本部

【屍国】連動シナリオ

【屍国】汚染電波~希望の騙り声~

ららら

形態
ショート
難易度
不明
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
8人 / 4~8人
英雄
8人 / 0~8人
報酬
多め
相談期間
5日
完成日
2017/01/28 10:36

掲示板

オープニング


 “ニュースセヴン・負けるな四国”の生放送中に、それは起きた。
 突然スタジオの正面扉が開いたかと思えば、奇妙な出で立ちの一団がぞろぞろと入って来た。何事かと職員達は険しい顔つきで睨みつけたが、その眼差しは瞬く間に驚嘆に大きく見開かれ、或いは怪訝に細められる事となる。
 “それら”は――浮浪者のように擦り切れた衣服を纏い、血糊を浴びたように赤みがかった肌をしていた。
 白く濁った瞳はそれぞれがあらぬ方向へ向けられたまま動かず、肉の爛れた表情からは凡そヒトらしい感情が見て取れない。
 職員達は一秒、二秒、三秒と沈黙する間に様々な事を考えた。やれ、役者がスタジオを間違えただとか、やれ、質の悪いドッキリ企画だとか、やれ、とうとう此処にもゾンビが現れたのか、とか。
 スタジオは全くの静寂に包まれた。原稿を読み上げていたニュースキャスターさえ一拍遅れて状況を認識し、絶句した。
 やがて彼らの脳味噌が現実を正しく認識するにつれ、その表情にじわじわと恐怖を滲ませていった。言うまでもなく、役者がスタジオを間違えたわけでも、質の悪いドッキリが仕掛けられたわけでもない。
「――に、逃げッ」
 やにわにニュースキャスターが椅子を後ろへなぎ倒しながら弾かれたように立ち上がり、声を上げようとした瞬間。
「こーんばんは」
 彼らの虚を突いて、その愛らしい声は響いた。
 闖入者――ゾンビ達の後ろから一人の可憐な少女が現れ、スカートを摘んで一礼した。
 少女はそのまま、にこにこと、にこにこと、天真爛漫に笑いながらニュースキャスターのいる方へ近付いて行き、唖然とする彼女にこんな事を言い出した。
「いきなり来ちゃって、ごめんね? あのね、メイ達ね、四国に住んでるみんなにすっごく大事なお話があるの。だから……
 このテレビ局、ちょうだい?」
 その突飛なおねだりを、キャスターは咄嗟に理解し切れず首を傾げた。世界が斜めに傾いで、更に傾いで、更に傾いで、傾いで、やがて“天地が逆さまになった”。
「え?」
 見ればにっこりと微笑む少女のスカートの下から無数のおぞましい触手が伸びており、それが何時の間にかキャスターの頭に巻き付き、顔を180度回転させていた。
 キャスターは上下が逆になった顔のまま「い――いやあああああああッ!?」絶叫し、そのまま仰向けに倒れて絶命した。
 それが、殺戮の合図となった。
 静寂――悲鳴――悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴。一斉に動き出したゾンビが滅茶苦茶に紅色を撒き散らし、暴れ散らし、食べ散らかした。悲鳴が聞こえなくなるまでさほど時間はかからなかった。

「――そーゆーわけだからぁ、あなた達はこのままだとみんなみーんな、ミチのビョーキにかかってゾンビになって死んじゃうわけ。
 治療薬? ないない! あんなの嘘だよ、大嘘だよ! ほーぷ? 来ない来ない。間一髪で白馬の王子様が助けてくれるなんて、イマドキ誰も信じないよ? 世の中そんなものだって、みんな分かってるでしょ?
 ね――“メイちゃんの言う通りでしょ?”」
 真紅に染まったスタジオで、芽衣沙は一人スポットを浴びている。
 テレビカメラに向かって“魔性の言葉”を吐きながら、「でもぉ……」と顔を近付けて。
「メイだったら救ってあげられる――って言ったら、どうする?」
 四国全土、約400万人が囲むお茶の間に向けて――彼女の無邪気な笑顔が毒々しく咲いた。


