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【白刃】血の根本原理

ゆあー

形態
ショート
難易度
やや難しい
参加費
1,000
参加人数
能力者
8人 / 4~8人
英雄
8人 / 0~8人
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2015/11/04 19:00
完成予定
2015/11/13 19:00

掲示板

オープニング

●白き刃へ抗う為に
「総員、準備はよろしいですか?」
 映像で、音声で、出撃し往くエージェント達にオペレーター綾羽璃歌が声をかける。
「H.O.P.E.東京海上支部としては初の大規模作戦。それに伴い、今回皆様には別働隊として動いて頂きます」

 展開されたドロップゾーン。
 そこから溢れ出す従魔、呼び寄せられる愚神。
 別働隊はそれらを叩き、これ以上のゾーン拡大を防がねばならない。

「大規模作戦の成功……アンゼルム撃破の為にも、皆様の任務遂行が必須となります。
 ――どうか皆様、御武運を!」

●ドッグ・プライド
 生駒山に生成された多数のドロップゾーン。その一つ、血染めの月に照らされる異空間と化した山岳地帯。
「分からん。アンゼルムの考えは分からん」
 枯れ果てた樹木に背を預け、半人半獣の異形が膝を抱えるようにして座り込んでいた。
 牙を持つ獣と人間の女性の特徴を併せ持つ愚神、ダイアウルフ。アンゼルムの呼びかけに応じて狗の従魔を放ち、N町を壊滅させた張本人だ。
「クセェ愚神商人なんぞと手を組みやがって」
 ダイアウルフは不満げに鼻を鳴らして歯軋りする。愚神商人。名前からして気に食わない上に、あの『臭い』だ。
 愚神であるダイアウルフにすら怖気を走らせるおぞましい臭い。他者には説明のしようが無い感覚的なものだが、それはダイアウルフに強い苛立ちをもたらしてやまない。
「それにしても……オレの狗どもを退けるか」
 愚神の苛立ちを鎮める要素が一つだけあるとすれば、この退屈極まりない蹂躙劇に抗ってみせた者達が存在するという事。
 三十体余りの狗と二体の頭を失った。手元に戻ってきた狗は僅かに六体。久しく味わっていない屈辱的で、心躍る敗戦だ。
 あれらがアンゼルムと愚神商人の獲物なのか? あるいはもっと別の思惑があるのか?
「知るか。ヤツ等の考えなど知ったことか」
 もうすぐ極上の獲物――あるいは極上の狩人が、此処に来る。それだけで十分だ。
 生駒山へと向かってくる多数の敵意を嗅ぎつけ、ダイアウルフは長い舌をだらりと垂らして笑った。
「そうだ。オレはダイアウルフ。喰ったり喰われたり、それで沢山だ」

●喰らいつくは狗か人か
「愚神『ダイアウルフ』……生駒山周辺をねぐらにしているケントゥリオ級のゾーンルーラーで、エージェントとの交戦記録もある愚神だ」
 別働隊として集まったエージェント達と、そこに混ざったメメント・モリ(az0008)の顔を確認した後、中年の事務員が説明を開始する。
「ダイアウルフは生駒山の麓にドロップゾーンを生成し、そこから狗型の従魔を送り出していた。つい先日も、配下の従魔によってある町が襲われたが……エージェント達の働きで撃退された。今度は、こっちが打って出る番だ」
「やられたらやり返すって事だな!」
 狗の従魔との防衛戦を想起したメメントが拳を握り締めて答えると、中年事務員は少し考えた後頷いた。
「まぁ、そういう事になる。……幸い、防衛に当たったエージェント達が奮戦してくれたおかげでダイアウルフ配下の戦力は大幅に削がれてる。別の作戦に当たるエージェント達も一斉に動くから、ドロップゾーンまでの道中に邪魔が入る心配は無いだろう……が、このドロップゾーンが厄介でな」
 過去の交戦記録とプリセンサーからの調査結果が書かれた資料を広げながら、中年事務員が言葉を続ける。
「ダイアウルフ自身は至ってシンプルな戦い方だが、奴の支配するドロップゾーンは生物の破壊衝動を喚起する。共鳴中のリンカーならば抗う事は出来るだろうが、いつまでも正気を保っていられる保証は無い。更に、ゾーン内部に血が流れれば……つまりダイアウルフとの戦闘になれば、そのライヴスを元に新たなミーレス級従魔が生成されちまう」
 闇雲に戦い血を流せば、正気を失った上で数の暴力に押し潰される事になるのは間違い無いだろう。
「アンゼルム達との戦いに集中するためには、この愚神を倒してゾーンを消滅させる必要がある。……キツい任務だが、お前らなら不可能じゃない筈だ」
 愚神の領域たるドロップゾーンに突入し、群れなす従魔を越えて愚神を討つ。決して簡単な事ではない。
 この困難に立ち向かえる者が存在するとすれば、この場に集ったエージェント達だけだ。
「分かってると思うがこの後も戦いは続く。全員、生きて帰ってきてくれよな。……頼りにしてんぜ?」
 中年事務員はそう言ってエージェント達一人一人の顔を確かめてから、メメントへと視線を向けた。
「……おいメメント。お前、足引っ張んなよ?」
「引っ張らねーよ。俺様達に任せとけって!」
 名指しで注意を受けたメメントが胸を張ってみせる。……少なくとも、邪魔になるような事はしない筈だ。
「本当に任せて大丈夫なら良いんだけどね……」
 その遣り取りを遠巻きにしながら、アンジェロ・ダッダーリオ(az0008hero001)が気だるげに呟いた。

