本部

ハピネスランド☆カップルキャンペーン

高庭ぺん銀

形態
ショート
難易度
易しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
10人 / 0~10人
報酬
少なめ
相談期間
5日
完成日
2016/08/03 19:14

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掲示板

オープニング

●ハピネスじゃない遊園地
「やっばーい!」
 オーナーは絶叫した。ここはハピネスランド。東京某所にある遊園地だ。絶叫マシンではなくスタッフルームに響き渡る絶叫とはこれいかに。支配人は暑さのせいではない汗を拭き拭き、尋ねた。
「何がヤバイんでしょう?」
「あたしがヤバイって言ったら、経営のことに決まってんでしょう、このすっとこどっこい! 前にここが誘拐事件の身代金受け渡し場所になったじゃない? あれが不運だったのよ! HOPEのエージェントは、確かによくやってくれたわ。人質はもちろんお客様にも被害は出なかったし、アトラクションを壊したわけでもないし。でもね、アミューズメント業界ってイメージが大事なの! わかる? 誘拐事件に関わった遊園地なんて……ヨヨヨ」
 オーナーはやたらと古典的な泣き真似をした。顔と口調は若いがセンスがなんだか古臭い、年齢不詳の女なのだ。
「とにかく、キャンペーンよ! お客さんがババーンと増えるような画期的なキャンペーンを考えなさい! 以上!」

●カップル割はじめました
「と、いうわけなんだ」
 支配人は右手で胃のあたりをさすりながら言った。相対するのはペンギンの顔を模した帽子をかぶった人物である。
「んー、画期的かはわかんないっすけど、カップル狙いはどうっすか? ほら、夏って恋の季節じゃないすか」
 お前に何がわかるんだ、と同僚は思ったが、休憩時間が終わりそうだったため黙って去った。
「で、割引キャンペーンっすよ! 損して得とれってやつ!」
「そりゃわかったが、具体的にはどうするんだ? CMを打つのは当然として」
 ペンギンは首を傾げた。
「仕掛け人を雇うんすよ。キャンペーンの臨時バイトだと思えばいいじゃないすか。入場料タダにすればバイト代は少なくて済むし。列の前の人がやってれば、羞恥心は薄れるモンです。で、参加者は芋づる式に増える、と」
 支配人はしばらく黙考していたが、やがて勢いよく顔を上げた。額と瞳が輝いている。
「君は天才か!」
 適当バイトとクソ真面目支配人。このスタッフルームに、もはやツッコミはいなかった。
「で、カップルの証明はどうするんだ? 免許証があるわけでもないし」
「いいんすよ、そこはゆるい感じで。むしろ本人たちが言い張るなら本物のカップルじゃなくてもオーケー、で」
 支配人は大げさに驚いた。絶叫マシンではなく、スタッフルームに響き渡る絶叫以下略。
「いいすか? 大事なのはお客さんが足を運ぶためのきっかけ作りです。来てもらえば、ハピネスランドの良さはわかってもらえる。そうでしょ?」
 支配人は、常々ネジの外れた奴だと評価していたこのバイトのことをすっかり見直していた。
「ルールは1つ! 愛し合ってる証拠を入場係に見せつけること! 情熱的にハグするもよし、結婚式の写真を見せるもよし、遊園地の入口で愛を叫ぶもよし! 入場係が納得すればよーし!」
「それで行こう!」
 支配人は駆け足で出て行った。入場係が、このネジの外れたバイトだということはすっかり忘れていた。


【アルバイト募集】
ハピネスランドを無料で楽しめるバイト!
条件1:2人1組で応募すること。
条件2:入場口でカップルである証明をすること。
条件3:園内で1枚以上ツーショット写真を撮ること。※携帯の画像でOK
(プリントした写真は、キャンペーン参加者として園内に展示します)


【ハピネスランドのパンフレットより抜粋】
 開園時間は10~22時。
 
1、ウェルカムエリア
 土産屋、顔出しパネル、花壇
※不定期で公式キャラのハピちゃん・ネスちゃんが出現。ハピちゃんは赤い猫の男の子、ネスちゃんは黄色いウサギの女の子。耳付きカチューシャも販売中。

2、ショーエリア
 ステージ(大道芸人、ヒーローショー、ダンスショーなど)

3、ウォーターエリア
 手漕ぎ・足漕ぎボート、ジェットコースター『マーメイド』(水濡れ注意)、花火(閉演30分前~)

4、ファンタジーエリア
 メリーゴーランド、大観覧車『フラワー』、コーヒーカップ、写真館(貸衣装付き)、お化け屋敷『呪われた木造校舎』

5、エキサイトエリア
 ジェットコースター『エンドレス・ループ』、パイレーツ『ビッグ・ウェーブ』、フリーフォール『奈落』、ゴーカート

*中央広場
 食べ物の屋台(ハピちゃんバーガー、ネスちゃんポテト、たこ焼き、焼きそば、アイス、かき氷など、プレイングで店舗の追加OK)、ベンチ、噴水
※フード類はカップル割あり。

