本部

song is revived

鳴海

形態
ショート
難易度
やや難しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
10人 / 0~10人
報酬
普通
相談期間
4日
完成日
2017/04/08 17:41

掲示板

オープニング

song is revived

● 少女探索中
 その遺跡は音に満ちていた。壁に触れれば地の底から響くような音がなり。
 壁に触れれば壁の一部が光る。点々と染みのような光が無数に広がり真っ暗な通路に光が灯る。
「遙華……これって」
 春香は隣で怯える西大寺の令嬢に語りかける。
「テレビゲームのダンジョンみたいだね!」
「一人でテンションあがっているところ悪いけど、そんな能天気なこと言ってられないわよ」
 ここはオセアニア某所、海の真ん中にぽつりと現れた島。
 その地下に広大なダンジョンが広がっているのがわかり二人は先発隊として調査に来ていた。
「霊力の反応があるし、ダンジョンの下からうめき声が聞こえるわ。私たち二人だとデクリオ級と出会っただけで終わるんだけど?」
「大丈夫だよ、遙華の生き汚さなら、二人とも生きて帰れるって」
「それどういう意味かしら」
 こめかみに青筋を立てながら遙華は告げる。
「にしても綺麗な場所だね。動きを感知してるのかな? 歩くと一定範囲の壁が光るみたいだね」
「ええ。それ以外にもいろんな仕掛けや謎解き要素があって」
「本当にゲームみたいだね」
 春香は嬉しそうに告げる。その言葉に遙華は溜息を返した。
「まったく、私は裏方の人なのに、なんで最前線に駆り出されているのかしら」
「科学のスペシャリストだからでしょ? そしてこの子は音のスペシャリスト」
 そう春香は眠そうに座り込んでいてerisuを担ぎ上げて見せる。
「らら?」
「でも、この異世界の文化に詳しいわけじゃないから壁の文字は読めないわよ」
 二人がそう話をしている間に、大きく開けた空洞に出る、そこには巨人が通れそうなほど巨大な扉が一つあり。
 さらに中央に人一人が昇れそうな台座があった。
 それぞれ異世界の文字で何か書かれているのだが、さっぱり読めない。
「うーん、まずこの文字を解析して、それから」
 そう遙華が今後のアプローチを考え始めたころ。erisuが何かを見つけたようだ。
 扉の隙間に挟まっている紙をスッと抜き取る。
「ららら?」
 その時である。
 遺跡が震えた。まるで怒るように、轟くように無数の旋律が鳴り響き、扉の脇から小さなツボのようなものが押し出された。
 そこから膨大な霊力を感知する二人。
「不味い! ロクト」
「erisu!」
 そう春香はerisuへ走って向かう、次いでツボから黒い影が現れそして。黒い悪魔のような姿となった。
「音の墓所を荒らすのはお前たちか……」
「愚神?」
 遙華は驚きの声をあげ動きを封じようとナイフを放る。しかし。
 遙華には捕えられないようなスピードでそれを回避。
「遙華! 走って」
 次の瞬間春香がフリーガーを複製。爆炎がフロアを包む。その黒煙が晴れた時フロアに少女二人はいなかった。


● 登場人物ECCO
 今回『 song is revived』と『 song of Grave 』は連動しております。
(以後 song is revived=SR song of Grave=SG)
 こちらの登場人物は『ECCO』そして『三船 春香』でございます。

 こちらのSRの方では音の遺跡の最深部を目指します。
 道中遭遇する敵への対策を考えつつ。
 音の遺跡最深部では調査をメインに行っていただきます。
 こちら側の人たちはやることが多くて忙しいです。
 さらに遺跡の入り口にある台座の上で持ち帰った楽譜の曲を謳うとSGで行く手を阻む愚神『デクレシェンド』の無敵効果を解除できます。歌っている間なので誰かをおいていく必要はありますが。
 さらにこちらの探索時間の間、あちらはデクレシェンドと戦い続けている必要があるため時間配分にも気を使う必要があります。
 またECCOは様々な音楽に造詣が深いため意見役として動向を依頼されています。彼女は一般人なので護衛をお願いします。 


●ダンジョンについて
 ダンジョンはかなり入り組んでいて対策を取らないと迷う可能性が高いです。
 ただし、迷った挙句目的の物とは別の何かが見つかることがあります。
 ただ従魔が無限沸きするので少人数行動は危険です。
 見つけられるものの一例としては。
1 教会(パイプオルガンや何かの像がある)
2 アイテム部屋(倉庫だと思われる。従魔からドロップするアイテムなどがある)
3 異世界のガラス窓(別の世界を見られる、ガラスを破壊すると……) 
 他にも多数。

