本部

【白刃】曇りのないファインダー

gene

形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 6~10人
英雄
10人 / 0~10人
報酬
普通
相談期間
5日
完成日
2015/10/29 18:36

掲示板

オープニング

●H.O.P.E.
「……老害共が、好き放題に言ってくれる」
 H.O.P.E.会長ジャスティン・バートレットが会議室から出た瞬間、幻想蝶より現れた彼の英雄アマデウス・ヴィシャスが忌々しげに言い放った。
「こらこらアマデウス、あまり人を悪く言うものではないよ」
 老紳士は苦笑を浮かべて相棒を諌める。「高官のお怒りも尤もだ」と。

 愚神『アンゼルム』、通称『白銀の騎士(シルバーナイト)』。

 H.O.P.E.指定要注意愚神の一人。
 広大なドロップゾーンを支配しており、既に数万人単位の被害を出している。
 H.O.P.E.は過去三度に渡る討伐作戦を行ったが、いずれも失敗——
 つい先ほど、その件について政府高官達から「ありがたいお言葉」を頂いたところだ。

「過度な出撃はいたずらに不安を煽る故と戦力を小出しにさせられてこそいたものの、我々が成果を出せなかったのは事実だからね」
 廊下を歩きながらH.O.P.E.会長は言う。「けれど」と続けた。英雄が見やるその横顔は、眼差しは、凛と前を見据えていて。
「ようやく委任を貰えた。本格的に動ける。——直ちにエージェント召集を」
 傍らの部下に指示を出し、それから、ジャスティンは小さく息を吐いた。窓から見やる、空。
「……既に手遅れでなければいいんだけどね」
 その呟きは、増してゆく慌しさに掻き消される。


●ドロップゾーン深部
 アンゼルムは退屈していた。
 この山を制圧して数ヶ月——周辺のライヴス吸収は一通り終わり、次なる土地に動く時期がやって来たのだが、どうも興が乗らない。
 かつての世界では、ほんの数ヶ月もあれば全域を支配できたものだが、この世界では——正確には時期を同じくして複数の世界でも——イレギュラーが現れた。能力者だ。
 ようやっと本格的な戦いができる。そんな期待も束の間、奴らときたら勝機があるとは思えない戦力を小出しにしてくるのみで。弱者をいたぶるのも飽き飽きだ。

「つまらない」
「ならば一つ、提案して差し上げましょう」

 それは、突如としてアンゼルムの前に現れた。異形の男。アンゼルムは眉根を寄せる。
「愚神商人か。そのいけ好かない名前は控えたらどうなんだ?」
 アンゼルムは『それ』の存在を知っていた。とは言え、その名前と、それが愚神であることしか知らないのであるが。
「商売とは心のやり取り。尊い行為なのですよ、アンゼルムさん」
「……どうでもいい。それよりも『提案』だ」
 わざわざこんな所にまで来て何の用か、美貌の騎士の眼差しは問う。
「手っ取り早い、それでいて素敵な方法ですよ。貴方が望むモノも、あるいは得られるかもしれません」
 愚神商人の表情は読めない。立てられた人差し指。その名の通り、まるでセールストークの如く並べられる言葉。
「へぇ」
 それを聞き終えたアンゼルムは、その口元を醜く歪める。
 流石は商人を名乗るだけある。彼の『提案』は、アンゼルムには実に魅力的に思えた——。


●立入り禁止区域路地裏
 首からカメラをさげた男はエージェントに見つからぬよう、かつ彼らの活躍を激写すべく、従魔やエージェントの気配を探して路地裏を移動していた。
 男の名前は竹田といった。フリージャーナリストである彼が、激しい戦闘が予想される場所に危険を犯してまで来たのは、自分が胸に下げるカメラのもとの持ち主への思いがあったからだ。
 婚約者であった奈緒もジャーナリストで、一緒に取材に行くことも多かった。数ヶ月前のその日も、生駒山に愚神が現れたと聞き、この地を訪れていた。
 そして、奈緒は突然襲った突風により倒れてきた木々の下敷きになり、死亡した。その突風が、愚神が作り出したドロップゾーンに起因するものだったと知ったのは、葬儀が済んだしばらく後だった。

