本部

季節外れに花粉弾

雪虫

形態
ショート
難易度
やや易しい
オプション
  • duplication
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 5~10人
英雄
10人 / 0~10人
報酬
普通
相談期間
5日
完成日
2016/06/25 14:39

掲示板

オープニング


 ギアナ支部。
 ギアナ高地テーブルマウンテンに埋め込まれるような形で建立し、偉大なるアマゾンに隣接するこの支部は、全長300m、アマゾンに魅せられた研究者達が日夜己が使命に邁進する探求の施設となっている。学術を基とする辺り学術の府と名高いロンドン支部とアレクサンドリア支部に共通する部分もあるが、「汗臭い」「暑苦しい」「脳筋団体アウトドア派」、と陰口を叩かれる事もあるとかないとか。

●気軽な依頼
「とは言ってもそれは一部の人間のみで、物静かな研究者ももちろんいるから安心してくれ!」
 と、戸丸音弥(az0037)は大きく声を張り上げた。ギアナ支部医療研究班所属にして衛生兵、と渡された名刺に書いてあるが、「汗臭い」「暑苦しい」「脳筋団体アウトドア派」と言われる原因はこの男ではないか……と思うぐらい、端的に言えば、うるさい。
「説明を続けさせて頂くが、このギアナ支部はアマゾンの動植物や遺跡を保護・研究したり、発生する従魔を討伐したり、密猟者を捕まえたり、僕のようにアマゾンの動植物や従魔から新薬の開発を行ったり……まあ他にも色々だな! それでだな、ちょっと僕達だけではどうにもならない事があって君達に助力願いたいのだが……」
 どうにもならない事……エージェント達の頭から小さな「?」がぶっ飛んだ。ギアナ支部のエージェント達では倒せないような敵でも出たのだろうか。だが、乗せられたエレベーターはエントランスのある一階ではなく上へ上へと上がっていく。そして扉が開いた時、エージェント達は「どうしようもない事」を理解した。
「この従魔を倒して欲しい!」
 そこにいたのは、簡潔に言うと巨大過ぎる花だった。花びらの中心に口と牙らしきものが見える。オーソドックス。音弥は花型従魔からエージェント達に視線を向けると体育会系の笑顔を見せる。
「実はここ、ギアナ支部の植物園なのだが、どうも昨日の採集で従魔が紛れ込んでいたようで、あっという間に占領されてしまったのだ! 一応武闘派の研究員もいるのだが今アマゾン自体が少々慌ただしくて人手不足で、その矢先にこれだ! 困った! 申し訳ないが助けてくれ!」
 と、音弥は申し訳なさの欠片もなさそうな顔できっぱりと言いのけた。人によっては「殴りたいこの笑顔」である。多分本人に悪気はまるでないのだろうが。
「ああ、そうそう、この従魔の能力についてだが……」
 その時、花型従魔が口から何か吐き飛ばした。エージェント達は即刻退避し、何かは音弥の顔に勢いよくぶち当たった。あれ、花粉の塊じゃ……嫌な予感に襲われたエージェント達に音弥は花粉まみれの顔を向ける。
「……ごうなる。ぐれぐれもじゅういじでぐれだまえ!」
 音弥は親指を立て爽やかな口調で言い放った。顔から出るもの全てを豪快に垂れ流しながら。

解説

●目標
 従魔討伐

●植物園
 半径15スクエア。現在従魔が占領中

●敵情報
 ポレン×3
 巨大な花型従魔。蔓を伸ばし植物園を外周から1ターンにつき半径1スクエア分狭めてくる(1ターン終了時:半径14スクエア、2ターン終了時:半径13スクエア……という具合。最悪半径3スクエアまで狭まる)。蔓は非常に硬く従魔を倒すまで解除されない。物防・魔防高め。ポレン自体は移動する/植物園を狭める蔓の向こうに隠れてしまう事はない(戦闘可能区域内に移動する)
・花粉弾
 1ターンで1~6発発射。当たると花粉症状を引き起こす。ライヴスによるもののためマスクなどでは防げず英雄(共鳴・非共鳴問わず)にも影響が出る。自然回復には最後に花粉弾を受けてから4ターンを要する(例:1ターン目で花粉弾を受け、3ターン目でもう一度花粉弾を受けたら自然回復するのは7ターン目)。共鳴を解除した場合は能力者・英雄に効果が分散される。非共鳴状態で花粉弾に当たった後共鳴した場合は能力者・英雄の効果が合算される
 以下は効果の目安
1回目:顔から出るもの全部出る【劣化(回避)】
2回目:涙が滝状態に進化【劣化(命中)】追加
3回目:くしゃみが止まらないに進化【劣化(移動)】追加
最終形態:床を転げまわる程の痛み【減退】追加
以下花粉弾を受ける毎に上記4つのBSがランダムに強化される
 なおいずれの状態であってもBS回復スキル1回で回復出来る