● 遺跡の文字。
「ららら、春香、春香」
 遺跡に向かう飛行機の中で春香はerisuに揺り起こされた。
「どうしたのerisu」
「あのね、たぶん。この文字」
「うん、これガデンツァの研究室でよく見た文字だよね」
 そう春香は思い返す、erisuと契約するために忍び込んだ研究所。持ち帰った資料。
「もし、翻訳を可能にするだけの資料が持ち帰れば、ガデンツァの楽譜の意味や、他の資料についてもわかるかもしれない」
「もっとよ」
 erisuは告げる。
「あの遺跡、彼女と同じ音がする」
「音?」
「彼女と同じ響き」
「もしかしたら、ガデンツァのこと、わかるかもね」
 そう春香は告げerisuの頭を撫でた。

解説

目標 遺跡を出来るだけ探索する


●従魔について。
 出る可能性がある従魔は三種類。

1 魔本型従魔
 本の従魔。ダンジョンに落ちてたりする、プレイヤーの隙をつく形で目覚め、魔法弾を飛ばして攻撃してくる。倒すと数枚魔法のページをドロップする。

2 透明従魔
  ダンジョン内に打ち捨てられた防具や武器を持って襲いかかってくる。透明なので攻撃しにくいが、本体は人形だと思われる。
 本体に戦闘能力は皆無で、戦闘力は装備したアイテムに依存している。
 倒すと迷宮の地図が手に入る。不完全な地図だが、複数枚繋ぎ合わせたり照らし合わせると徐々にダンジョン構造が判明する。

3 人形従魔
 死体のように転がっている人形。すべてが満足に動けれるわけではない、もがくだけだったり、腕だけが動いたり。
 だがたまに襲いかかってくるものも存在する。物理防御が高く、物理攻撃力もべらぼうに高い。
 ただし近接攻撃意外に攻撃手段を持たない。
 倒すと歯車を入手できる。何に使うのかはよくわからない。


・調査について
 遺跡最深部は書斎のようになっています、基本的に異国の言語の本がずらっと並べられているので何が何やらわかりません。
 広さは会議室程度。中央にデスクと筆記用具、今にも誰か帰ってきそうなほど生活感があります。
 さらに複数の戸棚や工具、機械の残骸などが置かれています。
 また部屋の右端に、どこにもつながっていない扉がついています。
 ここでの調査の進め方の一例を載せます。

1 従魔の魔法のページを作業台で使用する。
  文字が浮かび上がり、その文字は異世界の文字なのになぜか読めます。
  頭で直接理解する形。
 愚神『デクレシェンド』の倒し方や、他の情報について手にいれることができます。


2 楽譜の調査
 この書斎にはいくつか楽譜が存在しています。楽器ができるPCであれば解読することができるでしょう。 
 にしてもこの楽譜、なにに使うのでしょうか?

リプレイ


プロローグ
「みんな!」
 爆炎の最中に仲間ははぐれた。心強くもあり、護るべき対象でもある戦狼の仲間たち。かれらがまだ健在であることを祈り『フィアナ(aa4210)』は走り出す。
「大丈夫、僕らは僕らのなすべきことを成そう」
『ルー(aa4210hero001)』はそうフィアナを慰める。
「杏奈さん、仁菜さん…………イリスちゃんッ! ……くッ!」
『煤原 燃衣(aa2271)』は振り返りかける。目の前に突如現れた愚神、雲のように広がるそれが強大な力を有していることは一目でわかったから。
 だが燃衣は仲間たちの声で動きをぴたりと止める。
――……チッ。……行くぞスズ。状況打開が先決だ。
 『ネイ=カースド(aa2271hero001)』が叱咤の言葉を飛ばす。燃衣は瞳を強く閉じ拳を握りしめ、先を目指す。
「……全速力で謎を解きます! それまで何とかッ!」
――まぁ…………アイツ等お前より強いから大丈夫だろう。
 ネイは暗に告げる。信じるのだと。
 仲間だけではない。己も。
「……は、はは……ですね。行こう春香ちゃん、皆ッ!」
「わわわ、でもお兄ちゃん」
――お兄ちゃん……。
 燃衣より先に、ネイがその言葉に反応した。たいそう機嫌がよさそうである。まるで新しいおもちゃを見つけた子供のよう。
「きゃーーー、違うの、昔。そう言う人が身近にいて!」
「………………」
 どう対処していいものか悩む燃衣である。
「遊んでないでついてきて。突破口を開くわよ」
『水瀬 雨月(aa0801)』は『アムブロシア(aa0801hero001)』と共鳴の魔本に霊力を宿すと。春香はピアノ線を周囲に張り巡らせる。
「雨月さん。よろしくね。遙華なら心配いらないと思うよ?」
「……それは」
 あからさまに苦い顔をしながら二人は攻撃を合わせた。全滅とまではいかなかったものの戦列を崩すには十分なコラボレーション。
――だが、どれ程保たせても30分が限度だろう。急ぐぞ!
 ネイの言葉に全員頷くと。洞窟内の暗がりへと足を向ける。