 風化していく建物の間を縫って歩いていると、軽く響くような音が聞こえた。ビルの影に身を隠しながら、音のしたほうへと慎重に向かう。
 建物が壊れてできた開けた場所に目をこらすと、そこをひとりの人間が歩いているのが見えた。傍若無人な様子の青年が歩くたびに、砕けたコンクリートが足下で音を立てる。
 その青年の姿に竹田は見覚えがあった。従魔や愚神を専門に写真を撮っている若手のフリージャーナリストだ。注目を集める写真を撮るのと同時に、そのために起こす無茶な行動により、問題視されている人物である。
(あんな動き方では、従魔に見つかってしまうぞ……)
 そう竹田が思ったその時、地面が振動し、巨大な獣が現れた。耳は尖り、銀色のような毛が逆立っている。目は赤く燃えるように光り、牙は長く、鋭い。
 その姿に驚き、見入っていた竹田だったが、「うわっ!」と慌てたような青年の声に我に返り、カメラを身構えた。
 シャッターチャンス、それは、蒼白の青年が襲われるその瞬間。その瞬間こそが、従魔とはなにか、この世界の現状とはなにかを伝えるために一番力を持った一枚になるはずだった。
 竹田はファインダー越しに銀色の従魔を見つめる。その瞬間を逃さぬように、神経を集中させる…… しかし、そんな自分に気づき、ぞっとした。
 ジャーナリストとしての前に、人としてやるべきことがある。そんなわかりきった現実に、背を向けるジャーナリズムとはなにか?
「違う……奈緒が撮ろうとしていたものは、こんなものじゃない!」
 竹田はカメラを構えるのをやめて、青年を助けるために駆け出した。

解説

●目的
ジャーナリスト二名の救出及び獣型従魔の退治

●状況
・デクリオ級従魔。
・肉食獣のような外見で、主に鋭い爪、長い尾、尖った牙などで攻撃してきます。パワーのある物理攻撃型。
・爪が命中した場合、深手を負うためバッドステータス:減退(1)を付与します。
・牙による噛み砕く一撃は命中精度こそ低いですが、大ダメージとなります。
・従魔の生命が残り少なくなると、高い跳躍力を活かして逃走を図ります。
・立入り禁止区域よりすこし入ったあたり、ドロップゾーンからは外れている場所での戦闘です。廃墟の町の商店街。時間帯は日中。
・リプレイ開始時は、竹田が腰を抜かした若手のジャーナリストに覆い被さり、従魔の爪による一撃を受けるところからはじまります。

●注意
立入り禁止区域よりすこし入ったあたりであるため、従魔を逃がした場合、立入り禁止区域外に出てしまう可能性もあります。

リプレイ


 H.O.P.E.の仕掛けた大規模作戦のためにドロップゾーンに近い区域へと来ていた十人のエージェント達の目に、予想外の光景が飛び込んできた。
「何でこんな所に人が!! 立ち入り禁止区域じゃなかったの!?」
 エージェント達の目に飛び込んできた光景は、一般人と思われる二人の男が従魔の前に重なるようにうずくまっているところだった。どうやら、一人の男が、もう一人の青年を庇っているらしいということがわかる。
 そして、いままさに従魔の前脚から鋭い爪が出て、振り下ろされる瞬間だった。
 そんな光景に、芹沢 葵(aa0094)は慌てて走り出す。
「好奇心は猫をも殺す。ってことかしら……」
 葵の後ろを追う英雄のアルルメイヤ リンドネラ(aa0094hero001)は冷静に男達を観察した結果、彼らのカメラに着目してそう呟いた。
「とにかく、助けないとね」
 葵とアルルメイヤの二人は共鳴し、速度をあげた。
 その場に集まっていたエージェント達が次々と共鳴して従魔へと向かって走っていく姿を見て、アルヴィン・キング(aa0550)と英雄の新城 凛(aa0550hero001)も視線を合わせる。
「誰も悲しませないために僕は能力者になったんだ。手伝ってくれるよね。りん」
 アルヴィンの言葉に凛は頷く。
「もちろんだよ。それが、きみの本当の気持ちなんだね」
 深く頷いたアルヴィンと気持ちをひとつにして凛は共鳴する。
 走りながらも冷静に周囲の状況を確認していた岸田 カイト(aa0972)は、他のエージェント達に大きな声で伝える。
「あの従魔の足なら、跳躍で崩れた建物を越えて逃げる可能性があるから、俺はその足止めのために潜んでることにする!」
 自分が抜けてもエージェント九名なら十分に従魔に対応できるだろうということと、逃げた従魔が町に出た時の実害を考えた上での提案だった。
「あの壊れたコンクリの影で待機する。従魔が弱ってきた頃が逃げるタイミング……跳躍する恐れが高まる時だと思うから、俺のほうへ誘導してくれ」
 説明だけすると、カイトは早々にビルが壊れた跡のような大きめのコンクリート壁の影へと向かう。
「クソ愚神かと思えば……」
 カイトは走りながらも、ちらりと従魔の姿を再確認する。
「ンだよ! ただのクソ雑魚じゃねーか」
「ヒヨッ子風情が大物狙いとはな」
 英雄のG戦場のアリア(aa0972hero001)が小馬鹿にするように鼻で笑う。
「身の程を弁えないクソ能力者め」
「っせぇよ! クソ英雄っ!!」
 カイトはアリアと言い合いながら、コンクリートの影に身を隠すと、そっとそこから従魔とエージェント達の姿を覗いた。
 従魔の前脚が振り下ろされた瞬間からここまでコンマ数秒のやりとりをし、九人の能力者達は従魔に攻撃をすることが可能な射程距離に入ったところで攻撃をしかける。