●NPC情報
 戸丸音弥
 ギアナ支部所属のバトルメディック。花粉弾1回目状態からスタート。英雄は今回喋らない。特に指示がなければ自己判断で行動
 武器:禁軍装甲
 スキル:クリアレイ/ブラッドオペレート

●その他
・「花粉症状時の反応」はこだわりがある場合記入お願い致します。特にない場合はMSがアドリブいたします
・「花粉弾は絶対当たらない」という確定プレイングはNGです。垂れ流したくない場合は頑張って下さい

リプレイ


 小鉄(aa0213)は覆面の下で絶句した。「ここがかのギアナ支部でござるか! ギアナ高地もすぐ外にあるでござるし、修行の場として申し分ないでござるな!」と思っていた時期が小鉄にもありました。
「……なぬ、花型、従魔でござるか……? せ、拙者ああいう植物の類の従魔は苦手でござる! ……外でちょっと修行してきてもよいでござろうか!」
「もう無理よ、諦めなさい。余り可愛くないお花ね……いえ、よくよく見れば……やっぱり可愛くないわね。そういえば昔動く植物にぼっこぼこにされたわね……」
 稲穂(aa0213hero001)の無常な宣告に小鉄はがっくり項垂れた。隣では麻生 遊夜(aa0452)がごくり生唾を飲み込んだ。視線の先には絶賛垂れ流し中の音弥の悲惨な姿がある。
「たった一発でこれか……」
「……うわぁ、薬切れた時のユーヤみたい」
「来年までは平和だと思ってたんだがな……」
「……ん、悪夢再来」
 ユフォアリーヤ(aa0452hero001)は狼の尻尾をピーンと立てこくりと首を縦に振った。遊夜は額に手を当てやれやれと首を横に振った。
「ザ○ザル錠を常備しておけと言うお告げか何かかな? ま、なんにせよさっさと刈るとしようか。保護・研究してた植物は……絶望的かね?」
「……ん、蔓が周りに……」
「とは言え、出来る限り草木に気を付けて手早く終わらせるとしよう。アマゾン植物のバイタリティーに期待するかね」
「……ん、早く終わらせる、色んな意味で」
 遊夜はユフォアリーヤと共鳴すると機先を制すべく従魔目掛けフラッシュバンを撃ち放った。そこに小鉄も共鳴し稲穂が一応釘を刺す。
『あとこーちゃん、共鳴は絶対解除したら駄目だからね』
「もとより戦闘中に解除することはないでござるよ!? 花粉の塊など当たりたくはないでござるが……どこまで躱せるでござろうか」
 小鉄は孤月を抜き放ち、最も近い従魔へ疾風怒濤を叩きつけた。定位置に留まらず流れるように、淡い光の軌跡を残す月のような刃を振るう。
「斬り捨て御免」

「適材適所って大事だよね……」
 佐倉 樹(aa0340)はいつにない良い笑顔でしみじみと呟いた。視線の先には絶好で最適最高級の盾、もとい親密なる宿敵、真壁 久朗(aa0032)の姿がある。
「……」
 シルミルテ(aa0340hero001)は何処か遠い目で(セラフィナ、ゴメんネ……)と謝った。セラフィナ(aa0032hero001)は同部隊だったり依頼で何度か顔合わせたりともだちだったり、とにかく盾にするには不向きな大事なともだちである。だが隣では樹が良い笑顔で立っている。
「悲惨な垂れ流しになったとしても周囲の視線からは防護するために防護マスクが欲しかったのに、こんな時に忘れるとは……こうなったらくろーは徹底的に盾にする。何が何でも盾にする」
 鬼である。だが樹もセラフィナに関しては配慮がない訳ではない。セラフィナには後で謝ろうと思っているし、共鳴していればセラフィナの見た目には被害はないはずだと思っている。ただし久朗は除く。
「この植物園は実験植物園、と考えていいのかな」
「ぞう考えてもらっで大丈夫だ!」
「分かった。なるべく従魔以外の植物を傷つけないよう注意しよう」
 音弥(垂れ流し)の返答を受け、大丈夫だろうと思いつつ樹は念の為周囲にもその旨を伝えウィザードセンスを発動させた。一方、密かに盾にロックオンされた久朗は音弥へと視線を向けた。己を含めた人の感情に鈍感な男である久朗が、珍しく感情を音にしてぽつり呟く。
「ああはなりたくない……な」
「か、花粉症にしては症状がすさまじいですね……!」
「英雄にも症状が及ぶのであればそのような事態はどうにかして避けたいな……」
 言いながら久朗はセラフィナへと視線を落とし、セラフィナは「?」と小首を傾げ久朗の顔をじっと見つめた。あれに当たってセラフィナがあんな風(戸丸の方見やり)になったら困る。久朗は真面目な表情で至極真面目に考えた。
「(アマゾンが慌ただしくて人手不足という事は何かしらの事件が起きているのだろうな。採取した植物に敵が混じっていたのもその原因を突き止めるために調査を行っていたからだろうか。静謐平野の言うように植物園の中に今後の調査に必要な植物が残っているかもしれない……)
 戸丸、この中に現存しておきたい植物は残っているか? あるなら外周のものから中央付近に運搬する。あとこの辺りの植物には詳しいんだろう? 何か有効な手段とか、あるか?」
「残ってくれれば嬉じいが、従魔退治を優先させで構わないぞ! 有効な手段ばばがらん! がんばっで倒ぜばなんどがなる!」
 脳筋である。しかも鼻が詰まっているから聞き辛い事この上ない。久朗は音弥の姿に色々な事を決意した。
 一つ、花粉弾は基本的に回避する。何としても避ける。あれに当たってセラフィナがあんな風になったら困る。
 一つ、カバーリングなどの行為もしない。大丈夫、此処にいるのは皆歴戦のエージェント達。信頼はしている、大いに。
 一つ、何人か進んで前に出てくれそうな奴がいるのでそいつらに色々任せる。油断は禁物だが従魔相手に後れを取るような連中でもないだろう。
 久朗は一人頷いた。そして信頼する仲間達に色々込めながら言葉を投げた。
「皆、無理はし過ぎるなよ」
 