第一章 音

 その洞窟は、足を踏み出せば壁が光り、音が聞こえた。 
『アル(aa1730)』はそれに耳を澄ませると、全員を振り返って告げる。
「……フキンシンだけど敢えて言う。今すっごくワクワクしてる」
 共鳴を解いて壁周りを調べていた『雅・マルシア・丹菊(aa1730hero001)』は頬に手を当て、愛おしそうに告げる。
「アルちゃんのそゆトコ好きよ」
 ここは音の遺跡、残響が響く場所。
 アルは壁の光を楽譜ととられてそれを脳内で音に変換していった。
「まぁ、気持ちは、わかる」
 そう頷いたのは『彩咲 姫乃(aa0941)』
「でもなぁ。ダンジョンか、ゲームの謎解きじゃなくて本物の調査だろ? さすがに無理だろ。ここは大人しく戦闘要員だな」
 そう言いつつもその両手に紙とペンを取り出して書き物を始める姫乃。的確にマップを作り上げていく。
「オートマッピングシートの調子が悪いから助かるわ。ふたつの地図をてらし合わせていけば、きっと迷うこともないでしょう」
 そう雨月が告げる。
「それにしても、よくそんなもの持っていたわね」
「ゲーマーにとって必需品だ。ゲーマーってのは置いてある宝箱は開けたいし、踏める道は踏みたいんだよ」
「そうなの? というより。マッピングって難しいはずなのだけど」
「TRPGを経験すると簡単なダンジョンくらいは描けるようになるもんさ。大丈夫大丈夫、虫がいなきゃ楽勝だって」
――ららら、あの子は? あの子……
 そうしきりにerisuが姫乃に話しかけてくる。
 『メルト(aa0941hero001)』に逢いたいのだろうが。なぜerisuはメルトに会うとはしゃぐのか、これがわからない。
 なんでだろうなぁと思いながら道に蛍光テープを張り付けていく姫乃。
「綺麗な所ねえ。ドロップゾーンじゃなかったらゆっくり見て回れるんだけど」
――ホント、観光スポットにしたら大人気だと思うわ。
 そう揚々と遺跡の先へ進んでいこうとするのは『世良 杏奈(aa3447)』と『ルナ(aa3447hero001)』
 その手を取って『世良 霧人(aa3803)』が杏奈を嗜める。
「危ないよ、ここ、ガデンツァが拠点として使ってる可能性があるし」
「やっぱり。ガデンツァいるのかな」
『餅 望月(aa0843)』が首をひねった。
 その言葉に頷くと『クロード(aa3803hero001)』は告げる。
――鉢合わせしてしまう可能性もあるかもしれません。こちらの存在に気付かれないようにしましょう。
――あ、出入り口の前にいたお人形さんがいっぱいあるよ。
『百薬(aa0843hero001)』が注意を促すように望月へと告げた。
「ガデンツァも心配だけど、今は目先の化け物ね、扉を開いてくれるメンバーの決死の作戦が無駄にならないように、こちらも全力で挑まないとね」
待つ方もかなり厳しいと思うから。そう望月は小さくつぶやくいた。
「ただ生きて戻るだけなら、得意だから、任せてもらっていいよ」
 そんな望月は壁に何やら小型の機械をはりつける。
 これはこの大型作戦を成功させるにあたってグロリア社に申請した通信端末なのだが。 
「澄香が渡してくれたこの機械使えるといいんですけど」
 そう『卸 蘿蔔(aa0405)』はECCOの隣を歩きながら告げる。
 ECCOは先ほどから壁の光に夢中になっていた。彼女も何か音を口ずさんでいる。
 ECCOが拾わなかった言葉を『レオンハルト(aa0405hero001)』が拾う。
――本人も使えたらラッキーって言ってたしな。
 レオンハルトは出発する前の友人たちの会話を聞いていた。
 可能性としては五分五分。もしかすると対策を施されるかもしれないとも遙華は言っていた。
「鞄重たいです」
 蘿蔔は呻く、それを背負い直すとガチャリという音が聞こえた。
「うちが背負おうか?」
 ECCOが手を差し出すと、アルがその手を取る。
「ECCOさんは休んでて」
 そうアルは、壁に何か気になるものを見つけたとかで、ECCOを引っ張って行ってしまった。
「ふあ、さみしいです」
 蘿蔔は端末を設置しながらアルの背を追う。
 そんな探索の記録を蘿蔔は随時メールで送信している。
 あちらも、余裕があれば返信してくれる手はずになっていた。
 今のところあちらからの返事はない。届いていないのか、それとも……。
「敵が来る! 見えないけど、気配があるよ」
『ルイン(aa4961)』がそう告げると『パデーダ(aa4961hero001)』と素早く共鳴。
 音や気の流れ、匂い。そう言う物を気配と呼び、かすかな痕跡で透明な敵を追い詰める。それはのは山育ちで培ってきた、野生故なせる業。
 その攻撃は的確に敵を捕らえ奇襲を防ぐ。
「走って!」
 その声に負い立てられるように全員が走った。