『もう一度状況を説明する』
 インカムが、この作戦の指揮を執る上級職員、大門玄之介(だいもんげんのすけ)の声を届けた。
『四国のローカルテレビ局、四国放送が突如ゾンビに占拠された。如何なる手段か、テレビ局内にゾンビ達が潜り込んでいたらしく、それらが一斉に暴れ出して局内を制圧。
 同時に“芽衣沙”という少女がニュース番組の生放送中にスタジオに押し入り、この番組を利用して視聴者に洗脳能力を行使し始めた』
 プロペラの音が煩わしいヘリコプターの中、現場に向かうあなた達へ作戦内容の最終確認が通達されていた。
『君たちは突入班に護られながらスタジオBを目指し、到着後スタジオ内の敵と交戦しつつ、速やかに芽衣沙の洗脳を阻止してくれ。
 監視カメラの映像により内部の状況と敵の総数、特性が判明している。資料は手元の端末にも送信してあるので適宜確認を。
 今、機能しているスタジオはスタジオBのみだ。討伐でも撃退でも、方法は何でも構わない。兎に角住民を洗脳から救って欲しい』
 大門はそこで一瞬押し黙り、おもむろにこう続けた。
『……芽衣沙の洗脳には奇妙な点がある』
 H.O.P.E.が把握している限り、芽衣沙の活動が確認されたのはただの一度のみ。しかし、その一度で聞き込み調査を行ったエージェントがいた為、多くの情報を獲得出来ていた。
 大門はそれらの情報を纏めた上で、ある特徴に着門したのだと言う。
 曰く――“ストレートに命令を告げない”。
『“支配者の言葉”と同系統の能力と推測されるが、アレは直接命令をして行動を強制する。だが芽衣沙の場合は、どちらかと言えば“強制”ではなく“誘導”だ』
 「希望なんてない」から「あなた達は死ぬ」。「世の中そんなに上手くいかない」から「あなた達は死ぬ」。
 嘗て少女が洗脳能力を行使した際、しきりにそんな事を言っていたと言うが、確かに滅茶苦茶なようで妙に論理性がある。
『これは仮説だが、支配者の言葉が“結果を強制する”洗脳であるならば、芽衣沙の洗脳は“過程に作用し、相手に自ら破滅へ向かわせる”洗脳ではないか……と考えている。
 であるならば、君たちなら彼女の洗脳に対抗出来る筈だ。結果が強制されないのなら、ヒトの感情は、まだどちらにだって転びうるのだから』
 其処で、ヘリコプターの操縦士が合図を出した。四国放送到着まで残り30秒を切り、にわかに機内が熱を帯び始める。
 中には緊張を隠し切れぬエージェントもおり、表情を硬くする者がちらほらと見受けられた。
 何せ冗談でも大袈裟でもなく四国の命運を左右する作戦だ。果たして成功させる事が出来るか否か。
『では、降下準備に入ってくれ! カウントダウン開始!』
 いや――成功させるのだ、必ず。








○目標
住民達を洗脳から救え

○時刻


○場所
全体で縦20×横15sq。MAPは大まかに以下の通り。(1マス≠1sq)
☆=開始位置
★=芽衣沙
▼=ヒロ
●=ダスツ

■■■■■■■■■■■
■□□★□□■□□□■
■□□▼□□■□□☆扉
■□□□□□■□□■■
■□□エ□□■□□□■
■●□リ□●■□エ□■
■□□ア□□■□リ□■
■□□B□□■□ア□■
■□□□□□■□A□■
■■■扉■■■□□□■
■□□□□□□□□□■
■■■■■■■■■■■

・通行可能な扉は2つのみ、幅2m。防音扉で重い為空けるにはメインアクションを要する。
・エリアAは編集室、エリアBがスタジオ。双方ともに長机や椅子、機材等が散乱。

解説

○敵戦力
エリアA
変異ゾンビ スキッパー×10
攻撃↓↓ 防御↓↓ 命中↑ 回避↑↑ 移動↑↑ 生命↓↓
手足が異常発達したゾンビ。そこらに散開している。
高い跳躍力と移動速度を持ち、壁や天井に張り付く事が可能。
粘着性の体液を口から放ち攻撃して来る。物理属性、射程3、命中時BS拘束付与。
発達した四肢による肉弾戦も強いが距離を取りたがる為、スキル切れまで使用して来ない。

エリアB
芽衣沙×1
スカートの下から無数の触手を生やしてる系美少女。
現在は触手でテレビカメラを持ち上げて自撮り的に生放送なう。
触手を攻撃に使用する場合は物理属性、射程3。
ステータスは特設ページ参照。

ヒロ×1
芽衣沙と同い年くらいの少年。見るからに内気。肌の色からして感染者と思われる。
生命力、移動力が高く、次いで両防御も高水準だが他のステータスは極低。
芽衣沙の目の前に構える。
“非常に優秀な壁役”であり“破格のしぶとさを持つ”。

変異ゾンビ スカーレット×6
赤いゾンビ。攻撃力が上がった以外は雑魚ステータス。別に三倍ではない。
芽衣沙・ヒロの周囲に散開。攻撃方法は引っ掻き・噛み付きのみ。

変異ゾンビ ダスツ×2
命中↑↑ 生命↑↑ 他極低 移動力0
ゾンビの集合体。肉塊が混じり合った山のような姿。
二本の触手(射程10)を持ち、絡め取られるとBS束縛を受け、ダスツの隣接sqまで強制移動。ほっとくと飲み込まれる。
常時毒霧を噴出しており、エリアBに踏み入った時点から減退(1)を受け続ける。

