本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- 不明
- オプション
-
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/01/19 22:00
- 完成予定
- 2017/01/28 22:00
掲示板
-
相談卓
最終発言2017/01/19 20:31:18 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/01/17 22:53:07
オープニング
このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
●
“ニュースセヴン・負けるな四国”の生放送中に、それは起きた。
突然スタジオの正面扉が開いたかと思えば、奇妙な出で立ちの一団がぞろぞろと入って来た。何事かと職員達は険しい顔つきで睨みつけたが、その眼差しは瞬く間に驚嘆に大きく見開かれ、或いは怪訝に細められる事となる。
“それら”は――浮浪者のように擦り切れた衣服を纏い、血糊を浴びたように赤みがかった肌をしていた。
白く濁った瞳はそれぞれがあらぬ方向へ向けられたまま動かず、肉の爛れた表情からは凡そヒトらしい感情が見て取れない。
職員達は一秒、二秒、三秒と沈黙する間に様々な事を考えた。やれ、役者がスタジオを間違えただとか、やれ、質の悪いドッキリ企画だとか、やれ、とうとう此処にもゾンビが現れたのか、とか。
スタジオは全くの静寂に包まれた。原稿を読み上げていたニュースキャスターさえ一拍遅れて状況を認識し、絶句した。
やがて彼らの脳味噌が現実を正しく認識するにつれ、その表情にじわじわと恐怖を滲ませていった。言うまでもなく、役者がスタジオを間違えたわけでも、質の悪いドッキリが仕掛けられたわけでもない。
「――に、逃げッ」
やにわにニュースキャスターが椅子を後ろへなぎ倒しながら弾かれたように立ち上がり、声を上げようとした瞬間。
「こーんばんは」
彼らの虚を突いて、その愛らしい声は響いた。
闖入者――ゾンビ達の後ろから一人の可憐な少女が現れ、スカートを摘んで一礼した。
少女はそのまま、にこにこと、にこにこと、天真爛漫に笑いながらニュースキャスターのいる方へ近付いて行き、唖然とする彼女にこんな事を言い出した。
「いきなり来ちゃって、ごめんね? あのね、メイ達ね、四国に住んでるみんなにすっごく大事なお話があるの。だから……
このテレビ局、ちょうだい?」
その突飛なおねだりを、キャスターは咄嗟に理解し切れず首を傾げた。世界が斜めに傾いで、更に傾いで、更に傾いで、傾いで、やがて“天地が逆さまになった”。
「え?」
見ればにっこりと微笑む少女のスカートの下から無数のおぞましい触手が伸びており、それが何時の間にかキャスターの頭に巻き付き、顔を180度回転させていた。
キャスターは上下が逆になった顔のまま「い――いやあああああああッ!?」絶叫し、そのまま仰向けに倒れて絶命した。
それが、殺戮の合図となった。
静寂――悲鳴――悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴悲鳴。一斉に動き出したゾンビが滅茶苦茶に紅色を撒き散らし、暴れ散らし、食べ散らかした。悲鳴が聞こえなくなるまでさほど時間はかからなかった。
「――そーゆーわけだからぁ、あなた達はこのままだとみんなみーんな、ミチのビョーキにかかってゾンビになって死んじゃうわけ。
治療薬? ないない! あんなの嘘だよ、大嘘だよ! ほーぷ? 来ない来ない。間一髪で白馬の王子様が助けてくれるなんて、イマドキ誰も信じないよ? 世の中そんなものだって、みんな分かってるでしょ?
ね――“メイちゃんの言う通りでしょ?”」
真紅に染まったスタジオで、芽衣沙は一人スポットを浴びている。
テレビカメラに向かって“魔性の言葉”を吐きながら、「でもぉ……」と顔を近付けて。
「メイだったら救ってあげられる――って言ったら、どうする?」
四国全土、約400万人が囲むお茶の間に向けて――彼女の無邪気な笑顔が毒々しく咲いた。
●
『もう一度状況を説明する』
インカムが、この作戦の指揮を執る上級職員、大門玄之介(だいもんげんのすけ)の声を届けた。
『四国のローカルテレビ局、四国放送が突如ゾンビに占拠された。如何なる手段か、テレビ局内にゾンビ達が潜り込んでいたらしく、それらが一斉に暴れ出して局内を制圧。
同時に“芽衣沙”という少女がニュース番組の生放送中にスタジオに押し入り、この番組を利用して視聴者に洗脳能力を行使し始めた』
プロペラの音が煩わしいヘリコプターの中、現場に向かうあなた達へ作戦内容の最終確認が通達されていた。
『君たちは突入班に護られながらスタジオBを目指し、到着後スタジオ内の敵と交戦しつつ、速やかに芽衣沙の洗脳を阻止してくれ。
監視カメラの映像により内部の状況と敵の総数、特性が判明している。資料は手元の端末にも送信してあるので適宜確認を。
今、機能しているスタジオはスタジオBのみだ。討伐でも撃退でも、方法は何でも構わない。兎に角住民を洗脳から救って欲しい』
大門はそこで一瞬押し黙り、おもむろにこう続けた。
