本部

【白刃】陽動せよ

真名木風由

形態
ショート
難易度
やや難しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 6~10人
英雄
10人 / 0~10人
報酬
普通
相談期間
5日
完成日
2015/10/27 00:37

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-

掲示板

オープニング

●H.O.P.E.
「……老害共が、好き放題に言ってくれる」
 H.O.P.E.会長ジャスティン・バートレットが会議室から出た瞬間、幻想蝶より現れた彼の英雄アマデウス・ヴィシャスが忌々しげに言い放った。
「こらこらアマデウス、あまり人を悪く言うものではないよ」
 老紳士は苦笑を浮かべて相棒を諌める。「高官のお怒りも尤もだ」と。

 愚神『アンゼルム』、通称『白銀の騎士(シルバーナイト)』。

 H.O.P.E.指定要注意愚神の一人。
 広大なドロップゾーンを支配しており、既に数万人単位の被害を出している。
 H.O.P.E.は過去三度に渡る討伐作戦を行ったが、いずれも失敗——
 つい先ほど、その件について政府高官達から「ありがたいお言葉」を頂いたところだ。

「過度な出撃はいたずらに不安を煽る故と戦力を小出しにさせられてこそいたものの、我々が成果を出せなかったのは事実だからね」
 廊下を歩きながらH.O.P.E.会長は言う。「けれど」と続けた。英雄が見やるその横顔は、眼差しは、凛と前を見据えていて。
「ようやく委任を貰えた。本格的に動ける。——直ちにエージェント召集を」
 傍らの部下に指示を出し、それから、ジャスティンは小さく息を吐いた。窓から見やる、空。
「……既に手遅れでなければいいんだけどね」
 その呟きは、増してゆく慌しさに掻き消される。


●ドロップゾーン深部
 アンゼルムは退屈していた。
 この山を制圧して数か月——周辺のライヴス吸収は一通り終わり、次なる土地に動く時期がやって来たのだが、どうも興が乗らない。
 かつての世界では、ほんの数ヶ月もあれば全域を支配できたものだが、この世界では——正確には時期を同じくして複数の世界でも——イレギュラーが現れた。能力者だ。
 ようやっと本格的な戦いができる。そんな期待も束の間、奴らときたら勝機があるとは思えない戦力を小出しにしてくるのみで。弱者をいたぶるのも飽き飽きだ。

「つまらない」
「ならば一つ、提案して差し上げましょう」

 それは、突如としてアンゼルムの前に現れた。異形の男。アンゼルムは眉根を寄せる。
「愚神商人か。そのいけ好かない名前は控えたらどうなんだ?」
 アンゼルムは『それ』の存在を知っていた。とは言え、その名前と、それが愚神であることしか知らないのであるが。
「商売とは心のやり取り。尊い行為なのですよ、アンゼルムさん」
「……どうでもいい。それよりも『提案』だ」
 わざわざこんな所にまで来て何の用か、美貌の騎士の眼差しは問う。
「手っ取り早い、それでいて素敵な方法ですよ。貴方が望むモノも、あるいは得られるかもしれません」
 愚神商人の表情は読めない。立てられた人差し指。その名の通り、まるでセールストークの如く並べられる言葉。
「へぇ」
 それを聞き終えたアンゼルムは、その口元を醜く歪める。
 流石は商人を名乗るだけある。彼の『提案』は、アンゼルムには実に魅力的に思えた——。


●陽動せよ
 『あなた』達は、資料を読み込んでいた。
 現在は移動中……少しでも情報は頭に入れておきたい。
「敵の数は少なくないようですね……」
 そんな呟きに顔を上げると、呟いたらしい女性がこちらに気づいた。
「失礼しました。実戦は初めてなもので、要領が分からず」
 剣崎高音 (az0014) と名乗った女性は能力者だそうで、隣にいる夜神十架(az0014hero001)が英雄とのこと。
 まだエージェントになって日も浅く、研修は受けていたそうだが、実戦は初めてらしい。
「試合と戦は違うと思いますから、少しでも読み込んでおかないと……」
 剣道をしている(家が道場で自分も有段者らしい)という高音は、とても真面目な性格のようだ。
 と、十架が高音の服の袖を引っ張った。
「あ、十架が聞きたいことがあるようですから、これにて。……十架ちゃん、何か分からないことあったの?」
 ……十架相手には少し違うようだ。
 仲睦まじい会話に水を差すつもりもないので、十架とは言葉を交わさず、資料の読み込みに戻ることにした。

 生駒山に巨大なドロップゾーンを構える愚神アンゼルム。
 この愚神によるこれ以上の被害を防ぐ為、大規模な掃討作戦とドロップゾーン除去作戦の敢行を決断した。
 『あなた』達に下された任務は、言わば陽動任務だ。
 生駒山もよく見える住宅街で、比較的新しく形成されたと推察されるドロップゾーン周辺へ偵察に向かうエージェント達の為に陽動で敵を引きつけるのだそうだ。
 想定される従魔の数も多く、奇跡の生存者がいれば救助も行うエージェント達の為に行う陽動の意味は大きい。