○注意点
・時間経過と共に芽衣沙の洗脳が進む。
・能力者が番組を視聴しても影響が確認されなかった事から、洗脳能力は一般人にしか効果がないと思われる。
・同時公開、桜淵MSのシナリオ結果が失敗以下であった場合、突破に余力を割いたとしてスキル回数が半減した状態でシナリオ開始。
 また同シナリオで敵が充分に引きつけられていない場合追加戦力が流入する可能性あり。

リプレイ


 “ヒトは誰しも”――そう前置きをして噴飯しない者が、大真面目な顔をして頷ける者が、果たして世の中に何人いるのかは定かではないが、それでも敢えてこう書き表すとしよう――ヒトは誰しも魂に刻まれた、譲れぬ何かを持っている。
 グラディス(aa2835hero001)の場合、それは信仰だ。嘗ての記憶を手放した今でさえ忘れえぬ無二の信が、絶望を謳い、希望を騙る声を指して魂にこう叫ばせる。“認めてはならない、否定しなければならない”と。
『それじゃあ行くよ!』
 薄暗い編集室、兼、通路にグラディスの弾んだ声が響き渡る。八方に散開する変異ゾンビ・スキッパーの視線が俄に集中する中、彼女はその背に鋼鉄の“翼”を大きく広げた。肉体の主導を譲っている秋原 仁希(aa2835)が彼女の中でささやかな溜息を吐き出す。
「やる気なのは良いけど、程々にし『常に全力全開ーっ!』
 奔放に拳を突き出したグラディスの掛け声と共に、16連装マルチプル・ロケットランチャーが次々とミサイルを吐き出した。それらは直径18Mもの広範囲に激烈な破壊の嵐を齎す。機材が、家具が、多量の書類がミキサーにかけられたように千々に舞い狂い、スキッパー達が混乱した小虫のように床や天井を這い回る。
「気前が良いな」
『大奮発だね。きみもたまには弾けてみたら?』
「何時もながら、お前のジョークは笑えない」
 その髪を灼熱の色に変じたバルタサール・デル・レイ(aa4199)が紫苑(aa4199hero001)の言葉に軽口を叩いて返しつつ、この壮絶な先制攻撃に乗じて狙撃銃の銃床を肩に当てれば。
「何せ、此処で時間を食う訳にはいかんからな」
『……ん、早い方が良い』
 その隣に立つユフォアリーヤ(aa0452hero001)と共鳴した麻生 遊夜(aa0452)もまた真っ白いアルパカの模型を――信じ難い事だが優秀な狙撃武器だ――構え、にやりと口角を吊り上げる。
 次の瞬間、二人の銃口が同時に持ち上がり、怒涛の六連射撃が放たれた。
 不快な断末魔と共に四体のスキッパーが天井から落下し動かなくなる。十体いたスキッパーは余りにも呆気なく、開始数秒で約半数までその数を減らされた。
「流石だな! みんな、背中は任せた!」
『皆の力を合わせるでござる』
 快活と叫んで飛び出したのは白虎丸(aa0123hero001)と共鳴した虎噛 千颯(aa0123)。更に背後を追走する人物に向けても鼓舞するように語り掛ける。「聖ちゃんは攻撃任せたぞ!」
「ああ、見てろよ! 全力でやってやるぜッ!」
 負けず劣らず溌剌と応えた東海林聖(aa0203)が薄緑色の光を宿した紅剣を構えると、早くも頭上を鋭く睨んだ。銃撃を逃れた一体のスキッパーが音もなく接近し、黄土色の液体を吐き出した。聖に向かって高速で迫るそれは然し、突如として割り込んだ黒い盾に阻まれる。
「その代わり防御は、俺ちゃんに任せな」
 微かに獣性の滲む笑みをたたえた千颯が告げると共に、彼に護られた聖も動く。ライヴスを灯した紅剣を“千照流”の型に構えるや袈裟に一閃、スキッパーに斬線の形をした衝撃波をお見舞いする。
 だがスキッパー、紙一重でこれを回避。
「ちぃっ、ちょこまかと……ッ!」
『……ムカつくのは解るけど、ヒジリー……前回大怪我したよね。ちゃんと相手、見極めて掛かってよね……』
 Le..(aa0203hero001)の言葉に聖が反応するより早く、彼らの背後から銃声が響く。
(私達が……)
 ゼノビア オルコット(aa0626)が構える二挺拳銃が断続的に火を吹き、マズルフラッシュに照らされて通路の壁が橙色に明滅した。
(私達が、希望だから……! 希望は、こんなところで、立ち止まっていられない……!)
 放たれた弾丸は回避行動を取るスキッパーを追うように天井に火花の軌跡を描く。ゼノビアの顔に焦りが滲む――捉えきれない。
 ゼノビアの命中精度は決して低くない。だが粘着液の警戒の為に口を狙った事が裏目に出た。回避型の敵に対して部位狙いを行えば難易度は跳ね上がる――見事命中せしめる為には、圧倒的な命中精度か、工夫か、幸運が必要になるのだ。
『おら……肩の力抜けよ、チビ』
(……、分かって、る……)
『あのガキ共に、言いたい事があんだろ。ひとまずそれだけ考えな。他の邪魔っけな奴倒すのは――俺が手伝ってやるから』
 レティシア ブランシェ(aa0626hero001)のぶっきらぼうながら優しい声を聞き、ゼノビアは心が解れてゆく感覚の中、再び目前の敵群を照準する。
 そんなゼノビア達の前、千颯達と同列の先頭でマイペースに笑う人物がいた。
「あっはっはっはっは、当たらないなあ」
『オイ、笑ってる場合じゃねーぞ!』
 厳冬(aa2702hero001)と共鳴した符綱 寒凪(aa2702)だ。
 寒凪は地上にいたスキッパーに狙いを定めて朗らかに笑いながらバンカーメイスを振り回していた。動きが素早いスキッパーを捉える事は出来ずにいたが、それがどうやら楽しいらしく笑い声が止む様子がない。
『クソッ、まずいな……! 幸先の良い出だしだと思ったんだが……!』
「敵もさるもの、簡単には通らせてくれないという事かな、――っと!」
 そんな寒凪の猛攻を凌いでいたスキッパーが反撃の粘着液を噴射、回避に至らずまともに受けてその場に縫い付けられてしまう。
 これを契機に残りのスキッパーも一斉に攻撃。数えて三つの粘着液が遊夜、仁希、バルタサールの頭上を目掛けて天井から降り注ぐ。
 咄嗟に身を捩ったバルタサールのみが回避に成功し、遊夜とグラディスは拘束を受けてしまう。敵の命中精度も決して低くはない。
「……待ってて、今……助ける……」
 すかさず走り込んで来た藤岡 桜(aa4608)だが一瞬の逡巡を見せる。彼女は味方の拘束を解除する役割を担うつもりでいたが、千颯、寒凪、グラディス、遊夜と対象者が四人もいたのだ。
『移動が必要な方から助けましょう!』
「……ん」
 ミルノ(aa4608hero001)の助言に従い、千颯に付着する粘着液を剥がした。黄土色のそれは千颯から離れると霧散し、霞のように消えてゆく。
 前進を再開する一行。
 部位狙いを放棄したゼノビアがスキッパーの一体を撃ち抜いてみせれば、一方でバルタサールの射撃が惜しくも回避される。遊夜は拘束を受けた状態のまま狙撃するが、奇跡とさえ言えるほどの悪運に見舞われた。スキッパーの回避が冴え渡り、対して遊夜の銃弾があらぬ方向へ飛んだのだ。
 千颯は聖の前に立つ位置取りと、全員の移動速度の関係で先頭に立っていた。この為スキッパーの粘着液の標的となり、間髪入れず後続の聖に降り注いだ粘着液を防ぐ事が出来なかった。
 だが、このカウンターで放った聖の斬撃がスキッパーを見事両断して見せる。
 寒凪は自力で粘着液を脱した後、再び放たれた粘着液を辛くも回避し前衛として踏み止まる。
 桜はそのような中、懸命に皆の拘束を解除して回った――。
『回復はゾンビに有効じゃない、かぁ』
「原理の問題かもな。生命への逆行とか、そういう理屈で動いている連中じゃなさそうだ」
 グラディスはと言うと、スキッパーの一体に“エマージェンシーケア”を撃ち込んだが効果がなかった事から、攻防の合間に考察を重ねているところだった。