「任せた! 楓!」
 痛いのは勘弁です! ということで、会津 灯影(aa0273)は早々に戦闘を英雄である楓(aa0273hero001)に任せる。
「灯影、貴様は黙って内より眺めているがいい。この才色兼備文武両優雅の化身たる我に任せよ」
 後ろでひとつ結びにしている紅混じりの焦げ茶色の髪をなびかせて、楓は軽やかな動きで銀の魔弾を従魔の顔へ狙って打ち込んだ。
 ほぼ同じタイミングで葵がラジエルの書から一片の刃を繰り出し、従魔の顔面へとあてる。
 見事に命中した二つの攻撃により、従魔の前脚は目的地をすこしずらして振り下ろされた。しかし、その爪は男の肩をかする。
 続けて、咲山 沙和(aa0196)とシルヴィア・ティリット(aa0184)も従魔の顔を狙って遠距離攻撃をしかけるが、従魔はそれを素早くかわした。
 攻撃はあたらなかったものの、二人の攻撃のおかげで従魔と男性二人の間に距離ができる。
 沙和はめげずにスナイパーライフルを撃ち続ける。
「遠くから相手の嫌がらせ……この戦い方、超シュビ君の陰険さにじみ出ててうけるんですけどー!」
 そう笑う沙和の頭のなかに、「黙れ」と、低い声がする。
「沙和は一秒さえも集中できないのですか? ……まぁ、この頭のサイズでは無理かもしれませんが」
 英雄、シュビレイ・ノイナー(aa0196hero001)の冷ややかな声に、沙和は「相変わらず面白くないヤツ」と、従魔の攻撃に集中する。
「ぅ……うわああああああああああああああっ!!」と男性二人の前に飛び込んできたのは明日沢 今日人(aa0485)である。
 恐怖心を振り払うために叫びながら突っ込んできたのだが、その声に驚いてそちらへ注視したのはエージェントだけでなく、従魔も同様である。
 一度距離の開いた従魔だったが、今日人の声に興味をそそられ、またそちらへと戻ってきそうなところを、アルヴィンがストライクを食らわしておさえる。
 グルルッと従魔は低くうなり、赤い目をさらに鋭くしてアルヴィンを睨む。
「おい! でけぇの、おまえの相手はこっちだ!」
 アルヴィンの内側から、「敵が単純ならいいのですが」と、凛が懸念を示したが、従魔はごく単純な反応を示してアルヴィンのほうへと体の向きを変えた。
 アルヴィンや他のエージェント達が従魔の気をそらしてくれている間に、今日人は急いで怪我を負った男……竹田を抱えて従魔から離れた。
 そんな今日人の行動に慌てたのは、腰を抜かしている青年だ。
「ぉおい! 俺は!?」と、震える声で叫ぶ。
 今日人は「わわわかってますよ! ちょっと大人しくしててください!」と答える。
 従魔に襲われかけ、特別な力を持たない青年はさぞや怖いだろう。しかし、(僕だって怖いんだよーーー!!)というのが、今日人の本音だ。
 それを「怖くない、怖くない、怖くない」と必死に自分に言い聞かせて動いているのだ。
「今日人、今日人」と、英雄のユー・フワ(aa0485hero001)が今日人のなかから声をかける。
「答えてみろ。 お前の名前は、何だ?」
「な、ななんだよ!? こここんな時に!!?」
「いいから、答えろよ」
「ぼ、僕の名前は……僕の名前は……明日沢、今日人っ!!」
 そう答えてみると不思議なもので、恐怖から震えていた体と心の緊張がすこしほぐれた気が、今日人はした。
「よし。通常運転だな。今日も人であることを、精一杯頑張ろうか?」
 ユーのそんな言葉に、今日人は自分の体に赤く熱い血が通っていることを思い出し、すこしテンションをあげる。
「っっっうん!」
「ほら、仲間が来てくれたぜ?」
 視線を移すと、二人のエージェントが走って来るのに気づいた。
「怪我人は一名?」
 榛名 縁(aa1575)の言葉に、今日人は「はい!」と答える。
「もう一名は腰を抜かしてるみたいですね」と、縁と一緒に走ってきた藤野 耕太(aa1616)が遠目に青年を確認してそう言った。
 竹田の顔を覗き込み、縁は竹田が気を失っているのを確認する。次に、肩の傷を確認し、即座にケアレイをかけた。
 治癒の光は竹田を包み、肩の傷を癒していく。
「……んっ……」
 血色が明るくなった竹田は意識を回復し、その目を開いた。
「大丈夫ですか?」
 再び縁が竹田の顔を覗き込むと、竹田は数回瞬きをし、慌てて上体を起こした。
「従魔は!? 彼は無事か!?」
 竹田の様子に穏やかに微笑んだ縁は、「無事ですよ」と伝え、今日人が連れてきた青年へと視線を向ける。
「それじゃ、僕は戦闘に戻るので、あとのことはよろしくお願いします」
 そう告げると、今日人は早々に戦闘へと戻っていく。
