本部
目の前に貴方達の偽者がいたらどうします?
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/11/28 15:00
- 完成予定
- 2015/12/07 15:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/11/26 12:52:33 -
相談卓です
最終発言2015/11/28 11:40:30
オープニング
●
その日、とある銀行支店では、ATMが全て故障するという事態が発生していた。
そのため、この日銀行に用事があった人達は全員窓口での対応を強いられていた。
ATMが重宝されるのは、各手続きにかかる時間が窓口よりも短いためで、故障した今は全員番号札を持って、思い思いの場所で順番を待っていた。
だがそこへ銃声と共に番号札も無視して割り込んでくる覆面姿の男達が現れた。
「金を出せ。てめえらも動くんじゃねえ」
窓口越しに覆面姿の男達が銀行員へ銃をつきつけて金を要求したり、逃げようとする客達を人質に取ろうと動き出す。
銃が偽物ではない事を示すかのように、覆面男の1人が店内で睨みをきかせている防犯カメラに向けて発砲し、次々とカメラを壊していった。
「見ての通りこれは本物だ。妙な真似はするな」
銃をおろした覆面男の一人が腕章のようなものを取り出し、腕に付ける。
その腕章を見るなり、銀行員と客達の顔色が変わった。
「俺達は『鼎会』。知らねえとは言わせねえぞ」
男がかざした腕章には、この地域一帯で暴れまわるヴィラン組織『鼎会』の記章が記されていた。他の男達も次々と腕章を取り出して身につける。
腕章が本物であるとすれば、目の前の覆面男達はヴィランという事になる。普通の人間では歯が立たない存在だ。
客達が覆面男達の指示に従い、大人しく一か所に集められ、座らされる。
巻き込まれ、人質になった客達の中には泣き出す者も現れた。
しかし事態は思わぬ方向に進む。
●
不意に一人の男が立ち上がると、銃で脅され泣きじゃくっている少女のもとへ近付き、拳で殴り飛ばした。
殴られた少女は壁まで吹っ飛び、ぶつかって床に倒れるが、男が再び近づき胸ぐらを掴んで一喝する。
「泣くんじゃねえ! てめえはただ、周りがそうだからって安易に流れに乗ってるだけだ。軟弱だから、最後の最後で踏ん張れねェ。甘えてェから、一人で背負うのが怖ェから、泣いてるフリをしてるだけだ! その弱さ、ヘドの出そうな軟弱な気持ち、教育してやる!」
こいつは何を言っているんだ?
覆面男達も目の前の男が何の理由で少女を殴り、何を喚いているのかさっぱりわからず呆然とする中、拳を再び振り上げる男に、少女が倒れた先の近くにいた老人客が取りすがる。
「お、おい。その子が何をしたというんじゃ。お前さんが何を言ってるのかさっぱりわからんぞ?」
すると男は少女から手を離すと、今度は老人の胸ぐらを掴んで老人の顔に拳を叩き込んだ。
「おいジジイ。てめえがこいつらをけしかけた黒幕だってことはお見通しだ。俺様は人質の命なんざ知ったこっちゃねーが、俺様の目の届くところでの悪事は見過ごせねえ。下らん綺麗事は言うなよ? さあ白状してもらおうじゃねぇか!」
「いや、そいつはただの人質で俺達の黒幕じゃないぞ? そもそもお前は何者だ?」
覆面男達が目の前で客達に暴力を振るう男に銃を向けて問いただすと、男は胸を張って宣言した。
「俺様はH.O.P.E.のエージェント、来田菊だ!」
その宣言と共に、来田へ覆面男達からの銃弾が襲いかかったが、いずれの弾も命中したにもかかわらず、来田と名乗る男が怪我を負った様子はない。
「ほ、本物だ!」
覆面男達が怯えた様子を見せる。
実はこの覆面男達は、ヴィランでもない普通の人間達で、ただ組織の名を借りた偽者だった。
そして銃弾を受けても倒れない目の前の男は、明らかに普通の人間ではない。
この後、来田菊と名乗った男は様々な台詞を吐いて覆面男達と対峙するのだが、どれも某特撮ヒーローものに出てきたキャラクター達の台詞を借用したものばかりだったので、ここでは省略する。
人質にされていた人達はエージェントがいた事に内心安堵したが、同時に来田が発した言葉にも不審を抱いていた。
人質の命なんてどうでもいいと叫び、一般人に因縁をつけて暴力を振るう目の前の男は、本当にH.O.P.E.のエージェントだろうか?
