本部
【白刃】猛獣の牙
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 6人 / 4~6人
- 英雄
- 5人 / 0~6人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/10/20 09:00
- 完成予定
- 2015/10/29 09:00
掲示板
-
相談所
最終発言2015/10/20 08:36:08 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/10/18 02:07:26
オープニング
【白刃】猛獣の牙
●H.O.P.E.
「……老害共が、好き放題に言ってくれる」
H.O.P.E.会長ジャスティン・バートレットが会議室から出た瞬間、幻想蝶より現れた彼の英雄アマデウス・ヴィシャスが忌々しげに言い放った。
「こらこらアマデウス、あまり人を悪く言うものではないよ」
老紳士は苦笑を浮かべて相棒を諌める。「高官のお怒りも尤もだ」と。
愚神『アンゼルム』、通称『白銀の騎士(シルバーナイト)』。
H.O.P.E.指定要注意愚神の一人。
広大なドロップゾーンを支配しており、既に数万人単位の被害を出している。
H.O.P.E.は過去三度に渡る討伐作戦を行ったが、いずれも失敗――
つい先ほど、その件について政府高官達から「ありがたいお言葉」を頂いたところだ。
「過度な出撃はいたずらに不安を煽る故と戦力を小出しにさせられてこそいたものの、我々が成果を出せなかったのは事実だからね」
廊下を歩きながらH.O.P.E.会長は言う。「けれど」と続けた。英雄が見やるその横顔は、眼差しは、凛と前を見据えていて。
「ようやく委任を貰えた。本格的に動ける。――直ちにエージェント召集を」
傍らの部下に指示を出し、それから、ジャスティンは小さく息を吐いた。窓から見やる、空。
「……既に手遅れでなければいいんだけどね」
その呟きは、増してゆく慌しさに掻き消される。
●ドロップゾーン深部
アンゼルムは退屈していた。
この山を制圧して数か月――周辺のライヴス吸収は一通り終わり、次なる土地に動く時期がやって来たのだが、どうも興が乗らない。
かつての世界では、ほんの数ヶ月もあれば全域を支配できたものだが、この世界では――正確には時期を同じくして複数の世界でも――イレギュラーが現れた。能力者だ。
ようやっと本格的な戦いができる。そんな期待も束の間、奴らときたら勝機があるとは思えない戦力を小出しにしてくるのみで。弱者をいたぶるのも飽き飽きだ。
「つまらない」
「ならば一つ、提案して差し上げましょう」
それは、突如としてアンゼルムの前に現れた。異形の男。アンゼルムは眉根を寄せる。
「愚神商人か。そのいけ好かない名前は控えたらどうなんだ?」
アンゼルムは『それ』の存在を知っていた。とは言え、その名前と、それが愚神であることしか知らないのであるが。
「商売とは心のやり取り。尊い行為なのですよ、アンゼルムさん」
「……どうでもいい。それよりも『提案』だ」
わざわざこんな所にまで来て何の用か、美貌の騎士の眼差しは問う。
「手っ取り早い、それでいて素敵な方法ですよ。貴方が望むモノも、あるいは得られるかもしれません」
愚神商人の表情は読めない。立てられた人差し指。その名の通り、まるでセールストークの如く並べられる言葉。
「へぇ」
それを聞き終えたアンゼルムは、その口元を醜く歪める。
流石は商人を名乗るだけある。彼の『提案』は、アンゼルムには実に魅力的に思えた――。
● 猛獣の牙
アンゼルム討伐に招集されたコリー・ケンジ・ボールドウィン(az0006) は武装し、生駒山周辺を巡回していた。
『ねえ、ここらってさあ美味しい地酒があるんだよねぇ』
やる気があるのかないのか不明な相棒ネフィエ・フェンサー(az0006hero001)が、緊迫した状況にも関わらず可愛らしい顔でのんびりと酒の話を仕掛けてくる。ネフィエは酒好きだがコリーは酒に弱い。見掛け倒しと言われようが、弱いものは仕方ない。