 あれだけ戦うことを恐れているにも関わらず、それでも生真面目に戦いの第一線へと戻っていく姿に、縁は「がんばって!」とエールを送った。
「とりあえず、もうすこし安全なところに避難していただきたいので、僕たちに運ばせてください」
 そう言うと、耕太は共鳴を解除する。
 英雄のアオミ(aa1616hero001)が「俺、あいつを担ぐのは嫌だぜ」と言ったが、耕太は聞こえないふりをして、竹田の前に腰を下ろした。
 しかし、竹田は首を横に振る。
「俺は大丈夫だ。自分で歩けるよ」
 そう言った竹田だったが、実際に立ち上がってみると、自分の体がまだ本調子ではないことがわかった。ふらりと立ちくらみがして、縁に支えてもらう。
「すまん」と、竹田は気恥ずかしさから苦笑いを浮かべる。
「まだ走ることは無理みたいだ」
「遠慮せずに、僕の背中を使ってください」
 耕太に再度促されて、竹田は大人しくその背中へとつかまった。
「だから、俺はこいつ嫌だって!」
「わがまま言わないで。よろしく頼むよ」
 耕太に微笑まれ、アオミは渋々と青年を米俵のように抱えた。
「おいっ! こんな格好で避難させるつもりじゃないだろうな!?」
「黙ってないと、舌噛むぞ」
 そう言って青年を黙らせた次の瞬間には、アオミは走り出し、風化した建物が並ぶ路地へと入り込む。
「援護をお願いします」
 そう縁に言葉をかけて、耕太はアオミを追って走り出す。
 縁は従魔がエージェント達に気を取られていることを確認し、それからアオミと耕太の後を追う。
 耕太に背負われながらも、竹田はカメラを庇うようにしっかりと片手で抱えていた。
「……そのカメラ、大切そうですね」
 路地裏を抜けながら、縁は竹田にそう聞いた。
 従魔に襲われる時でさえ、竹田が青年とカメラをしっかりと守っていたのを、縁は見逃さなかった。
「これは……大切な人の形見なんだ」
「……あなたは、ジャーナリストですよね?」
「ああ」
「その人も、ジャーナリストだったんですか?」
「そう……二人で、同じものを見て、同じ世界の残酷さを感じて、同じ痛みを知っていくはずだった……」
「それなのに……」と、竹田は瞳を伏せた。
「あいつだけ、ずいぶんと先へと進んでしまったような気がする……今頃、俺の知らない世界を、一人で見ているんだろうな」
 先ほどの苦笑いとは違い、まるで自分の抱える苦しい思いを、そんな思いでも、力任せには潰せなくて、そっと包み込むような笑いを見せる竹田から縁は視線をそらした。
「それは、どうでしょう?」
 どんな辛い思いをしたのか、それは想像することしかできない。
 それでも、その思いをすこしでも癒すことが出来たならと、縁は希望を口にする。
「もしかすると、そのファインダーを通して、あなたと同じものを、いまも一緒に見ているのかもしれません」
 竹田の目が見開き、縁の横顔をとらえる。
「あなたの大切な人がどう思ってたかは解らないけど……僕は、凶悪な魔物に誰かの命が奪われた悲しい瞬間よりも、そんな従魔をエージェント達が倒した! っていう瞬間のほうが見たいと思います。そのほうが、こんな世の中だけど、まだ希望はあるんだって、明るい気持ちになれると思うから」
 過ぎていく壊れた建物の間から、縁は最適なビルを見つけて耕太に声をかける。
「この建物なら、頑丈そうだ。屋上にあがろう」
「このビルですか?」と、耕太が聞き返す。
「せっかく、命知らずなジャーナリストさんが来てくれたんだ。俺たちの勇姿を撮ってもらおう」
 そう微笑んだ眼差しから……綺麗な紫色の瞳の奥から、縁が伝えようとしている真の意図を耕太は読み解く。
「アオミ、上にあがるよ!」
 そんなに高い建物ではなかったが、周囲の建物が崩れているため、屋上からは従魔がいる辺りがよく見えた。
「それじゃ、僕はあそこに戻るから……シャッターチャンス、逃さないでね?」
 深く微笑んで、縁はビルの壁を一気に駆け下りて、地面へと着地する。
「よかったのですか?」と、縁のなかでウィンクルム(aa1575hero001)が声をかける。
「彼らの愚かな行動を援助するようなこと……」
「いいんだ。もう一人はともかく、あのカメラを大切にしていた人には、使命があったんだと思うんだ。僕達と同じように」
「あなたは、本当にお人好しですね」
「ごめんね」と、縁は笑う。
「いえ。私の使命は、私の力で、あなたをお護りすることです。そんな私の勝手な使命を拒めないのも、あなたがお人好しだからだとわかっています」
 自分たちの使命を胸に抱いて、縁は速度をあげる。


