本部
刀憑き
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 6~8人
- 英雄
- 0人 / 0~0人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/09/25 12:00
- 完成予定
- 2015/10/04 12:00
掲示板
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相談卓
最終発言2015/09/25 02:55:30 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/09/24 15:26:07
オープニング
●憑かれた男
しゃり、しゃり。
ここは何時代だ。そう、つぶやきたくなるような、平屋造りの日本家屋。ただ、ドラマや映画で見られるような手入れの行き届いた美しさはない。障子に無数に貼られた半紙は光をかなり遮っているし、ぎしぎしと鳴る床板は不安しか感じさせない。救いを求めて屋根をのぞけば、ぺんぺん草の影が見える茅葺屋根が、ただでさえ重々しい印象を余計に増幅させてくる。
ほとんどお化け屋敷だ。
はやく帰りたい。
きっと全員が、そう思っていることだろう。
それでも、なんとか飛び出さずに奥を見れば、痩せた男がひとり座っている。こちらに背を向けて、なにか作業をしているようだ。
しゃり、しゃり。
おそらく、この家の主である。
引き戸のところに立てかけられていた板に書かれていた『骨董あります』の文字は、たしかにブリーフィングで聞いた情報と合致している。
某県山間部。限界集落と言っても大げさすぎない程度の、さびれた町。
その一番はずれの、時代に取り残されたような一軒家が、依頼の目的地であった。
事の発端は、ある好事家が先日ここを訪れたことだ。
ここは、一応知る人ぞ知る骨董屋であるのだそうで、その好事家は、刀を求めていたらしい。そして、主に、こう聞いた。
刀はあるか。
主はこう、答えたという。
この刀を盗みに来たのか。
そのとき、それまで気難しそうではあってもそれなりの顔をつくっていた店主が、形相を変えた。命からがら逃げだしたらしい好事家の弁によると、まさに鬼そのものであったとか。
刀を振りかざして、おれを斬るつもりだったんだ。ためらいもなく。あの野郎、本気でおれを殺そうとしやがった。
相当におそろしい思いをしたようだが、それでも、以前から懇意にしていたのだという好事家は、主の身を案じた。もともとそんなおかしなことをする人間ではなかったのだそうで、好事家曰く、先日蔵の掃除をして刀を見つけた、と言ってから、主は様子がおかしくなったのだという。
その、蔵にあったとかいう刀のせいだと思うんだ。聞けば、本当に妖刀ってものはあるらしいじゃないか。警察に行こうかとも思ったんだが、馬鹿にされるにきまっている。もう、あんたがたしか頼む相手がいないんだ。
受付係によれば、好事家は、そう話していたという。
妖刀。
むかしからそう表現されてきたものは、たしかに、存在する。
もっとも、その言葉が生まれたころの事情は不明だが、すくなくとも、いま、H.O.P.E.においてそう呼称されているものは、従魔が取りついた刀のことだ。
ただし、好事家が気づいていなかっただけで、主がもともとそういう人間であったという可能性も捨てきれない。
従魔の憑りついた刀……妖刀のせいで主はおかしなことになったのか。
それとも、主自身の凶暴性が発揮されただけなのか。
見極める必要はある。そういうことで、依頼は正式に動き出したのだ。
古くなった畳がきしむ音に、主が振り返る。
「冷やかしなら帰ってくれ」
ごとり。
濡れた砥石が、その無骨な手から滑り落ちた。
横たえられた刀身が、異様に輝いているように見えるのは、気のせいだろうか。
店主は民間人です。危害を加えることは避けてください。
また、店内および蔵の内部には多数の貴重な骨董品が収蔵されています。骨董って、高いものは高いのだそうですね……。
興味津々で資料を読み上げていた説明係の若い女の声が、各々の耳に今更ながらよみがえった。
軒先の萱の先から落ちたらしい雨粒が、やけに大きく声を挙げた。
解説
●目標
店主から刀を奪い、正気に戻す。
●登場
・骨董店店主
小柄で痩せており、とても弱そう。剣道経験など、刀での戦いに長けているということはない。だが、従魔が依代としている刀を持っており、様子がおかしい。
・妖刀
従魔に依代とされている日本刀。かなりの一品。
・骨董店店舗と骨董品
平屋造りの日本家屋の店舗の奥に、蔵がひとつ建っています。どちらにも多数の骨董品が収蔵されており、また、建物自体も古く価値があります。
●状況
骨董店の周辺に人家はなく、人通りもない。
日中だが、雨が降っており、また、屋内であるためかなり暗い。
店内はごちゃごちゃと骨董品が散乱しているため足場が悪く、間取りも広くない。
マスターより
古びた屋敷で日本刀を振り回す痩躯の男。怖いですね。ホラースポットになってしまうまえに、なんとか、彼を正気に戻しましょう。
そうそう、骨董品は技術のほかに歳月にも価値があります。お金での弁償は困難ですよ!
リプレイ公開中 納品日時 2015/09/30 14:08
参加者
掲示板
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相談卓
最終発言2015/09/25 02:55:30 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/09/24 15:26:07