本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/06/05 19:00
- 完成予定
- 2016/06/14 19:00
掲示板
-
護り退ける為に
最終発言2016/06/05 15:29:38 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/06/02 23:52:41
オープニング
●召集
「……つまり、それがそこにある、ということなのさ」
────『愚神卿』、そう呼ばれる彼の力ある声にトリブヌス級愚神・神無月は頭を垂れた。
「かしこまりました」
元々そういう質なのだろう。神無月はトリブヌス級以上の愚神に逆らうことはないし、反意を抱くことは無い。それをわかっていながら愚神卿は戯れに声をかけた。
「ああ、存分に励みたまえ」
ふわり、いつものゆっくりとした動きで神無月はそこを去る。己の役目を果たすために────。
●追い返された来客
────H.O.P.E.ロンドン支部。
五十代前半だろうか、背筋をまっすぐに伸ばした白いジーンズ姿の日本人女性が廊下を大股で颯爽と歩いていく。
「H.O.P.E.に復帰したいのだけれど!」
奥のブリーフィングルームのドアを開けるなり、彼女は凛とした声で言い放った。
「来るなりなんですか……」
彼女を待っていた顔なじみのオペレーターは、ドアの風圧に押されたかのように思わず身を仰け反らせた。そんなオペレーターの机に勢いよく手を突くと、彼女は顔を近づけてこう言った。
「言葉のままよ。あたし、もう一度、復帰したいのよ。H.O.P.E.のゾーンブレイカーに」
元H.O.P.E.のゾーンブレイカー、神代華の言葉に、オペレーターは顔を強張らせた。
「そんな、あれだけ手続きを踏んで辞めたというのにこんな短期間で復帰だなんて!」
「事情が変わったの!」
大きな鞄を下げた神代華は、その鞄の表面をそっと撫でた。
その中には、彼女がH.O.P.E.を辞めてまで守ろうとした────彼女の一族に伝わる『家宝』が眠る。
●地下鉄にて
世界最古で世界で二番目に長い”the Tube”、ロンドン地下鉄。
丸いトンネルに丸みを帯びた車両。混雑していてもどこからか聞こえるバスカーたちの演奏。カラフルな線の走る路線図、あちこちに張り出されたポスターがメンテナンス工事のスケジュール確認を訴えて来る。
ここは、そんな場所だったはずだ。
ロンドンっ子たちは唯々呆然とそれを見た。さわさわと頬を撫でるのは湿気を含んだ風。ホームであるはずのそこはなぜか湿った大地になっていて、灯の消えた丸いトンネルには、その丸みに合わせて歪んだ朱色の門が張り付いていた。
────あ……。
こぉおおおおお、岩場を通る風のような不気味な音。そして、鳥居をくぐって一体の化け物が現れた。
●神無月のドロップゾーン
「愚神・神無月のドロップゾーンが現れました」
オペレーターの言葉にエージェントたちの顔に緊張が走る。愚神・神無月は香港の大規模作戦で大勢のエージェントたちに怪我を負わせたトリブヌス級愚神である。
「神無月は今、ロンドン地下鉄内に閉鎖されたドロップゾーンを作っています。今はまだ一区間ほどですが、このまま広がると大変なことになるでしょう。それから……」
オペレーターは一枚の写真を取り出した。そこには五十代くらいの上品な顔立ちの女性が映っている。
「彼女は『神代 華』。H.O.P.E.ロンドン支部に所属していた元ゾーンブレイカーです。半年ほど前に個人的な事情により退職しましたが、本日復帰を望んで故郷の日本からロンドン支部に来たところでした。この彼女が今、このドロップゾーン内に居ることがわかりました」
神代華は、ドロップゾーンと化した地下鉄トンネル内からメールを送って来たのだと言う。
「トンネル内は神代華が乗っている車両以外は消えてしまったそうです。車両の上には愚神・神無月、外には従魔が六体おり、従魔は駅のホームに向かって移動して行ったそうです。