 耕太と縁が竹田達を避難させている間、その場に残ったエージェント達は従魔を取り囲み、戦いを続けた。
「魔女の呪いは何度でもあなたを打ち据えるわ。さぁ……冥府へと墜ちなさい!!」
 葵とともに戦うアルルメイヤはそう言い放った瞬間、従魔の背中にゴーストウィンドを放つ。
 しかし、従魔はその攻撃を軽い足取りでかわす。
 前衛の灯影の体を操る楓も同じく、ゴーストウィンドを放つが、先ほどの葵達の攻撃同様、それはかわされてしまった。
「ちょこまかと、すばしっこいヤツ!」
 従魔の足を狙い撃ちしていた沙和が、なかなか命中しないことを苛立って呟く。
「ぼ、僕が、注意を引きます!!」
 そう叫ぶと、今日人は従魔の前に回り込む。
「怖くない、怖くない、怖くない怖くない怖くない」と自分に言い聞かせながら、今日人は従魔の気を引くように従魔の目の前へと飛びあがる。
 次の瞬間、従魔は大きく口を開いて牙を見せた。そこをめがけて、今日人はジェミニストライクを放つ。
 今日人のジェミニストライクが見事にヒットした瞬間に、シルヴィアが従魔の後ろ足を狙ってマビノギオンで攻撃する。
「あの爪、痛そうだね」
 そうシルヴィアが顔をしかめると、ヴァレリア(aa0184hero001)がシルヴィアのなかから「油断は禁物よ! 気をつけて!!」と注意を促す。
 シルヴィアの攻撃により、従魔がひるんだのを確認して、楓が従魔の顔に銀の魔弾を放ち、連続してブルームフレアを炸裂させる。
 炎に身を焼かれた従魔は短くギャァッと鳴いた。
 従魔がひるんでいる隙に、畳み掛けるように前衛に来ていたアルヴィンがムチでの攻撃をしかける。
「猛獣の躾はムチって相場が決まってるってな」
 そんなアルヴィンの軽口を、「不慣れなんだから無茶しちゃだめだよ」と凛がいさめる。
「さっきの人たち、カメラ持ってたよね〜」なんて悠長に自分のなかの英雄に声をかけながら、ストライクを従魔の脚に狙って放ったのは穂村 御園(aa1362)だ。
「カメラマンだったら、ぜひともお近づきになりたいな〜」
「カメラマンとお近づきになるとどうなるのだ? 御園」
 英雄、ST-00342(aa1362hero001)の声に御園は「えーと」と考える。
「H.O.P.E.特集のグラビアページに載って、それで業界に注目されて読モ? それから、個人の写真集を出してモデルデビューかな?」
 こんな会話をしながら戦闘に加わっているとは、もともとH.O.P.E.の職員だっただけあって肝が据わっているらしい。
「あ! 榛名さん、戻ってきたよ〜!」
 御園はめざとく縁の姿を見つけると、カイトが隠れているのとは反対側の位置に陣取った縁のそばへとすばやく移動した。
「榛名さん! 護衛、お疲れさまでした! 無事に避難はすみましたか?」
 戦闘中に話しかけられて驚いた縁だったが、すぐに穏やかな笑顔を取り戻して対応した。
「はい」
「それで、あのお二人って、どうしてここにいたんですか?」
「二人ともジャーナリストで、従魔や僕らの写真を撮りにきたみたいですよ」
「そうだったんですね〜!」
 自分の勘が当たらずとも遠からずとわかった御園は内心でガッツポーズをする。
「ところで、戦況は……」なんて縁が声をかけても、モデルまで真っ直ぐに続いている幻想に夢見心地になっている御園の耳にはもう届いていない。
 縁はそんな御園の様子に苦笑しつつ、従魔の様子を改めて確認する。
「戦況は、従魔は相当弱ってきてはいるが、決定打はまだってとこかな……」
 その決定打を作り出すべく、縁は従魔の足の付け根を狙って槍を軽やかに薙ぐが、従魔はそれをかわして、まだモデルになった自分の幻想を見ている御園のほうへと向かってきた。
「御園。来るぞ!」
 ST-00342の呼びかけにやっと我に返った御園は、自分がピンチに陥っていることに気がついて慌てた。
「なに!? なに!!? 御園の引き立て役になってくれるってこと!?」
「驚くレベルで前向きだな」
 御園の横、従魔の前に回り込み、沙和はライフルを撃ちまくる。
「気をそらしておくから、下がってください!」
 そう言われ、御園は素直に後ろへと下がる。
「もー、いーかげん、疲れたでしょ? お互い、気分マジ最悪って感じだし、もう終わりにしようか?」
 沙和が距離をつめて、ライフルを撃つのを激しくしたその時、一発の弾丸が従魔の左目を打ち抜いた。
 従魔は悲鳴を上げ、がむしゃらに前脚を動かした。
「ぅわっ!」
 従魔の爪が沙和の横腹に当たり、その衝撃の強さにより、沙和は数メートル飛ばされてしまう。
 その勢いのまま、地面にたたき落とされるところを、縁が慌ててキャッチする。
「やってくれるじゃん……」
 沙和はすぐに体勢を立て直して従魔へと向かおうとしたが、それを縁が押し止める。
「従魔が動揺している間にカイトっちのほうへ誘導しなくちゃ……」
 気持ちは前へと進もうとするのに、体は重く、思うように動けない。
「馬鹿ですね。その怪我ですぐに動くなんて無理ですよ」と、シュビレイの声がする。
「誘導は他のみんながしてくれますよ。まずは、治癒をしましょう」
 縁は意識を集中して、沙和にクリアレイをかける。清らかな美しい光は沙和の体を包み込み、傷を癒していく。
「動けますか?」
 呆然と光を見つめていた沙和にそう尋ねると、沙和はぱあっと表情を明るくして縁の腕のなかから飛び起きると、ぴょんぴょんと飛び跳ねた。
「さすがですね! 傷だけじゃなく、疲れまでふっとんじゃったみたい!!」
「それはよかった」
 縁は沙和に微笑みながら、竹田のことを思い出して呟く。
「さすが、能力者はもともとの回復力が違うらしい」
「おーしっ! いくぞー!」と、沙和は片目を失って呻く従魔に向かって走り出した。「頭も体も単純な構造で何よりです」なんていうシュビレイの声は無視して。