第二章 伏魔殿

 探索メインの班を仮に【合唱】としよう。
 燃衣はそう言った。
 その先端を務めるのはアルで。鷹を飛ばし周囲の安全性を確認する。
「うわ。あの本絶対にうごくなぁ」
「なぜわかるの?」
 フィアナがそう問いかけると、アルはすぐさま答える。
「本がずらされたような形跡があるんだよね。埃の形でわかるよ」
 直後蘿蔔が弾丸を放つと、見事にそれは本型の従魔に命中。不意打ちだったこともあり無力化に成功する。
「お見事」
 燃衣が上機嫌に告げた。
「それにしても、空気は澄んでるね。乾燥してない。水場がどこかにあるのかな? 従魔から紙の断片? 霊力を帯びてるね。持ち帰ってみよう」
 アルは解説しながらハンディカメラで状況を映していく。
 その隣にECCOもいて、蘿蔔から手渡されたカメラであちこちを撮影している。
「どうですか?」
「この楽譜。面白いわ」
 ECCOが普段と違った口調で告げた。
「気になってたけど、パターンがあるね?」
 フィアナが告げた。それにはアルも気が付いていたようで三人は角をつつき合わせてのお話合いに移る。
「光が音符なのはわかりきったことやんなぁ」
「でも、僕達が読めるくらいこの世界の楽譜に近いっていうのも違和感があるよね? ……あ、扉がある」
「音って。どの世界でも、そんなに違いはないのかも?」
 フィアナは首をひねる。
 その言葉にerisuは頷いた。
「私の世界の楽譜も、この世界の楽譜と変わらない」
「あれ? でも、ガデンツァの楽譜はぐちゃぐちゃで全然読めませんでしたよね?」
 蘿蔔が、スマホで各種資料を確認しながら告げる。

――それは、人が歌うことを想定してないからじゃない?  

 アルが扉の鍵穴と格闘している間に、雅が告げる。
 その言葉に息を飲んだのはECCO。
「なるほど……」
――楽器によって楽譜は変わる。だとすれば。歌い手が人間と違う歌と声をだせるなら。
「私たちがよく知る楽譜でなくてもいい?」
 フィアナが逆方向に首を傾けた。
 直後かちゃりと音を立てて扉が開く。
 そこは大きな広間になっていた。
 食堂なのだろうか。テーブルと椅子。そして一昔のかまどのような施設、そして井戸。
「水を採取するよ」
 アルはそう告げて、適当な縄を括り付け、水筒を垂らしていく。
「ガデンツァが出てきそうですね」
 蘿蔔は武装解除せず警戒する。
「……音……迷宮……」
――……フム。やはり、あの水晶アバズレが関わっているのか……?
 燃衣はあたりを見渡す。この施設は一体何のために存在したのだろうか。
 おそらくは世界蝕の影響で現れたのだろうが、この遺跡はもともとどんな世界にあったのだろうか。
 やはり、ガデンツァの……。
「……あの野郎……ッ」
 探索は続く。こうしてる間にも仲間たちが傷ついていく、そう思うと焦りを抱かずにはいられなかった。