「うう……せっかく杉花粉が落ち着いてきた所なのに……」
「ティッシュ、持って来ればよかったな」
 久朗が一人密かに英雄愛を垂れ流していた頃、木霊・C・リュカ(aa0068)とオリヴィエ・オドラン(aa0068hero001)の声は心なし湿っていた。花粉相手と分かっていれば涙を拭く用のタオル、目を洗う用の水、鼻をかむ用と詰めておく用にセレブなティッシュを用意したのに、何の説明もなしに連れて来られたためそれすらも叶わなかった。
「こんな時に限ってティッシュを忘れるなんて……とにかく目的は憎き花粉源の消滅! 行くよオリヴィエ!」
「ああ」
 オリヴィエはリュカと共鳴し、従魔三体を視界と射程に入れられる位置に移動した。そして弱点を看破するべくライヴスを眼に集中させる。
「弱点はあの大きな口みたいだな。出来ればあそこに攻撃を集中させて……」
 その時、正面にいたポレンが花粉弾を発射した。背後に女子がいる事に気付いたオリヴィエ(外見はほぼリュカ、身体の主体はオリヴィエ)は咄嗟に我が身を盾にした。一瞬にして顔から出るもの全部出したオリヴィエ(外見はリュカ)に紫 征四郎(aa0076)が悲鳴を上げる。
「ぴゃああリュカ! オリヴィエ! 大丈夫ですか!!」
「……くしゅっ」
 征四郎の言葉にオリヴィエは無表情のくしゃみで答えた。一方、内に引っ込んでいるリュカは『あ゛ー……』と鼻の詰まった声を上げた。そんな目の前の大惨事にガルー・A・A(aa0076hero001)は飄々と感想を述べる。
「死にゃしねぇんだろ、安いもんだ」
「じゃあガルーが戦ってくださいよ!! もー!」
 征四郎はいきり立ちつつガルーと拳を合わせ共鳴し、騎士然とした凛々しい雰囲気の青年へと変貌した。リュカの言に従い、小鉄が攻撃した従魔の口目掛けブラッドオペレートを差し向ける。
「こんな戦い、さっさと終わらせるに限るのです!」
 