 エージェント達の採った方針は“早期撃破”だった。

 エリアAを攻略する方法は“複数種類あった”が、彼らの作戦は想定しうる中で最もシンプルなものだ。然し、だからこそ求められるものがあった。
 スピードが重要となる作戦に於いて、早期撃破を目指すならば相応の工夫、具体性が必要になる。この場合、回避の高い敵に如何にして攻撃を当てるか、だ。
 ここにやや甘さがあった為、敵の回避の高さに喘ぎ、前進が遅滞してしまう。
 無論、優勢はエージェント達だ。
(この攻撃力なら、前衛の皆さんが落ちる事は、なさそう、です)
 ゼノビアの見立ての通り、前衛の防御力は敵の攻撃力を上回っている為、万に一つも戦闘不能者が出る可能性はなかった。よって攻撃し続ければいずれ殲滅出来る状況だ(加えて、遊夜という超人的な命中精度を持つ者がいた事も大きな要因だろう)。
「……! 驚いたね」
 幾度目かのメイスの一撃を叩き込んだ寒凪だが、回避したスキッパーが後退し機材の裏側に隠れるという行動を見て驚きと、純粋な感心を滲ませる。
『いや感心してる場合でもねーっつーの! 射線が通らねえぞ、あれじゃ!』
「ふふ、何であれ知恵を使う行為は尊いものさ」
 そういった幾重もの攻防の末、一体、また一体と撃破されていったスキッパーがとうとう残り二体となったタイミングで、彼らは突如として後退し曲がり角の先に消えてしまう。
 これを読んでいた遊夜が、動いた。
「ちょいと失礼」
 遊夜は壁に貼り付けられた大きな鏡面を銃床で殴り、砕けた鏡の破片を拾った。
 それを利用して曲がり角の先の様子を伺う。予想通りスキッパー達は此方が顔を出す瞬間を虎視眈々と待ち構えているようだ。遊夜は敵の位置を味方に伝えるとハンドサインでカウントする――3、2、1、Go.
 千颯が囮となる恰好で敵の粘着液を受け、続いてバルタサール、ゼノビアが射撃。ゼノビアの銃弾が片方のスキッパーの眉間を捉え撃破。もう一体は機材を盾にしていた為に横飛びになって攻撃から逃れるが、着地をした場所が悪かった。
「よお」
 聖の目の前だったのだ。
 スキッパーは回避行動を取る暇もなく、振り下ろされた紅剣の衝撃で両断される……。
 ややあって桜が武器を大鎌に持ち替え、寒凪がタオルケットで口元を覆ったところで突入準備が完了。
 扉の開閉役は遊夜と寒凪の二名が名乗り出たが、遊夜は突入直後にすべき行動があった為、寒凪が担当する事となった。
「それじゃあ行こうか。此処からは私達のコーナーだ」
 薄笑みをたたえた寒凪が分厚い防音扉のハンドルを回し、そして。



