本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 6人 / 4~6人
- 英雄
- 6人 / 0~6人
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/02/13 19:00
- 完成予定
- 2018/02/24 19:00
このシナリオは2日間納期が延長されています。
掲示板
-
相談卓
最終発言2018/02/12 23:42:28 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/02/13 12:05:06
オープニング
●まぜまぜしちゃうぞ♪
こねこねこねこね――
「――ふぅ」
ヘラをかき混ぜる手を止め、碓氷 静香(az0081)は額の汗を拭う。
この日、家の中で今まで1度も長居しなかった場所――台所で静香は作業をしていた。
「…………」
ふと、壁にあったカレンダーへ視線を向ける。
1ヶ月ごとのカレンダーは現在2月。
その14日に赤いペンで丸がつけられ、隣には『リベンジ』の文字が。
「――(ぐっ!)」
無表情のままジーッと文字をにらみ、無言で片手を握りしめる。
『静香ー? 何か手伝おうかー?』
「いいえ。これは信一さんのために、独力で作るべきものですから」
すると、幻想蝶からレティ(az0081hero001)の声が響く。
心配そうな声音だったが、静香は申し出を断って作業を再開する。
静香は現在、自宅にてバレンタイン用の手作りチョコに挑戦していた。
昨年、恋人である佐藤 信一(az0082)に『店売りのチョコ』を渡した結果、愛情たっぷりの『手作りチョコ』をもらい、静香は女子力の差に敗北感という苦みを味わった。
故に、今年は恋人の手作りにも負けない手作りを用意しようと静香は燃えている。
雪辱を晴らす、いわば女の戦なのだ。
競争相手が恋人の信一(♂)であることは、ツッコんではいけない。
『いや、限界があると思うけど……』
一方、レティは気が気ではない。
包丁は両手で振り回し、切れたチョコは何回も床に落ちた。
仕方なく、板チョコをビニール手袋をした手で握りつぶすか殴りつぶして細かくし。
ものすごく粗いチョコをネットで調べた湯せんで溶かす行程まで、すでにまる1日を要している。
この時点で、不器用が度を過ぎている。
レティもすでに、静香と料理との相性の悪さを否定できない。
『ねぇ、信一だって店売りのチョコでも喜んでくれ――静香? どうしたの?』
「――きゅ~」
レティとしては手作りを諦める方向にしたかった。
しかし、静香が急にめまいを起こして倒れ、それどころではなくなる。
『静香!? ――くっ!』
焦ったレティは幻想蝶から出て共鳴。
瞬間、昏倒した原因をおおよそ理解して、近くの窓を全開にした。
「ぶ、っは!? な、なに、この臭い!?」
肺に新鮮な空気を送り込み、気分の悪さを追い出した後、レティは作業台を振り返る。
レティが注目したのは、何故か鎮座する『塩素系洗剤』と『酸性洗剤』。
いわゆる、『混ぜるな危険』の組み合わせである。
「…………なにこの子、天才か?」
言いたいことは山ほどあったが、レティの第一声はそれ。
レティが静香から目を離したのは、数秒も満たない時間でしかない。
つまり、静香はその程度の空白でチョコに劇物を混入するという選択を迷わず実行したのだ。
「どうしよう……?」
意識の奥で静香が目を回しているのを確認し、レティは本気で頭を抱えるのだった。
●エマージェンシー
「今日みんなに集まってもらったのは他でもない……人命救助の依頼だよ」
珍しく非共鳴でいたレティが、東京海上支部にいたエージェントを集め、会議室の前でそう宣言する。
だが、切迫した雰囲気とは裏腹にエージェントの困惑は強い。
現在、事件や災害などの報告は上がっていないのだ。
それなのに人命救助とはこれ如何に?