どういう状況かはわかりませんが、神代華は────本人曰く『結界』を張っているため神無月に見つからない状況にあるそうですが、ゾーンを破壊するためには、数分間、エージェントたちに神無月の気を反らし、守って欲しいそうです。彼女いわく、ドロップゾーンさえ壊せば神無月を撃退できると────彼女はそう言うのですが……」
●愚神・神無月
壁のスクリーンに前回の作戦時に撮影された愚神・神無月の姿と数値化された能力値が表示された。
愚神・神無月
ステータス:物攻A 物防B 魔攻C 魔防S 命中A 回避C 移動C 生命A 抵抗S INT C
特殊能力 :《斬星截天》《虚の鎧》《????》《????》
・斬星截天(ザンセイセッテン)
肉眼で捉えるのはほぼ不可能。範囲は前方180度、射程はおよそ半径10m以内に限定。【衝撃】【後退】
・虚の鎧(ソラノヨロイ)
物防を補うバリアのようだ。攻撃を弾くバリアではなく、見えない革鎧に包まれているようにやんわりとダメージを軽減する。
オペレーターは真剣な面持ちでエージェントたちを見渡す。
「こちらは大規模作戦【東嵐】に参加したエージェント達が命がけで持ち帰った情報です。どうかご活用ください」
解説
目的:ドロップゾーンの破壊、神代華の救出 ※神無月撃破の必要はない
ステージ:地下鉄のトンネルに作られたドロップゾーン
改札口→ホーム(従魔×1)→歪んだ鳥居→トンネル内等間隔に吊り下げられた5体の従魔→電車車両(車両上に神無月)、行き止まり。
地下鉄トンネル内だが、闇の濃い洞窟のような世界に変えられている。
無音だが、足元には玉砂利が敷き詰められており、踏むと足音がする。
壁は土壁、線路は消えている。
その他:電車(一両)
中には神代華しかいない。他の車両や乗客はどうなったのだろう。
登場:
愚神・神無月:強力なトリブヌス級愚神。ある程度ダメージを与えると撤退する。
しばらくは電車の上で監察しているが、やがて降りてくる。
今回依頼に参加するエージェントだけで倒すことは難しい。
従魔・木偶×6:天井から吊り下げられた2mほどの彫りかけのでく人形。
それほど強くはないが、音に反応すると鋭い刃物を周囲にまき散らす。
神代 華:引退したゾーンブレイカー。
彼女を助ける数分時間を稼げばドロップゾーンを破壊できる。
ドロップゾーンを破壊すれば、即神無月は撤退する。
以下の情報はPCもオペレーターから伝えられています。
神代華は白い布でくるまれた命より大切に思う包みを持っています。
一時的にエージェントに預けることは可能で中身は銅製の日本刀(殺傷能力無し)。
神代華の周りには何かのカケラで書かれた印(結界)があり、その印を崩さない限り神無月はその印内に入ることはない。
ただし、車内には入れますし、神無月の技の戦闘の余波が印内に影響を及ぼすことはあります。
ゾーンを破壊するには数分の時間がかかりますが、そのためには彼女は包みを預け、印から出る必要があります。
印は一人分しかありませんが、神代華以外の人間でも入ることは可能です。
マスターより
依頼は地下鉄の駅へ降りた所から開始します。
改札を潜るとドロップゾーンに入ります。
駅のホームに鳥居を背に天井からぶら下がった従魔が一体居り、近づくと襲い掛かってきます。
神代華は攻撃手段を持ちません。彼女と彼女が守りたいものを守り、ドロップゾーンを破壊してください。
よろしくお願い致します。
愚神・神無月は『神無月夜の偶人刀』、東嵐第三フェーズ『愚神刀神無月』に登場しておりますが、
そちらを見なくても問題はありません。
リプレイ公開中 納品日時 2016/06/13 20:31
参加者
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護り退ける為に
最終発言2016/06/05 15:29:38 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/06/02 23:52:41