「……成る程。保険として他局より演説を、か」
「ああ。俺達が現場に着く前に手配出来そうなら、だが」
「やってみよう。だが、洗脳の進度までは測りかねる」
「……出来ないのは、仕方ない……。兎に角……お願い……」
「それと、爆破事件の標的になった寺の歴史も調べてくれるか」
「歴史……? いや、今は被害予測と事件収束後の対応を――」
「四国の事件は後手に回り過ぎている。先手を取るにはまず情報だ」
「……、一理あるな。手配しよう。では二人とも、そろそろヘリが出発する。急いで発着場へ――」



 スタジオに足を踏み入れた瞬間、異様な臭気が聖の鼻をついた。
 血と臓腑と腐肉の臭いが綯い交ぜになった不快なそれに辟易しながら呼吸すると、手足に軽度の痺れを感じた。
「この空気、毒か……ッ!」
「ヤバくなったら俺ちゃんが回復するぜ。安心してな!」
 力強い千颯の言葉に聖が頷く。事実、スタジオに足を踏み入れた時点で全員が毒に冒されたものの、構成の半数がバトルメディックである彼らであれば毒で倒れる事はないだろう――それよりも。
「……芽衣沙……っ」
 桜が、前方およそ三十数M地点でテレビカメラに笑いかけている人物、芽衣沙へ真っ直ぐに視線を向ける。芽衣沙の方もエージェント達の到着に気付き、無邪気な笑顔で出迎えた。
「あっ、“偽物のヒーローの皆さん”、こんばんはっ!」
 そう言い放つやテレビカメラを触手で持ち上げ、エージェント達の方へ向ける。
「ほらほら、来たよ来たよー? みんなの事、助ける助けるって言いながら、実際ちっとも助けてくれない、いんちきのヒーローさん達!」
『インチキじゃないよ。僕達も、治療薬もね。ほら、これが試薬で、こっちがレポート』
 言いながらグラディスが小瓶と数枚の書類を取り出して見せるが、芽衣沙はどこ吹く風だ。
「本物かどうかなんて、テレビの前の皆には分からないもの。何とでも言えるよねー」
『ま、ね。実際これは偽物さ。貴重な薬をこんな所に持ってくるわけないでしょう? それに――何とでも言えるのは、キミも同じだ』
 これを受け、芽衣沙は吹き出し、天に向かって哄笑した。可笑しくて可笑しくて仕方がない、そんな純粋な笑い声だ。
「ほぉら、嘘つき! 都合のいい希望なんてない、現実ってそんなもの! だからみんな早く諦めて――」
「ざけんじゃねェ」
 怒気の篭った声が響いた。
 芽衣沙の笑い声が尻すぼみになり、「――ん?」にっこりと微笑んだまま首を傾げる。彼女の視線の先には拳を握り締める聖の姿があった。
「ごちゃごちゃごちゃごちゃ――ふざけた奴だなッ!」
「ああ全くだ! 人間を、俺達を舐めるなぁ! ヒトはそんなに弱くねえ! こんな事で諦めたりしねえ!」
 千颯も一緒になり猛々しく言い放ち、そうして力一杯に宣言する。
「お前の言う通りになんか、ぜってぇにさせねぇ!」
 それが、戦端を切り落とす合図となった。何時の間にか左右に広がり、ちょうど冒頭でグラディスがして見せたように鋼鉄の翼を背に展開していた遊夜とバルタサールが、ほぼ同時にミサイルを撃ち放った。それらは芽衣沙の左右それぞれに散開していた変異ゾンビ・スカーレットを悉く焼き滅ぼす。
「きゃあっ!」
 悲鳴を上げる芽衣沙を庇うように、少年、ヒロが覆い被さるが、彼ら二人は攻撃に巻き込まれていない。
 カチューシャMRLは範囲内を無差別に爆撃してしまう為、遊夜達はテレビカメラを傷つけてはならないと、範囲から芽衣沙を外さざるを得なかったのだ。
(あの子……洗脳、されてるの、かな)
 武器を狙撃銃に持ち替えたゼノビアがその様子を見つめつつ、撃ち漏らしのスカーレットの眉間を撃ち抜く。ヒロの意識については此処からでは判別が出来なかった。
 後衛の射撃に乗じる形で、千颯、聖、寒凪が前進し、それぞれ“ライヴスフィールド”“リジェネレーション”を発動したグラディスと桜も後に続いた。
 しかしエージェント達の攻勢を許さない者がいる。
 変異ゾンビ・ダスツだ。
「ぐおっ?」
「……っ」
「む、」
 遊夜、ゼノビア、バルタサールの三人がダスツの触手に絡め取られ、山のようになった本体の元へ引き寄せられた。遅れて聖に伸びた触手拘束は千颯が身代わりになった為、彼を加えた四名をダスツ達は体内に取り込もうとする。
 すかさず武器を槍に持ち替えた千颯が触手を切断。また遊夜も器用に狙撃銃で触手を撃ち抜き拘束を逃れる。ゼノビアとバルタサールも自力で拘束を脱した所で寒凪が合流した。
「私が引き受けるよ。ほら、罠って作動させてから進みたいよね」
 そう告げてからメイスを振り上げ、したたかにダスツに振り下ろす。手応え自体は悪くない……だが、山のような巨体は生命力の高さを物語っているように感じられた。
「あっはっは、骨が折れそうだなあ」
『だあから笑ってる場合じゃねーっつーのーっ!』