   *   *

 一方別働部隊【口笛】では。
「囲まれてる!」
 雨月はそう飛びずさりながら周囲を確認した。無色透明だが空気のようにそこに何かがいる。
 透明な姿の従魔だろう。
 ただ、これだけの数を倒せばそうとう、地図が埋まるだろう。
 そう雨月は拾い集めてきた地図の欠片。それが詰まったポケットを叩く。
「この前の炭鉱じゃ、暴れられなかったんでなぁ!」
 そうパチンコ玉のように壁や天井をバウンドする姫乃。
 その俊敏さを生かしかく乱。敵の背後を取っていく。
 そして混乱のただなかにある敵を雨月が的確に打ち抜いていった。
「霧人、頑張って」
「ボク、前衛キャラじゃないんだけど」 
 そう背中合わせに立ちまわる世良夫妻を中心に戦闘陣形を組むリンカーたち。
「しゃらくせぇ!」
 姫乃は武装をアステリオスに変更。通路一杯のリーチを用い、見えなくても当てる戦法を取った。
「道が開けた! 行きましょう」
 そう雨月が先導すると、全員がその言葉に従う。
 倒しても倒しても湧いてくる敵相手に、バカ正直に戦ってはいられないのだ。
 逃げることを優先した。
「あ! あー。みんな聞こえてる?」
 望月はデバイスを口元に当てて通信を試みているが、感度が悪い。
 とぎれとぎれであちらの声は聞こえるが、いまいち何を言っているのか伝わらない。
「これは……往復しないとダメかも……」
「地図が結構出来上がってきたから、道に迷うことはないと思うわ」
 そう雨月が告げる。
 拾った地図の欠片で完成度の高い地図は出来上がっている。
 ただ問題は。
「従魔が多いね」
 望月ほどの実力になれば、傷を受けつつも無理やり突破できるだろう。
「でも、あんまりやりたくないなぁ、スマートじゃないし」
 悩む望月。そんな彼女にクッキーを差し出す姫乃。
「少し、糖分でも取ったほうがいいと思うぞ」
「ありがとう」
「……食料は大事だ」
 そう自分の手の中のお菓子を真剣に見つめる姫乃、いったい彼女に何があったというのだろうか。
「この歯車とか、どこで使うんだろうね」
 そう追いついてきた世良夫妻の旦那の方が告げる。
 その両手には従魔から抜き出してきた大量の歯車が乗せられていた。
 霊力を帯びていて何らかの力はあるようなのだが、よくわからない。
「このドロップアイテム、合唱の方に渡せるといいんだけど」
 杏奈が告げた。
「にしても何でこんなに従魔に襲われるんだろうな……それだけ従魔が多いのかな」
 姫乃はアステリオスでそこら辺をつつきながら先に進む。
「罠対策には10フィート棒ー……まさかリアルでこんなことやるなんて思いもしなかったな。フィートって実際はどれくらい長さか知らないけど」
 罠対策である。ただ今まで罠らしい罠は見つかっていない。
「ゲームなら隠し部屋フラグだよなーっと」
「楽しそうですね」
 杏奈がニコニコと告げる。
「いやいや、別に楽しんでないからな?」
「にしても、これだけの従魔。どこかに管理してる愚神がいるんじゃないかな」
 そう望月は唸りながら考える。糖分のおかげで少し頭がさえてきたようだ。
 地図をスマホでコピー、最短ルートを割り出して、その地図を記憶する、これで最速で道を引き返せるようになった。
「それは外にいるあの愚神じゃないの?」
 霧人が問いかける、すると望月は首を振った。
「たぶん、あれは門番だよ。親玉じゃない」
「なぜそう思うの?」
――なんとなくだよ。 
 そう百薬が望月の心境を代弁した。
 その時である。ガゴッと異質な音がして。全員が振り返った。
 見れば巨大な斧で天井をつつく少女、しかし体制が崩れたのかその体は壁に寄り掛かっている。
 その壁の一部がへこんでいた。
 というより穴が開いていた。
「あれ?」
 そのまま壁の向こうに落ちていく姫乃。
「おおおお!」
 あわてて霧人がアステリオスを掴み、懸命に耐える。
「そのままで!」
 望月が短く告げると、ライトアイを発動。
 するとホッと一息つき、望月は告げる。
「手を離してもいいよ」
 霧人はその言葉にしたがった。
「なんではな……いた!」
 そう姫乃は冷たいフローリングに横たわる。
「床だ! よかった!」
 安心する一行の中、望月だけ、纏う空気が違った。
 彼女には全てが見えていたのだ。
 このだだっ広い部屋の奥に、王のように鎮座する超巨大なパイプオルガン。
 そして天井の壁画。
「定時連絡」
 望月は端末を口元に当ててゆっくり告げた。
「こっちは最深部に到達、そちらの調子はどう?」
 返答はやはりない。代わりに聞こえるのは爆発音や、悲鳴や。怒声。
「すごい物を見つけたよ」
 天上の壁画は中心に水色の神がいた。
 彼女は祈る様に指をくみ、口を開いている。
 その結果周囲に円のように書き込まれた人間たちは、幸福そうな表情を浮かべて佇んでいるが。
 望月はとっさに思った。これはみんな死んでいるのではないかと。
「敵がきてるわ」
 通路側に待機し周辺を警戒していた雨月が言った。
 一方向からなだれ込む、従魔の混成部隊。
 それは何か焦りを帯びているようにも見えた。
「一直線に並んだのが運のつきね」
 そう雨月が番えるのはイカヅチの槍。
「煩わしいわ……」
 直後はなたれた圧倒的熱量が通路ごと従魔を焼いていく。
 同時に望月はオルガンの一部パーツが取り外されていることに気が付いた。
 アイテムを大量に保管している雨月を呼ぶ。