 失敗は、許されない。
 『あなた』は、心の中で呟いた。
 やがて、移動のバスから降りる。
 この先は危険である為、自分達の足で行かねばならない。

 地図は、頭に入れた。
 やるべきことは、見えている。

 『あなた』達がバスから降りて先へ進んでいくと、従魔の一団を見つけた。
 戦闘になれば、周辺の従魔も気づきやってくるだろう。
 頷き合った『あなた』達は、戦闘準備を整えた。

 より多くの敵を引きつけ、味方エージェントを援護せよ。

解説

●目的
・敵を倒す

●戦闘場所
・生駒山付近にある住宅街内にある児童公園

生駒山もよく見える場所です。
過去激戦の舞台にもなっていないのか、その形を保っています。
児童公園は遊具(ブランコ・滑り台・アスレチック他一般的な遊具)と広場のみ、戦闘の立ち回りに影響がない場所です。

●敵情報(姿以外はPL情報)
・デクリオ級従魔ハヤテx参加人数の2倍
子鬼のような容姿をした従魔で腕にブレードのような刃がある。直接攻撃担当。
力はそこそこだが、移動力・回避・命中が高め。
全力移動してもそのラウンドで攻撃出来る能力を持つ。

・デクリオ級従魔サイカx参加人数の1.5倍
黒いローブを羽織り、中の姿は見えない従魔で両腕が銃となっている。遠距離攻撃(射程15)担当。
移動力・回避は低めだが、命中が高く、腕や足程度の部位攻撃であれば苦にしない。
意図的に跳弾させる能力を持つ。(跳弾時は不意打ち判定、ただし威力は通常より低下)

・デクリオ級従魔エンx参加人数の0.5倍
30cm物差し程度の大きさの空飛ぶ子鬼。援護担当。
移動力が高い以外自身の能力は低い。
ただし、自身を中心に30mに超音波を発生させることで、範囲内の従魔の回避と命中を上げる能力を持つ。
(超音波は300ラウンド継続、範囲内全ての従魔・愚神に有効)

●NPC情報
剣崎高音
参加者より指示がない場合は、直接攻撃に対応し難い参加者の護衛またはハヤテ相手に打って出ます。

●注意・補足事項
・このシナリオの成否は「【白刃】潜めて動け」に大きく影響します。大成功ならば敵の数を減らすことが出来ますが、普通以下の場合、「【白刃】潜めて動け」に登場する敵が増えます。
・最初から全ての敵を目視出来ている訳ではありません。公園内に潜伏している、途中から駆けつける等々あります。奇襲等にご注意ください。
・この任務では生存者捜索、救出等は発生しません。陽動の為にも討伐に専念してください。