解説

・二人一組で応募してください。能力者と英雄でも、能力者や英雄同士でも可です。また男性同士、女性同士でも構いません。
・バイトとして採用されればフリーパスが支給されます(割引は適用されたフリでお願いします)。
・『カップルである証明』ができれば、友人同士などでもあり。つまりなんでもあり。ただしR18描写は不可能。
・カップルと認定されたら、カップルと書かれたハート柄の缶バッチを服やカバンなどにつけ、自由に園内で遊んでOK。むしろ楽しく遊べば遊ぶほど、ランド側は助かります。
・缶バッチを見せるとフード類全般でカップル割が適用されます。店員によっては冷やかされます。
・食事代やお土産代は自腹です。
・10時から18時まで拘束。それ以降は順次帰宅OK。

リプレイ

●『愛』を見せつけろ!
 入場口。人待ち顔の迫間 央(aa1445)に氷月(aa3661)が駆け寄った。英雄のマイヤ サーア(aa1445hero001)とシアン(aa3661hero001)も一緒だ。氷月とシアンは共鳴してジーヴルの人格を呼び起こす。今日の主役は彼女なのだ。
(カップルの証明……)
 央とジーヴルは会話もそこそこに、同じ課題に頭を悩ませる。
「では証明をどうぞ」
 結論が出ないまま受付まで来てしまった。マイヤはしびれを切らし央と共鳴した。共鳴の影響で強気になった央がジーヴルを抱き寄せ唇を重ねる。
「これなら文句あるまい?」
 受付係も周りの客も赤面している。
「……せ、積極的ね?」
 誰よりも顔を真っ赤にしたジーヴルを連れ、央は入場した。
(彼女が表に出られる時間には限りがあるわ。リードしてあげて)
(……わかった。すまんな)
(私はいつでも央と一緒だもの、譲ってあげないとね)
 マイヤは共鳴を解除し、央の背中を押した。
「閉園30分前に花火があるそうだ。締めはこれを見ていくとして……ゆっくり回ろうか?」
 何もかもが未知の世界。ジーヴルが視線を彷徨わせていると、央がひとつひとつ説明してくれる。
「本当に一杯ある。分かった……ゆっくり、行きたい」
 1組目は大成功、カップルらしき客たちがあれこれ話し合うのが見える。
「我らこそはというラブラブカップルさんたち、ぜひ受付で愛の証明を! サービスしちゃうっすよ!」
 桜茂 まみ(aa1155)は、ため息とともに言葉を吐き出した。
「はぁ……拓海くんがパートナーとか」
「いったいどんな罰ゲームだよw」
「それ私の台詞!」
 しかし(自称)恋愛マスターの名は伊達じゃない。列が前に進むとあら不思議。
「拓海くぅ~ん! まみ待ちきれなぁ~い」
「おいおいwもう少しだから待てよ」
 豊満な胸を押し付けて彼氏に甘える彼女の図。松田 拓海(aa1155hero001)は余裕の表情でまみの頭をなでつつ、受付係と会話する。
「え、カップル割? 俺たちにぴったりじゃん?w」
 恋愛感情がないからこその余裕なのだが、まみの熱演により年季の入ったバカップル感が演出できている。とにかく目立つので宣伝効果はばっちりだろう。ただし園内に入った瞬間、光の速さで離れていたが。
「姐さんマジキモwウケるんですけどwデュフフw」
「本当に後で覚えておきなさいよ」
 今日は、デートの予定がない者たちと集まって遊ぶことになっている。デートの下見のためにやって来た濤(aa3404hero001)は、まみ先生の指導を仰ぐ予定だ。
「濤! 俺を意中の相手だと思って今日一日頑張るんだぞ!」
 張り切る呉 琳(aa3404)だが、濤の想い人とは全然似ていない。
「仕方ない……頼むぞ……」
 まみ達を見習い笑顔で抱き合う。
(何が悲しくてこんな……)
 濤の笑顔が引きつる。受付係は憐みの目を向ける。
「カップルだと言ったらカップルだ! 何の問題もなかろう! 早く許可せんか!」
「ワー情熱的ナ抱擁ダー。えー、皆さんこのように体育会系な証明方法もOKですよ~。男性同士女性同士もウェルカム!」
 バッジを受け取ってまみたちの元へ。
「も、申し訳ございません……このような事に付き合わせてしまい……」
 恐縮する濤だが、まみはイキイキとした様子で「任せて」と言う。ウェルカムエリアを見渡すと早速アドバイスを贈る。
「やっぱり顔だしパネルは定番よね! こういうのも思い出だからちゃんとやるんだよ! あと、帰りにお土産屋によるのを忘れないようにね!」
「か、顔出しですか……お土産も承知しました」
 濤が真剣にメモを取っている間に、龍ノ紫刀(aa2459hero001)と俺氏(aa3414hero001)が合流した。
「証明? 手を繋いで仲良しアピールしたよ」
「受付氏が不満そうだったから、列の後ろの人たちにも『初デート楽しんできま~す』って宣言してみたりね」
 まみは耳付きカチューシャを発見する。
「濤くん琳くんも一緒につけよ!……拓海くんはつけなくていいから。マジで」
「おーカチューシャいいな! オレシもムラサキもつけようぜ!」
 ハピちゃんの赤い猫耳が拓海、濤、俺氏。ネスちゃんの黄色いうさ耳がまみ、紫刀、琳だ。ネスちゃん組が央とジーヴルを目ざとく発見し、スマホを構えながら駆けていった。
 遊園地でのキャンペーンバイト。ルナ(aa3515hero001)の言葉を鵜呑みにしてやってきた天野 一羽(aa3515)は、指さされた張り紙に絶句した。
「……えっとさ、ルナ。カップル募集とか、愛し合ってるとこ見せろとかってあるんだけど」
「うん。この人に見せつければいいんだって。ということで、これ♪」
 ルナがスマホの画面を見せる。ルナが一羽の頬にキスをしている写真だ。合成の形跡などまるでない本物。誰がいつの間に撮ったのか、どうしてルナが画像を持っているのかは永遠の謎、だ。
「あああああぁぁっ!?なんでそんなのが!?」
 現実の一羽は写真の中の彼に負けないくらい真っ赤になった。
「それとも、写真じゃなくてホントにしたほうがいいのかしら?」
 受付係の熱い視線をルナはそう解釈した、が。
「そうやって安売りしちゃだめだ」
 迫るルナの顔を一羽の両手が包むようにして止める。
(そのままキスしてくれればいいのに。でも、大切にされてるってことよね)