「内容はバレンタインチョコを作る静香の監視と軌道修正なんだけど、かなり厄介なんだ」
前置きに比べとても平和な依頼内容に困惑する間もなく、レティはエージェントへ先日の惨劇を伝えた。
「――いい? 料理中の静香は、わずか数秒で塩素ガスを作り出す『死の錬金術師』だと思って。なるべくヤバそうなものはあらかじめ撤去するつもりだけど、隠れてなにを持ち出すかわかったもんじゃないから」
一応、レティが何度も説得したらしいのだが、静香の意志は固く『手作り』を譲らない。
体調が回復し次第、またチョコづくりを行うようだ。
「完成したチョコは信一に渡るだろうけど、一般人に耐えれる代物かどうかわからないから……お願い! 『美味しいチョコにしろ』なんて贅沢は言わない、せめて『人が食べられる何か』にしてあげて!!」
多少、静香のチョコに対するレティの酷評が気になりつつ。
エージェントたちは頭を下げるレティに困惑するのだった。
●被害者最有力候補は、今……
「ん~――よし、っと」
一方その頃、何も知らない信一は静香に渡すチョコの試作を行っていた。
「いまいちだったのは、姉さんたちの義理チョコ用に回せばいいかな。量が増えても納得いくまで作れるし、もっと凝ったのにしたいなぁ」
昨年、信一が渡したのはシンプルなチョコだった。
今年用にと、これまでに作ってみたのはクッキー、トリュフ、チョコケーキなどなど。
味だけでなく見た目もこだわりたい、と信一は色々試行錯誤をしている。
「静香さん、喜んでくれるかな……?」
笑顔――は難しいので、彼女がびっくりするような物を作ろう。
すでに乙女力が急激に上昇している信一は、静香のことを想いつつチョコづくりに気合いを入れた。
本当のサプライズは、どちらに訪れるのだろうか――?
解説
●目標
静香の暴走阻止(=信一の救命)
●登場
・碓氷 静香
H.O.P.E.職員で信一の恋人
女子力=物理を体現する鍛錬マニア
信一のため、手作りチョコ作製中に発生した塩素ガスを吸引し、一時意識を失う
料理の腕は殺人級(比喩ではない)
食事は基本的にカロリーバーかプロテイン、時々サプリやサラダ等
・レティ
静香の英雄
オカン力=デクリオ級の暴走ストッパー
静香のため、手作りチョコ作製中の監視を依頼
料理の腕は不明(未経験)
食事は基本的にしない
・佐藤 信一
H.O.P.E.職員で静香の恋人(メイン被害者予定)
主夫力=トリブヌス級の変態オペレーター(褒め言葉)
静香のため、手作りチョコ作製中
料理の腕は準プロ級
食事は基本的に手作り
●静香の調理レベル
知識や技術などの基礎はまったくない
フィーリングで材料を集め、愛情を込めて作業を進める
まともな材料は『チョコ』のみの想定を推奨
致命的な何かをやらかすor指摘されるまで間違いに気づかない
数秒ほど目を離した隙に『混ぜるな危険』の塩素ガスを発生させた前科あり
その他、予測不能要素が多く対処が難しい
●レティの要望
・調理過程で生じる静香の危険を回避
・静香が手がける『手作りチョコ』の無害化
・信一が食べても死なないレベルまで『手作りチョコ』をブラッシュアップ
・味の善し悪しに頓着しない
・この際『チョコ』じゃなくてもいい
●支給品(レティ持参)
・ビニール手袋(人数分×2)
・ゴミ袋(不透明・黒)
・ガスマスク(人数分)
マスターより
正確には『決(まった)死の(未来を回避する)本(気の救)命チョコづくり』です。
様々な戦場を渡り歩くエージェントの皆様でも見逃すレベルの早業で、チョコを危険物へ錬成する静香さんの調理を監視してください。このままではガチで死人が出ます。
ひとまずの救いは、OPの失敗から『混ぜるな危険』は台所から消えたことです。これで塩素ガスが発生するリスクは減りました。(皆無ではありませんが……)
本シナリオは調理実習ではありません。
いうなれば調理実戦。
食うか食われるか――殺るか殺られるかの綱渡りを協力して乗り越えましょう!
目標は『人が食べられる何か』です!!
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2018/02/24 20:41
参加者
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相談卓
最終発言2018/02/12 23:42:28 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/02/13 12:05:06