リプレイ


「なんだってこんなに多いんだよ」
(『だが、暴れ甲斐があるな』)
 布野 橘(aa0064)の視線の先には、従魔の姿。
 子鬼のような容姿をしており、腕にはブレードのような刃がある。
 後に識別名『ハヤテ』とされる従魔だ。
 魔纏狼(aa0064hero001)に言われるまでもなく、と橘は「今回は好きに暴れさせてやるぜ」とコンユンクシオを手に向かっていく。
 公園内には遮蔽物となるものもある。目視出来るだけが全てではない……ならば、囮は必要だ。
(『紐解いてみれば単純な話だろう。暴れて引きずり出して殲滅する。それだけの話だろうに』)
「今回は問答無用で付き合ってもらうからね。私だけじゃ手が足りない」
 共鳴したブリジット・ボールドウィン(aa0159hero001)へ告げ、悠騎・S・ブレイスフォード(aa0159)も続く。
 伏兵、増援の可能性がある為、派手に仕掛けて引き摺り出さなければなるまい。ブリジット主体とし、悠騎はサポートに回る形で対応と向かっていく中の短いやり取りで決めていく。
 その彼らの機先を制するように、銃撃が始まる。
「銃撃……方向が読めないですね」
 鋼野 明斗(aa0553)が、頭の後ろを掻く。
 共鳴前、ドロシー ジャスティス(aa0553hero001)から『雄々しく戦うのですわ』と無邪気にやる気満々な文字が書かれたスケッチブックを見せられ、「さてと、お仕事と行きますか」と言ったら、『しゃんとするのでですわ』とスケッチブックで尻を叩かれ喝とされた明斗はドロシーからやる気を疑われたが、実際にやる気がない訳ではない。
 遮蔽物からの銃撃は予想出来るが、跳ねた銃弾で攻撃されている為、特定がし難くなっている。
「突っ走らない方がいいですね。敵の正確な数が分からないのもそうですけど、銃撃の方向が特定し難いようです」
(『それに敵の陣地だ、増援は考慮している。が、役目はあるだろう』)
 橘と悠騎に続いた染井 義乃(aa0053)が銃撃に顔を歪めていると、シュヴェルト(aa0053hero001)がこの任務におけるチームとしての役目、この戦場における自分達の役目に言及した。
 銃撃に足を止めたエージェント達へ、ハヤテが向かってきている。
「わたしたちの頑張りで、偵察の人たちが楽になる……そう思うと力が湧いてくる気がするの」
(『頑張りましょう。私達のなすべきことをし、皆様無事であるよう』)
 瑚々路 鈴音(aa0161)は、Ester=Ahlstrom(aa0161hero001)の言葉にこくりと頷いた。
 コンユンクシオとグレートボウ、状況に応じて上手く使わねば。
「ダンダカン、準備はいい?」
 共鳴したウーラ・ブンブン・ダンダカン(aa0162hero001)へ問いかけるように言ったのは、郷矢 鈴(aa0162)だ。
(『ああ、大丈夫だ。敵は少なくない。虚を衝かれて動揺せんようにな!』)
「分かってるわよ」
 奇襲は予測さえ出来れば問題ない……まず、この銃撃の方向特定をして対応しなければ。
 目の前に集中し過ぎないようにとウーラから窘められた鈴は、しょっちゅうテンパるという彼の指摘通りにならないようにと己を戒める。
「あいつも、そうだよな?」
 橘がソレに気づいた。
 ハヤテの上空、狙い難い高度を取って小さな子鬼がいる。
 しかし、何かを仕掛けてくる様子はない。
「浮いているだけ……違う、何か仕組んで……」
 橘が言い掛けた、その時だ。
 子鬼が、何かを発した。
 が、それが何かは分からない。
「超音波……?」
 鈴音が、耳に拾えないならばとその可能性に気づいた瞬間。
 ハヤテがブレードを振り翳していた。
「『速さだけでは我は殺せんぞ』」
 ブリジット主導としている悠騎がそう言い、踏み込もうとした瞬間、その腕に銃弾が刺さった。
「!」
 跳弾ではなく、部位攻撃!
 が、それ故に銃撃の方向が特定出来るのではと思う間もなくハヤテのブレードが繰り出されていた。
 回避行動を取ろうとするが、思った以上に行動精度が高く、悠騎の腕にブレードが吸い込まれる。
「その腕ごと、叩き斬ってやるぜ!」
 橘がフォローに入るが、その前に間合いを取られる。
「きちんと倒して敵の数を堅実に削っていくようにしましょう。ここは、敵の勢力圏内です」
 鈴音が敵の数の見通しが立たない状態と口にしつつ、ケアレイで悠騎の傷を癒す。
 敵に囲まれないよう、1度に多数を相手にしないよう、確実に。

「あの子鬼……味方を支援する能力があるかもしれませんね」
 全体的な動きを見ていた明斗がグレートボウに矢を番えつつ、呟いた。
 最適の動きを見出す為に観察していたが、あの子鬼のような従魔、識別名『エン』とされる敵が鈴音の言う超音波を発して以後、ハヤテの動きがいい。
「優先的に潰した方がいいということだね」
(『あの1体だけではないでしょう。身の小ささ故に潜み易いと思います』)
「なるほど。銃撃してくる敵を支援している可能性もありそうだ」
 五郎丸 孤五郎(aa1397)は、共鳴している黒鉄・霊(aa1397hero001)に応じつつ、スナイパーライフルを構えた。
 途端、狐五郎に銃撃の幾つかが飛んでくると、シド (aa0651hero001)と共鳴している北条 ゆら(aa0651)が滑り台の上へ飛び乗る。
(『気負い過ぎず、肩の力を抜け。ゆらは俺に任せておけばいい』)
 ゆらにも銃撃が向かってくるが、シドは落ち着かせる言葉を響かせる。
(私にとって攻撃し易い場所は、相手も私を的にし易い場所……でも、偵察隊の負担、ここにいる皆の負担をなるべく減らすように頑張る!)
 ゆらは、集中するように息を吸い込む。
 さっき、跳弾ではない銃撃をした敵がいた、その方向は見えていたから、まず狙うのはそことばかりに銀の魔弾を発動させると、黒いゴミだと思っていたソレが悲鳴を上げた。
 銃撃していた従魔!
 悲鳴で全員が知ることとなったそれは、識別名『サイカ』となる遠距離攻撃を担当しているであろう従魔だ。
(銃撃は、あの1体だけではなかった)
 佐々木 文香(aa0694)は、銃撃の相手をどうにかしないと前衛が潰される可能性に気づいた。
 長期戦闘なら、明斗が気づいた味方支援能力を持つ従魔も面倒な相手だ。
 しかし、相手は空を飛んでいる。
 遠距離攻撃を行える仲間に任せ、自分は出来ることをした方がいい。
(陽動……隠密する人たちがバレないようにすること、が、目的。派手に動く必要があるけど、あまり派手な攻撃は得意ではない、から……)
 皆が動き易いよう、敵が動き難くなるよう。
「出来るだけ私も銃撃の方向を追ってみます」
 夜神十架(az0014hero001)と共鳴している剣崎高音(az0014)が、文香へ声を掛けてきた。
「護衛が私の役目ですが……ただ、立っていればいいということでもないと思いますので」
「ありがとうございます。お願いします」
 護衛を依頼した文香を助けることも守るべき後衛の動きを補助することと言われ、文香は礼を言った。
(『たーっくさん、騒げばいいのよねー! ルサリィの得意分野だけど、文香苦手そうだよね』)
「目立たなくていいと言うより……目立てなくても、いい」
 ルサリィ(aa0694hero001)に苦笑を零し、文香は動く為の情報を集めに掛かる。
「オイラの動き次第で助かる人も増えるッスよね……やっちゃるッスよ!!」
(『応ともさ、派手にかますぜ相棒』)
 陽動を意識している齶田 米衛門(aa1482)が、派手さを心掛けて橘に続くように走っていったのを見る。

