本部
闇のオークション ワイルドブラッド
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 7人 / 4~7人
- 英雄
- 7人 / 0~7人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/05/01 12:00
- 完成予定
- 2016/05/10 12:00
掲示板
-
オークション会場
最終発言2016/05/01 00:32:57 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/04/27 13:57:54
オープニング
とある高級ビルの一室に二人の男がいた。
一人は厳つい顔をした40代前半の男で、もう一人はスーツを身に纏い、頭にはシルクハットを被った老人だった。
ソファに座っている老人は目の前のテーブルの上に置かれている白いティーカップを手に取り、中に注がれている珈琲を一口啜ると窓際に立つ男……龍磨へと視線を向け、話しかけた。
「準備は如何ですかな? 龍磨殿」
「ええ。万全ですよ」
老人の問い掛けに龍磨は振り向かず低い声音でそう答えた。彼の目の前には夜の夜景が広がっており、それはまるで宝石のように美しく煌めいていた。
「お嬢さん……彩乃様の事は残念でしたな……」
カタッと音を立ててカップをソーサに置きながら老人は思い出すかのように静かに言った。
数週間前、豪華客船を隠れ蓑にAGWの取引を行っていたヴィランの組織「蓮の華」の幹部にして龍磨の娘、彩乃はエージェント達に捕まった。
老人の方は何とかエージェント達から逃げ延び今、現在ここにいる。
彩乃が捕まったのは、ただ単に力が足らなかった。
もしくは相手を甘く見すぎていたからだ。
だからエージェント達如きに負けたのだ。
実に愚かな娘だ……。
「娘が捕まったのは自業自得ですよ。それより……あの話は本当ですかな?」
「本当ですぞ。そちらの組織「蓮の華」とワシの組織が手を組むと言う事に異論はありません。じゃが今回の件が無事に問題なく済めば、ですがな」
スッと目を細め老人は龍磨へと告げた。
それに対して龍磨はふっと軽く笑い、老人の方へと振り向いた。
「それは大丈夫ですよ。それに、あのワイルドブラッドの少女が今回のオークションで良い買値がつく事を今は願うのみですよ」
「蓮の華」は明後日開催される闇のオークションを企画していた。
それは高価な美術品を始め、人種売買を目的としたものまである。今回このオークションで目玉となるのがワイルドブラッドの少女の存在だった。
彼らはこれをオークションで売り出す目的をしていたのだ。
「また、エージェントが紛れ込んでいた場合はどうされるのですかな? まさか父娘揃って同じ失敗はされませんよね?」
柔らかい口調で、だがどこか試すような言葉で言う老人に龍磨は唇の端を歪めニヤリとした笑みを浮かべながら一言告げた。
「まさか……。私がそんな失敗をするはずが無いでしょう? ですが、万が一の場合が生じる事もある。だから対策を打たせてもらっております」
「ですと……?」
「私の愛娘、瑠璃を使いましょう。あれは組織の中で落ちこぼれで愚神を呼び出すつもりが間違って英雄を呼んだ。そこを利用するのですよ」
●偽りと偽物の真実
薄暗い地下通路を二人の少女は歩いていた。
周囲には誰もおらず、その場にいるのは少女達だけだった。
銀髪の長い髪をした少女……マーガレットは自分の隣を歩くもう一人の少女へと戸惑いの色をした瞳を向けながら訪ねた。
「ねぇ……瑠璃本当に良いの? だって、あの子とは友達だったんでしょ?」
瑠璃と呼ばれたチャイナドレスに黒髪のお団子頭をした少女は冷たく低い声音で答えた。
「良いの……もう決めた事なの。全部捨てるって……」
瑠璃のその言葉にマーガレットは眉根を寄せ悲しそうに小さく俯いた。
マーガレットは瑠璃の英雄だった。
彼女は瑠璃の事を良く知っており、同時に理解をしていた。
瑠璃は本当は優しい子だ。
この組織には不釣り合いの子だ。
だが、彼女の姉彩乃が捕まり、その姉の変わりに父親から幹部の座に無理矢理着かされた。あの父親は瑠璃を……自分の娘達を自分の駒にしか思っていない。
姉の彩乃は瑠璃を大切に想っていた。だけどやり方を、護り方を彼女は間違っていた……。
マーガレットが思考を巡らせている間に、いつの間にかある場所にたどり着いた。
それは一つの牢屋だった。
牢屋の中には16歳ぐらいの一人の少女が囚われていた。
腰まで届く長い水色の髪に、白い猫耳、白色のワンピースを身に着けた一人のワイルドブラッドの少女だった。
少女は瑠璃達に気づくと瑠璃へと悲しげに叫んだ。
「瑠璃! わたしを騙していたの!!」
その言葉に瑠璃は一瞬だけ悲しみの色を宿し、そして表情を変え、毅然とした態度で冷ややかに言った。
