本部
海域の主
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 0人 / 0~0人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/09/22 19:00
- 完成予定
- 2015/10/01 19:00
掲示板
-
相談枠
最終発言2015/09/22 14:08:06 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/09/17 22:46:30
オープニング
●海域の主
それは、深い海の底で静かに肥大していた。
最初は何の変哲もない小さな存在だった。しかしそこにこの世ならざる者が宿ったことにより、それは徐々に変質を始める。
宿った者にとって幸いなことに、その場所は生命で満ち溢れていた。他者を喰らい、血肉と骨、それからライヴスを得て、自身をより強大な存在へと進化させようと目論む者にとって、それは絶好の環境だった。
最初はプランクトンや小魚、続いて同族や自身と同じくらいの大きさのもの。そのうち自分よりも大きな体を持つ者さえ喰らうようになり、更に力を高めていった。
そうやって少しずつ、少しずつ力を蓄えたそれは、最後にはその場所にいたどの生物をも上回る巨体と、その体躯に見合うだけの潤沢なライヴスを手に入れた。
胎動するドロップゾーン。そこは、魔の海域と化していた。
●母なる海
「今回の敵は少し厄介かもしれないなぁ」
人差し指で額をポリポリと掻きながら、HOPE職員は再三資料に目を遣る。
「目標はケントゥリオ級従魔一体とその取り巻きのミーレス級が数体。場所は千葉県南東沖……太平洋の真上、だ」
「海の上での戦い、ということですか」
ブリーフィングルーム内の誰かが息を呑む。
人間のテリトリーというものは、島であれ大陸であれ、通常は陸地の上に形成されている。中には海上や海中での活動に長けた者もいるが、それでも海の上というのはそのテリトリーの外であり、今回で言えば敵の領域の中なのだ。まして相手はケントゥリオ級、そのような戦場での戦いを前にリンカーたちも緊張の面持ちだ。
「従魔はケントゥリオ、ミーレスのいずれも魚型。ケントゥリオ級の方はライヴスの収集に伴って体が肥大化していて、シャチとかサメとか小型のクジラくらいのサイズまでデカくなってる。ボートや漁船じゃ体当たりで転覆する恐れもあるから、該当海域までの船は小型か中型くらいの客船を現在手配中。で、問題は……」
「海中を泳ぐ敵とどう戦うか、ですね」
英雄とリンクした能力者ならば,たとえ海の底でも無呼吸で活動することが出来る。しかし相手が魚型である以上、水中での戦闘は言うまでも無く相手に地の利がある。よほど高い潜水スキルがあれば話は別だが、水中戦では間違いなくこちらが不利だろう。接近できないとなればあとは船上からの遠距離攻撃に頼るしかないが、それも射程外の水深まで逃げられてしまっては手の出しようが無い。
「……確かに、厄介な敵だ」
リンカーが顔を顰めながらぼそりと呟く。
「このまま戦地へ行っても敵を倒すのは難しい。そこで、こんなものを用意してみたんだ」
任務の説明に当たっていた職員は、そう言いながら上着のポケットからあるものを取り出した。プラスチックか何かで作られた球状のそれは、コンビニや飲食店に設置されている防犯用のカラーボールに似ている。
「こいつはライヴスの手榴弾みたいなものだ。英雄とリンクした状態でこれを投げると、内部に保持したライヴスを着弾点を中心に炸裂、拡散させることが出来る。炸裂させずに設置することも可能で、その場合は周囲に少しずつ散布する。この任務のために技術班が作った特注品さ」
説明しながら、職員が実際にライヴスを注入して見せると、ボールは彼の掌の上でライヴスを少しずつ放出し始めた。
「で、こいつをどうするんだ?」
「従魔は自身の存在の維持と強化のためにライヴスを収集する。そんな奴らにとってこのライヴス手榴弾は、大層美味な御馳走に見えるだろう」
「つまり、それは従魔を誘い出すための『餌』、ってことね」
「その通り。こいつを水中に投下して爆発させれば撒き餌に、爆発させずに、例えば頑丈なロープやワイヤーの先に釣針と一緒に取り付けて水面へ垂らせば釣の仕掛けになるって寸法さ」
なる程これならば、海の中を泳ぐ敵に対する攻撃手段の無い者でも戦うことが出来る。海面近くに撒き餌を散布すれば水中の敵を射程範囲内におびき寄せることが出来る。上手く魚型従魔を釣り上げることが出来れば、無防備な状態の相手をあちらのテリトリーからこちらのテリトリー、船上へ引きずり出すことが可能なのだ。
「戦闘中の細かな作戦やライヴス手榴弾の使い方は君たちに任せるよ。今のところはまだ人的被害は出てないけど、近くの漁師さんたちは漁に出れないばかりか漁場を従魔に食い荒らされて大打撃だ。君らの活躍には期待してるよ」
解説
●目標
海中に出現したケントゥリオ級従魔の討伐。
●登場
ケントゥリオ級魚型従魔
深い海底でひっそりと力を蓄えていた従魔。サメやシャチ、小型のクジラほどの巨体を誇る。平常時は海の底に潜んでおり、攻撃の際は浮上し、船体や人間を襲う。
・体当たり
対象一体に小ダメージ。船体に体当たりをした場合船が大きく揺れる。
・噛みつき
水面から飛び上がり、鋭い牙で獲物を狙う。対象一体に中ダメージ。攻撃後は着水時に隙が出来る。
・増援
ミーレス級従魔を複数体呼び出す。
ミーレス級魚型従魔
ケントゥリオ級従魔の支配下にある下級従魔。戦闘開始時にケントゥリオ級と共に現れる他、戦闘中に『増援』によって呼び出される。体は小さく、体力も少ないため一撃で倒せる。
・体当たり
水面から飛び上がり高速で飛来する。対象一体に小ダメージ。
ライヴス手榴弾
今回の任務のために特別に作られた道具。個数はクエスト中に限り無限。使用法によって効果が異なる。
・拡散
投擲、炸裂させることで着弾点を中心にライヴスを拡散させる。撒き散らされたライヴスは従魔をおびき寄せ、小型の敵を一か所に集めることも出来る。
・設置
ライヴス手榴弾と船に備え付けられたワイヤーを利用して釣りの仕掛けを設置できる。キャラクターの腕力と運次第で従魔を釣り上げることが出来る。
●戦場
客船クラスの船のデッキ。大きな船のため足場は基本安定しているが、従魔の攻撃が激しくなると揺れで不安定になる。
マスターより
皆様初めまして、MSの遊人と申します。以後よろしくお願いします。
オーソドックスな戦闘と思いきや、少しギミックを挟んでみました。
手榴弾の使い方はパーティー編成と所持スキルに合わせて選択してください。
ちなみにケントゥリオ級魚型従魔は某アクションゲームの巨大仮面魚がモチーフになっていたり。
リプレイ公開中 納品日時 2015/09/30 13:43
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最終発言2015/09/17 22:46:30