 より危険地帯を調べに向かった味方の為、今はすべきことを。


 前衛は銃撃援護のハヤテの攻撃に晒されていた。
「跳弾が面倒ですね」
 義乃がサイカの銃撃方向を特定しようとするが、跳弾である為に着弾位置から銃撃を即座に特定するということが出来ない。
 不意打ちとなる弾丸は直接狙われるより威力は落ちるが、一瞬の隙を作るのには十分である。
(『思い掛けない攻撃は確かに厄介です。ですが、潜伏場所は限られています。後衛が狙いに動いていますので、増援に注意しつつ諦めないで戦えば勝機はあるでしょう。単独で戦うのではないのですから、味方の動きも考えましょう』)
 跳弾を警戒する鈴音へEsterが進言。
 潜伏場所は公園内では限られており、特定出来ずとも予測は立てられるとEsterは言う。
(撃ったら、逃げたりしない、の?)
 けれど、鈴音は今まで戦いに身を置く生活をしていた訳ではない為、分からないことも多く、Esterへ問い返す。
(『その動きが逆に教えてくれますよ』)
 なるほど、と鈴音は思いながら、より前に立つ橘の消耗の激しさを見、ケアレイ。

 一方、明斗は弓撃で援護しながら、敵の動きを見ていた。
 狐五郎があのエンを仕留めてからハヤテの動きは元に戻ったと思う。
 が、銃撃の精度が良い。エンの支援があるのか、それともサイカ自身の命中精度がいいのかはまだ判断し切れていないが、増援は来るだろう。
 そう思った瞬間、予想外の所からの銃撃が明斗の足に命中した。
 しかし、命中箇所を確かめるよりも早く、明斗は大声を上げる。
「増援が来ました!」
 来た方向からの接近、挟撃狙い。
 が、逆にサイカが遮蔽物に隠れていない。
(数は少ない……けれど、バックアタックなら対応しなければ後衛が危険)
 明斗がそう思った時だ。
 米衛門が反転してきた。
「おめだぢ、こごは通さねぇど」
 後衛への負担が大きいと判断し、攻撃を引き受ける囮の為にこちらへ回ったのだ。
(『まずは、優先順位が上の敵と認識させろ』)
 スノーの助言を受けるようにパルチザンを薙ぎ払い、敵の目を引く。
 ディフェンスブースト、鉄壁の構えといった防御体制は敷いているが、跳弾が最も面倒であることは言うまでもない。前衛でもプレートシールドで幾つか凌いでいたが、側面を狙われて命中するといったこともあった。
(なら……)
 米衛門はオーガドライブを発動、防御より攻撃を選択する。
「抜けてくる敵がいるかもしれません。その敵をお願いします」
「了解しました」
「近づかせるつもりもないけれどね」
 明斗の言葉に高音が頷き、狐五郎がスナイパーライフルを構える。
 米衛門の猛攻を助けるならば、まずは上空にいるエンを落とすべき。
(『攻撃が味方へ及ばない一手を優先するべきでしょう』……だろうね。自身の能力は低いみたいだが、移動力が高いし、空を飛べる。それだけで攻撃手段が限定されてしまう)
 霊へ応じながら、狐五郎は引き金を引く。
 超音波を発しているらしいエンへ命中、バランスを崩した所を明斗の矢が仕留め、その時には米衛門がハヤテ中心に攻撃を仕掛けていた。
(『従魔だけしかいないようだな。統率する存在はない』……敵の出方を見でいると、すたら感じこぐな(そんな感じするな))
 スノーに応じ、米衛門はハヤテ優先、その間に明斗、狐五郎がサイカを仕留めに掛かる。
 途中、米衛門の負傷状態より明斗がケアレイを発動し、戦線を維持して後方の戦闘に持ち込ませない。
 これは、事前にドロシーが負傷すれば、精神的に追い詰められ易い為、状況によってはすぐにと言っていたからである。有限とは言え、挽回出来ない状況になってからでは遅い、と。
(特に後方の憂いを排除しておかなければ、いざという時撤退出来ませんからね)
 目安は味方の半数以上、それ以上は追撃を受けた場合凌ぎ切れない。
 進言すべき時が来たら、見誤らず。けれど、それまでは、自身が頑丈な盾として在るべきだ。
 エンが落ちたならば、後衛を狙い易いサイカをと狐五郎が目視出来るものから狙っている。遮蔽物に潜んでいるサイカが幾つか銃撃してくるが、倒せるものから優先し、数を減らした方がいいという判断は的確だ。
 倣う形で明斗も優先的に狙いに掛かった。