「花粉!? なんだかすごいことになりそうだね……!」
 大きな目をさらに見開き驚嘆を示す御代 つくし(aa0657)の横でメグル(aa0657hero001)は顎に指を当てた。しばし考え結論を出し傍らの少女に視線を向ける。
「つくし、今回は僕に任せてもらえませんか。少しやってみたいことがあるんです」
「うん、分かったよ!」
 メグルはつくしと共鳴すると、幻想蝶からタオルケットを出現させ千切ってマスクのように顔に当てた。花粉を防ぐ事は出来なくても色々垂れ流した姿を見られるのは防げるはずだ。
「ごめん、それ私にももらえる?」
「すいませんが私にも」
 そこに樹とクレア・マクミラン(aa1631)が声を掛け、メグルは少し考えた後タオルケットを二人に渡した。樹はつくしの大切な友達だし、クレアはつくしにとって信頼出来る仲間の一人。クレアは顔にタオルを当てつつ音弥に鋭い視線を向ける。
「次は事前にきちんと説明をお願いします。そうしたら顔隠し用にケブラーマスクをお願いしたのに」
「ずまん! だがゲブラーマスグば無理だ! リンガーならマグナム弾も平気だろうどがしでぼらえないがらな!」
 色々酷い音弥から視線を逸らし、メグルは仲間達が攻撃しているのとは別の従魔に幻影蝶を差し向けた。光の蝶に群がられる巨大な花に齶田 米衛門(aa1482)が手をかざす。
「花粉症って大変なんスなぁ」
「お前もそうなるんだよ」
 他人事満載の米衛門にスノー ヴェイツ(aa1482hero001)がティッシュを取り出し呟いた。しかし米衛門のマイペースは変わらない。
「極力被害は出さないようにしないといけねッスな。受粉したら大変ッスよね! えっ? そうじゃない? しかし花粉症って大変そうスけど実際どんなんなんスかね」
 花粉症未経験の米衛門はあっけらかんと首を傾げた。目の前の大惨事に対して薄過ぎる反応だが、ノリと勢いと好奇心の前には至極些細な事である。
「実験さ何か良ぐねって事態は避けてぇな。生態系変化しないんスかね。日常茶飯事? っつー事で大丈夫なんスかね?」
 気楽な思考を広げる米衛門のやや後ろで、秋津 隼人(aa0034)も共鳴した姿で巨大な花型従魔を見上げた。自分由来の赤い右眼、椋(aa0034hero001)由来の青い左眼の両方で敵を眺める。
「花粉症か……未だになってないからどういうのかわからないんだよな……」
『辛いとは聴くの、なってみなければわからんじゃろが……ああはなりたくないの』
 椋は視界の端に映る音弥にしみじみと呟いた。隼人は普段通りの丁寧口調で言葉を返す。
「まあ俺がなる分には構わないけど……皆さん、特に女性にはあんな顔させられないかな……いいかな?」
『嫌と言ってもやるだろうに。存分に、思うようにやれば良いのじゃ!』
「ありがとう。まあ今回の皆さんならトリブヌス級だって相手取れるし……俺は喜んで、安心して盾になれる、かな」
「ほんじゃあ行くッスかね秋津さん!」
 苦笑する椋に隼人が零し、そんな隼人に米衛門が拳を握り言葉を掛けた。隼人がライヴスフィールドを発動させ、米衛門が電光石火の奇襲をポレン目掛けて叩き込む。米衛門が親指を立て、隼人が拳を高く上げ、次の瞬間二人は二体の従魔から放たれた花粉弾の向こうに消えた。


「この仕事の相手はトリブヌス級か何かでしたか?」
『幻月とかヴォジャッグとか思い出すメンバーですね』
 タオルで顔を隠したクレアにリリアン・レッドフォード(aa1631hero001)は声を掛けた。あの愚神達に比べれば見劣りする相手だが
「とりあえず迅速な処理を」
 クレアは16式60mm携行型速射砲を出現させ従魔へと狙いを定めた。回避のために余裕を持った距離を取り、常に射撃位置を変更し、的を絞らせないように動き回る。体に染み付いた動きにリリアンが内で笑みを漏らす。
『なんだか植物が多いところで駆け回ってるのって懐かしいわね、クレアちゃん』
「あぁ、まったくだ。ジャングル演習を思い出す」