ため息交じりに、コリーは周囲に警戒の目を向ける。
「土産の相談なら、討伐が成功してからだ。っていうかな、お前は飲み過ぎだぞ。ネフィエ」
『ケンジ君が弱すぎるんだよ。あっ、きのこ。バター醤油で焼いたらツマミになりそう』
鬱蒼とした木々。夕刻の山中は既に薄闇。視界は悪くなる一方だ。
足を進めるのは崖の際、眼下に広がる景色は、既に濃い影の中に落ちている。
食用かわからん、無暗に口にするなよ、腹を壊しても知らんぞ、と応えようとしたときだった。
ガサリ、微かな物音。
「なにか、いる」
音は背後ではなくもっと下の――コリーたちが立つ位置よりも、下から直に靴裏へと響いてきた。
……どど、どど、どどどどどどどどど……
地響きと共に姿を現した姿に、思わず目を見張った。
木々の合間に見えたのは、巨大化した猪だった。
『あらら、猪まで従魔になっちゃったんだね』
二メートル近いそれは荒々しく木々を踏み倒してゆく。
だが、それだけではなかった。
「まずいな、一頭じゃない」
現れた更なる巨大な影に、コリーは目を見開く。
猪型の従魔、五メートルほどのキャノンボア。牙を振り上げ、木々をなぎ倒しながら山のすそ野から外へ――向かおうとしている。
あの先には、人々の住む集落がある。
『でっかーい。あれ、チャーシュー何十人分だろ。焼酎に合いそうだよね』
ヒュウ、と口笛を鳴らすネフィエには構わず、コリーは通信機に呼びかける。
「こちらコリーだ。キャノンボアを三体、確認した。奴らはドロップゾーンの外に向かっている。大至急、エージェントの応援を要請する。……ここで食い止めなきゃならん」
それまでは、俺がやつらを抑える。
「いくぞ、ネフィエ。焼き豚にすんなら、まずは倒しさにゃならんだろ」
『あっ、それは言えてるね』
共鳴――
コリーは武器となった自らの腕、装填を確認して崖を滑り降りた。
解説
敵データ:
1) 大型キャノンボア(猪)
体長4~5メートルx一体
攻撃:体当り、牙、砲撃(射程長め)
デクリオ級
2) 小型キャノンボア(猪)
体長2メートルx三体
攻撃:体当り、牙、砲撃(射程長め)
デクリオ級
巨大な猪、凶暴な従魔です。直進しての突撃による強烈な一撃を得意とし、弱ったところへ繰り返し突撃を仕掛けて確実にトドメを刺します。その巨体で壁や建物さえも破壊して突進するほどで、その突進を食らえば能力者といえどもただではすみません。
場所と状況:
生駒山ドロップゾーン周辺の山中、傾斜があります。木々に囲まれており、視界は優れません。
更に時刻は夕方に差し掛かっており、薄闇と傾斜の為に足場もよくありません。
PCはコリーからの応援要請を受けて、従魔退治の現場に急行する、という状況です。
リプレイは、PC達がコリーと従魔が戦う現場に駆け付けた場面から開始されます。
NPCコリー・ケンジ・ボールドウィンと彼の英雄ネフィエは、PCと共に戦闘に参加します。頼れる兄貴キャラの彼は頼まれたことは進んで協力します。 三体の従魔を引きつける囮役や、任せたい行動など、コリーに任せたい行動をプレイング内でご指示ください!
マスターより
大型の猪型従魔の登場です。
このままの進路で奴らが突き進めば、その先にある集落に惨劇が起きることは必至です。
猪突猛進、なんとしてもその進行を止めなければなりません。
エージェントの到着まではコリーが起こり得る被害を防ぐと言っていますが、応援が必要です。
皆さまのご武運を祈っております。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2015/10/27 00:49
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最終発言2015/10/20 08:36:08 -
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