 一方、前衛は米衛門がバックアタックの敵に回った為、攻撃密度が上がった。
 思った以上に跳弾能力がきつく、鈴音も残り1回のケアレイを使わざるを得ない状況となり、滑り台の上に上がった為狙われ易くなったゆらをフォローする。
(『目視出来る範囲にいたあの支援従魔は3体、既に落ちた。が、射撃攻撃が潜伏している者が多いようだ。跳弾を活かすなら、姿を出さない方がいいだろうが』)
「倒れる訳にゃいけねぇけどよ……、そういうことなら、特定させる必要があんだろうな」
 魔纏狼の言葉に橘は独り言で応じる。
 ハヤテを殲滅させるスピードがサイカの跳弾で一定を保てない。
 不意打ちの弾丸だ、ハヤテを活かす為にそうしているのは分かる。
 後衛を狙う個体もいるが、前衛を狙う個体もいる。
 ゆらが銀の魔弾で落とした個体もいるが、まだ全て落ちている訳ではない。
 落とすには、どこにいるか判明させた方がいい。
 自分の役目は、囮。
 囮の役目は、敵を引きつけること。
 ならば……!
「来やがれ、トドメを刺してみせろ!!」
 橘は、敢えて突出を選んだ。
 オーガドライブでわざわざ防御を甘くし、敵の中心に向かっていった。


(『義乃、留まれ。攻撃する方向を特定しなければ、橘の行動が無駄になる』)
 シルバーシールドでフォローに入ろうとした義乃へシュヴェルトがそう言う。
 まずは、跳弾を終わらせる必要がある。
 恐らく、そこには支援しているあの従魔もいるだろう。
 橘が攻撃を集めているなら、その方向を見ることに専念し、ここにいる全ての敵を明らかにする。
「……解った」
 義乃は搾り出すような声で応じ、橘へ集中した攻撃の方向を見始める。
「『そこまでするなら、応えねばなるまい?』」
 悠騎の口でブリジットが頬を緩める。
 跳弾が原因で、鬱憤が溜まっているのだ。
 敵自体はそこまで強いとも賢いとも思わないが、何かに特化する敵を組み合わせている為、動きが封じられ易い。こちらを弱体化するのではなく、自身達を強化することで、相手の能力に影響されない戦闘が可能というのも面倒だ。
(『だが、戦闘はそれだけではない』)
 クッと喉を鳴らす。
 上品な打ち合いをしてくるなら、戦いを最期の学習として教えてやっても良かったが、その必要がないなら、遠慮は更に要らない。
「右手、4体!」
 鈴が気づき、フェイルノートを構える。
(『落ち着いて対応しろ。後が続く』)
 跳弾の方向特定が想像以上に難航し、鈴が精神的に追い詰められていると気づいていたウーラの一言に頷き、やっとトリオ発動。
 3体の従魔に命中すると、義乃が走りこんだ。
(『低空に小さいのがいる、上へ飛ばせ。仕留めるのは仲間に任せ、俺達は銃撃を止めるぞ』)
「暴れるのもいいけど、攪乱忘れないでね」
 竜爪の大剣を振り翳すと、その攻撃を嫌がったエンが上空へ逃れる。
「確実に、落とす……!」
 鈴がそこを狙い落とす。
 義乃がトリオでダメージが重なっているサイカを優先して攻撃し、後方の掃討が完了した狐五郎、明斗が攻撃に乗り出す。
 確実な殲滅を。

(『どうした、息が上がっているぞ』)
「へっ、まだまだ、ここからが本番だぜ!」
 サイカを狙う攻撃を阻む為か、ハヤテの攻撃が一層苛烈なものになる。
 けれど、橘は魔纏狼へ不敵に笑い、気力を失う様子もなく暴れ回る。
 大事なことは、自身の戦果や討伐数ではない。
 自分の役割を果たせばいい。
 仲間と戦うというのは、そういうことだ。
「左手、木の上に2体いる! やっと見つけた」
 ゆらがピストルクロスボウで橘攻撃の為に姿を見せたサイカを撃つ。
 銀の魔弾で部位攻撃をしたサイカを落として以後、エンを1体落とし、見つけたサイカも1体落としていたが、跳弾を扱う敵であった為、中々特定が難しかったが、諦めてはいなかった。
「地上へ落としていただけますか」
 文香の声が滑り台のすぐ下から聞こえる。
 敵の居場所特定で動いていた文香も左手の地上部分に3体潜んでいることに気づいていた。
 射程がある為か、纏まった位置にいないサイカ……単独であるなら、妨害からの翻弄、そこから効果的に攻撃することも出来る筈。
(『ゆら、弓で仕留める必要はない。誘導してブルームフレアを使った方が効率がいい』)
 シドの声が響く。
「協力して貰えるみたいだし、狙いにいくよ」
(『タイミングは俺が計る。接近に注意しろ』)
「その時は打って出るよ。その武器がない訳じゃないからね」
 シドに答え、ゆらはサイカを地上へ落とす為に攻撃開始。