 遊夜は仲間達の惨状に眉間に僅かに皺を寄せた。特に米衛門と隼人は一気に二発喰らったため目からの涙が滝状態に進化している。
「こりゃぁリーヤに交代できんな」
『……ん、ボクは、どっちでもいいけど?』
「俺の、ってか大人の矜持って奴だな。こうなるのは俺達だけで十分ってこった」
 遊夜は優しい声で相棒に告げイグニスをポレンへと向けた。花粉を防ぐため威嚇の炎を従魔の口へ注ぎ込む。
「こっちから招いたところすまんが、燃え散ってくれ」
『……ん、ごめんね?』
「それでは私も」
 樹は黒の猟兵を捲り、仲間が攻撃を喰らわせているポレンへ幻影蝶を差し向けた。光に巻かれる従魔の姿に久朗が顎に指を当てる。
「口と牙があるという事は外部の生物を捕食する能力もあるのだろうか……」
 推測の正否は定かでないが、昔読んだ本の1ページが久朗の頭にふと浮かんだ。その本では植物の化け物に酒を投げつけ弱らせていたのだが……
「気休め程度だが」
 久朗は幻想蝶からグロリアビールを出現させ、試しに瓶ごと従魔の口の中へとシュートした。瓶ごと飲み込んだ従魔がえずき征四郎が声を上げる。
「来ますよ!」
 征四郎の言葉にオリヴィエが威嚇のための射撃を行い、征四郎も九陽神弓で放たれた花粉弾の一つを砕いた。仄かにビールの臭いが漂ったがあまり気にしない事にする。
 一方、メグルは最初に幻影蝶を使用した従魔を一人注視し続けていた。軽く息を吐き、敵の行動を操るべくライヴスを声に乗せる。
「別のポレンを狙え」
 支配者の言葉を受けたポレンは一瞬大きくびくりと動くと、先程ビールを飲まされた従魔へ花粉弾を吐き出した。花粉弾を喰らい大きな口から酒臭い水分をどばっと垂れ流したポレンに、自身も絶賛垂れ流し中のリュカ(杉花粉症者)が同情気味に声を上げる。
『従魔でも効果あるんだね……花粉症って辛いよね……これも辛いけど目より鼻や喉・発熱にダイレクトアタックしてくるタイプも辛いし……最近くしゃみがちょっとおっさん化してきてるのもどうにかしたい辛い』
「……」
 オリヴィエは内から響く声に完全黙視を決め込んだ。反応するのが面倒なのもあるし、何より花粉症がすでに辛くて仕方ない。風邪も引いた事が無いので正に初体験なのだが、これは確かになりたくないと思う程には辛かった。
『隼人! 隼人!』
「どうした椋、何か問題!?」
 椋から名を呼ばれ隼人は慌てた声を上げた。ちなみに前述通り隼人は顔面垂れ流しの上に涙が滝状態に進化している。感覚を共有している英雄だってただでは済むまい。
 だが、椋から帰ってきたのは予想外の反応だった。
『見えない右目からも涙出とるぞ! 凄い! 花粉症凄いのじゃ!!』
「ごめんなどう反応ずればいいのかわがらない……」
「行けぞうなら誰がと突っ込みてえな。頼れる面子しがいねぇがらな、やりでな」
 返答に困る隼人の近くで、やはり涙が滝状態の米衛門が拳を握った。喜んで盾になる所存の隼人、好奇心の前には犠牲を厭わぬ米衛門の二人の漢は頷き合う。
「行ぎますが齶田ざん」
「行ぐッスよ秋津ざん!」
 イグニスに持ち替えた隼人に米衛門はサムズアップし、一気呵成を水分垂れ流しのポレンへと撃ち込んだ。バランスを崩した従魔に米衛門がさらにホイールアックスを叩き込み、隼人がイグニスの発射口を敵本体へと向ける。
「花粉は焼却だぁ~!! ……いやぁ1回やってみたがったんですよねごういうの」
 ポレンは炎と燃え上がり灰となって崩れ落ちた。クレアが速射砲を下に向け二人の背へ声を掛ける。
「お二人ともクリアレイを」
「転がる程でない限り意地と根性で耐えるんで、クリアレイ他ざ回じでけれ」
「同じぐ」
 二人の漢は衛生兵に勇ましく拳を上げた。そうですか、と頷いた所でクレアがハッと顔を上げる。
「二人とも、来ますよ!」
 クレアの言葉に二人は別の従魔へ視線を向け、避けた直線上にクレアが立っている事に気が付いた。喜んで盾になる所存の隼人、好奇心の前には犠牲を厭わぬ米衛門、二人の漢は笑みを残し再び花粉弾の向こうに消えた。クレアは色々なものを飲み込んで残る従魔に視線を向けた。
「燃やせればよかったんですがね。その代わりにですが、剪定してやるとしましょう」
 そしてクレアは言葉通りライヴスのメスを出現させ花型従魔へ差し向けた。


「ぐっ、この感覚……来るな」
「大丈夫でござるか!? ……か、顔が凄いごとになってるでござるよ!」
『人のこと笑ってる場合じゃないわよこーちゃん、鏡見て鏡』
 遊夜を心配しつつ笑いを堪えきれない小鉄に稲穂が冷静に突っ込んだ。常に小鉄の顔を覆う覆面はぐしょぐしょに濡れそぼり、鼻と言わず口と言わずべったりと張りついている。
「い、息がうまくでぎごほっござっ」
『……覆面外したら?』
「外ざぬでござっごぼっ」
「おのれ、前が見えん! だが、この程度で……!」
『……ん、無理しちゃ嫌よ?』
「ハハッ、まだまだぁ……俺はまだ行げるぞ!」
 ツッコミを入れる稲穂と心配気なユフォアリーヤに小鉄と遊夜はそれぞれ漢の根性を披露した。遊夜は顔面を一度拭い従魔へと視線を向ける。
「延焼の危険もなぐはないしチェーンソーに換装してみるか。弱点看破しつつ根元から削って行けば綺麗に切り倒ぜるかも……ってな」