 受付係がハートの缶バッジを差し出した。
「楽しんできな、純情少年」
 と言われても、だ。
(女の人とテーマパークなんて来たことないしなぁ)
 悩む一羽の手をルナが引っ張った。
 榛名 縁(aa1575)とウィンクルム(aa1575hero001)は、穏やかで常識的そうなコンビに見えた。が。
「んと。出会いの話、して」
 3分後、受付係は放心していた。誓約の話は何度か聞いたことがあったが、熱と圧が段違いだった。
「――ユカリの瞳を見たその瞬間、運命だ、と。彼こそが私の『世界』そのものなのだ、と……! 私は一目散に彼の元へと向かい
、『私が今いるのは貴方と出会う為だった。全てを捧げ貴方を護り抜く。だから、誓約」
 『誓約』という言葉と被せるように縁が続けた。
「恋人になって下さい!』って……で、熱意に流されてOKしちゃいましたー。今は一緒に暮らしてて毎日がとっても幸せです。……ね?」
 縁が笑いかけるとウィンも微笑む。
「ええ。私もとても幸せです」
 『恋人』という単語さえ聞き逃せば、後はすべて事実である。遠慮がちに「この位でいいですか?」という声。受付係は頷いた。
「これは何のバイトなのですか?」
「ん。カップルの振りして遊び放題のバイトー」
「はあ。しかしあの話の何処にカップル要素が?」
 ウィンは真顔で考え込む。
(ある意味口説き文句って気付いて無いのが凄いよなあ)
 賢木 守凪(aa2548)は小刻みに震えていた。
「かっぷる……だと……」
「くふふ♪ 頑張ってきてねぇ」
 上機嫌で言うカミユ(aa2548hero001)と受付に並んだ柳京香(aa0342hero001)は写真を差し出す。
「こ、こんな感じで……」
 ウェディングドレスを着た京香の美しさに受付係がほうっと息を漏らす。だが本人は自信なさげだ。
「彼女さんシャイなんすね」
 京香は真っ赤になって俯く。悪くないがパフォーマンスとしては些かおとなしい。
「うん。かぁわいいでしょぉ?」
 カミユは京香の手を恭しく取り、そっと口づけた。写真のシチュエーションの再現だ。祝福の拍手が広がり、受付係は親指を立てた。笹山平介(aa0342)は相棒の背中を見送ると自然な動作で守凪の肩を抱く。
「私は守凪さんの事が大好きです♪」
「なっ!」
「私のこと嫌いですか?」
 そんな訳はない。大声で否定したいくらいだが声が出ない。首をぶんぶんと振るのがやっとだ。
「合格!」
 黄色い歓声に背中を押されながら幸せの国へ踏み出す。
「今日だけは敬語はやめておきましょうか……カップルですから♪」
「その……楽しむため、だからな! よろしく……頼む……」
 素直に頷けない姿も愛おしい。
「おいで守凪♪」
「あ、あぁ……今、行く」
 優しく手が繋がれた。守凪はわずかな胸の痛みを感じたが、すぐ喧騒に吹き飛ばされる。開園直後と言うことでハピちゃんネスちゃんが出てきているのだ。
「せっかくだから一緒に撮ろうか♪」
「カップル発見!」
 まみ率いるキューピッド軍団のお出ましだ。メンバーは拓海・琳・濤・俺氏・紫刀だ。
「笑って笑って~」
 琳が携帯を構えると、平介が守凪の肩を抱きハピ&ネスがふたりをまとめてハグする。
「え、演出だから、な」
 心臓の音まで伝わってしまいそうだ。自分はおかしな表情をしていないだろうか。守凪の心配は杞憂だった。
「可愛い写真が撮れましたよ!」
「じゃあな、へーすけ、かみな。邪魔者は退散~!」
 感謝を込めて手を振り返す。さあ、ふたりの時間を過ごすことにしよう。
「お、初々しいカップルさんっすねえ。証明をどうぞ」
(なりきりでも和馬さんの恋人になれるのは嬉しいけど、本当の恋人同士だったらなぁ)
 憂いを隠して天都 娑己(aa2459)は健気に微笑む。鹿島 和馬(aa3414)はブロマイドを差し出す。花嫁花婿衣装の二人には、確かな絆があるように見える――それでも。
「そういうんじゃ無ぇんだよな……これじゃ嘘になる」
 和馬は心の叫びに身を任せる。――娑己とのことで嘘はつきたくない!
「娑己」
「……和馬さん?」
 ふたりは見つめ合う。周りの音も景色も消えていく。世界に君だけ――和馬は先程まで五月蝿い位に騒いでいた胸の内が、不思議と静かになっていることを感じる。反対に娑己は、彼のいつになく真剣な眼差しに鼓動の高鳴りが止められない。それなのに心はシンクロしているのだから、なんて奇跡なのだろう。
「好きだ」
「……!」
「幸せをくれる明るさも、気遣ってくれる優しさも、向けてくれる笑顔も、ちょっとドジなところも、なにもかも全てが」
 どれほど言葉を尽くしても足りる気がしないくらいの想いは、いざとなると上手く形にならなくて。
「ずっとずっと好きだった。多分、これからももっともっと好きになると思う」
 だから飾らない言葉に溢れんばかりの想いだけのせて。
「娑己――天都娑己さん。貴女が好きです。俺と付き合ってください」
 ――この想い、君に届け。
 照れもせず恥ずかしがらず周りも気にしない、ただ真っ直ぐな和馬の想い。嬉しくて、胸がいっぱいで。娑己の眼から涙が溢れる。
「……はい」
 ずっとずっと伝えたかった言葉。
「ありがとう……! 私も……私も貴方が――和馬さんが大好きです……!」
 ――最高の笑顔を、あなたに。
 一部始終を離れたところから見守る2つの影。
「ようやく、だね。和馬さんって男らしいとこあるよね。あたしも安心して娑己様を任せられるよ」
「和馬氏もたまにはね。娑己氏も幸せそうで、本当に良かったよ」
 ウェルカムエリアの茂みから這い出す。紫刀のうさ耳は思いっきり飛び出していたが、娑己たちにはバレていないのでセーフだ。
「……あ、受付氏が号泣してる」
「そりゃそうでしょううう」
 ハンカチを握りしめたまみが背後に現れた。
「逃げるわよ! ここで顔を合わせるなんて野暮だもの!」
「そんなに急がなくても……きゃっ」
 まみに手を引かれ脱兎のごとく去って行くうさ耳、猫耳集団。騒ぎを知る由もなく入場した和馬と娑己の手がこつんとぶつかる。どちらからともなく手が繋がれ、ふたりはゆっくりと歩き出した。今も、これからもずっとそうやっていきたい――和馬は娑己の笑顔を見ながらそう思っていた。