第三章 到達点

「敵が多くなってきたな!」
 一行は図書室のような部屋に行きあたっていた。
 室内に入った途端に襲いくる魔本たち。
 ルインはその対応に追われていた。
「まだ終わらないのか!」
 敵の攻勢を押しとどめているルイン。
 その視線の向こうではECCOと春香が本を片っ端からかっさらい。アルと蘿蔔の幻想蝶に流し込んでいるのが見えた。
「背が高いっていいな!」
 アルが飛び跳ねながら告げた。
 そして、無限沸きかと思えるくらいに本が飛び交う部屋を出ると、続いてお迎えしてくれたのは人形たちの群。
 一様に腹部が避けたり、頭が割れたりして歯車が見えている、不気味でありつつ者悲しい集団がそこにいた。
 その従魔に対して真っ先に切りかかったのはフィアナ。カラドボルグで討ち果たしていく。
 それにルインが続いた。
「斧……通路が狭いと使いにくいですね」
 燃衣は斧で立ち回ることをあきらめ、突っ込んできた敵を全力の筋力でぶっ飛ばす戦法にチェンジした。
「ECCOさんお下がりください」
「今日はうち、もてもてやね」
「たはは、うらやましい限りです」
 そうこうしている間に、敵の全滅を確認、敵が落したアイテムを拾いつつ蘿蔔はECCOに問いかけた。
「いい絵はとれていますか?」
「どうやろ、走りながらやしな。しかもうちの悲鳴とか入ってそうでいややわ」
「今日のECCOさんはなんだか可愛らしいですよ」
「うーん、いつもやったら蘿蔔ちゃんとか、アルちゃんを愛でる側なんやけどな」
 その言葉に蘿蔔は薬と笑った。ECCOの手から歯車を受け取ると、その瞳を見つめて告げる。
「音楽に詳しいときいたので…………気になる場所があったら取ってくださると助かるのです。あ、でも走っちゃだめです…………傍にいてくださいね」
「みんな」
 その時、張り詰めたアルの声が全員の耳に届く。
「みつけたよ」
 最深部である。
 そこは書斎のような、研究室のようないでたちで、埃があまり積もっていなかった。
「ここね」
 フィアナはそうルーと共鳴を解くと、二人は思い思いの場所を調査する。
 ルーは楽譜と異国の言語の本の解析を担当。フィアナはルーのサポートのため書斎の調査を行う。
「兄さん、どう?」
 ふみ机に座るルーへフィアナが問いかけた。
「んー、余程マイナーじゃなければ読めると思うけど、見てみない事にはなんともね」
 そう一冊、フィアナの選び取った本を手に取ると、そこには驚くべき光景が広がっていた。
「フィアナ、きてくれないか」
 そう壁が剥がれむき出しになった機械基盤とにらめっこしていたフィアナ。
「歯車を、こう……」
「どう思う、お姉さん」
「うーん、もうちょっとこう……」
 アルと雅と一緒に機械修理を行っていたが、兄の呼びかけに反応して三人はルーの周囲に集まった。
「割とこの世界の分明度に近いから、機械工学の本でも持ってくればよかったかしら」
 雅が告げる。そんな二人にまかせてフィアナは軽い足取りでルーの隣に。
「この文字が読めるかい?」
「読めないわ。異世界の言葉だもの」
「ああ、だけど」
 自分には読める。この一冊だけは自分でもすらすら読めるのだ。
「いったいなぜ」
「おい、燃衣」
「どうしました? ネーさん」
 燃衣は部屋の中央に大事に置かれていた楽譜を手に取っていた。
「おい、それは……」
 燃衣は頷いた。
「…………この楽譜。このメロディー……」
 それは見慣れた符丁の訊きなれたメロディー。
「何処かで、このメロディー聴いた事がある……?」
「そう、ルネさん…………やっぱり、これアイツが…………」
 すると燃衣は幻想蝶からリコーダーを取り出す。
「どうした、燃衣。その笛は……女子の机からぱくってきたのか?」
 ネイが口を押えて大げさに言い放つ。
「ネーさんが僕のこと、どう見てるか、すごくよくわかりました」
「燃衣さん! それ早く戻してこないとダメだよ! 女の子はデリケートなんだから」
「だから違いますって!」
 春香とネイにからかわれる燃衣である。
「これは、弟のものです」
 そうぴーっと鳴らした笛の音は、悲しい響きをしていた。
「おお、そうだ、忘れるところだった」
そう告げてネイは一冊の本を差し出す。
「これは読めるか?」
「いえ、全然」
「元の世界を同じくするお前なら読めてもおかしくはないはずなのだが」
 それと同時期、全ての英雄が自分にも読める本を見つけた。
 そしてそこにかかれていた内容に全員が眉をひそめる。

《終末を奏でるもの、世界すべてに愛され終わりを担う。
 かの者世界を愛し、許し、災厄が降りかかろうとも歌うことなし》

 アルが突如口を開いた。全員の視線がアルに向く。
 アルは日本語で書かれた本を抱えていた。
 そのページにかかれている文章を続けて読み上げる。

《心が震えるのであれば。それは干渉を受けるということ。干渉は影響、影響は残響。触れれば砕けるのが形あるものの定めであるならば》

《私はこの世界にこの技術を残そう》

《人々がやがて、滅びを内包し。しかしその滅びという選択肢を取らない。自ら退けられる日が来ると信じてこの技術を残そう》

《心を震わせ砕くシステム。音はこれより、最強の兵器となる》

「同じだ……」
 レオンハルトが小さくつぶやいた。
 そして誰もがその手の本を必死で見つめているあたり、同じなのだろう。
 ここにある本は、すべて違う言語で同じ内容が書かれている。
 これは異常だ。
 この本を用意した人物は、全ての世界にこの本の内容を伝えたかったとでも言うのだろうか。