 樹は久朗を盾に出来る位置をキープしつつ、二匹目の従魔目掛け銀の魔弾を撃ち放った。久朗も万一花粉弾を受けたら即クリアレイするつもりで従魔へと肉薄する。
「花粉弾を吐き出す口、こちらに向けさせさえしなければ」
 久朗はポレンの下に潜り込み、フラメアの刃で巨大な花を天井へ向け斬り上げた。そこにオリヴィエがブルズアイを重ね撃ち、メグルも武器を極獄宝典『アルスマギカ・リ・チューン』に変えブルームフレアを解き放つ。
「くしゃみが止まらなくなってますよ! 早くクリアレイを……」
『本人達がいらねえって言ってんだからいいだろう。万一のため女性用に残しておいた方がいい』
「言ってる場合ですか!」
 一方、征四郎とガルーは同じ体で言い争いを繰り広げていた。視線の先にはくしゃみを連発する隼人と米衛門の姿があり、征四郎とガルーは同じ体で攻防を繰り広げていた。
「さっきだって涙で戦闘どころじゃなさそうなのを『まだ早い! もう少し頑張らせろ!』なんて言い出して!」
『だから本人達がいいって言ってるんだから大丈夫だって! しかし非致死ギリギリで止めてやがる。最早毒だが目的を考えると美しいといえる』
「……この状態のどこをどう見たら美しいなんて言葉が」
『広範囲散布型でないのが残念だ。改良の余地はある』
「改良しません! ほら早くクリアレイ……」
『待って、もう1段階上の症状も見たい』
「ガルー!!!」
 と言い争いをしていた所に、従魔達が息を合わせダブルで花粉弾を発射した。計12個の花粉弾がエージェント達を直撃し、方々からごほごほと花粉に苦しむ声が上がる。
 しかしその中から小鉄と米衛門が同時に従魔へ躍り出た。孤月とホイールアックス、二つの異なる刃を双方からポレンへ向ける。
「後の先とやら、取らせでいただくでござる」
「ダブル、クロスガウンダー!」
 二つの光が従魔を切り裂き巨大な花は地に落ちた。着地した小鉄の目から涙が滝のように溢れ、米衛門がその場に崩れ落ちて転げ回る。
 そして、隼人はライオットシールドを支えに震える足で立っていた。顔からは出るものがこれ以上ない程垂れ流れ、顔の神経という神経を痛みが全力で苛んでいる。だが悔いはない。今回の面子は例え自分が倒れ戦えなくなったとしても、必ず従魔を討伐せしめると確信出来る程、最高に信頼出来る仲間達ばかりなのだ。
 故に、喜んで盾となり一身に花粉を受ける覚悟で臨んだ、それを果たしきったのだから一片の悔いもない。隼人は、顔から水分をぼたぼた垂らしながら信頼する仲間へと告げる。
「ぐっ……ここまでか……後は……頼みます……!」
 そして隼人は静かになった。盾を離さず、盾を支えになおその場に立ちながら。ちなみに上の台詞はフィルターが掛かっており実際の音声は省略します。
「戸丸さん、あの二人を回収しますので援護を。衛生兵とはまず第一に兵士、ならば扱い方はわかりますね?」
 隼人と米衛門の惨状にクレアは音弥に声を掛けた。先程は本人達に拒否されたが流石にもういいだろう。音弥はクレアの言葉と銃にしかし首を横に振る。
「僕が回収に行くから君ば援護を。僕はごの状態だし、花粉の被害を受げるなら男の僕がいいだろう」
「では私がバックスに回りますので、回収と処置を」
 音弥は頷くと体勢を低くし隼人達へと走っていった。クレアは速射砲を従魔へ放ち、遊夜は無言のくしゃみ連発に身体をくの字に折り曲げていた。
『……ん、代わる?』
「……」 
 ユフォアリーヤの提案に遊夜はぷるぷると首を振った。確かに辛いがユフォアリーヤに苦しみを任せる訳にはいかない。一応慣れてはいるし、ここで引いては男が廃る。
「グギギギ……なにくそぉ!」
『……花粉症は、ひどくなると痛い』
 無言でくしゃみを連発する遊夜の姿にユフォアリーヤは心に刻んだ。
 その頃樹は無表情で目から涙を流していた。折角久朗を盾にしようと目論んでいたのに目の前で回避され、そして樹に直撃した。メグルからもらったタオルケットで顔を見られるのは防げているのが不幸中の幸いである。
「クリアレイ、しまじょうか?」
 そこに征四郎がおずおず声を掛けてきた。なお男性の姿を取る征四郎の凛々しい面立ちも垂れ流しになっている。ちなみにクリアレイの行使を巡り
「もう交代です! 私がトドメをさします!」
『やだああ最悪自分で食らってでも確認するぅぅ』
「やめて!!!」
というガルーとの攻防の末主導権をもぎ取った事をここに一応明記する。
「いえ、まだ大丈夫。少々確認したい事があるので五分経っても治らない場合はお願いします。征四郎さんこそ回復を」
「私はまだ大丈夫です! 征四郎は女の子じゃなく、紫家の四男なのですから! 痛くても耐え騎士たる心で最後まで戦うのでず! あー、ガルー! 今酷い顔をしてるし戦闘中なので共鳴は解かないでください!」
 征四郎は少々ぐすぐすしながらそう言った。そういう事ならと樹は頷き、そして身体を折り曲げるメグルへと視線を向ける。
「メグルさん、クリアレイは」
「げっほごっほげっぼ、こんなものをつくしに負わせるわけには……ま、まだまだ! この程度! っくしょん!」
 あまり大丈夫でないような気がする。征四郎は涙が滝状態のメグルへクリアレイを掛けた。そこに無傷の久朗が仲間達へ声を飛ばす。
「とりあえず残り一体だ。一気に畳み掛けるとしよう」
「ああ、ぞうだな。……ッ」
 遊夜はくしゃみを一つした後、チェーンソーの回転刃をポレンの根元へ薙ぎ付けた。小鉄が電光石火の勢いで花目掛けて飛び上がり、涙を滴らせながらノーブルレイをポレンの口へと巻き付ける。
「発射を妨害出来ないか試みざぜて頂くでござる。まったく手古摺らぜてくれるでござるな……!」
『あと一息ですよ!』
 樹の銀の魔弾に合わせ久朗がブラッドオペレートを差し向け、セラフィナが檄を飛ばした。一方くしゃみが止まらぬオリヴィエはついにギブアップの声を上げる。
『無理、ぎづい』
「オリヴィエのそんな言葉初めて聴いた」
 相棒の様に驚きつつリュカは主導権を譲り受けた。途端に耐え切れない程のムズムズ感が襲ったが、なんとか堪え顔を上げる。
「主導権がガルーちゃんなら遠慮なく盾にしたけれど、せーちゃんにそんな真似は出来ないしね。さあ、行こうか……ぶえっくしょん!」
 気になるおっさん化くしゃみを披露した後、リュカはライトブラスターからブルズアイを撃ち放った。色々スッキリしたメグルもライヴスの炎を舞わせ、音弥を援護するべくクレアは速射砲の引き金を引く。
「回収しだぞクレア君!」
「了解。あともう少し頑張りましょう」
 クレアの言葉にエージェント達は攻撃を集中させた。ついに最後の従魔は倒れ、後には花粉症に苦しむ者達の声が響き渡った。