●ロマンティック? or エキサイティング?
 団体は一路ウォーターエリアへ。
「足漕ぎボートは2人の共同作業なんだから是非入れるべきだよ! 花火は忘れちゃダメだよ! これポイント高いんだからね」
「ふ、二人の共同作業ですか!? さ、採用しましょう!」
「花火もだってよ」
「わ、分かっておる! 今書いているのだ少し待たんか!」
 同じエリア、『マーメイド』の到着地点ではルナが歓声を上げる。
「すごいすごい!! ぐるぐる回りながら走って……水の中突っ込むんだー」
「ルナ、こういうの好きなの? ジェットコースターって、並ぶ割に一瞬で終わるイメージ」
「そうなの? 結構並んでるわねー」
 順番待ちの冗長さと退屈さは、カップルの破局に一役買うこともあるらしい。しかし彼らには無縁の悩みだろう。話に夢中になっているうちに先頭に来ていた。
(うわっ、人が乗ってるのを見るよりも強烈!? しかも結構長いような!?)
 人魚が遊ぶ岩場の間を、派手な水しぶきをあげながら進む。イルカが飛び跳ねるように上空へ。優雅なターンは遠心力の攻撃が容赦ない。それとは知らぬうちに高く高く昇りつめ、急転直下のダイブ――。
「結構濡れちゃったかも? ……どうしたの、一羽ちゃん?」
 彼は口ごもる。濡れて涼しいはずなのに、そうは見えない顔色だ。
(……うわ、ルナ、水で濡れて服がぴったり。なんでそういうとこだけピンポイントで濡れるかな)
 彼女の興味を捉えるものは? それだけを考えていた央がジーヴルの瞳の輝きを見逃すはずがない。
「ジェットコースター?」
「ええ……急降下はあんまり経験ない、かしらね」
 彼自身もあの疾走感は好きだった。喜んでご一緒することにする。強いて言うなら落下感が微妙に慣れないけれど。列で出会った縁たちと軽く挨拶をし、彼らは順番を待った。
 暴走列車は走り出す。カタカタ、カタカタ。興奮が、恐怖心が高まっていく。満員御礼の車内でウィンだけがこれから起こることを知らない。静止。列車が飛び込む覚悟を決める。
 急降下! 迫る地面。未体験の浮遊感。
「ユカリ!」
「えー?」
 万歳をする縁を咎めようとするが叶わなかった。このコースターの名は『エンドレス・ループ』。永遠にも思われる連続回転が乗客たちを襲う――。8回転? ∞の間違いだろう?
「あー、楽しかったー!」
「……魔物と戦う方が余程、楽、です」
「よし、次は『奈落』!」
 縁たちも央たちもエキサイトエリアの制覇を決めたらしい。
「楽しい……」
 ジーヴルの無邪気な笑顔に央は心が熱くなる。ふたりともハイテンション気味にゴーカートに乗り込む。安定した走りで先を行く央に追いつこうと、ジーヴルはスレスレのインコースを抉るように走る。狙ってやっているのなら凄腕だが、実はただ運転が下手なだけである。
「心臓に悪かった……」
「少し休む?」
「ああ。昼食にしよう」
 コーヒーカップは初めてなのだろうか? 加減する様子もなくテーブルを回し続ける京香を見つめる。視線は不自然にそらされている。
「あ、あんたはこういう乗り物好き?」
 不器用な話題提供に、カミユは真剣な口調で返す。
「京香さんが一緒だから楽しいよ?」
 あ、やっと目が合った。回転が止まればフライング気味にカップを飛び出し次の世界へ。我ながら浮かれているかも、とカミユは思ったのだった。