「騙される方が悪いのよ」
少女はその言葉に瞳を潤ませた。
「わたしはあなたのことを信じていたのに! あなたは、瑠璃は他の人とは違うって思っていたのに!!」
少女の頬に涙が伝う。少女は心から信じていた。たった一人の友人だった彼女のことを少女は信じていたのだ。だけど全ては自分を捕まえる為の芝居だったと言うことなのか。
ガン!! と、瑠璃は鉄格子を足で強く蹴った。微かな鈍い音が響く。だが、少女を押し黙らせるのには十分だった。
瑠璃は顔を醜く、醜く歪ませ、口を開いた。
「悪いけど、わたしはあなたを『売るわ』それを邪魔する者は排除する。例え相手が誰であろうとね」
その表情は少女が知っている彼女の顔ではなかった。
●闇の中のひとすじの光
オークション当日。
マーガレットは走っていた。彼女が目指す先はH.O.P.E.だった。
……やっぱりこのままではいけない……。このままでは瑠璃はきっと後悔してしまう。
瑠璃を組織から早く抜け出させないと、このままでは瑠璃は自分の手を血で染めてしまう事となる……。そうなってしまうともう後戻りはきっと出来ない。
それに龍磨は瑠璃と自分を使い、何かをさせようと目論んでいた。
目的は分からない。
だけど相手はあの龍磨だ。きっとロクでもない事に決まっている。
彼女はそう思い息を切らしながら、さらに走るスピードを上げた。
その時――。
マーガレットはH.O.P.E.から出てきたシルフ・ハムレット(az0009)とぶつかり、バランスを崩し地面に尻餅をついた。
「ごめんなさい。大丈夫ですか?」
そう言いながらシルフは心配そうな顔を浮かべ、マーガレットへと手を差し伸べた。
差し伸ばされた手をマーガレットは取らず変わりにシルフの腕をガシッと強く掴み、必死な表情をしながらシルフへと強く言い放った。
「H.O.P.E.のエージェントさんですよね? お願いです、瑠璃を助けて下さい!!」
あまりにも切羽詰まった感じで言うマーガレットに対してシルフは何かを感じ取り、真剣な表情をして彼女へと言った。
「詳しくお話をお聞きしても宜しいでしょうか?」
解説
マーガレットのパートナー瑠璃を説得させ蓮の華から手を引かせる。同時にヴィランズ蓮の華が開催する闇のオークションを潰し、ワイルドブラッドの少女の救出、龍磨達を確保する依頼になります
登場人
瑠璃&マーガレット
瑠璃(16)能力者で蓮の華の幹部。ワイルドブラッドの少女と友人関係を持つ
マーガレット(15)
英雄 バトルメディック
攻撃 ワイルドブラッドの少女を助け出そうとすると瑠璃が現れる。説得に失敗すると銃、体術で攻撃して来る
龍磨(45) ヴィランズ蓮の華のトップ。実の娘、瑠璃を道具としか見ておらず常に自分の利益しか考えていない
老人 蓮の華と協力関係にあるヴィランズのある組織の幹部。龍磨、老人の二人は愚神(デクリオ級)と契約している
攻撃
オークションの邪魔をすると龍磨は二刀流の剣で攻撃をして来る。体に鎧を装着している為ダメージをある程度受けにくい
老人 短剣を振り下し、竜の形をした水流を放って攻撃して来る。老人自身は回避力が高い
Pl情報
龍磨達がピンチになると互いにタッグを組み老人が足を狙い攻撃し、それに続けて龍磨が二刀流で攻撃して来る。鎧が壊れると龍磨はダメージを受けやすくなる。
瑠璃の説得に成功したら瑠璃が仲間になり、ケアレイを使用して援護します
NPC シルフ・ハムレット&ラプンツェル・ゴーデル
ソフィスビショップ
主に行動などは皆さんのサポートになります
状況
シルフから連絡を受けて立場を装い会場に潜入している設定
場所
オークション会場
オペラハウスのような会場で200人収納可能な広さ。舞台には『商品』があり、二階の特等席には老人達、会場の地下の檻にワイルドブラッドの少女がいる
参加者
200人の参加者がいる。全員がヴィラン、またはヴィランズの参加者になる
戦闘になると一目散に逃げ出そうとするが、逃げ出す際に銃弾を2、3発程発砲する。出口、外にヴィラン対応班がいる為PC達は老人達の捕縛、瑠璃の説得に専念可能
マスターより
「狙われたエージェント!豪華客船の罠!!」の後編になります。
今回はオークションになりますので、ドレスコードの衣装での会場での潜入になります。
お好きな衣装で潜入して下さい。
龍磨は瑠璃達を使って何か目論んでいるみたいです。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2016/05/10 18:09
参加者
掲示板
-
オークション会場
最終発言2016/05/01 00:32:57 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/04/27 13:57:54