その疑問は間もなく解決されることになる。
なぜなら人質にされている人達の中に、『覆面男達の名乗る組織を、先日密かに潰してきた本物達』もいたのだから。
『本物達』である貴方がたは、先日組織に潜入する為に貸与された組織員の制服や記章を未だに所持しており、同じく貸与されたハンズフリーの無線機と一緒に隠し持っている状態だ。
『本物達の目の前で、偽者が本物を騙って暴れるとどうなるか』、偽者達に思い知らせてあげましょう。
解説
●目標
銀行内にいる人質達を救出し偽者達を退治する
この依頼では皆様が先の依頼で組織を潰した報酬を受け取るため、銀行に立ち寄ったところ、強盗達が現れて事件に巻き込まれ、人質の中に紛れ込んでいるという特殊な状況からスタート。今回受け取る報酬はその時のもの。
人々の救助の他、偽者達との戦闘の際は以下の選択が可能。
1:身分証を見せた後『本物のH.O.P.E.のエージェントの凄さ』を思い知らせる
2:密かに組織員の装備を使い悪役を演じ、『本物の悪人の怖さ』を思い知らせる
3:両方をやってみる
●登場
覆面男達
ヴィラン組織『鼎会』を名乗る強盗達だが全員偽者の一般人。いずれも拳銃を所持しているがAGWではない。3人。
来田菊
H.O.P.E.のエージェントを名乗る男。女子供や老人等、弱そうな人々に因縁をつけ暴力を振るい、自分の強さと『正義』を誇示している。
(PL情報:こちらも偽者でヴィラン。来田は悪を倒す為なら人質ごとぶっ潰し、暴力で自分の主張を押し付けるのがH.O.P.E.の正義だと周囲の人々に思いこませようとしている)
人質達
銀行に勤める人達の他、銀行に来ていた客、そして皆様。皆様と一緒に総勢30名程度が一か所に集められている。
●状況
とある銀行の支店。縦40m、横40mの建物。上半分がATMや銀行窓口をはさんで銀行員達がいた区画。
下半分は大広間になっており、身を隠せるほどの柱の列が建物両脇から2mおいた位置に2m間隔で縦に並んでいる。
人質達は大広間中央に集められているが、来田と覆面達は建物の左端あたりで睨みあい、誰も人質達の動きを気にしていない。
出入口は建物右と下の正面、非常出口は銀行員達の区画に1つあり、頼めば銀行員達がいた区画内に入る事ができるので隠れて着替える事も可能。
現在皆様からの極秘通報を受け、H.O.P.E.別働隊が周辺道路封鎖や人々の避難誘導を完了済み。
マスターより
岩岡志摩です。
この依頼では、予めお客様には実践も兼ねた強盗対策訓練の一環といった話などで納得させた上で、悪役を演じることも可能です。
皆様は、目の前の強盗達が名乗る組織を既に潰してきているので、彼らが偽者だという事をご存知の状態です。
偽者達は目の前の争いに夢中で、皆様を含め、人質になった人達の動向には目を向けていませんので、皆様が人々を建物の外へ脱出させるのは容易です。
その後で、本物のエージェントとして偽者達をボコボコにするのも、本物の組織員に扮して悪役となり偽者達をボコボコにするのも自由です。
ただ強盗犯達は一般人なので、死なないよう手加減はお願いしますが、来田には手加減無用です。
リプレイ公開中 納品日時 2015/12/04 18:34
参加者
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/11/26 12:52:33 -
相談卓です
最終発言2015/11/28 11:40:30