 聖、桜、グラディスが走り、遅れて千颯も追いかける。
 千颯は過去に“重複する減退”を操る敵と遭遇した経験から時間経過と共に毒が悪化する可能性を危ぶんでいたが、一般的に減退は重複しないものであり、今回の場合も例に漏れないようだ。
 ゼノビアが銃口を向けると、遊夜、バルタサールもそれに倣う。各々の能力を発動させつつ連続して射撃。三つの弾道が芽衣沙を狙う――然し。
「マジか……!」
 その瞬間、機敏な反応を見せたヒロが“三つの銃弾全てをその身で防いだ”。バルタサールが小さく舌打ちをする。
「小僧の方は、単に遊び相手に連れてるのかと思ったが……」
『“非常に優秀な壁役”だね。きみもああいう盾、欲しいんじゃない?』
「しゃらくせえ……っッ!」
 何とかダズルソードの射程に捉えていた聖が、畳み掛けるようにヒロに斬撃を飛ばす。恐るべき破壊力を秘めたそれをまともに受けたヒロは白目を向いて崩れ落ちる――ヒロ、撃破。
 すると今度は寒凪が対応中のダスツの触手が聖に伸びるがこれはゼノビアの威嚇射撃に助けられ辛くも回避。もう一本の触手はグラディスに伸び、此方は無警戒だった為に捕らわれてしまう。
「やあ、輝いてるかい?」
『たははー……ちょっと曇り空かもだね』
 グラディスが運ばれて来ると、偶然顔を合わせる形となった寒凪とそんな風に軽口を交わし合う。
 そうこうする内に「今度こそ……!」後衛三人の第二射が芽衣沙を襲うが、ここで彼らは二度目の驚愕を覚える事となった。
「“メイちゃんは僕が護るよ”……ッ!」
 確かに倒れた筈のヒロが起き上がり、再び銃弾を防いでいた。
 何故、どうして? さしものグラディスも驚いた様子で目を見開く。
『何あれ、不死身って事? それとも――蘇った? 冗談だろう、それじゃあまるで!』
「……ゾンビ、みたい……」
 ぽつりと落ちた呟きは桜のものだ。無論何らかの制限か代償はあるのだろうが、ヒロは“破格のしぶとさ”を持つらしい。
 この時点で敵の狙いがより明確化された事になる。
 足止めと、時間稼ぎだ。
 スキッパー、ダスツ、ヒロは攻撃性を殆ど有していない(ダスツだけは飲み込みが危険だが)代わり、それぞれが妨害・防御という役割に特化した力を持っている。
 スキッパーとダスツが攻撃を妨害し、すり抜けてきた攻撃はヒロが防ぎ切る。そうする内にエージェント達は毒に蝕まれ、芽衣沙は洗脳能力を行使する――。
 この牙城を崩す方法は、やはり“複数あった”。例えば千颯と遊夜のようにダスツの触手を切断してしまう事もそうだ。二十Mにも及ぶ射程を持つ触手でも根本から断ってしまえばほぼ無力化したと言って良い。これを率先して両方のダスツに行っていればエージェント達の前進は格段に楽になった事だろう。
 そんな中でも果敢に向かってくるエージェント達から芽衣沙を守ろうと両腕を左右一杯に広げるヒロの姿に、ゼノビアが悲鳴のように叫ぶ。
「あなたは、みんながゾンビになってもいいって、思う……? 嫌、です、よね。こんなの、嫌、だよね!」
「……うん、嫌だよ。悲しいって、思うよ」
 それなら、と二の句を継ごうとしたゼノビアだったが、彼がこう言葉を続けた為に何も言えなくなってしまう。
「だけど、この世界は腐乱しているから。だから、メイちゃんは僕が護るんだ」
「そう、腐ってるの。だから、“こーんなに腐ってるのなら、末永く腐り続ければ良い”って、メイは思うんだぁ」
 ヒロの隣に芽衣沙も並びそのように告げる。この瞬間、ゼノビアは直感した。
 ヒロは洗脳を受けていない。確固たる己の意思で芽衣沙を守護している……。
「……腐ってなんか、ない……」
 そんな彼女達の言葉を真っ向から否定する者がいた。
「……守り、守られてヒトは生きる……」
 最速で芽衣沙達の目の前に到達した、桜だった。 
「生きてる限り、希望は消えない……それに……」
 桜はその瞳に真っ直ぐな意思の火を灯し――芽衣沙の目を見て、告げる。