「そら駄獣! 逃げ道はあちらだ」
 ゴーストウィンドで攻撃しながら、楓は従魔をカイトが隠れているほうへと誘導する。
 今日人と沙和も従魔を誘導するために、それぞれ攻撃を繰り返す。
「チッ……来やがったな」
 コンクリートの影に隠れながら、ウトウトと居眠りをしかけていたカイトは、近づいてくる騒々しさに目を覚ました。
「人が気分良くサボってるトコに水差しやがって」
「目的が入れ替わっているぞ……」
 アリアがツッコミを入れている間にも、従魔が近づいてくる振動と騒音が大きくなる。
 カイトはコンクリートの壁からそっと覗き込み、従魔との距離を測る。
「しゃーない。そろそろ行くか」
「さっさとすれ。愚図が」
 アリアの暴言に「うっせーよ!」と返しながら、従魔の前に飛び出した。
「通行止めだぜクソ犬ッ!」
 突然飛び出してきたカイトに虚をつかれた従魔の胸元を狙って、カイトはオーガドライブを使って猛攻撃をかける。
 従魔はその巨体を大きくぐらつかせたが、足を踏ん張り、倒れるのをこらえた。
 そして、従魔は力を振り絞るように跳躍しようとした。
「そう簡単に逃がす気はないよ!」
 シルヴィアがリーサルダークを従魔にかけようとしたが、意識を集中している途中で従魔の尻尾にはじかれてしまう。
「きゃっ!」
 弾き飛ばされたシルヴィアを、すぐ後ろにいたアルヴィンが支えた。
「シルヴィア、大丈夫?」
 シルヴィアのなかから心配そうに尋ねるヴァレリアに、シルヴィアは「大丈夫だよ」と答えて体勢を立て直したが、次の瞬間、従魔は跳躍し、カイトを追い越して駆け出した。
「まずいな……」
 従魔とエージェント達の様子をビルの屋上から見ていた耕太が焦る。
「町のほうへ走っているね」
 竹田の言葉に、耕太は頷く。
「尻尾をやっちまえばバランス崩して、跳躍とかは難しくなるんじゃねぇか?」
 隣でアオミがそう言うと、耕太が渋い表情をした。
「それ、榛名さんがいる時に言ってくれればよかったのに」
「俺たちはここで避難してるから、行ってくれ」
 竹田の言葉に、耕太は「いや、でも……」とすっかり元気になっている青年へと視線を向ける。
「あー。大丈夫。大丈夫。大人しくしてるって」
 ケタケタと笑う青年の様子に、耕太は内心で(やっぱり、信用できないな)と思った。
 しかし、竹田が耕太の背中を押す。
「大丈夫。俺ももう動けるから。いざとなったら、力づくでも彼を止めるよ」
 青年のことは不安だったが、竹田のことは信用できた。
「……わかりました。それじゃ、行ってきます」
 アオミと視線を合わせ、耕太は深く頷く。
「アオミ。行こう」
 耕太はアオミと共鳴すると、縁がしたように屋上から地面まで一気に駆け下りた。
 屋上から見ていたビルの並びを思い出し、従魔が逃げている辺りへの最短距離を進む。
 その頃、従魔を追って建物の間へと入り込んでいたエージェント達は、そう広くもない道を大勢で走るという動き難さに苦労していた。
「くっそ! あいつ、あんなデカくて、弱ってるくせして、なんであんなに速いんだよ!!」
 カイトの言葉に、シルヴィアが「ですね」と相づちを打つ。
「通り慣れてるって感じ」
「あの!」と声を大きくあげたのは御園だ。
「二手に分かれない!? 半分はこのまま後を追う。もう半分は御園について来て! うまく行けば、従魔の前に出て、挟み撃ちできるはず!」
 目上の者へ礼儀正しく話すように心がけていた沙和だったが、御園の提案に思わず「マジか!?」と素で反応する。
「その作戦、乗った!」
「では、ついてきてください!」と、沙和と縁、それから楓を案内して御園は細い路地へと入る。
「ここの路地を抜けると早道なんですよー!」
 前もってこの辺一帯の地図を確認していた御園は、「御園、抜かりない?」と、褒めてほしいアピールをする。
「そうだね。すごいね」
 お人好しの縁が甘やかすように褒めると、御園は「えへへ」と気分をよくして、速度をあげた。
 路地をくねくねと移動しながら三分程経った時、すこし大きめの道に戻ると、御園の言う通り、彼らは従魔の前に出ることができた。
「うおっ! マジか!!」
 正確に従魔の前へと出たことに沙和は驚き、そして機嫌良く口角をあげる。
 エージェントに挟まれた従魔は一旦は足を止めたが、その身を低く構える。
「あ、まずいな……」
 そうアルヴィンが漏らしたのとほぼ同じタイミングで、従魔は再び跳躍した。
 誰もが、追いかけっこのやり直しかと思ったその時、銀の魔弾が三発連続で従魔の尻尾を貫いた。
 弾丸が飛んで来たほうを見ると、共鳴したことによりのびた髪を一括りにして、武装した姿の耕太が立っていた。
「遅くなって、悪かったな」
 バランスをとるための尻尾を傷つけられた従魔は空中でバランスを崩し、建物の壁に胴体をぶつけて地面に落ちた。
 従魔の巨体がぶつかったことにより、風化してもろくなっていた建物の壁がガラガラと崩れてきた。
「楓!」
 頭のなかに響いた灯影の声に、楓は応える。
「わかっておる!」
 土煙が舞うなか、楓は従魔めがけてブルームフレアを炸裂させた。
 従魔が避けたり、逃げたりした気配はないものの、立ち上る土煙のなかで従魔の状態を確認できない。
「あたったの?」
 ヴァレリアの声に、シルヴィアは「どうだろう……」と、目を細めて土煙のなか、従魔の姿を探す。
 そして、土煙が落ち着いた頃に、エージェント達は見つけた……瓦礫の間に、銀色の巨体ではなく、小さな白い猫の骸を。
「もっとはやく、助けてあげられれば……」
 アルヴィンとの共鳴を解除した凛の言葉は、その場の全員の思いだった。
 必死に従魔と戦って、その結果得られた勝利が必ずしも清々しいものだとは限らない。
 この先、エージェントである彼らは、何度こんな思いを抱えることになるのだろう。