「……やっと、終わった」
 遊夜は疲れた表情でガックリと肩を落とした。クリアレイを掛けてもらい花粉症状は治まったが
「健全であることのありがたみが染み渡るね、全く」
「……ん、色々スッキリ、だね」
 ユフォアリーヤはクスクス笑い、遊夜にしがみ付いて頬をすりすりすり寄せた。同じく回復した隼人は労いの言葉を述べる。
「皆さん、お疲れ様でした」
「やーひでぇ目にあっだなぁ」
「自業自得みてぇなもんだけどな」
 先程まで静かに転がっていた米衛門も今は元気に回復していた。なお全員先程まで色々な意味でボロボロだったが、厚いバトルメディック層により今はつやっつやになっている。米衛門は「貴重な経験出来だ」と満足気に宣いながら隼人とやったね! の意を込めグッガッガ的なあれそれをし、遊夜はここの職員である音弥へと声を掛ける。
「後は片付けを手伝おうか、無事なのがいるかもしれんし」
「ありがとう、それでは少し待っててくれ」
 音弥が必要な資材を運び後片付けが始まった。隼人がシャベルで土を掘りつつ音弥へと視線を向ける。
「こういうのってよくあるんですか……?」
「アマゾン植物とは興味深いな。しかし園芸か……縁側でやるのも良くはないかの?」
「よくという程はないがたまにある程度かな。縁側も確かにいいが、ここは雨も多いから縁側はあまり向かないな」
「アマゾンの動植物や従魔から新薬の開発を、と言っていたよな。従魔から薬なんて聞いたことがないが、どんなものなんだ? 敵が使ってくる技に対しての抵抗を得る薬とか、そんな事も可能なのだろうか」
「そういう研究もしているな。全部説明するには少々時間が欲しいのだが……」
 音弥は隼人、椋、久朗の順に答えを返し久朗はふむと頷いた。「そういえば日本人なのに東京支部でなくギアナ支部にいるのは何でだろうな」と思ったが、その前にガルー、征四郎、リリアン、クレア、小鉄が話に割り込んでくる。
「従魔から作る薬か、興味深いな。余裕があったらいろいろ話を聞きたいところだ。なにより必ずあの花粉症の特効薬を……!」
「暫くはこりごりなのですよ!」
「かなり研究が進んでいるようですし、よろしければ医療関係の研究資料を見せてはいただけませんか?」
「最先端の技術知識は前線の死傷率を大きく左右しますので」
「拙者は近辺に修行スポットが無いか伺いたいでござる」
「では薬等の資料は後でブリーフィングルームにお持ちしよう。修行なら最上階に訓練場がある。後で案内させてもらおう」
「ところで……こーちゃん、覆面の替えはあるの?」
「うむ……いやしかし酷い従魔でござった、やはりああいうのは苦手でござるよ……」
 稲穂の問いに小鉄はいつの間にか替えていた新しい覆面姿で答えた。小鉄の素顔が見られるのはもう少し先のようである。