『……芽衣沙の洗脳には奇妙な点がある』
H.O.P.E.が把握している限り、芽衣沙の活動が確認されたのはただの一度のみ。しかし、その一度で聞き込み調査を行ったエージェントがいた為、多くの情報を獲得出来ていた。
大門はそれらの情報を纏めた上で、ある特徴に着門したのだと言う。
曰く――“ストレートに命令を告げない”。
『“支配者の言葉”と同系統の能力と推測されるが、アレは直接命令をして行動を強制する。だが芽衣沙の場合は、どちらかと言えば“強制”ではなく“誘導”だ』
「希望なんてない」から「あなた達は死ぬ」。「世の中そんなに上手くいかない」から「あなた達は死ぬ」。
嘗て少女が洗脳能力を行使した際、しきりにそんな事を言っていたと言うが、確かに滅茶苦茶なようで妙に論理性がある。
『これは仮説だが、支配者の言葉が“結果を強制する”洗脳であるならば、芽衣沙の洗脳は“過程に作用し、相手に自ら破滅へ向かわせる”洗脳ではないか……と考えている。
であるならば、君たちなら彼女の洗脳に対抗出来る筈だ。結果が強制されないのなら、ヒトの感情は、まだどちらにだって転びうるのだから』
其処で、ヘリコプターの操縦士が合図を出した。四国放送到着まで残り30秒を切り、にわかに機内が熱を帯び始める。
中には緊張を隠し切れぬエージェントもおり、表情を硬くする者がちらほらと見受けられた。
何せ冗談でも大袈裟でもなく四国の命運を左右する作戦だ。果たして成功させる事が出来るか否か。
『では、降下準備に入ってくれ! カウントダウン開始!』
いや――成功させるのだ、必ず。
○目標
住民達を洗脳から救え
○時刻
夜
○場所
全体で縦20×横15sq。MAPは大まかに以下の通り。(1マス≠1sq)
☆=開始位置
★=芽衣沙
▼=ヒロ
●=ダスツ
■■■■■■■■■■■
■□□★□□■□□□■
■□□▼□□■□□☆扉
■□□□□□■□□■■
■□□エ□□■□□□■
■●□リ□●■□エ□■
■□□ア□□■□リ□■
■□□B□□■□ア□■
■□□□□□■□A□■
■■■扉■■■□□□■
■□□□□□□□□□■
■■■■■■■■■■■
・通行可能な扉は2つのみ、幅2m。防音扉で重い為空けるにはメインアクションを要する。
・エリアAは編集室、エリアBがスタジオ。双方ともに長机や椅子、機材等が散乱。
解説
○敵戦力
エリアA
変異ゾンビ スキッパー×10
攻撃↓↓ 防御↓↓ 命中↑ 回避↑↑ 移動↑↑ 生命↓↓
手足が異常発達したゾンビ。そこらに散開している。
高い跳躍力と移動速度を持ち、壁や天井に張り付く事が可能。
粘着性の体液を口から放ち攻撃して来る。物理属性、射程3、命中時BS拘束付与。
発達した四肢による肉弾戦も強いが距離を取りたがる為、スキル切れまで使用して来ない。
エリアB
芽衣沙×1
スカートの下から無数の触手を生やしてる系美少女。
現在は触手でテレビカメラを持ち上げて自撮り的に生放送なう。
触手を攻撃に使用する場合は物理属性、射程3。
ステータスは特設ページ参照。
ヒロ×1
芽衣沙と同い年くらいの少年。見るからに内気。肌の色からして感染者と思われる。
生命力、移動力が高く、次いで両防御も高水準だが他のステータスは極低。
芽衣沙の目の前に構える。
“非常に優秀な壁役”であり“破格のしぶとさを持つ”。
変異ゾンビ スカーレット×6
赤いゾンビ。攻撃力が上がった以外は雑魚ステータス。別に三倍ではない。
芽衣沙・ヒロの周囲に散開。攻撃方法は引っ掻き・噛み付きのみ。
変異ゾンビ ダスツ×2
命中↑↑ 生命↑↑ 他極低 移動力0
ゾンビの集合体。肉塊が混じり合った山のような姿。
二本の触手(射程10)を持ち、絡め取られるとBS束縛を受け、ダスツの隣接sqまで強制移動。ほっとくと飲み込まれる。
常時毒霧を噴出しており、エリアBに踏み入った時点から減退(1)を受け続ける。
○注意点
・時間経過と共に芽衣沙の洗脳が進む。
・能力者が番組を視聴しても影響が確認されなかった事から、洗脳能力は一般人にしか効果がないと思われる。
・同時公開、桜淵MSのシナリオ結果が失敗以下であった場合、突破に余力を割いたとしてスキル回数が半減した状態でシナリオ開始。
また同シナリオで敵が充分に引きつけられていない場合追加戦力が流入する可能性あり。
マスターより
というわけで電波ジャックです。
お世話になっております、らららです。
当シナリオは普段よりもやや複雑な構成であり、難易度も高いです。
成功度合「普通」を勝ち取る事は容易ですが、それ以上の結果を目指すならば、幾つかの要素が必要となります。
状況と目標を見定め、出来る事、すべき事、各々の役割を精査し、その上でどうか存分に、PCらしいRPを楽しんで頂けたら幸いです。
Adivがお送りする連動イベント【屍国】、此処が一つの山場となりましょう。
ご参加、お待ちしております。
リプレイ公開中 納品日時 2017/01/28 10:36
参加者
掲示板
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相談卓
最終発言2017/01/19 20:31:18 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/01/17 22:53:07