解説

●ダイアウルフ……ケントゥリオ級愚神のゾーンルーラー。外見は半人半獣の女性。
高い物理戦闘能力を持つが、特殊な能力やスキルは無い。多弁ではあるものの、まともな問答は成立しないと思われる。
この愚神を倒してドロップゾーンを消滅させる事が任務の成功条件となる。
「居心地はどうだ? 血が騒ぐか? 思う存分楽しもう!」

●トゥース……ミーレス級従魔。犬と狼の中間的な姿と不釣り合いに肥大化した禍々しい牙を持つ。
イニシアチブが高いものの防御力・生命力がかなり低い。噛み付き攻撃にはBS『拘束』が伴うため注意が必要(特殊抵抗力による対抗判定有り)
交戦したエージェントから『毛皮のせいで打撃攻撃が通りにくい』との報告有り。
ダイアウルフの右翼・左翼にそれぞれ三体が布陣しお座りの形で待機している。戦闘開始時、ダイアウルフから与えられる命令は『喰らいつけ!』のみであり、戦術的な連携は取らず真っ直ぐに挟撃してくる。

●ドロップゾーン……枯れ果てた樹木が立ち並ぶ荒寥とした異空間。暗闇の空には血染めの月が不気味に輝きゾーン内部を照らしている。
ゾーン突入直前の準備としてスキルを使えるのは各人一回まで。それ以上時間を掛ければ従魔の数が増える恐れあり。
また、ゾーン内部での戦闘中に限り以下のルールが適用される。
・1ラウンド終了毎にトゥース1~6体を生成。
・1ラウンド終了毎に生命力が30%を切った対象(愚神・従魔を含む)に特殊抵抗力判定を行い、失敗した場合BS『暴走』と物理攻撃力+50、物理・魔法防御力-50の修正を与える。
その他、個人差があるものの精神の高揚・痛覚の麻痺といった症状をもたらす。

●メメント&アンジェロ……同行するNPC。基本方針は『ガンガンいこうぜ』だが、行動の指示があればそれに従う。

マスターより

 不良と山へカチ込みに行きましょう。こんにちわ、ゆあーです。
 敵は強大ですが、決して対抗出来ない相手ではありません。ドロップゾーンがもたらす衝動に抗い、全力をぶつけて愚神を討伐しましょう。
 メメントについては、うまく扱ってやって皆様のお役に立てて下さいませ。
 それでは、皆様の素敵なプレイングをお待ちしています。手負いの獣にご注意を!

関連NPC

  • エージェント
    メメント・モリaz0008
    ワイルドブラッド|25才|男性|攻撃適性

リプレイ公開中 納品日時 2015/11/10 15:29

参加者

  • 挑む者
    秋津 隼人aa0034
    人間|20才|男性|防御
  • ブラッドアルティメイタム
    aa0034hero001
    英雄|11才|男性|バト
  • 世界蝕の寵児
    レヴィンaa0049
    人間|23才|男性|攻撃
  • 物騒な一角兎
    マリナ・ユースティスaa0049hero001
    英雄|19才|女性|ドレ
  • ひとひらの想い
    零月 蕾菜aa0058
    人間|18才|女性|防御
  • 堕落せし者
    十三月 風架aa0058hero001
    英雄|19才|?|ソフィ
  • 燼滅の王
    八朔 カゲリaa0098
    人間|18才|男性|攻撃
  • 神々の王を滅ぼす者
    ナラカaa0098hero001
    英雄|12才|女性|ブレ
  • 守護者の誉
    ニア・ハルベルトaa0163
    機械|20才|女性|生命
  • 愛を説く者
    ルーシャ・ウォースパイトaa0163hero001
    英雄|20才|女性|ドレ
  • フレイム・マスター
    Arianrhod=Aaa0583
    機械|22才|女性|防御
  • ブラッドアルティメイタム
    Jehanne=Eaa0583hero001
    英雄|19才|女性|ソフィ
  • エージェント
    七城 志門aa1084
    人間|18才|男性|生命
  • エージェント
    アルヴァードaa1084hero001
    英雄|24才|男性|ブレ
  • ヘイジーキラー
    壬生屋 紗夜aa1508
    人間|17才|女性|命中
  • エージェント
    ヘルマン アンダーヒルaa1508hero001
    英雄|27才|男性|ドレ

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