●甘い午後を君と
 ウィンはぐったりしていた。けろりとした様子の縁は熱々のたこ焼きを頬ばる。
「んー、美味しい。偶にはこういう食事も良いよねえ」
「ええ。でも私はユカリの手料理の方が好きです」
(これも素だしなあ)
 そこに央たちが合流した。絶叫マシーン談義に花が咲く。
「ヒュゴウ……美味しいっ!」
「あぁ……氷月はいつもご飯ばっか」
 どこぞの掃除機も驚く勢いで食べる氷月だが、シアンの声を無視するほど薄情ではない。今日は5人前程度で抑えておいた。共鳴し、人格は再びジーヴルに。額を寄せてパンフレットを眺め、午後の相談をする。
「パパラッチ成功~」
「鹿島さん?」
 シャッター音に顔を上げるとバーガーセットを持った和馬と娑己が居た。
「もう一枚」
 ジーヴルは央に密着し「央を見せつけたい」という気持ちを無言で示す。
「お熱いねぇ!」
「そちらもお似合いですよ。もしかして……」
 そう、彼らは恋人未満から一歩踏み出し、幸せいっぱいの恋人同士になっていたのだ。
「今日から晴れて彼氏と彼女! 祝ってくれて良いんだぜー、にひひ♪」
 和馬は娑己の肩に手を回す。娑己もえへへと真っ赤になりながらも嬉しそうだ。
「午前中はどちらに?」
「景色を見ながらゆっくりお散歩してました。話すことが尽きなくって……あ、ショーエリアでバルーンショーも見ましたよ」
「それは犬? 可愛いわね」
「一本の風船から作ってあるんですよ」
 娑己の持っていた風船のプードルにジーヴルは興味を示す。
「可愛い彼女さんにプレゼント、ってさ。あの芸人さん見る目あるよなぁ」
「ふふ、ごちそうさまです」
 央は微笑ましい気持ちで、冷やかしを言ってみる。
「そういえば榛名さんたちは……?」
 面接のときから恋人とも友人とも取れそうな雰囲気で周囲を戸惑わせていた彼らに、娑己の邪気のない質問が飛ぶ。
「僕たちはただのバイトです! それより、カップル2組で記念撮影はどうですか?」
 噴水を背景にぴったり寄り添う央たちとつないだ手を胸の高さまで掲げる和馬たち。縁の提案で4人揃った写真を撮る。他にも、同時にハンバーガーにかじりつく和馬と娑己、にっこりとピースサインをする縁と控えめに微笑するウィン、珍し気にアイスクリームを食べるジーヴルと見守る央など、交代で撮っていく。どれをランドに提出するか迷うくらいだ。食事と撮影を終えると、3組は思い思いの場所へ向かって解散した。
「動き回ったらここで軽くご飯食べよ! 男性から誘うのがポイントだぞ! 女の子からなんてダメだからね! あとは軽く食べられるのがいいかな!」
「わ、私からですか! 軽く食べられる物……」
 ファーストフードなど普段食べない濤は頭を抱える。
「リンはポテト食べたぁい」
「黙れ!」
 『彼女』を演じる琳に濤は腹を立てるが「琳くん正解」とまみ先生が言う。
「ポテトがファーストフード? なぜだ!」
「あ、俺氏、バーガー系買って来るわ。要る人は手あげてー」
「クレープはどう? おかずクレープっていう甘くないのもあるみたいだよ」
「俺氏くんも紫ちゃんもナイス!」
 優秀な生徒たちに先生はご満悦。拓海は『彼女』を一時中断した琳と喋っている。
「松田さんはイケメンだよな! 彼女さんはいないのか? もったいないぜ!」
「今は2次元で忙しいからなー。俺より姐さんがやべぇんだよ」
「拓海くん何か言った?」
「低音w」
 平介と守凪も屋台を見て回る。守凪の照れはジェットコースターが吹き飛ばしてくれたらしい。
「もう一回乗らないか?」
 とはしゃぐ姿なんて最高に可愛らしかった。
「守凪は何が食べたい?」
「そうだな……ぁ、そういえば遊園地にはチュロスという食べ物があると聞いたんだが」
 揚げたてを受け取ると守凪は眼を輝かせる。
「今日は奢らせてほしいかな♪」
 席を探す平介たちは相棒の姿を発見した。京香はカミユをちらちらと見て何か言いたげだ。カップルといえば――。
「あーん?」
 察したカミユがポテトを差し出す。平介は「がんばって」と思いながら踵を返すが。
「ラブラブカップル発見!」
「お、あっちには笹山殿と賢木殿が!」
 ポテトを咀嚼していた京香がはっとしてこちらを見る。
「ね、見て見て、一羽ちゃん。いいなー、あのふたり」
 ルナの声がした。キューピッド軍団は当然彼女たちも誘い込む。
「ねーねー、これ買ってきたんだけど、一緒に飲も♪」
「……ストローがハート形のジュースって、ホントにあるんだ」
 ルナの勢いに押されストローをくわえると、頬が触れ合いそうなほど顔が近い。
「……うわ、すんごい恥ずかしい。これ飲むのかぁ」
 呟く一羽にルナは「前向いて」と言う。
「で、一緒に飲んでるところをパシャっと♪」