《かの乙女はいずれ。皆の心を砕きにくる。その世界に住まう人間、全ての心は同じ材質、同じ形をしている。心を通じ合わせることができるのであれば、心はある程度同じ形をしていなければならない。であれば同じ音で割れるのは必然》

《しかし、恐れる必要はない。別の世界と心通わせることができる者が現れるなら。滅びを退けることができるだろう》

 その温かい言葉に、誰しも胸をなでおろす。
 だがそれもつかの間、アルの言葉が冷気を帯びる。

《しかし》

《終末を奏でる者は、滅びを担いし乙女。滅びを手繰り寄せることなど造作もないだろう》

《彼女は音で心を砕くだろう。音とは最強の兵器。それを防ぐことは難しい》

《だからこそ、紡ぐ必要がある。君たちだけの希望の歌を。絶望に解け合い、しかし失われず、むしろ救済する。救いの音を》

《救いを見出せ。いつだって思いが、歌に変わるのだから》

「あー!!」
 その時である。蘿蔔が大声を上げた。
「見つけました」
 その声に合わせてECCOが高らかにその楽譜を振る。
「これや! ぜったいや! まちがいない」
 アルがちょこちょこと歩み寄りその楽譜を受け取ると尋ねた。
「これが噂の楽譜?」
「きっとこれで、入り口付近の台座が機能するはずや。遺跡の機能を掌握できると思う」
「どうしてわかったの?」
 ECCOの言葉にアルは首をかしげた。
「題名の文字の形が似てるのと。ちょうど重なって響きあう音になってるんよ」
「あ、本当だ」
 アルはふむふむと頷いた。
「普通に考えれば音が彼女の力の源、音によって様々な効果を引き出しているのでしょうけど」
 蘿蔔は頬に手をあてて考え込む。
「入口にいた愚神も歌の効果を調べる実験台なのかね」
 レオンハルトが告げる。
「実体のないものを消す方法か…………他の愚神にも通用するのかな」
 そんな蘿蔔をおいておいて。アルは小さく手を振った。
「行ってきます!」
 そう言い切るや否やアルはフィアナに抱きかかえられ。フィアナはゲシュペンストを装備。
 そして全力前回の速度で部屋を飛び出していった。
 それは道中の従魔たちもあっけにとられるレベルの速度である。
 フィアナは従魔たちを徹底的に無視して。最速で地図や、マーキングの後をたどって出口を目指した。
「重くない? 大丈夫かな?」
「むしろ軽いくらいです」
 そんなアルを見送って蘿蔔は作業台につく。
「私たちはもう少し調査を続けましょう」
「のんびりはできないですけどね」
 そう燃衣が額を描きつつ、さらに楽譜を漁った。
「異世界の言葉、か…………ワクワクしますよね。あ、erisuちゃんはベラウバ・ヒューバって言葉知ってます? ロクトさんの世界の言葉だそうです」
「ロクトの、世界にそんな言葉はないわよ?」
「え?」
 蘿蔔は首をひねる。
「ロクトの世界は私の世界だもの、私の世界には私の言葉しかないのよ。私が
知らない言葉はロクトも知らないはずなのよ?」
 その口を閉じさせて、蘿蔔はerisuを抱きかかえた。
 今の言葉を誰も聞いていないか見回して。そして震える腕を押さえつけた。
 どうしようもなく嫌な予感がした。

エピローグ

「皆おまたせ、よく耐えたわね!」
 そう告げてアルは壇上に登った、同時にフィーが愚神へ殴り掛かる。
「……さあ、ここからはボクの喉の出番だ」
 その瞬間、アルの声が変わった。
「頼む……明日への音を、蘇らせたいんだ!」
 まるで七色に輝くプリズム。多種多様な声をトレースしメロディーも変えず声音だけを、自分『ECCO』『ガデンツァ』『erisu』と変えていく。
 そして『ルネ』の声を模した時。その異変は起こった。
 まるでかちりと何かがかみ合うような音が響いて。
 遺跡内外すべての音響く護石が輝きを帯びたのだ。
「よろこんでる?」
 次いで響く訊きなれた優しい歌声。まるで夜を支配する静謐な音色。
 歌が重なった。
 扉を開くねいろと、遺跡を支配する音色。二つの音が重なって。
 愚神は動きを止める。
「やりましたか?」
 燃衣が駆け戻ってきたときにはすでに愚神は動きを止めていた。