 従魔に依り代にされていた猫の亡骸を土へと埋めてから、エージェント達は竹田達が避難している屋上へと来た。
「なんとか二人とも助けられてよかったよ。本当に」
 そう胸を撫で下ろしたのはアルヴィンだ。
 葵とアルルメイヤはそれぞれ眼鏡とモノクルをくいっと指で押し上げると、「そこに正座なさい!」と青年にお説教をはじめた。
「あのおじさんは」と、アルルメイヤは竹田を指差して言う。
「隠れて、あなたが襲われる決定的瞬間も撮影できた。それをせず、体を張ってあなたを助けた意味をよーく考えることね!」
「自分の命をむやみに危険に晒すのもですが、それに他人を巻き込むなんて論外もいいところですよ!!」
 シルヴィアも、ヴァレリアと一緒に厳しい眼差しを青年に向けて苦言を呈する。
「今回はたまたま近くにいたからよかったけど、危険な場所だって認識はちゃんと持って動いてよね!」
 そこにカイトが加わり、青年への言葉はさらに辛辣なものになる。
「死にに来たのかよ、てめぇは? てめぇの身勝手の為にどんだけのエージェントの手ェ煩わせてンだ? ンなトコで死なれかけちゃ俺たちァ助けに入らざるを得ねェんだよ! 死にたきゃ此処じゃねェどっかで勝手に死ね! クソが」
 言葉が荒くなるカイトを、アリアがいさめる。
「咎めるにも度が過ぎるぞ、カイト。……だが、お前の不用意な行動が大勢に迷惑をかけたのは事実だ。命が惜しくば、今後は危険な行動を慎むように!」
 青年への説教が終わると、アリアの視線は竹田へと向いた。
 竹田は自主的に正座をし、エージェント達に無言で頭を下げる。
「どうにも、あなたにはこの青年とは違い、信念があるように感じる」
 アリアはそう前置きをした上で、竹田に聞いた。
「一つ問おう、何故こうまでして必死に写真を撮ろうとしたのだ? 見たところ護衛すらも同伴させていないようだが、何かやんごとなき理由でもあるのか?」
「……やんごとなき理由など、ない。ただの、俺のわがままだ。ただ、奈緒が死ななければいけなかった理由を、奈緒が残したこのカメラで捉えたかった……そんなわがままで、君達に迷惑をかけてしまった」
 竹田の言葉に、アリアは「そうか」と頷いた。
「事情を知らずとは言え、無礼を詫びよう。だが、次からはちゃんとガードを雇え。今の君なら、先立たれた者の辛みが解る筈だ」
 それだけ言うと、アリアはカイトの幻想蝶へと戻った。
「そんな大事なカメラ持ってたのに、写真も撮らずにこんなしょーもない感じの人を助けようとしたのは、なんで?」
 沙和の問いに、竹田は「人でいるためだ」と答えた。
「ジャーナリストである前に、人でいるべきだと……奈緒も、それを望んでいると思った」
「そっか……」と、沙和の眼差しが優しくなる。
「そういう心大事にしなよ。人間でいることって……意外に難しくて勇気があるっつーことだから」
「迷惑をかけて、すまなかった」
 そう深々と頭を下げる竹田に、今日人は勇気を振り絞って告白する。
「……ぼ、僕、は……僕は、怪物が恐い。力が怖いし、争いも怖い……。でも、こんなに怖いと思いはじめたのは、エージェントになってからです。それまでは、どこか他人事で……でも、エージェントになってから、ユーと出会ってから、僕は……僕は、人として今日という、毎日を生きることを、はじめて知った気がするんです……あなたと、同じように」
 今日人は顔を上げた竹田と視線を合わせる。
「……怖いということを伝えるのは、きっと大切なこと、だと思います。だ、だから、写真を撮る時は……連絡してください。お仕事は、怖くて怖くてたまらないですけれど、……三割引で……請け負います」
 なんちゃってと、ぎこちなく笑った今日人に、竹田は「三割引か……」と呟く。
「もっと安くならないか?」
「え?」
「今日は十名分、撮っちゃったから」
 竹田はそう言ってにかりと笑った。
「えっ! 撮ってたんですか!?」
 そう叫んだのは、楓と共鳴を解いた灯影だ。
「ああ」と、竹田は縁に視線を向ける。
「そこの彼から、シャッターチャンスを逃さないように言われていたから」
「やったー! グラビアー!!」と叫んだのは、もちろん、御園である。
「……グラビア?」と、竹田が聞き返したが、グラビアへ一直線の幻想を見ている御園にはその言葉は届かない。
「どこかで目にするの、楽しみにしていますね」
 縁の言葉に、竹田は「ああ」と頷く。
 そして、奈緒の眼差しを重ねるようにしてカメラのファインダーを覗き込み、エージェント達の笑顔を写した。