「ちょっ、よりによってここで撮るの!?」
 ノリの良い者たちが一斉にはやし立てる。すっかりにぎやかな昼食となった。まみと紫刀が仲良くかき氷の交換をしているかと思えば、琳がハートストローのジュースを買って来て怒られたり、それに巻き込まれた一羽がルナに床ドンしてしまったり、京香がこっそりカミユへの「あーん」を成功させたり。謎の達成感やら疲労感やらに包まれながら、楽しい場は終わりに近づく。
「そうだ。俺氏達も皆で写真撮ろうか。条件にもあったし。グループ交際って奴だね」
 6人でギュギュっとくっつき、団子状態でパシャリ。楽しい写真が撮れた。カップルたちに別れを告げたところで俺氏が言う。
「これでミッションクリアだね」
「俺氏殿。まだだ、まだ終わらんよ」
 無駄に良い声で拓海が提案したのは。
「デュフフwwここは写真館でコスプレをするんだぜ! お互いに普段は着られない様な衣装を来て開放的になるといいぜww」
「拓海くんがまともな事言うとちょっと腹立つわね」
 まみの真顔に元気印の琳が委縮している。
「普段着られないような……」
 濤は通常営業でメモをとる。拓海は新選組の衣装と吸血鬼風の黒いマントを両手に持ってさらに解説する。
「あたしはこのドレスが好きだなぁ」
「やーん、紫ちゃん大胆! あっ! あのへそ出しウエスタンも可愛くない?」
「まみさんはそっちの白の帽子とか似合いそう」
 女子たちが盛り上がる中、俺氏は完全に気配を消していた。彼の素顔が見られる日はいつか来るのだろうか。
「ん、あそこにいるのは……お~い、榛名さ~ん!」
「呉さん! 皆さんも! 面接ではどうも」
「榛名氏、どうしてそんな変わり果てた姿に?」
 琳の言葉を皮切りに押し寄せる一同。縁が口を開こうとしたその時、更衣室から王子が現れた。ウィンである。
「やっぱり似合うなあ。背が高いって得だよねえ」
 一足先に、お姫様に変身していた縁が言う。空色のふんわりとしたドレスにティアラ――ウケ狙いにしては似合いすぎている。だが女性には見えない。『ドレスを着た縁』以外の何物でもない。ウィンは絶句している。
「え。何その微妙な顔」
 居たたまれないが、こうなったらネタを貫こう。姫抱っこで写真に納まる。
「榛名氏、漢だね」
 完璧な王子と中性的な青年と思われる姫の写真は、のちに大好評を博すのだが彼らは知る由もない。
 観覧車で過ごす時間はゆっくりだ。平介は心のままを口にする。
「守凪と一緒なら『僕』はどこにいても楽しいけど……こうして二人になれたのは何より嬉しいかな」
 守凪は一瞬はっとするが、顔を真っ赤にして言う。
「平介が嬉しいなら、俺も……嬉しいから、な!」
 彼らの相棒たちは反対側のエキサイトエリアに。
「……ジェットコースターは……何でもないわ」
 「やめようか」と言わなかった自分は意地悪だっただろうか。京香は絶叫系が苦手なのだろう。繋いだ手に力が入っている。
「大丈夫だよぉ。ちゃんと離さないからね」
 車体に乗り込むと、バーを握りしめる華奢な手を包み込んだ。――意地悪を許して。だって君が可愛すぎるんだ。
 ウォーターエリアには和馬と娑己の姿があった。ジーヴルや縁に勧められエキサイトエリアで乗った『エンドレス・ループ』が思いの外楽しく、次のターゲットを『マーメイド』に定めたのだ。最初は怖いのに、走り出すとドキドキして、なんだか笑えて来ちゃったりして。ジェットコースターが恋に例えられるのも納得だ。
「最後の水しぶき、すごかったな」
 売店で買ったお揃いのタオルを首から提げて湖のほとりを歩く。
「はい。思ったよりも濡れちゃって……くしゅん!」
「風邪ひいたら大変だぞ」
 和馬が思わず、といった様子で娑己の髪を拭く。
「って、悪い。近かった、な」
「う、ううん。ありがとう……」
 くっつきすぎてしまったり、離れてみたり、じれったい距離感。そらされた娑己の視線は湖で固定される。
「次はボート行ってみるか?」
「え?」
 遠くを見つめて何事か考えていたらしい娑己は、問われて言葉を紡ぐ。
「その、手漕ぎボートっていかにもカップルって感じだなって。だから嬉しくって」
 和馬は濡れた髪をかき上げて、照れ隠しにおどける。
「危険な航海になるぜ。俺に命を預けてくれるかい、お嬢さん?」
「ふふふ、喜んで。和馬さんなら安心だから」
 また赤い顔で笑い合うことになってしまった。和馬の操縦は安定していて『航海』はつつがなく進んだ。その場でぐるぐる回ってしまったりなんかしたら格好がつかないところだった、と初心者彼氏は安心する。水面のきらめきに手を伸ばす娑己が綺麗で、心のシャッターを押しながら幸せを噛みしめた。