(『敵は、苦戦はしてると思うよ。だって、倒れちゃったけど、援軍来たでしょ?』)
 だから、もうちょっと派手に頑張ろう。
 ルサリィのどこか楽しそうな言い分に苦笑を零し、文香は木の上に気づいたゆらへ意識が向いている間に最奥のサイカへ踏み込み、ジェミニストライク。
「これが、私たちの『旋風』……!」
(『好きになんて、させてあげないんだから!』)
 与える狼狽は、ダメージ以上に味方の援護となる。
 その狼狽を立て直すよりも早く、鈴音が駆けてきて、文香が別のサイカの元へ向かえるようコンユンクシオを振るう。
「これ以上、誰かが酷い怪我をしないよう、に!」
 既に自身のケアレイも明斗のケアレイも終わりを迎えている。
 鈴、米衛門が高級お弁当とチョコレートで他のエージェントよりも粘り強く戦っているものの、彼らも厳しい時間になっている。
 明斗が撤退を見極めるかもしれないが、それまでは味方を守る為に!
(『確実に倒しましょう。皆様に合流するのはそれからです。皆様なら、大丈夫』)
 Esterの言葉が響くと同時に、ゆらのブルームフレアが背後に立ち上る。
 鈴によって最後のエンが落ち、文香と高音によって追い立てられたサイカが焼かれた。
「これで後は……!」
 ゆらは、ハヤテ討伐の為に視線を前へ向ける。

「『これで残る特定は楽になったか。我も楽しませてもらおうか』」
(『跳弾に注意して。危険だわ』)
 射程がある為に接近して攻撃する前に撃たれるのは既に解っている。
 フォローの役割をする悠騎の言葉に、ブリジットは彼女の身体で笑った。
「特定出来ればその限りではなかろう。我の言葉に耳を傾けぬ不遜、少しばかり面白くしてやろうではないか」
 負傷している状況すら楽しむかのように言うと、悠騎は、橘を囲むハヤテを背後から斬った。
 怯んだのを見逃さず、首を掴むと、橘の右前方、やや離れた茂みに向かって叩きつけるように投げた。
「『案外軽いな、投げ易い』」
 悪びれる所か、当然の楽しみといった様子の彼女がサイカにどう思われたかは知らないが、橘への攻撃のひとつが阻まれたことは事実だろう。


 エンが落ち、サイカもだいぶ目処が立ってきている。
 この為、橘へ支援可能なエージェントも出てきた。
 暴れるだけ暴れる囮というのは、攻撃比重である為にダメージは嵩む。
 途中、ケアレイでフォローをして貰っている為、死ぬような負傷は負っていないが、現在最も負傷しているのは橘だろう。
(『暴れるとは言ったが、橘、何故そこまで無理をする。肉体の限界が、自分で分かるはずだ』)
「うるせぇ、俺に限界なんてねェ!!」
 魔纏狼は理解出来ないといった様子でそう言うが、橘は聞く耳を持たない。
 暴れることで、集中攻撃を受けるように仕向け、そのことでサイカの居場所を特定させれば、厄介なエン共々仲間が必ず殲滅してくれる。
 自分が倒れるなら、殲滅してから。間に合う。
 感情に突き動かされているにしても、それが無茶無謀であるにしても、『単独で戦っている訳ではなく、最終的に事を成すのが大事』という根本がなければ、最初から躊躇するか、自分の状態を見て退くだろう。
 それをしていないのは、そういうことだ。
 失敗が多かろうと、大事なのは悩みながらも進むことである。
「『特定は完了した。楽しみを独占するのは、聊か無粋であるな』」
 投げたハヤテとその先にいたサイカを仕留めたブリジットがいた。
 更にサイカ殲滅に動いていた米衛門が駆けつけてくる。
「あとすてっこ(少し)。オイラ達が暴れりゃ終わりですッス」
 橘は、やっと、後方を見る余裕が出来て戦況を確認した。
 切り込む義乃を援護するように鈴、狐五郎がサイカを攻撃している。
 文香が狼狽を与えたサイカを鈴音が追撃し、木の上から落とされたサイカも含め、一箇所、被害がなさそうな場所に高音と追い立て、直後にブルームフレア。
「支援していた従魔は皆落ちました。あとは、その従魔だけですよ」
 明斗が支援するようにグレートボウを引く。
 橘のお陰で居場所を特定した際、戦力が偏らないよう後方戦力を計算して展開を依頼したのは、彼である。
 増援だけでなく、全体の状況把握を行い、前衛が足りるかの検討を行っていたからこそ、後衛を無理なく分散とならないように分担依頼が出来たのだ。
 ハヤテの行動妨害優先で攻撃をする明斗へ応じるように悠騎が足を止めたハヤテへ遠慮なく踏み込んで、攻撃する。
 明斗を狙うであろうと読んでいた米衛門がハヤテの進路を塞いでいる間に橘が攻撃を仕掛け、確実に倒していく。
(オイラだけへば気づだべがかった(オイラだけでは気づかなかった))
 米衛門がスノーに感謝を告げると、『黙って明斗が狙われるより教えて阻んだ方が万倍いいだろ』と返ってきた。
 らしい言葉に小さく笑み、橘と共に残るハヤテを殲滅すべく、悠騎へ合流していく。
 最も多数ではあったが、サイカ、エンは既に倒れ、当初より直接攻撃の主力として展開していたからか、圧倒的な数が残っていた訳ではない。
 残るエージェントも支援に回れば、ハヤテは全て倒れていった。
「見た所、これで全て倒れたとは思うが」
 狐五郎がそれでも警戒を崩さない態度で周囲を見回す。
「増援は今の所なさそうだけど、そろそろ撤退しましょう。こちらも限界……無理はしない方がいいです」
「ケアレイも尽きてますから、また遭遇するときついと思います」
 明斗の意見を鈴音が支持、エージェント達は負傷の色が濃いものをフォローしながら、安全区域まで撤退を決めた。