「……あなたとも……共存、出来る……」

 嘗て、自由の為に全てを裏切り、自由の為に散った愚神がいた。
 その愚神との出会いが少女に強い信を与えた。
 ヒトも英雄も愚神も従魔も別け隔てのない未来という、それは途方もない未来予想図。
「……共存、出来る……ヒトと、愚神は……。わたし達と……あなたは……」
 そう告げながら一歩、また一歩と近づく桜を芽衣沙は呆けたように見つめている――。
「――お友達に、」
 桜の双眸が大きく見開かれ、ごぱ、と口元から粘着く真紅の液体が漏れ出た。
 にっこりと微笑んだ芽衣沙の足元から伸びた触手が、桜の腹部から背までを深々と貫いていた。

「なるわけないじゃん。さよなら」

 嘲笑の篭もる一言と共に芽衣沙が触手から桜の身体を振るい落とす。
 俄に、空気が熱を帯び始めた。
 ある者は呆然とし、ある者は怒り、ある者は武器の柄を強く強く握り締め――そして。

「……お友達に、……」

 彼らの視線の先で――桜が再び立ち上がった。
 よろめきながら、例え愚者と嘲りを受けようとも、決して曲げぬ信と共に。
 藤岡桜が、立ち上がったのだ。

「お友達に……、……なろ……?」

「ッ、意味わかんないッ! 友達なんか知らねーよ、メイは皆を救うんだよ!」
「ほう、具体的にどんな方法で?」
 桜の信に気圧されたか、はたまた他の理由があるのか、この日初めて取り乱した芽衣沙の言葉に目敏く反応したのは、バルタサール。
「そりゃウィルスをバラ撒いてるのはお前達だから、止める事は出来るだろうな。住民を全員ゾンビ化させる為……そして“善通寺”、そっちが今回の真の目的だろう?」
「……ッ、知らない、知らない知らないッ!」
「でもってウィルスを殺す薬は、俺達が病院にしっかり届けたぜ。それを邪魔してんのは誰だ?」
 畳み掛けるように遊夜も言葉を重ねる。その口元に薄笑みを浮かべ、銃口を突きつけながら。
「お前らがこうやって騒動起こさなきゃ誰も死んだりしねぇんだよ。誰の受け売りか知らんが……イマドキ終末思想なんざ流行らないぜ、お嬢ちゃん?」
 隣に立つゼノビアもまた、言葉を続ける。
「諦めるの、まだ、早いよ」
 芽衣沙ではなく人々に向けて。己の声で伝えなければと、絞り出すように言葉を紡ぐ。
「私達が、希望だから……少なくとも、私達は絶対、絶対、絶対……何があっても、諦めない、です……!」
「そうだ! まだ俺達は――H.O.P.E.(希望)は潰えていない!」
 彼らの遥か前、芽衣沙達の目の前まで迫っていた千颯も白虎丸と交互に、吠える。
「俺らがいる限り!」『お主達の好きにはさせないでござる!』
「てめぇみてぇな外道に――」『――負ける道理など、億が一にもないでござるッ!』 
 ダスツの触手を強引にメイスで押さえ込む寒凪もこれに続いた。
「治療薬が出来たみたいだし、H.O.P.E.もこうして投入されてる。現状の不安を払拭する希望は、実は出揃ってたりするんだよね。
 何よりさ――絶望しながら死ぬなんて、つまらないでしょ?」
 其処で突然、音もなくヒロの背後に忍び寄り、羽交い締めにする者がいた。
 グラディスだ。
『キミ達は人間の敵。味方面して騙るだなんてお上手な詐欺の手口だね?
 けれど僕の絶望が隣人を殺すなら、僕は前を向き続けるよ! この界の人間達が僕らを英雄と名付けたのなら、名付け親は責任とって、僕らを信頼してもらおうか!』
 慌てて拘束から逃れようとするヒロだが、彼は非力だった――そう。
 優秀な壁役だと言うのなら。破格にしぶといと言うのなら。
 組み付いてでも――邪魔をしてやればいい。
 一直線に開けた芽衣沙への道。
 最後に残ったのは、この男。
「ムカつく」
 彼の――聖の射抜くような視線を受け芽衣沙が怯む。守ってくれるヒロは、まだ動けない。
「ムカつく、ムカつく、全ッ部ムカつく。だから俺はテメェに負けねえ。己の想いを貫き通す。テメェも言った言葉を、その絶望を証明するってんなら――」
 武器をアステリオスに換装。刃の如く研磨されたライヴスを纏い、ゆらりと構え――刮目する。