●花火と約束
 花火まであと少し。お土産屋を冷やかしながら最後のレッスンだ。
「青い髪、青い瞳で、年は17歳の女子……。お恥ずかしながら私自身、女性が喜ぶものを選ぶという経験がなく……ご教授頂きたいのです! 先生!」
「お揃いで身に着けられるものがおすすめかなぁ? 例えば……この中ならどれがピンとくる?」
 色とりどりのアクセサリーが並ぶショーケースを示して、まみが言う。
「ううむ……これだろうか」
「ブレスレットなら、お揃いにしつつも少しだけ違うのが特別感があっていいんじゃないかな? これとこれ、周りの模様が微妙に違うのわかる?」
 まみ先生が熱い指導をする中、他の者は自由そのものだ。
「菓子買おうぜー!」
「これ美味しそう。あとで娑己様と食べようかな」
「え、ネスちゃん氏の擬人化フィギュア?」
「公式が病気w」
 ちなみに花火が始まったら、ガラガラになるであろう乗りもの系に突入だ。ムードなんて要らねえ! これが非リアの生き様だ! ……異論は認める。
 空に光の花が咲いては消える。見上げる人々の顔が虹色に染まる。
「……護りたい、な。こういう、ささやかな幸せ、みたいなの」
 縁は呟いた。
「僕達が世界を護る為に戦うことがたくさんの人の笑顔に繋がるって信じて、これからも進んでいこう」
「……勿論です。私の『世界』の笑顔にも繋がりますので」
 ウィンは縁をまっすぐ見つめて言う。
「……またそういうこと言うし」
 園の外れ、古い倉庫の跡地という穴場を見つけた平介と守凪が空を見上げている。
「ハピネスランドには申し訳ないけど、この場所は二人だけの秘密にさせてもらおうかな……」
 その言葉が守凪の記憶を刺激する。思い出せそうで思い出せない。
「あぁ……秘密なら、また来なければな」
 胸の痛みをごまかすようにぎゅっと手を握ると同じ強さで握り返される。いつか思い出すから。今はただ――。
「ルナ、くっつきすぎだってば」
「うふふ、だって隣の人が押してくるんだもん♪」
 カップルでごった返すウォーターエリアの湖。はぐれないように大切な者と肩を寄せ合う。
「カミユと一緒で本当に楽しかった……ありがとう」
 京香は今日一番の笑顔を見せる。その顔はずるい、なんて声には出さないけれど。
「……こちらこそだよ」
 抱きしめたくなる気持ちを抑えて、移動販売する従業員に声をかける。写真撮影のときの記憶が蘇る。ネスちゃんと腕を組んで「カミユも一緒に」と手招く彼女の姿。反対側の腕を自分の腕に絡ませるように頼んだっけ。
「プレゼントさせて。ネスちゃんがいい?」
「……それなら」
 ペアルックのハピ・ネスぬいぐるみがふたりの腕に抱かれた。
 和馬と娑己は大観覧車で花火を見ていた。
「ツーショット撮ろうぜ」
 和馬が提案するが。
「花火が入ってませんね。……もう少しだけ」
 もう少し。あと少し。やがてその距離は頬が触れ合うほど近くに。それは恋人の距離だった。
 半周ほど後のゴンドラには央とジーヴルが居た。
「多分、ここからの方がよく見えるんじゃないかな? それに……」
 ここならふたりきりになれる。ジーヴルも察してくれたらしい。今日の感想を聞いてみると、たどたどしくも懸命に言葉を紡いでくれる。
「私が分からない事があって……楽しくて……今日はありがとう」
「ジーヴルとこんなに長く一緒に居るのは、最初に会った時以来か?」
「そう言えば最初に会った時以来……」
 共鳴時にしか会えない恋人。不安にさせたくなくて央は言う。
「ジーヴルだって俺にとって大事な恋人だ。ちゃんと幸せにする」
 隣に座る少女の髪を撫でると、肩に重みがかかる。
「また何度でも来よう。ジーヴルも氷月も、皆でいい思い出を沢山作ろう」
「うん……また連れてって欲しい。今度は本当の意味で……ね?」
 最後の花火が上がり、やがてその余韻すら消える。肩寄せ合う帰り道。ジーヴルの胸にはハートモチーフのネックレスが光っていた。
 来た時には繋がれていなかったお互いの手が、今繋がっている。それが嬉しくて娑己は微笑む。
「今日はありがとう、これからもずっと……よろしくねっ」
 幸せが伝わって、伝え返して、ふたりの間をループする。これじゃあキリがない。いや、キリなんてなくていい。――ずっとずっと、この幸せな時間が続きますように!
 そして、カップルたちは名残惜し気に繋いだ手をほどく――。
 平介と京香は先日の事件で知り合った従業員に『カップルにオススメの乗り物順路』を渡した。
「お気遣い感謝します! 今度はぜひプライベートでもお越しください! 歓迎しますから」
 従業員はこのふたりをカップルと勘違いしたのだ。さっきまで触れていた大切な人のことが早くも恋しくなってしまった。
 帰宅途中のカミユは守凪の異変に気付く。
「元気が無いねぇ?」
「何故だろうな……。とても苦しいんだ。楽しかったはずなのに……な……」
「……ふぅん?」
 優しい沈黙。正体不明の痛みと楽しかった今日の思い出の中を守凪は漂っていた。
 入口近くの掲示板には皆の写真が早くも展示されている。ペンギン帽子のバイトはひとり微笑んだ。
「おかげさまでキャンペーンは上手くいきそうっすよ。皆様、またのお越しを」