 安全区域へ到達すると、エージェント達はやっと一息ついた。
「さすがに、ちょっと、休ませてくれ……」
 バスの座席に身を預けると、橘は目を閉じた。
 共鳴状態を解除し、姿を現した魔纏狼がその隣に腰掛ける。
「限界などないのではなかったか」
「黙ってろよ」
 言葉を遮るようにして言った後、橘沈黙。
「職員の人からお茶貰って……」
 米衛門がペットボトルに入ったお茶を持ってきたが、途中で気づいて言うのを止めた。
 橘は、寝ていた。
「お疲れ様ですッス」
「限界はなかった筈だが、限界だったらしい」
 米衛門からお茶を受け取りつつ魔纏狼がそう言って、橘を見る。
「そう言ってやるな。あの無茶無謀の囮がなかったら、敵の居場所特定はもっと時間が掛かった」
 米衛門の後ろにいたスノーがペットボトルに口をつけながら、笑う。
 通常の射撃攻撃であれば、割り出すことが出来るが、身を潜ませての跳弾となると、迫り来る敵を放置して特定に動くのは困難である。
 増援が後方からであったことも考えれば、本人が思うよりも負担が大きく、そして戦闘で大事な役割だった。
「酒が呑めるようになるまでには、何とかして貰いたいものだ」
「?」
 魔纏狼の呟きの意味が解らず、米衛門とスノーは顔を見合わせた。

「打ち漏らしなく公園内からの流出を防げて良かったのだ」
 撤退前、念の為公園内に残存がいないか確認したゆらは、改めてほっとした心持でお茶を飲んでいた。
「残存が敵方に情報を流すと、事態が悪化するからな」
「そうなってしまうと、別チームのエージェントが危険に晒されてしまいますからね」
 シドの見解に続いたのは、敵が逃げようとした際の手段まで考慮していた文香だ。
 幸い、橘が集中攻撃を受けて以後、逃げる隙を与えず対応した為、目視の範囲で逃亡は許しておらず、撤退前の見回りでも残存がいないと判明した為、敵方への情報の流出は一応防げた。
 世の中には絶対がない為、一応、であるが。
「皆無事だったんだし、後はあっちの人達次第じゃないかな?」
「そうですね。やれることはやりました」
 ルサリィへ頷き、文香が窓の外へ目を向けると、ゆらも倣うようにして目を向ける。
 後は、仲間を信じるだけ。

「大丈夫でしたか?」
「案ずることはない。鬱憤は十分に晴らした」
 鈴音が気遣うようにブリジットを見ると、ブリジットは鷹揚に笑った。
 跳弾を援護に思うような動きを戦闘当初はさせてもらえなかったが、最終的には楽しめたとのことで、不満はないらしい。
「威力は通常より落ちても、より確実に当てる手段を用いてこられますと、厄介ですね」
「数もそこそこ揃えていれば、一撃で落とさなくとも最終的に全滅が狙えるって寸法よね」
「個の強さは大したことなくとも、集団で強みを発揮する……戦闘ではなく、戦争向けではあるだろうな」
 Esterへ悠騎が頷くと、ブリジットはそう言った。
 ただし、とその先を続ける。
「バラす過程が我が愉悦に加わるだけだがな」