    *   *

 望月はそのパーツをオルガンにはめ込み終ると鍵盤を撫でた。動力が通ったのか蒸気を吹きだしながら音を立てるオルガン。
 同時に室内に明かりが灯った。
 そして通信も回復する。
「すごーい、綺麗ね」
 杏奈はその壁画やオルガンを写真に収めた。
「愚神も倒せたみたいだね、今はいったん引き揚げよう。何があるか分からないし」
 そう望月は全員に撤退指令を出した。道中の従魔たちも動作を止めているようだ。
「いったいなにが……」
 モンスターハウスが一点。美しい遺跡へと変わったことに違和感を覚える望月だったが。
 そのわずかな不安も出入り口で待ち受けていた愚神を見ると吹き飛んでしまった。
「ガデンツァ、ここが貴方のハウスなのね」 
 反射的に動いたのは杏奈である。
「ちょ! 杏奈!」
 携帯品からダメージ・コンバートを取り出しリフレクトミラーと交換して装備。
 杏奈は自身の生首をデフォルメしたような霊力弾を作成。それを発射する。
「超!エキサイティン!!」
 それがガデンツァに命中。
「……すごく、シュールだなぁ」
 そう霧人は苦笑をうかべた。
「くそ! 邪魔をしおって!」
 ガデンツァは半歩後ずさると、全員に向けて捨て台詞を吐く。
 そしてそのまま水となって地面にしみこみ消えた。
「みんな、大丈夫だった?」
 そうアルがもう一つのステージ、そこに立つ少女に歩み寄ると、傷つき血に濡れた手を取る。

 その後、近くに張ったキャンプ場にてリンカーたちは各自の苦労をねぎらった。
 その間にも少しだけ解読作業が進み。
 あの遺跡は水晶の歌姫に滅ぼされた世界から漂着したものだとわかる。
「遙華が言ってたけど、今回の調査でだいぶ多くの事がわかったらしいよ」
 だが依然として調査の進んでいないフロアはある。
 曇りガラスやパイプオルガン。そして石碑。
「今回は消耗してるから、体勢を立て直して、また調査に乗り出すんだって」
 そう春香はお肉を食べながら微笑んで告げた。
 みんなで生き残れたのが嬉しいのだ。
 断じて。お肉がおいしくて嬉しいわけではない……はずだ。


幕外   秘められた音。

 遺跡の最奥。そこに脈動するルビーのように赤い心臓。
 その中には何がいるのか。ぼうっと黒いシルエットが露わになり消える。
 音の遺跡は生命体のように、霊力を接続し運搬する。
 命の循環、そしてそれは目覚めようとしていた。
 音の遺跡、その中で、歌の化け物が産声を上げようとしていた。
 その恐怖を今は。誰も知らない。







 

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

  • まだまだ踊りは終わらない
    餅 望月aa0843
  • 銀光水晶の歌姫
    アルaa1730
  • 紅蓮の兵長
    煤原 燃衣aa2271
  • 光旗を掲げて
    フィアナaa4210

重体一覧

参加者

  • 白い死神
    卸 蘿蔔aa0405
    人間|18才|女性|命中
  • 苦労人
    レオンハルトaa0405hero001
    英雄|22才|男性|ジャ
  • 語り得ぬ闇の使い手
    水瀬 雨月aa0801
    人間|18才|女性|生命
  • 難局を覆す者
    アムブロシアaa0801hero001
    英雄|34才|?|ソフィ
  • まだまだ踊りは終わらない
    餅 望月aa0843
    人間|19才|女性|生命
  • さすらいのグルメ旅行者
    百薬aa0843hero001
    英雄|18才|女性|バト
  • 朝日の少女
    彩咲 姫乃aa0941
    人間|12才|女性|回避
  • 胃袋は宇宙
    メルトaa0941hero001
    英雄|8才|?|ドレ
  • 銀光水晶の歌姫
    アルaa1730
    機械|13才|女性|命中
  • プロカメラマン
    雅・マルシア・丹菊aa1730hero001
    英雄|28才|?|シャド
  • 紅蓮の兵長
    煤原 燃衣aa2271
    人間|20才|男性|命中
  • エクス・マキナ
    ネイ=カースドaa2271hero001
    英雄|22才|女性|ドレ
  • 世を超える絆
    世良 杏奈aa3447
    人間|27才|女性|生命
  • 魔法少女L・ローズ
    ルナaa3447hero001
    英雄|7才|女性|ソフィ
  • 心優しき教師
    世良 霧人aa3803
    人間|30才|男性|防御
  • 献身のテンペランス
    クロードaa3803hero001
    英雄|6才|男性|ブレ
  • 光旗を掲げて
    フィアナaa4210
    人間|19才|女性|命中
  • 翡翠
    ルーaa4210hero001
    英雄|20才|男性|ブレ
  • エージェント
    ルインaa4961
    人間|16才|女性|生命
  • エージェント
    パデーダaa4961hero001
    英雄|18才|女性|バト
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