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結果

シナリオ成功度 普通

MVP一覧

重体一覧

参加者

  • 分かち合う幸せ
    笹山平介aa0342
    人間|25才|男性|命中
  • 薫風ゆらめく花の色
    柳京香aa0342hero001
    英雄|24才|女性|ドレ
  • (自称)恋愛マスター
    桜茂 まみaa1155
    人間|30才|女性|命中
  • エージェント
    松田 拓海aa1155hero001
    英雄|26才|男性|ジャ
  • 素戔嗚尊
    迫間 央aa1445
    人間|25才|男性|回避
  • 奇稲田姫
    マイヤ 迫間 サーアaa1445hero001
    英雄|26才|女性|シャド
  • 水鏡
    榛名 縁aa1575
    人間|20才|男性|生命
  • エージェント
    ウィンクルムaa1575hero001
    英雄|28才|男性|バト
  • 初心者彼女
    天都 娑己aa2459
    人間|16才|女性|攻撃
  • 弄する漆黒の策士
    龍ノ紫刀aa2459hero001
    英雄|16才|女性|ドレ
  • コードブレイカー
    賢木 守凪aa2548
    機械|19才|男性|生命
  • 真心の味わい
    カミユaa2548hero001
    英雄|17才|男性|ドレ
  • やるときはやる。
    呉 琳aa3404
    獣人|17才|男性|生命
  • 堂々たるシャイボーイ
    aa3404hero001
    英雄|27才|男性|ジャ
  • 初心者彼氏
    鹿島 和馬aa3414
    獣人|22才|男性|回避
  • 巡らす純白の策士
    俺氏aa3414hero001
    英雄|22才|男性|シャド
  • 夢魔の花婿
    天野 一羽aa3515
    人間|16才|男性|防御
  • 夢魔の花嫁
    ルナaa3515hero001
    英雄|26才|女性|バト

  • 氷月aa3661
    機械|18才|女性|攻撃
  • 巡り合う者
    シアンaa3661hero001
    英雄|20才|女性|バト
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