「公園の見取り図に何か書き込まれたのでしょうか?」
 霊が明斗に声を掛けると、明斗はノートパソコンの傍らに置いてあったそれに目を移した。
「敵がいた大体の位置をメモしてたんです。報告するにしても、頭の中で纏まらないと上手く書けない気がして」
「確かに整理した方が書き易くあるね」
 狐五郎がふむ、と納得する。
 伏兵、増援、不意打ち……狐五郎もそれは警戒していた。
 遠距離攻撃の必要がなくなってからは接近戦に切り替えていたが、常にその可能性を考慮して動いた。
 大きめの遊具や木の陰、何気ないベンチの裏……既に人の気配もなくなって久しいなら、手入れがされていない草や低木すら危険な潜伏場所になりうる。
 実際、潜伏場所に選ばれていることもあった。
 それは、過去のものでも公園の見取り図があった方が正確に情報を記せるだろう。
「公園自体はそんなに広い方じゃないのに、子供がいなかったからでしょうか、広く感じましたし、自分達の感覚だけよりはいいですよね」
「公園自体も手入れがない為の劣化はあるようですが、それも含めて報告した方がいいでしょうね」
「そうですね。他にもそういう場所はあるでしょう。他の方にも役立てていただければ」
 義乃とシュヴェルトに頷き、明斗は場所に関する情報を細かく打ち込んでいく。
 と、ウーラが「先程ブリジットもそこで話していたが」と前置きし、敵に関する見解を告げた。
「今回、直接攻撃、遠距離攻撃、味方支援と目的がはっきりしていた。見かけ通りであったが、目的がはっきりしていた。それぞれ弱点はあるようだが、特化型で補うように戦っていた所を見ると、あの3種で強みを出すのかもしれんな」
 見た目通りの敵ではないこともあるが、そうではなかった。
 せいぜいデクリオ級といった従魔で強さはそこそこかもしれないが、弱点をフォローするように在った所を見ると、3種揃うと面倒なのだろう。
「支援型は小さい上に空を飛びますから、その点も注意ですよね。一見すると、何もしてきませんし」
「不確定要素は先に潰すのが基本だが、情報があるなら、伝えて周知した方がいいだろう」
 鈴とウーラの言葉もあり、明斗は敵の情報も細かく伝えるべく、可能な限り他のエージェントからも意見を聞いて報告書を作り上げる。
(単体ではなく、集団で力を発揮する従魔……か)
 基本的な能力、クセ、連係具合、そして対応に関する見解。
 また遭遇しても対応に困ることなどないようにと思いながら、明斗はノートパソコンを閉じた。
 と、その視界にスケッチブックが入る。
『終わりましたの?』
 記された文字は、ドロシーのもの。
 明斗が報告書作成を終えるまで、ドロシーは今後の正義の戦いの為の資料作成は邪魔しないと大人しくしていたのだ。
「お疲れ様」
 明斗がよく戦ったとドロシーの頭を撫でると、ドロシーはスケッチブックに新しい文字を記し始める。
『子供扱いするな』
 スケッチブックにはそう描かれてあったけれど、その表情は満更でもなさそう。
「帰ったら、オムライスとナポリタン、どっち食べたい?」
『両方』
 明斗へ迷いなく返したドロシーがスケッチブックを手に笑う。

「皆さん、連絡が入りました」
 高音が十架と共にバスへ戻ってくる。
「陽動……成功した、みたい」
「潜入任務に向かわれた方も無事だそうです!」
 エージェント達が安堵に沸き返る。
 明斗は報告書を作成したノートパソコンを見、それから陽動任務成功の立役者を見た。
「本当にお疲れ様でした」
 橘が目覚めたら、おはようの次に成功のことを教えてあげよう。

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結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

  • 信念を抱く者
    布野 橘aa0064
  • 沈着の判断者
    鋼野 明斗aa0553

重体一覧

参加者

  • エージェント
    染井 義乃aa0053
    人間|15才|女性|防御
  • エージェント
    シュヴェルトaa0053hero001
    英雄|20才|男性|ブレ
  • 信念を抱く者
    布野 橘aa0064
    人間|20才|男性|攻撃
  • 血に染まりし黒狼
    魔纏狼aa0064hero001
    英雄|22才|男性|ドレ
  • エージェント
    悠騎・S・ブレイスフォードaa0159
    人間|21才|女性|攻撃
  • エージェント
    ブリジット・ボールドウィンaa0159hero001
    英雄|18才|女性|ブレ
  • 小悪魔幼女
    瑚々路 鈴音aa0161
    人間|6才|女性|生命
  • 小悪魔メイド
    Ester=Ahlstromaa0161hero001
    英雄|24才|女性|バト
  • エージェント
    郷矢 鈴aa0162
    人間|23才|女性|命中
  • エージェント
    ウーラ・ブンブン・ダンダカンaa0162hero001
    英雄|38才|男性|ジャ
  • 沈着の判断者
    鋼野 明斗aa0553
    人間|19才|男性|防御
  • 見えた希望を守りし者
    ドロシー ジャスティスaa0553hero001
    英雄|7才|女性|バト
  • 乱狼
    加賀谷 ゆらaa0651
    人間|24才|女性|命中
  • 切れ者
    シド aa0651hero001
    英雄|25才|男性|ソフィ
  • エージェント
    佐々木 文香aa0694
    人間|16才|女性|回避
  • エージェント
    ルサリィaa0694hero001
    英雄|9才|女性|シャド
  • 汝、Arkの矛となり
    五郎丸 孤五郎aa1397
    機械|15才|?|攻撃
  • 残照を《謳う》 
    黒鉄・霊aa1397hero001
    英雄|15才|?|ドレ
  • 我が身仲間の為に『有る』
    齶田 米衛門aa1482
    機械|21才|男性|防御
  • 飴のお姉さん
    スノー ヴェイツaa1482hero001
    英雄|20才|女性|ドレ
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