クラスを示唆する情報を得たH.O.P.E.は、アルメイヤがそれであると考える一方、さまざまな文献を洗い出し、一本の伝承に行き当たった。
「ブケパロス」と呼ばれる、アレクサンドロス3世の随身についての伝承である。
『アメンの子、アレクサンドロス3世。常に随身とともにあった』
『傍らの随身、ブケパロス。荒々しく地を駆り、誰にも彼にも牙を剥く。ブケパロス、矢をはねのけ、血の一滴も流さず。どんなに硬い金属も、ブケパロスの肌に傷をつけることは敵わず』
『アレクサンドロス3世、ブケパロスに歩み寄り、語り聞かせる。言葉を交わし、刃を交わし、大王、ブケパロスに主と認められる。
ブケパロス、大王以外の支配を受けず。ブケパロス、大王のそばを片時も離れず、その刃となって、力を振るう』
『アメンの子、アレクサンドロス3世のブケパロス。常にアレクサンドロス大王とともにあった』
……。
これまでの研究では、記述から、ブケパロスは大王の馬であると考えられてきた。ところが、最近発掘された遺跡の石板から、大王のそばに寄り添う、見慣れぬ若者の姿を発見したのだ。それは、王が病床に臥せっている隣で、やるかたなく佇んでいるようでもあった。
ひょっとすると、これがブケパロスなのではないか。H.O.P.E.は調査に乗り出した。
「大王の遺体は後継者のひとりプレトマイオスの手に渡り、彼の手でエジプトのいずこかにミイラとして埋葬されたと語られています。場所は、エジプトの西方砂漠の一部、『黒砂漠』。玄武岩が広がっていて、その名のとおりに黒い砂漠です。この砂漠の只中に墓が位置していると推察されました」
H.O.P.E.の職員は、資料を映し出しながら説明を加える。資料に、黒いピラミッドのようなものが映し出された。
「これが、アレクサンドロス3世の墓であるといわれる『黒い山』。一度、この事実が明るみになる前に、何人か小規模な隊を調査へと送ったことがありました。不思議なことに、いくら進んでもたどり着かないのです……」
「ブケパロスの正体は、異世界からの力を持ったものではないか。そして、それはアルメイヤ氏と同じように、我々の未知なる力ではないか、と、H.O.P.E.は考えています。この遺跡に入り、調査を進めること。それが、今回の任務です」
能力者に付き従う、英雄という立場。しかし、それ以上に、エージェントの中には、ブケパロスの伝承を聞いて、妙な懐かしさを覚える英雄がいた。
遺跡は、きっと、姿を現すだろう。目に見えない確信があった。
●6月、エジプト西方砂漠、黒砂漠にて
天気は良好。例外的に晴れていた。
「地点A、到着。投下いたします」
「了解」
まばらな飛行機のプロペラ音が、砂漠の頭上に響いている。
上空の輸送機から、共鳴したエージェントたちが次々と舞い降りる。H.O.P.E.の職員は、次々と花開くパラシュートを眺めていた。――もっとも、エージェントたちはライヴスを介さない攻撃には無敵であるから、パラシュートが開かなくとも、一応は大丈夫ではあるのだが。
(頼む、成功してくれよ……)
H.O.P.E.の職員は心の中で願った。この作戦は、これからのH.O.P.E.の活動に大いなる影響を及ぼすことに違いない。
輸送機が離れていく。
エジプト、黒砂漠。大地を黒く染めるこの地域には、多くの遺跡が広がっている。もともと砂嵐などの自然災害が多く、行方不明者が相次いでいる地帯でもあった。
セラエノとの騒動を重ねてから、一層のライヴスの反応が見られたことで、今回H.O.P.E.の目に留まった場所だ。
●ブケパロス
玄室の前。
男――もはや存在は希薄な男は、慟哭しながら佇んでいた。
虚ろな眼窩が、エージェントたちに語り掛ける。いや、それは――独り言とも呼べるような男だった。
『オレは道具だ。混沌の刃、主なき武器』
『オレ自身に力はない、オレは大王の意思』
『大王はもういない、俺に意思はない』
『オレの名は……オレの名は? オレの名ハアアアアアアアア』
男は再び狂気にあえぎ、悲鳴のような声をあげた。
真空波があちこちを飛び回る。
男の足元には、古い遺骸が散らばっている。おそらくは、墓荒しのものだ。
この男の名は――エージェントたちだけが知っている。
解説
●目的
遺跡の力を開放する
●場所
エジプト、バハレイヤの街周辺の黒砂漠。『黒い山』と呼ばれる遺跡。
輸送機から降り、遺跡へ向かう。
石造りの遺跡は、単純な一本道の構造になっている。遺跡の中にはたびたび慟哭が響き渡る。遺跡に入り、入り口から長い階段を上ると、ブケパロスと相対する。
・玄室の扉
固く閉ざされている。
●登場
ブケパロスの遺志
玄室の前、遺跡の奥で、侵入者に攻撃する。半透明の存在であり、はじめは自分が何者かも、何を守っているのかも分からない。
エージェントたちに襲い掛かってくるが、対話が可能。
・真空波
赤いものは物理攻撃、青いものは魔法攻撃。
意思が昂ると、勝手に発せられるものらしい。
●ブケパロスの主張や疑問など
・英雄とは、能力者に盲目的に従うものである。なぜならば、誓いを破棄すれば、英雄は消えてしまう存在である。そこに力関係があるからだ。
・道具は、主人の意思に逆らうことはできず、力の持ち主は選べない。選ばなくてよい。
質問
・上記の主張について。
・『力をどのように扱いたいか?』
・『力を持つものは必ずしも善人ではないが、それでもその力を望むのか?』
など。
(ブケパロスの主張の底にあるもの※正体を明かしてから)
・自分の意思など完全になくして、ずっと共鳴していれば大王は死ななかったかもしれない。英雄の意思は必要ないのでは?
ブケパロスを力ずくで打ち破るか、説得して納得させると、玄室への道が開ける。
●資料の調査によって判明している事実
・アレクサンドロス大王3世は、アラビアへの遠征を予定していた中、バビロンにて祝宴中ににわかに発熱し、その後十日ほどで急死している。
ブケパロスの没したとされるのはその前後であるが、不明。
●注意
※ブケパロスはH.O.P.E.などの存在は知りません。
マスターより
こんにちは、MSの布川です。
異相の遺跡にて、英雄だったものと対面します。
問いかけに『正解』はありません。
また、一人ですべて答える必要はなく、気になったものに深く答えるのをおすすめします。
返答によっては、新たな問いを発することもあるでしょう。
ちなみに、ブケパロスは戦いを挑まれても嬉しそうにしています。基本的には刃を交えながらの『説得』となるでしょう。
リプレイ公開中 納品日時 2016/06/25 14:35
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【相談】慟哭の狂刃
最終発言2016/06/16 12:11:26 -
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