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

  • 黒白月陽
    咲山 沙和aa0196
  • 水鏡
    榛名 縁aa1575
  • エージェント
    藤野 耕太aa1616

重体一覧

参加者

  • エージェント
    芹沢 葵aa0094
    人間|18才|女性|攻撃
  • エージェント
    アルルメイヤ リンドネラaa0094hero001
    英雄|20才|女性|ソフィ
  • エージェント
    シルヴィア・ティリットaa0184
    人間|18才|女性|攻撃
  • エージェント
    ヴァレリアaa0184hero001
    英雄|19才|女性|ソフィ
  • 黒白月陽
    咲山 沙和aa0196
    人間|19才|女性|攻撃
  • 黒白月陽
    シュビレイ・ノイナーaa0196hero001
    英雄|23才|男性|ジャ
  • 美食を捧げし主夫
    会津 灯影aa0273
    人間|24才|男性|回避
  • 極上もふもふ
    aa0273hero001
    英雄|24才|?|ソフィ
  • エージェント
    明日沢 今日人aa0485
    人間|16才|男性|命中
  • エージェント
    ユー・フワaa0485hero001
    英雄|16才|男性|シャド
  • エージェント
    アルヴィン・キングaa0550
    人間|18才|男性|攻撃
  • エージェント
    新城 凛aa0550hero001
    英雄|21才|女性|ジャ
  • エージェント
    岸田 カイトaa0972
    人間|20才|男性|防御
  • エージェント
    G戦場のアリアaa0972hero001
    英雄|18才|女性|ドレ
  • 真実を見抜く者
    穂村 御園aa1362
    機械|23才|女性|命中
  • スナイパー
    ST-00342aa1362hero001
    英雄|18才|?|ジャ
  • 水鏡
    榛名 縁aa1575
    人間|20才|男性|生命
  • エージェント
    ウィンクルムaa1575hero001
    英雄|28才|男性|バト
  • エージェント
    藤野 耕太aa1616
    人間|18才|男性|命中
  • エージェント
    アオミaa1616hero001
    英雄|20才|男性|ソフィ
前に戻る
ページトップへ戻る