「なんとか治まったかな」
 症状が消えた事を確認し樹はティッシュで顔を拭きつつようやくタオルケットを外した。その様は女子高生の着替えのノリ、つまり上手い事隠され見えはしない。
「タオルケットだから防護マスク程の効果は期待出来ないけれど、クリアレイがなくっても従魔が倒れてしばらくしたら治まった……」
 樹の頭を先日、従兄に見させられた心霊写真モドキとそれに付随する話が過ぎった。以前いた従魔と類似している点を戸丸と東京海上支部に報告しても別に損はないだろう。と、足元に従魔の残骸らしきものを発見し樹はそれを拾い上げた。そして片付けに勤しむ音弥の元へ持っていく。
「従魔の残骸のようです。これから薬、造れそうですか?」
「ありがとう。さっそく調べてみよう」
「どンナオ薬を作っテルのー?」
「興味があるなら後でブリーフィングルームに。説明させて頂こう」
「アマゾン自体がお忙しいということでしたけど、お手伝い、しますよ?」
 『まだ、私達に黙っていること、あるよね?』、樹はそんな意図を込めにっこりと笑みを浮かべた。しかし音弥は意図に気付かず快活に答えを返す。
「ああ、よろしく頼む!」
「戸丸さん、改めてご挨拶をば。オイは米衛門って言うッス! よろしくッス!」
 そこに米衛門が登場し右の義手を差し出した。音弥は自分も手袋を外し米衛門へ義手を差し出す。
「よろしく、米衛門君」
「戸丸さんも義肢なんスね。ちょっと興味あるんで性能とか聞いていいッスか? オイんのは在り来たりな汎用量産型ッスけど、戸丸さんのは存在感が違ぇ気がすると言うかそんな感じがするんで……整備は自分でやってんスか? それとも専用の技師が居るッスか? 自分でやってんなばコツっこ聞きてな。技師が居るなら見てもらえねがな、そろそろ整備せって通知きてんだった。
 あ、それと」
 米衛門は正体不明のオイルと惚れ薬を取り出した。首を傾げる音弥に米衛門は説明する。
「かなり個人的な物スけど、研究してんなばちっと気になってたモンを見てもらうがなって。何で出来てるかっての不思議で仕方ねがったのと、惚れ薬は効果がとても気になってたんスよな。洗脳薬だったらこえーし」
「力になれるかは分からないが預からせてもらうとしよう。結果はまた今度にでも」
 音弥の返答に米衛門は頷きながら、次は別の物を持って来ようと心に決めた。

「メグル、お疲れ様!」
「えぇ……つくしが無事で、何よりです」
 メグルはティッシュで顔を拭いつつ、つくしへと声を返した。酷い事になっていた仲間の姿を思い浮かべると何より感が一層増す。
「しかし植物相手でもどうにか出来るみたいですね……このくらいの力なら……」
「私、みんなにクッキー配ってくるよ。お疲れ様でしたー! 良ければどうぞっ! 戸丸さんもどうぞっ! あ、甘い物お好きですかー?」
「ありがとう! 甘い物は好きだぞ!」
 元気者同士なんとなく共感を覚え、つくしはにっこり笑みを見せた。それから樹の元へもクッキーを持っていく。
「いつきちゃんお疲れ様……! 大丈夫だった? 怪我とかしてない?」
「ええ、私は大丈夫……」
「お疲れ様でした……」
 そこにメグルも疲れた表情で声を掛けた。樹はタオルケットを貸してもらった礼も兼ね、銀髪の青年に言葉を返す。
「ええ、お疲れ様でした」

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

重体一覧

参加者

  • 此処から"物語"を紡ぐ
    真壁 久朗aa0032
    機械|24才|男性|防御
  • 告解の聴罪者
    セラフィナaa0032hero001
    英雄|14才|?|バト
  • 挑む者
    秋津 隼人aa0034
    人間|20才|男性|防御
  • ブラッドアルティメイタム
    aa0034hero001
    英雄|11才|男性|バト
  • 『赤斑紋』を宿す君の隣で
    木霊・C・リュカaa0068
    人間|31才|男性|攻撃
  • 仄かに咲く『桂花』
    オリヴィエ・オドランaa0068hero001
    英雄|13才|男性|ジャ
  • 『硝子の羽』を持つ貴方と
    紫 征四郎aa0076
    人間|10才|女性|攻撃
  • 優しき『毒』
    ガルー・A・Aaa0076hero001
    英雄|33才|男性|バト
  • 忍ばないNINJA
    小鉄aa0213
    機械|24才|男性|回避
  • サポートお姉さん
    稲穂aa0213hero001
    英雄|14才|女性|ドレ
  • 深淵を見る者
    佐倉 樹aa0340
    人間|19才|女性|命中
  • 深淵を識る者
    シルミルテaa0340hero001
    英雄|9才|?|ソフィ
  • 来世でも誓う“愛”
    麻生 遊夜aa0452
    機械|34才|男性|命中
  • 来世でも誓う“愛”
    ユフォアリーヤaa0452hero001
    英雄|18才|女性|ジャ
  • 花咲く想い
    御代 つくしaa0657
    人間|18才|女性|防御
  • 共に在る『誓い』を抱いて
    メグルaa0657hero001
    英雄|24才|?|ソフィ
  • 我が身仲間の為に『有る』
    齶田 米衛門aa1482
    機械|21才|男性|防御
  • 飴のお姉さん
    スノー ヴェイツaa1482hero001
    英雄|20才|女性|ドレ
  • 死を殺す者
    クレア・マクミランaa1631
    人間|28才|女性|生命
  • ドクターノーブル
    リリアン・レッドフォードaa1631hero001
    英雄|29才|女性|バト
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