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日常

果樹園に咲いた化物花

三色 もちゃ

形態
ショート
難易度
やや易しい
参加費
1,000
参加人数
能力者
6人 / 4~6人
英雄
0人 / 0~0人
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2017/11/30 07:30
完成予定
2017/12/09 07:30

掲示板

オープニング

●異変は早朝に
 濃い朝霧が立ち込める果樹園。そこを経営する青い作業着を着た老齢の男性が、今日もいつものように商品となる果物を採りに、底の深い黄色いカゴを積み上げた大きな台車を押しながら足を運んだ。
 男性は順調に果物をもぎ取ってカゴへ放り込んでいく。そして、一個目のカゴが満載になった頃、異変に気づいた。
「んっ? この辺りの果物が皆、干からびちまっている……」
 男性が試しに手を取った果物は、しおしおに干からびて中の果肉のほとんどが残っていなかった。
 原因はなんだろうか……? 男性が干からびた果物を見つめながら頭を悩ませていると、もう一つの異変が飛んでくる。
「わっ! なんだ! 蜂かっ?」
 男性に向かって飛んできたのは大型の蜂を思わせる体長をしており、独特の羽音がどんどんと男性の周りに集まってくる。
「こりゃいかん! 避難せねば――」
 摘み取った果実も置いて一目散に逃げさそうとした男性の足が一瞬止まる。
「――な、なんだ、あ、あれは……」
 朝霧のせいで遠くからは見えなかった果樹園の中央付近。そのちょっとした広場に、地面から然程高さを取らず、暗い赤色の数枚の花びらを広げた花が咲いていた。ただ普通と違ったのはその大きさだ。花びら一枚一枚は成人男性ほどあり、その中央に開いた穴のような場所は牛一頭を丸々飲み込めるほど大きかった。その大きな穴から先ほどの蜂のような生物が無数に出入りしている。
「や、やべえぞ……、俺だけでは手に負えそうにない……」
 男性は走り出して果樹園から飛び出した。果樹園には白い霧と大きな羽音が残っていた。

●依頼確認
 H.O.P.E.のテキサス支部。この中の一室で情報提供及び対処措置について話し合われていた。
「えー、先ほど口頭で簡単に説明させて頂いたこと踏まえて詳細を伝えますので、手元の資料と合わせてご確認ください。」
 まだ若そうな青年の職員が、集まったエージェント達の前で話を続ける。
「現場はここから少し離れた郊外にある平坦な場所に造られた果樹園。個人が経営しているので敷地面積はそこまで広くありません。そこの経営者の男性からの話しによると、早朝にいつも通り作業を行っていると木に実っている果物が干からびていることに気づきました。それと同時に黒い大型の蜂のような生物が飛来して男性を襲い始めたそうです。男性は数箇所刺されたようですが命に別状がないらしく、この蜂のような生物には毒のようなものはないと考えられます。その後、逃げ出そうとした男性は果樹園の中央付近に巨大な花を見つけたそうです。その花の中央にある穴の中を先ほどお話した蜂のような生物が大量に往来しているのも目撃されています」
 職員の男性は一度間を置いて用意された紙コップに口をつける。
「失礼。それで、続きなのですが、おそらくその花が周りの果物を干からびさせている原因であり、その花にさらに栄養を送るため、もしくは防衛機能として蜂のような生物を従えているものと推測されます。そして、今回皆さんにご依頼したいのは、その花の駆除です。おそらく従魔が関わっていると見られますので、従魔が植物に宿った時の影響も同時に調べたいと思いますので、駆除が終わりましたら経営者の男性の許可を取って頂いて、その干からびた果実を何点かと、果樹園にあるいくつかのポイントから土も採取して欲しいのです。あと、補足ですが、なるべく商品である果樹を傷つけないように、と経営者の男性から要望が出ています。では、特に質問等なければご依頼の遂行の方をよろしくお願いします」

解説

●目的
 花に宿り巨大化した従魔の駆除

 ●登場
 ミーレス級従魔。(自らは動かないが大量の蜂を使役)
 全長七メートルほどの巨大な花。花だけであり、茎、葉、根は存在していない模様。
 使役している蜂も従魔であり、ダメージはありませんが刺されると実際の蜂に刺されたような痛みが発生します。
 また、花本体に周囲の環境にダメージを与える毒があるかは確認できていません。

 ●地形
 平坦な場所ですが、果樹園ですので多数の木々が障害物としてあります。しかし、それらの障害物はなるべく傷つけないで欲しいと経営者の男性がお願いしています。
 花がある果樹園の中央付近では比較的木々は少なめです。花の周囲にある木々に実っている果実から干からび始め、徐々にそれが園内に広がっています。その木々はもう再生不可能であれば取り除いても良いという話も頂いています。が、再生の可能性がある以上はなるべく全ての木々が無事であることを経営者の男性は願っているようです。

 ●事後処理
 研究用に果樹園の土や果実を持ち帰ってください。従魔を倒して、花を駆除した後も蜂が残っているのなら対処して頂き、花の毒などで果樹への被害が及びそうならば応急処置もお願いします。依頼を達成後に出来れば、経営者の男性から今回の件で遅れた収穫の手伝いをして頂きたいとのことです。そのお礼として収穫された果実を使ったスイーツを男性の奥様が振舞ってくれるとのことです。

マスターより

 三色もちゃと申します。よろしくお願い致します。
 今回のシナリオ内の果樹園に被害を出すなよ、はフリではないですからね。ちなみにこの巨大な花の姿形はラフレシア(ゲームのキャラの方ではありません)をイメージしております。
 あまり時間がかかる作戦ですと、被害が拡大しますのでなるべく早めに駆除できる作戦を立てるのが良いと思います。

リプレイ公開中 納品日時 2017/12/02 17:12

参加者

  • ほつれた愛と絆の結び手
    黄昏ひりょaa0118
    人間|18才|男性|回避
  • 乱狼
    加賀谷 ゆらaa0651
    人間|24才|女性|命中
  • 共に歩みだす
    皆月 若葉aa0778
    人間|20才|男性|命中
  • 実験と禁忌と 
    水落 葵aa1538
    人間|27才|男性|命中
  • 紅の炎
    アリスaa1651
    人間|14才|女性|攻撃
  • 希望の守り人
    大河千乃aa5467
    機械|16才|女性|攻撃

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