「この一撃をッ! 耐えきって見せやがれ――――!!」

 芽衣沙の表情が恐怖に歪む刹那、聖は途方もない破壊力を宿した攻撃を、あろうことか三連続で撃ち放つ。
 然し芽衣沙もさるものだった。直接戦闘は不得手とするもの、愚神で言えばケントゥリオ相当の実力を持つ。
 たった一撃だけ、回避して見せた。
 だが、二撃受けてしまった。
 その二撃が、この戦い、そして電波ジャック事件の終焉を齎したのだった。



 芽衣沙は、火星人のような姿になっていた。
 聖の攻撃を受けた直後、芽衣沙の身体から“何かが割れる音”が響き、同時に夥しい数の触手が芽衣沙の全身を覆い隠したのだ。

『yyyyyyyyゆルsssさNAいィィィ』

 声は不気味で、何処か不自然な響きを孕んでいた。少なくとも先程までのような、聴くものをうっとりとさせる可愛らしい声ではない。
 驚く一同を尻目に、一瞬の隙を突いて芽衣沙はヒロを触手で絡め取り、天井を走るパイプを伝ってひと息でスタジオ正面扉まで移動してしまう。
「待って……っ」
 桜の声に一度だけ身じろぎをした芽衣沙だったが、直ぐに防音扉の向こうに姿を消してしまった。
 後に残されたものは、彼女が投げ捨てた一台のテレビカメラのみ。

 ――後に。
 芽衣沙は廊下に出るや、予め設置されていたと思しい爆薬で床に大穴を開け、地下を経由していずこかへ逃走した事を知らされた。
 終わったのだ、そう実感する一方で八人は同時に予感もしていた。
 “これから何かが始まるのだ”――と。



「許さない、許さない、許さない……ッ! お人形さん達があれだけ時間を稼いだんだもん、絶望が特に深い奴らだけはメイの下僕に出来た筈……ッ! メイは絶対、この腐った世界を末永く腐らせ続けるんだからぁ……ッ!!」

結果

シナリオ成功度 普通

MVP一覧

  • 来世でも誓う“愛”
    麻生 遊夜aa0452
  • 日々を生き足掻く
    秋原 仁希aa2835

重体一覧

参加者

  • 雄っぱいハンター
    虎噛 千颯aa0123
    人間|24才|男性|生命
  • ゆるキャラ白虎ちゃん
    白虎丸aa0123hero001
    英雄|45才|男性|バト
  • Run&斬
    東海林聖aa0203
    人間|19才|男性|攻撃
  • The Hunger
    Le..aa0203hero001
    英雄|23才|女性|ドレ
  • 来世でも誓う“愛”
    麻生 遊夜aa0452
    機械|34才|男性|命中
  • 来世でも誓う“愛”
    ユフォアリーヤaa0452hero001
    英雄|18才|女性|ジャ
  • シャーウッドのスナイパー
    ゼノビア オルコットaa0626
    人間|19才|女性|命中
  • 妙策の兵
    レティシア ブランシェaa0626hero001
    英雄|27才|男性|ジャ
  • 鋼の冒険心
    符綱 寒凪aa2702
    人間|24才|?|回避
  • すべては餃子のために
    厳冬aa2702hero001
    英雄|30才|男性|バト
  • 日々を生き足掻く
    秋原 仁希aa2835
    人間|21才|男性|防御
  • 切り裂きレディ
    グラディスaa2835hero001
    英雄|20才|女性|バト
  • Trifolium
    バルタサール・デル・レイaa4199
    人間|48才|男性|攻撃
  • Aster
    紫苑aa4199hero001
    英雄|24才|男性|ジャ
  • 薄紅色の想いを携え
    藤岡 桜aa4608
    人間|13才|女性|生命
  • あなたと結ぶ未来を願う
    ミルノaa4608hero001
    英雄|20才|女性|バト
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